麦わらの姉   作:imuka

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アラバスタ編が終わると言ったな、あれは嘘だ


ほぼオリジナル回



ではどうぞ


十六話  VS Mr.6&ミス・マザーズデー

   -アラバスタ アルバーナー

 

 南西の入り口にF‐ワニを止めるフィルナ。まだ戦いは起きていない。ビビたちを探すため意識を高めようとしたとき南門前方のほうで爆発が起きた。爆発近くにビビとカルーがいる。反乱軍が見えたことで察したフィルナはビビの方へと駈け出した

 ビビが大声で止まるように呼びかけている。だが反乱軍には土煙と自分たちの移動の音で聞こえていない

 ”あのままじゃビビが危ない!”

 反乱軍の先頭がビビを通り過ぎ後ろから200万もの軍勢が押し寄せている。フィルナはビビとカルーを庇うように覆いかぶさった。国王軍と反乱軍の戦闘が始まった。 

 

 

* * *

 

 

「大丈夫?」

 

「私は大丈夫だけど…フィルナさんが…!?」

 

「大丈夫、鍛え方が…違うから。」

 

 これ以上血を流してほしくないと願ったビビの意思を組んだフィルナは防御のため武装色も使わなかった。人の波が激しく、庇いながらも回避も難しくフィルナは馬や人に蹴られボロボロだった。

 

「私はいいから行きなさい。まだやれることがあるでしょ。」

 

「で………うん。わかった。カルー、チャカのところへ急いで!」

 

 ビビとカルーが駆けていった。

 

「いたた……。私も行かなきゃ…しかし武装色で防御しないと馬や普通の人の蹴りも結構痛いな…。」

 

 歩きながら意識を集中させ、皆がいる場所を探す。ゾロとナミ、サンジが一人でウソップとチョッパー、皆戦っているのがわかる。

 援護に行くべきか。そう考えたが、皆確実に実力をつけている。ここはビビを追いかけることが優先と判断する。痛む体を引きづりながらフィルナは王宮へと足を向けた。

 

 

* * *

 

 

 戦闘の激しい地域を避け、迂回しながらビビの気配を追う。

 王宮に近づいたとき二人の男女が現れた。

 

「ここを通すわけにはいかんぜよ。」

 

「だれ?」

 

「吾輩はMr.6!」

 

「私はミス・マザーズデー!」

 

「BW…!」

 

「ご明察!ボスにお目にかかることはできなかったが最終作戦として吾輩たちに仕事を下さった!」

 

「私の足止めが仕事?」

 

「そうだがそうじゃない。麦わらの一味を一人も王宮に入れるな、とのことだ。」

 

「幸いオフィサーエージェントが他の連中を相手してくれているので貴方一人を足止めすれば私たちの任務は完了ってことです。」

 

「手負いのところ悪いが一つ命をもらうとしようか!」

 

 Mr.6がそこまで言うと凄まじい速度で接近し鋭い爪をフィルナに振る。

 ”早い!?”反応が遅れたフィルナは腕を切り裂かれてしまう。

 

「ほう。この速度をよけるか!」

 

「Mr.5やMr.3はこんなに強くなかったけど。」

 

「疑問はもっともだ。番号が後ろの我々がなぜこんなに強いか…だろう?」

 

 思わず聞いたフィルナに対しMr.6はゆったりとした物腰で答える

 

「当然だ。吾輩が強くなったのはつい最近だからな。」

 

「悪魔の実を食べた?」

 

「ご明察!まさにその通り!吾輩の食べたのはヒトヒトの実、モデルヴァンパイア!ヴァンパイアとなった吾輩は今までにない人を超える腕力、脚力、再生力、そして空を飛ぶ力を得た!」

 

「吸血鬼ならこのアラバスタの太陽はきついんじゃない?」

 

「はっはっは!確かにヴァンパイア形態になったら太陽は弱点となるが当然対策してある。」

 

「それについては?」

 

「教えると思うか!?」

 

 再びMr.6が襲ってくる。さらに爪を出し、翼を広げ突っ込んでくる。目が追い付かない速度ではない。フィルナは夜一と真影を抜き爪を受け止める。なんとか受け止めることに成功したフィルナだったが凄まじい力で空に蹴り上げられ空中に放り出されてしまう。

 

「まだまだゆくぞ!」

 

 体勢を立て直すことや防御も儘らない状態で踵落としをうける。

ドコォオン!

 

「ガハッ…!……なんて身体能力…。」

 

「おお!まだ立てるのか!君も悪魔の実の能力者なのか?」

 

「残念、私は普通の人間だよ。」

 

「なるほど。素晴らしいな。」

 

 ゆったりと近づいてくるMr.6に対しフィルナは思考を巡らせる。

 ”太陽をあれほど浴びているのになんでちっとも効いていない?それともさっきの話自体が嘘?一番怪しいのは後ろで戦闘に参加していないミス・マザーズデー、彼女が怪しい気もするんだけど…。あの人の性格なのか能力なのか動きも読みずらい”

 しかし長く考えをさせてもらえるはずもなく次々と攻撃がくる。Mr.6の攻撃を躱し距離をとる。

 だが後ろにいくら下がってもすぐに距離を詰められてしまう。夜一と真影で攻撃を受けたりするがどんどんと体に傷ができていく。

 

「まだ倒れんか。」

 

「はぁ…はぁ…はぁ。」

 

「ならばこれはどうだ!」

 

 突然Mr.6の腕が伸び、避けたフィルナの後ろの建物が崩れた。すかさずフィルナは伸びた腕を斬る。

 しかし腕は蝙蝠になり霧散し空振りに終わる。

 

「悪くない判断だったがな。さすがに当たるほど馬鹿ではないよ。」

 

「ほんと……強い…ね…。」

 

「実力差は理解いただけたかな?ならそろそろ終わりにしよう。心配はない、後から仲間も向かわせるさ。」

 

 フィルナはゆっくりと深呼吸し、はっきりとした口調で答えた。

 

「でも負けることはできない」

 

 その言葉にMr.6は愉しそうに笑ったがミス・マザーズデーは解せないと言わんばかりの顔をした。

 ”正直なめすぎてた。BWなんてもう敵じゃないってどこかで思ってたかもしれない。慢心は捨てろ。そんなのだからルフィがあんな大怪我したんだ。私は……!”

 フィルナは両頬を自ら叩くと先ほどよりずっと早く動きMr.6とぶつかり合う。

 

「はは!いいぞ!先ほどとは別人のようだ!」

 

「舐めてたのは認める。ずいぶんと慢心してた。でもそれはおしまい。」

 

 Mr.6に攻撃が当たり始めている。

 少し、なにかに当たる様な膜のようなものを感じたが無視して斬りつける。再生力が高く斬った端から塞がれていっているが無限ではないはず。

 

「はああぁぁぁぁ!」

 

 フィルナの二刀がMr.6を襲う。

 加速していくフィルナについていけなくなったMr.6はどんどん傷ついでいく。そして両腕、両足を切り落とし頭を落とした。

 

 

「これで…!」

 

「いや、これでは駄目だ。」

 

 次の瞬間、Mr.6の切り落とされた部分が血の液状化になると胴体に吸収され切ったとこが生えてきた。

 

「なっ…!?」

 

「吾輩は血があればいくらでも再生できる。首を落としたくらいでは倒せんよ。」

 

 動揺したフィルナをよそにMr.6はミス・マザーズデーに何かを要求した。ミス・マザーズデーは瓶をMr.6に渡し、また後ろに下がる。

 

「吾輩の体内に吸収し、出した血はほぼ自在に操れる。」

 

 そういうとMr.6は瓶から血を出し鎌のような形状に変えた。

 

「やはりヴァンパイアと言ったら鎌だろう。」

 

「死神の間違いでしょ。」

 

 Mr.6が鎌を振り回して襲ってくる。

 速度事態は早くなっていないが当たればただではすまない。しかも自在に操れるということは安易に鎌を受け止めることも危険である。フィルナは鎌を躱しながら再び攻撃を開始する。

 しかし腕を切り落としても、首を切っても相手の体力が減っていくわけでもなくフィルナの体力だけが減っていった。

 

「粘るな。ではこれはどうだ、ブラッティレイン!」

 

 Mr.6が鎌を上に投げるといくつもの針のような形に変わり降り注いだ。振ってくる針を躱すものの地面に刺さった針が反転し、フィルナの右足に刺さった。苦痛に顔を歪めるが動きを止めるわけにはいかない。

 ”くっ…武装色が下手糞なのがここにきて…ッ!”

 右足以外の場所に飛んできた針は武装色で防御したが全身にうまく纏えなかったため足に刺さってしまった。針は何度でも襲ってくる。それに合わせMr.6も爪を振りかざしてくる。

 

「先ほどから妙に攻撃が防がれるが…どういう…――。」

 

 Mr.6があたったはずの個所に針が刺さっていないことを疑問に持った瞬間、フィルナがその隙をついて蹴り飛ばした。

 大きく吹き飛び建物に突っ込むMr.6。そしてそのままフィルナはミス・マザーズデーのほうへ駈け出す。

 ”攻撃がまともに通らない以上どうにかして日光を浴びさせる。そのためには恐らく…”

 フィルナが二刀をミス・マザーズデーに振ると特に避ける素振りもせず目の前のなにかに阻まれ止まった。

 

「これ…は…?」

 

「ご明察。彼女はカベカベの実の能力者。あらゆるものに壁を作る能力。そして吾輩に日光からカベを作ってもらっている。」

 

「悪魔の実の力なら……。」

 

 あることに気が付いたフィルナはMr.6に向き直り斬りつける。

 絶望するわけでもなくむしろ活路を見出したような顔をするフィルナに驚きながら後ろに下がり攻撃をよける。

 フィルナは体に隠し持っていた両端にナイフが付いたワイヤー投擲し、Mr.6の右腕にナイフを刺した。そしてそのままワイヤーが絡まる。刺さったナイフと巻きついてきたワイヤーを外すため右腕を蝙蝠に変えようとしたとき、さらに加速し接近したフィルナが二刀を振り、両腕を落とした。

 その攻撃はフィルナができる最高の武装色を纏った攻撃だった。腕が落ちる。腕を液状化し戻そうとしたが一部戻らず片腕分の血液しか吸収できなかった。初めてMr.6に焦りが出る。

 

「な、なにをした!?」

 

 フィルナは返事をしない。武装色を防御に回さず攻撃に集中特化。

 ”全部やろうとするからいけないんだ。あの時と同じように攻撃だけを意識していけば…!!”

 接近してくるフィルナに思わずMr.6は翼を広げて飛んだ。

 ”そして見誤るな……。ミホークさんの言っていた何を斬るかはこういうことなんだッ!!”

 空中にとんだMr.6を見上げ真影を軽く縦に振った。”飛斬り”次の瞬間、Mr.6が叫び声をあげながら燃え出した。

 

「え…!?」

 

 ミス・マザーズデーはMr.6に張ってあったカベが壊されたことにとても驚いた。そして落ちていくMr.6に再びカベをかけるために手をかざす。

 しかしその行為をフィルナは許さない。

 

「防御のカベも壊させてもらったよ。」

 

 ”飛燕瞬鋼”ミス・マザーズデーの前方にいたはずのフィルナが一瞬で後ろに回り身体に十字の切り傷をつけた。

 

「礼を言うね。ずっと進めなかったものがやっと進むことができた。」

 

 フィルナは振り返ることはせず聞こえているかわからない相手にそう告げると納刀し、”血流しすぎたな”とつぶやきながらその場を後にした。

 

 

 

 

 

 




名前しか出てなかったMr.6とミス・マザーズデーを能力者として登場
ミス・マザーズデーはほとんど描写できませんでしたがどうだったでしょうか?
詳細はキャラ設定に書きます


楽に倒せる敵が続き慢心していたフィルナに強敵が阻みました
ルフィが敗北した時も特に焦らなかったのはルフィ自身が元気であったこととフィルナが自分が最終的に敵を倒せばいいと言う慢心からでした
怪我を負い、攻撃が通用しない相手に気持ちを入れ替え挑み、見事ステップアップとともに勝利
今後、攻撃に使う武装色は自在に操ることができるでしょう



最後一気に敵を追い込めたのは所謂、バトル漫画の定番です
覚醒したら一瞬なんです(笑)



次回こそアラバスタ編完結(予定)!


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