「は?」
「え?」
「だから死んだ理由、一つくらいあるでしょ?」
唐突に忘れたいことを聞かれ素っ頓狂な声がでた
「……んー、自分勝手なゴミみたいな人間が嫌だった、でいいですか?特に日本のニュースは日本人が死にましたってのが多い、海外の人だって同じ人間なのに差別してることに気づいてないのかもしそうなら狂ってると言いたい」
「ブーメラン乙兄さん普通に肉や魚食べてるけども同じ動物だよ?命だよ?」
「わーってるっての、んなのわかってないでそんなこというか、だがどうにしろそれに何も感じない時点でな…」
「私はイジメかなー、逃げるってのも大事だよ、撤退戦ってやつ?」
「逃げてばっかの自己中乙」
「おや?小学校の頃1人で班の人おいてお化け屋敷独走した自己中の人はどこの誰だっけ?」
「あぁ!?んならテメェは映画とかどっかに行ったときいつも自分が仕切ろうとしてらしいじゃねぇか」
「もういいよ、さすがにこれ以上は喧嘩ばっかりだろうからね、さて、君たちの実力はわかった、アミちゃん、君は想像力が豊かだ、自分の力の限界を知り、可能なことの範囲で戦略を考えた、わしの背後に回った時棒を出したろう?あれにつかまってくるりと回転した、違うかい?」
「あ、当たってる!でも怖いんだ…だって死んじゃうもん」
「そう、君は感情の変化が激しすぎた、周りに理解されなかった……それは辛いことだ」
「冗談じゃないよ、全く、私は私なの、あの場所にいたの、なのに」
「そのセリフはNG」
「えぇ……」
「いいじゃないか、さてユウジくん、君はわしを殺すことを目的にしなかった」
「そりゃあ、ねぇ」
「それはいい、むしろ評価するよ、君はわしを斃せないだろう、だからわしの武器を壊すことで勝利という条件を自分に作った、さて、君は知識が豊富だ、しかしどこか欠けている、足りない知識の寄せ集めだ」
「う…まあ確かににわかミリオタを自称してて種類くらいなら知ってるけど使い方は知らないってレベルのにわかですよそれが?ひらきなおりますよ?」
「いや結構、君はこの世界の人間が死を恐れないと聞いてどう思う?」
「……さあ?こっちだけ怖いのは不平等かな?」
「そうかそうか、君たちは感情に関することで問題を抱えている、ユウジくんの方は問題というより不満かな?さて、君たちは…ふふふ、おいで」
長い廊下をまた歩くのかと思った
部屋の端に立ちニコニコと笑う爺さんに呆れてしまう
壁をコンコンとノックした
意味を感じず何をしたいのかと疑いたくなった
そのあとコロコロという何かが転がる音が聞こえた
昔テレビで見た子供向け番組の装置を思い出した
ふぁさ
という音が二度ほどした
いや二回目はコンッと音がしたのだが
「これを」
壁を斬りつけ強引に開く
せめて取っ手付きのドアにするとかしたらどうだと言いたいがするだけ無駄とわかっている話をする理由はない
どうせこの人は自分が楽しければいい人だ
俺らはその駒に過ぎない
「卵?」
「にわとり、にしては大きいしダチョウの卵ってやつ?」
藁でできた地面に落ちてきた二つの卵を見ながらそう言う
「これはね、主人の感情を第一に受け取り成長する、ペットみたいなものだ、君たちの良いパートナーになるだろう」
「へー」
「特別だ、これは本当に一部のものしか持たない」
「万人に平等に力を与えるんじゃないのか」
「能力1つだからって文句言わない」
嘲笑された
「君たちは億の人間だ、この世界には今は1億と20の人間がいる」
「20はこれを持ってると」
「そんなことはいい、次だ、君たちにこの世界の学業について話す、この世界では25まで学業に専念する」
アミがうえっと声を出す
「心配はない、15歳から学業をはじめ10年で学ぶ、学びたいものは30まで学ぶらしいがな、そして15から学ぶのは、戦闘と外と同じこと、家庭学習が義務付けられたりとしているが2人ならそれなりの点は取れる、今から学んでも遅くはない」
「戦闘ってどうしろと」
「戦闘には授業はなく、わしに与えられた武器と刀の二種目のテストが定期的にある、つまり普段から殺し合いをして学べということだ、その時の防具の着用は自由、というより防具の概念がないのだけどね」
「てか全員に武器与えるとは大変な」
「そうでもないよ、地方から来たものもおらん、定期的にわしに使いが来て地方の館に引き取られ各自に配布される、わしはただ武器を作り、配り、渡すだけ」
「で、その学校で面倒な勉強をして殺しあってそんな異常な生活をしろと?」
「そう、2人にはね、そのパートナーがついている、孵化までどれくらいかかるかわからないが頑張って育てなさい」
「へーへー」
「そして2人には衣服を与えよう」
「堅苦しいやつはごめんなんですが」
「かわいいやつで!」
「心配するな、もう部屋に置いておるよ」
「あっれぇ?変だなぁタンスとかなかったし一緒にいたのにどうやって置いてるんですか?」
「それは秘密じゃ、さて、ここで説明することがある、服のすねの部分と二の腕の部分に鉄が仕込んである」
「絶対重い」
「重そう」
「大丈夫、刀などの刃を最低限防ぐためのものじゃ、心配はない、そして靴もフチとつま先、かかといろいろなところに鉄が仕込まれている、刀や武器はここで受ければある程度はなんとかなる」
「有利っちゃ有利だな」
「さて、学校に行ってみようか、わしと」
「いきなり保護者参観!?難易度おかしくね!?」
「保護者参観ってトラウマだよねー」
「そうか?まあわしの親戚の子と言う程で進めるからわかったな?」
「仕方あるまい」
「はいなー」
「まあユウジくんは劣等種扱いされるじゃろうな」
「はぁ!?」
「能力の数が少ないとこの世界では扱いが酷くなるんじゃよ」
「うっわあ平等ってなんだよ」
「でも力でねじ伏せれば問題はないだろうさ」
「ねじ伏せられんの?」
「きみたちなら並みの大人なら斃せるさ、能力を使い力を最大限に使い戦えばね」
「マジか」
「能力のない一般人ってオチと見た」
「あたり」
「ふざけんなよ!!」
「心配ないよ、戦闘に慣れれば簡単に斃せるだろうからさ」
「……まあ、いや……はぁ」
「わしの備前長船を折ったんだからな、それくらいできないとな?」
「うわ、あれそんだけやばいやつなんだ」
「なにそれ」
「自分で調べろ」
「まあ外の世界の名刀だ、わしもそれ並みの刀を作ることはできる、がやはり備前長船という名前に目を奪われた、まああの刀も備前長船のなかでも1番質が悪いものだろう」
「どうやって手に?」
「簡単だ、だが教えん」
「え、簡単なら教えてもらいたいんですが」
「わしにしかできないことだがわしには簡単ということだよ」
「……まあいいや」
「本気でやればあの銃も簡単に斬れたはずなんだが銃弾で入ったヒビのせいで簡単に割れてしまったな」
「ところで学校は」
「ああ、忘れとった、おいで」
ロビーのようなところまで戻り花々に目を奪われながら玄関のような小さいドアにたどり着く
部屋から靴を用意してはき替える
慣れない靴で歩きにくいと文句を垂れながら外に出る
昨晩の暗い路地裏と打って変わり都会の夏の暑さと太陽の眩しさが印象強く脳に焼きつく
「熱いなぁ」
「さて、行こう」
ゆっくりと街を歩く
どこかから視線を感じる
なんとも言えない気分だ
適当な距離と言えるだろう約10分のところに学校があった
へぇと呟きジロジロと学校を見る
「小学校や中学校の概念はない、学校ってだけなんだ、何年生もない受けたい授業だけを選び受けることができる、さて、わしは手続きをするからその辺で時間を潰してなさい」
「はぁ、まあなんか…もういいか」
「言いたいことはわかる、確かに歓迎の雰囲気じゃないね」
さてと言いのんびりと後者に向かうイルマを横目に鉄棒に座りくるりと地面に頭を向ける
「狙撃でもされるかなぁ、構わないけど」
「なんでそこで構わないで済ませられるの?」
「なんでだろ…」
「おい」
思いがけず声がかけられる
「お前あのイルマの身内か?」
「イルマに身内がいるとは聞いたこともねぇがな」
「……」
1人だけなんか変だ
3人、1人は何も喋らないけど2人はイルマに対するものがこちらに対するものか敵意が向けられてるだろう
そしてその中の変な奴とは無口なやつ
虚無僧の様な、いやまんま虚無僧!
なんで!?時代劇か!?
「まあ、そんなとこだ」
「うん」
疑問の気持ちと笑いそうになってるのを押し殺す
「ほぉ?んじゃあおめぇらを殺ってやるよ!!」
「あのイルマのせいで俺はなぁ!使えねぇ能力なんかつけやがって!」
「……無理だろうけどな」
虚無僧が静かに言ってくるりと帰っていった
「お、おい!」
「いいぜどうせあいつに期待してなんかなかった、俺ら2人でやろうや」
「いや、俺も能力一個しかもらえなくて困ってんだけど」
「一個ぉ!?ははは!劣等種じゃねぇか!」
お前の頭のほうが劣等種だ
「劣等種に生きる価値なんてねぇよww」
いや死ねないよね?なのにどうやって死ねと?
「……まあいいや、さっさとやるか」
「私そっちで、1:1がいいでしょ?」
「いやいい、できるだけ試したい、やばかったら援護だけ頼むわ」
「りょー」
「さて、こいよ」
素手のまま挑発してみる
ここで死ぬとスッゲェ恥ずかしい
「ああ!?列島種が粋がりやがって!」
「とっとと終わらせてやる!」
「……へぇ、でっかい剣、大剣?片っぽしか刃はないんだ…と…?なにそれ…杖?見た目に合ってないな、不良には似合わん」
「な、なんで俺らの武器がわかる!?」
「武器を当てるくらいしか役にたたねぇ能力なんだろうぜ、いいよもう、殺しちまおう、脅して逃げるつもりなんだろうからさ」
2人が武器を取り出し構える
「なんとでも言えよ」
口径の小さいハンドガンを両手に持つ
「死ねぇぇぇぇ!」
狂ったような声と同時に巨大な刃が振り下ろされる
ズゥゥンと音を立てて土煙が立つ
「こりゃあ靴も役には立たん」
そう言いながら照準を肩に合わせる
銃声がなり肩がだらんとなる
「……え…い、いてぇぇぇぇ!!」
「テメェ!なにしやがった!魔術の類か!?その黒い変なモンはなんだ!?」
「……え?わかんないの?」
なんだこの世界って銃は希少なのか?
そう思いながら魔術師(笑)に銃を向ける
「はあっ!!」
何か名前があるわけではないらしく魔法を使ったのか……なにも起きない
「……あれ?」
「………」
「はあっ!とか言いながらなにも起きない……え?」
「くっ!どうやら体力が足りん!さらば!」
走って逃げようとしてるが…
「逃がすかばかたれ」
ふくらはぎをズドンだ
地面に倒れこみながら足を押さえて唸りのたうちまわる
「……やばい楽しい」
「さっさと殺せ!次はこうはいかんぞ!」
大剣を持てなくなったやつがそう言ってる
「死ぬの怖くないのか?」
「あぁ!?当たり前だろ!さっさとしやがれ!」
「ったく!さっさと殺せよ!」
……放っておいていいかな
と思う
そりゃそうだろ死ぬより辛いだろうからな
だが早急の脅威とならないだろうし
殺すことへの恐怖をなくすための練習か
脳天に穴が空いていた
生々しさに恐怖を感じる
「……はぁ」
「済んだかね、おいで」