黒色の、その瞳   作:實近はづみ

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嫌われ……なのかなぁと思い始めてきた汗
一応ヒバリさんは並中でツナと風紀委員(ただし下っ端は騙されてたりする)以外には嫌われているという設定なのですが……嫌われても多分雲雀さんは雲雀さんなのであんまり変わんないですね(笑)

※加筆修正しました


第4話 疑念、疑惑

「ヒバリ!また金崎を狙ったらしいな!!」

「獄寺くん……またそれ?」

 

呆れてものが言えないとはこの事だ。綱吉はそう思う。

 

「どいてください、十代目!……ヒバリ!俺が制裁してやる!」

「そうなのな、ツナ!お前からも何か言ってやってくれよ」

「……はぁ」

 

これが、最近の日課となりつつある。

獄寺と山本を筆頭に(というか、相手が雲雀というだけで表沙汰にはしていないが、他の生徒も好奇の目で成り行きを見ている)こうして雲雀に突っかかってくるのがここ最近の日課である。

日課……そう、毎日だ。

毎日、

毎日毎日毎日毎日毎日毎日……

こんなことの繰り返しだ。飽きる程。むしろ最近は良く飽きないなと感心する日々である。雲雀は敵意と好奇の目に晒されていながらもちっともダメージを受けていないが。

 

「獄寺くん、雲雀さんは俺と話してるから後にしてもらえるかな」

「けど、十代目!こいつは女を襲った最低野郎なんですよ!」

「……だから、雲雀さんは」

「ツナ、ヒバリを庇うのかよ」

「…………………………………………はぁ」

 

そうだそうだと外野からも野次が飛ぶ。

うるさい。

雲雀がひと睨みしたらピタッと止んだけれど。

思わず嘆息する。

あぁ、もう。なんだコレ。

あぁ〜、と嘆いていると横から白い手がツイ、と腕に触れられる。

 

「沢田、もういいだろう?」

「……すみません、ヒバリさん。付き合わせているのに」

「いや、そもそも乗ったのは僕だ。そこは気にしてないよ」

「……気を遣わせてしまい」

「しつこいよ。僕がいいって言ってるんだから」

「……ありがとうございます」

 

ぼそぼそと聞こえない程度の声で会話をする。

獄寺と山本はまだギャンギャンと騒いでいた。

そもそも雲雀は何もしてないのだ。だから、こうして詰られること自体間違いなのだ。それをそのままにしてはおけない。

そう言うと、馬鹿だね、相変わらず甘い。と笑い返された。

 

 

う、わ。

 

 

思わず言葉に詰まる。

その笑い方は反則だ。

 

「……何?」

「……」

 

雲雀さんは美人だから笑われると、ホントに困る。

 

「なんでも、ないです」

 

若干赤い顔を雲雀から隠すように獄寺たちを振り返る。

 

「……で、一応聞くけど襲われたのっていつ?」

 

いつもは聞かない質問をする。

それを何と勘違いしたのか、獄寺たちは顔を輝かせた。

 

「し、7時です!7時頃だと聞きました!」

「俺もなのな」

「……ふぅん。7時で間違いない?」

 

2人とも、頷く。

 

「うん。無理だね」

 

それ、嘘だよ。

そういうと、2人はぽかんとした顔でこちらを見つめる。他の生徒もいつになくきっぱりと言い放つ綱吉をぎょっとした目で見ている。

無理。

何のためらいもなく使われたその言葉に彼らは戸惑った。と、同時に困惑する。

何故、どうして綱吉は雲雀を非難しない。具体的な時間まで出ているのに。

 

「な、なんでだよ……」

 

絞り出すような声に、綱吉が答えた。

 

「だってその時間、俺雲雀さんに会ったもん」

 

そうですよね?と小首を傾げる綱吉に、うっ、と(別の意味で)詰まりながら、そうだよ。いっしょにいた。と答えた。

獄寺たちだけでなく、周りの生徒も目を見張った。

 

「え……えっ、嘘じゃ」

「しょ、証拠はねぇだろっ?」

「証拠?あるよ?ありますよね、雲雀さん」

「あぁ、コンビニの前で会ったからカメラには写ってるんじゃないかい?」

 

カメラ、と獄寺が呟いた。しかし、山本が

 

「カメラ……って待てよ、それもヒバリが捏造とかできんじゃね?」

 

獄寺がはっとした顔になる。

そしてまた、ギッと雲雀を睨んだ。

 

「そうだぜ!お前ならカメラいじるくらい出来んじゃねぇのかよ!」

「なんで僕がそんなことしなきゃいけないの」

「そりゃヒバリが疑われてるからっ!」

「……俺っていう証人がいるのに?」

 

うっ、と獄寺たちが言葉に詰まる。

 

「っ、ツナは!なんでヒバリを庇うんだよ!」

「庇うも何も……昨日俺は雲雀さんと居たんだよ?」

「けどっ!」

「じゃあなんで山本は金崎さんを庇うの?」

「そりゃ、吉野が」

「金崎さんが言ったから?だから信じるの?証拠は?」

「え……、」

 

しょうこ、と誰かが呟いた。

ぱちんと何かに頬を叩かれたかのように。

 

「いや、でも吉野が、」

 

言うから、という言葉は尻すぼみになっていった。

まるで『証拠』という発想がなかったかのように。

 

「……じゃあ、俺が雲雀さんが無実だって言ったら、信じるの?」

 

その言葉に答えを返せるものはいなかった。

 

 

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