フィルナは2年ほど前からマキノの酒場で働いている。
もちろんガープからお金は来ている。ただ何もしないのは落ち着かず働くことにした。
ルフィと一緒に日課の修業を終え、そのあと酒場へ向かう。基本的にルフィも好きに遊んだあとは酒場にやってくるので仕事が終わった後、ルフィの一日を聞きながらそこでご飯を食べ帰宅する。そんな毎日だ。
そしてフィルナは今日もいつも通り酒場に行き働く。
”そういえばシャンクスたち酒場ないか聞いてたな。忙しくなるかも”
フィルナは少し気合いを入れながら酒場の扉を開けて入った。
ルフィはシャンクスたちがきてからは毎日のようにシャンクスたちのところへ通った。
そんな楽しそうなルフィやシャンクスたちを見てフィルナも楽しそうだった。
* * *
シャンクスたちが来てから一年ほどたったある日のこと。
「こんの馬鹿弟ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「いたぁぁあぁぁ!!」
ボカッ!!
ものすごい音が酒場に響いた。
ルフィが涙を浮かべながら頭を押さえていた。そんなルフィの左目の下には刺し傷があった。海賊になりたいというのが遊び半分じゃないことを証明するために自分で刺したのだ。
「なんでそんなことしたの。」
「シャ、シャンクスたちに遊び半分じゃないとこを見せたくて。」
「それを証明することが自分を傷つけることなの?」
殴った時こそ怒鳴っていたフィルナだが今は静かに、ただ静かに怒っていた。
「もう少し上に刺して目が見えなくなったらどうするつもりだったの?」
「そ、それは…。」
「フィルナ、そんくらいにしてやってくれ。俺たちも少しからかいすぎたさ。だが男ってやつはそういうもんだぜ?」
「男って括りで片付けないで。シャンクス。………ルフィもルフィよ。あんまり無茶しないで。私すごく心配したんだからね。」
怒っていたときは変わり口調を柔らかくし、ルフィを抱きしめながら頭を撫でた。
「君はまだ7歳なんだよ?これからまだまだ強くなるし、色々なことを学んでいくことになる。でもこんな無茶今からしてたらいくつ命あっても足りないよ?」
「…ごめんなさい。」
ルフィは謝りながらフィルナを抱きしめ返した。”とりあえず一件落着かな”と二人をマキノは少し微笑みながら見ていた。
そんな微笑ましい光景をもう少し見ていたかったがマキノはフィルナに声をかけることにした。
「さ、フィルナお店手伝って。」
「あ、うん。わかった。」
フィルナはルフィを離し、また少しだけ頭を撫でてマキノと同じカウンターの中に入った。
そんなひと騒動があったあとシャンクスたちはルフィの根性に乾杯し、ちょっとした宴会になっていた。
「お頭、いいんじゃねか?一回くらい航海に連れてってもよぉ。」
「そうだぜ、そうだぜ。」
船員の数人がいう。その言葉にルフィは少し期待する。
「じゃあだれか代わりに降りろよ。」
「さあ、この話は終わりだ。飲もう。」
「味方じゃねえのかよ!!」
「まあ、要するにお前はガキすぎるってことだよ。さっきフィルナに怒られた通り
お前にはまだ全然まわりが見えてないからな。」
その言葉に”うっ…”とルフィは言葉が詰まる。。ルフィはさきほど怒られたばかりなのでそれについてあまり言い返せない。そんなルフィを見て副船長のベン・ベックマンが声をかける。
「ルフィ、お頭の気持ちも少しは理解してやれ。」
「シャンクスの気持ち?」
「ああ、あれでも海賊の一統を率いるお頭だ。冒険の楽しさも知っていればその分危険なことも知っている。お前がさっき怪我したこと以上のことをな。別にお頭はお前が海賊になりたいって心意気を踏みにじってるわけじゃないのさ。」
そんなベックマンの言葉を理解できるけど納得できない、言わんばかりの顔で聞いていた。実際、シャンクスはルフィをからかうのを楽しんではいるからだ。そんな少しぶすっとしたルフィにフィルナが話しかける。
「ルフィ、少し早いけどお昼にする?」
「うん!そうする!」
”じゃ、作ってくるね”といいフィルナは厨房のほうへ行く。
すでにお腹が空きはじめていたルフィはシャンクスたちが食べているものを少しもらいながらシャンクスに話しかける。
「なあ、シャンクス。あとどのくらい村にいるの?」
「そうだな、もうここにきて1年くらいだからな。あと1,2回航海したらこの村を離れてずっと北へ向かおうと思ってる。」
「ふーん、あと1,2回かぁ。」
さみしそうな顔をルフィがしていると酒場の扉が蹴り開けられる。すると中に男達がぞろぞろと入ってきた。
「邪魔するぜ。」
髭の生えた頭が少しちょんまげに見える男がカウンターまでやってきた。
「俺たちは山賊だ。が…別に店を荒らしに来たわけじゃねぇ。酒を売ってくれ、樽で10個ほど。」
「ごめんなさい。酒は今、ちょうど切らしてるんです。」
マキノが少し戸惑った風にいうと山賊が周りをみてこういった。
「んん?おかしな話だ。海賊たちが何か飲んでるようだがアレは水か?」
「今出ているお酒で全部なので。」
いつの間にか厨房から戻ってきたフィルナがルフィにご飯を出しながら答えた。ルフィがなにかの実を食べていたがきっとシャンクスにもらったのだろう。
少し緊迫な雰囲気の中シャンクスが気さくに山賊に話かける。
「悪いな、俺たちが店の酒を飲み尽くしちまったみたいで。これでよかったらやるよ、まだ栓も開けてない。」
そう言って酒の入った瓶を差し出す。山賊は何も答えずその瓶を割り、シャンクスに酒をかけた。シャンクスはなにも動じずに床を見て
「あーあ、床がびしょびしょだ。」
「モップと塵取り持ってくる。」
フィルナが用具をとりにバックへ行く。
「貴様おれをだれだと思ってる。瓶一本じゃ寝酒にもなりゃしないぜ。…これを見ろ。」
そう言いながら懐から一枚の紙を出す。それは手配書だった。
「800万ベリーが俺の首にかかってる。第一級のお尋ね者ってわけだ。56人殺したのさ、お前みたいな生意気な奴を。わかったら今後気をつけろ。」
「フィルナ、モップまだか?」
シャンクスはあまり気にせず床に散った瓶の破片を集めだした。そんな様子をみた山賊は刀を抜き席にあった料理などを切りつけ散らかした。
「よほど掃除が好きらしい。これくらいならやりがいがあるだろう。」
そう言うと”じゃあな腰抜け”といい山賊たちは出て行った。
”シャンクス大丈夫?”とモップ、塵取り、タオルを持ったフィルナがシャンクスの前まで来てもっていたタオルを渡した。
シャンクスはそれを受け取り”ああ、問題ない”と返す。一連のやりとりを見ていた船員たちが笑い始めた。
「はっはっは!派手にやられたな!!お頭。」
「はっはっは!」
シャンクスも笑って返す。そんな光景を見たルフィは怒ったように言った。
「なんで笑ってるんだよ!あんなのかっこ悪いじゃんか!」
「気持ちはわかるが酒をかけられただけだ。怒るほどじゃないだろ。」
その言葉にルフィはさらに怒り出て行こうとする。そんなルフィを”まあ、待てよ”とシャンクスが腕をつかんだその時だった。
ルフィの腕が伸びた。
「「「「「はぁっ!?」」」」」
その場にいた全員が驚愕した。そしてひとつの答えに結びつく。船員の一人が宝箱を開け中身を確認する。
「ない!!敵船から奪ったゴムゴムの実がない!!」
「なにぃぃぃぃ!!」
「ルフィ!まさかこんな実食ったんじゃ。」
イラストをみせるとルフィは”うん。飯前のデザートに”と答えた。シャンクスがかなり焦ったようにルフィに詰め寄る。
「ゴムゴムの実はな!悪魔の実とも呼ばれる海の秘宝なんだ!!食えば全身ゴム人間!しかも一生泳げない体になっちまうんだ!!」
「えええええええええええええええええええええええええ!!」
ルフィは大声を上げて驚く。フィルナも驚きはしたが深呼吸をして落ち着くと、手をおでこに置きため息をついて”おじいちゃんになんていおう”と頭を悩ませていた。
一時間くらいで連続投稿☆
フィルナはシャンクスに酒がかけられてことに関して対してなにも思っていません
マリンフォードにいたときもああいうことはあったのである程度は慣れています
ただルフィのことになると冷静さが欠けたりします
両親を早くに失った彼女にとって今はルフィとカーブが唯一の家族です
なのですごく大切です
なんか文字数の割にはあんまり進んでないな…
もっとサクサク進めたほうがいいのかな…
現在エースたちとの話を後にしようか先にしようか悩み中
誤字脱字などございましたら、遠慮なくご報告ください
感想お待ちしています