寿命以外で死ぬ事が無い世界で   作:棃音

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学校生活には不安しかない

「いつから??」

 

「今来たばかりだが無益な折衝は良くないんじゃないのか?」

 

「正当防衛」

 

「ところでこの世界って銃みたいなものは希少なの?」

 

アミが聞きたい事を訊いてくれた

 

「ああ、そうだね、稀というより……遠距離武器が稀かな、弓矢を持ってる子も少ない」

 

「へぇ?」

 

「狙撃線って興味あったんだよね」

 

スナイパーライフルを取り出していう

校舎に背を向けて距離をとる

 

「射程外から一方的に撃たれる気持ちはどうなんだろうね」

 

スナイパーライフルを構えスコープを覗く

弓を構えた女の子がいた

 

「この世界って男女平等に殺しあえるんですかね?」

 

「ああ、もちろんだよ」

 

「よしいろいろ決めた、まずは……ズドン」

 

セルフSEなんていらない

銃声がなり響く

弓を構えたまま前方に倒れこんだ

あの後どうなるのだろうかは知らない

ずっと空間を開きパッとライフルから手を離す

音もたたずに収納されたことに満足しながら問う

 

「俺の身体能力、このまんまじゃすぐに通じなくなるよなぁ」

 

「よくわかってるじゃないか」

 

「それなら能力をくれ」

 

「伸び代はないね、ペットに頼りなさい」

 

「ああ機動力あるばかたれをペットにして敵を近寄らせなきゃいいのか」

 

「誰のこと言ってるの?」

 

ジャキンと双剣が構えられる

 

「ほう?すでにペットになった意識があるのかな?なら従え」

 

「わかったここで斬り刻むね」

 

「こらこら、二人ともまずは先生に挨拶に行くよ?明日から学校なんだから」

 

舌打ちをわざと聞こえるようにしてついていく

 

面倒なルールに縛られながらの生活かと嫌になる

 

「まあ転入という形になるわけだね、さあここだ」

 

職員室を軽くノックしてはいる

 

「やあ!君達がイルマさんのご親戚の…?」

 

見た感じ好青年

優しそうな印象できちんと閉めたネクタイから誠実さが見える

ただ窓から差す太陽光の方が印象強いですよ

 

『クズの相手をしなくちゃならねぇなんて俺は散々なんだ、せっかくだし家に送りつけてやるよ、無残に斬り刻んでな』

 

刀を抜き斬りかかってくるのが見えた

 

「……」

 

嫌なもんを見たと口の中でつぶやく

 

「えーと、ユウジくんとアミちゃんか、なにかあったら私に相談してくれ、大石という」

 

「わかりました!」

 

この取り繕われた笑みがいつ崩れるか見ものだ

 

『チッ!んだよ!イルマの身内ってだけでこんなモンまで…!』

 

「……ふむ?」

 

「ユウジくんどうしたんだい?」

 

「いえ!ちょっと楽しみになったなと!」

 

「どうだい??二人ともちゃんとやっていけそうかい?」

 

「ええまあ」

 

「多分行けるとは思うけど」

 

「そうか、わしは帰るけど2人はどうする」

 

なるほどルート分岐が…なら

 

「私も__「一緒に見学したいらしいです」え?」

 

「ははは、そうかい、それじゃあ先に帰ってるから、遅くならないうちにね」

 

「では私が案内しましょう」

 

『ひ、ひぃぃぃぃぃ!?』

 

ほう?

 

 

 

 

 

「……ったくよぉ…」

 

「……?」

 

アミがキョトンとしている

 

「……取り繕うくらいしたらどうなんですかねぇ」

 

つい本音が

ヤバいヤバい

 

「……あ?」

 

おいまてよこの先生見て察してたけど…

 

「ヤクザかなんかですか?口調もちっとマシにならないもんなんですかね」

 

「……るせぇな!このクソガキが!」

 

「え、あ、え!?」

 

「ふむ…未来が見えるということはだ……次のお前のセリフはクズの相手をしなくちゃならねぇなんて俺は散々なんだ、せっかくだし家に送りつけてやるよ、無残に斬り刻んでな……だ」

 

「クズの相手をしなくちゃならねぇなんて俺は散々なんだ、せっかくだし家に送りつけてやるよ、無残に斬り刻んでな……なっ!?何をした!」

 

「っしゃ、これは決まると楽しいわw」

 

「いいなぁ……」

 

「さて?あなたの武器は刀か、本来刀を抜ききりかかってくる場面だったんだな…」

 

「あぁ!?うるせぇ!」

 

ぶんぶんと雑に刀が振り回される

いつ抜いたのか

そんなの一瞬で空間を開き刀を抜けば解決するだろう

 

「ユウジくん、アミさん、君たちには特別に授業をしてあげるよ!はははは……無残に斬りころされろ!」

 

バックステップでかわす

さてとと武器をとる

 

「……なんだ?その黒いのは」

 

おい待て確かに黒いハンドガンだが…

黒いのってのは明らかに言葉足らずだろ

 

「鈍器か?ははは、そんなもんじゃ戦えんということを教えてやる!」

 

「知るは一時の恥、知らぬは一生の恥、わからないことは聞きましょうって教える側ができなくてどうする」

 

「はっ!そんなもんを知る意味はない!」

 

「よっと」

 

椅子に足を引っ掛け蹴り上げる

それを大石はスパッと切り裂く

 

「ねぇ、私もやっていいかな?」

 

「……ふむ、まあいいだろう、負けたら一生奴隷な」

 

「勝ったらそっちが奴隷ね」

 

と互いに条件を決めたところに大石が斬りかかる

ステップを踏みかわしながら武器の双剣の刃を向ける

 

「……なんだ?その剣は、短剣は一本が普通だろ?」

 

「……」

 

刃を向けたまま固まったか…

さてはビビってんな?

 

「どうした、来ないならこっちから行くぞ!」

 

大ぶりの刀をいなし刀の峰に乗る

タンっと蹴り宙を舞いながら斬りかかる

 

「小賢しいわ!」

 

ぶんぶんと振るさまからはとても何か型があるようにはみえない

ピシッ

何かにヒビが入る音がして満足そうに笑顔を作った

 

「……さて、お前はどんな力なんだ?」

 

ピシピシッと卵にヒビが入り大きい穴があく

しかし中は空洞だ

 

「……あれ?」

 

卵を持つ手に重みを感じた

何かいる

確信した

次の瞬間緑色のカメレオンが姿を現した

舌を伸ばしてゆっくりと透明にな体を這い回り背中にくっついた

 

「……へぇ、てかカメレオンって透明になる動物じゃないんじゃ……?」

 

まあいいやとアミの方を眺める

カメレオンがぎょろりと眺めているように見える

 

明らかに劣勢だ

殺しを怖がり戦えていない

まあその方が好都合ではあるのだが

 

剣を合わせる度に金属音がなる

その度に軽く傷がつく

アミの腕は切り傷だらけだ

 

にゃあぁ

 

猫の声だった

 

「はあぁぁぁぁっ!」

 

その瞬間に変わった

その攻撃には殺意があった

闘志が湧いているような

恐怖のないような

回転しながら大きく敵を切りさく攻撃に大石はたまらず飛び下がる

 

にゃぁぁ

黒猫がアミの足元をチョロチョロしている

ピョンっと飛び背中をよじ登り肩まで這い上がる

 

「ねぇ、猫って卵から生まれたっけ?しかもこんなに小さいものなの?子猫もふもふだし最高だね」

 

手のひらサイズという言葉がよく似合う小さな猫だった

 

「今、全く怖くないんだ…むしろ楽しくなってきた」

 

コンバットハイになったか

 

「なめやがって…なめやがってぇぇぇぇ!」

 

切り掛かってきた剣を避けもせず見つめるアミ

 

俺の目が正しければ首が真っ二つになり飛んだ

だが次の瞬間には戻っていた

 

「ねぇ、私は……死んだ…だからこの勝負に勝ちはない」

 

グググッと脚を縮め今にも飛び出して行きそうな体制になる

 

「な、なんだよこいつ…!」

 

驚いていた

 

「チッ!んだよ!イルマの身内ってだけでこんなモンまで…!」

 

ペットもイルマからもらったものだと気付いたらしい

よく見れば猫又のように尻尾が二つに分かれている

 

「…終わらせます」

 

ダッと前に駆け出した

そう思った瞬間に消えたのだ

前に向かって踏み込んだ

しかし左に跳び背後に回り込んだ

完全に見失った大石の背後から脚を狙い斬りつける

風を切りながらあらゆる方向に

走り 跳び 斬る

 

膝から下がなくなり地面にうつ伏せになった大石を二人がかりでニコニコと視線を送ってやる

 

「な、なんだよ…早く、殺せ!」

 

「本当に殺しちゃうよ?」

 

そのとき理解した

相手と自分の感情を操る力…

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!」

 

悲鳴をあげながら逃げようと床をひっかく

しかし床材はよくわからないゴムのようなコンクリートのような

この材質本当になんなんだとどうでも良さげにかがんで手で触って確かめる

 

「や、やめてくれ!こ、殺さないで……!」

 

死にたくない、死に対する恐怖か

 

「じゃあそのままで、私たち帰りますね!」

 

「んじゃ、先生また」

 

多分最高の笑顔だと思う

このとき実はカメレオンを右腕に移動させて大石に向けていた

何をしたかは簡単だ…

 

(罪悪感で押しつぶされそうになりますように罪悪感で押しつぶされそうになりますように)

 

あくまで推測だがおそらくこのカメレオンにも感情を操る類の力はあるとみた

満足そうに学校を後にしたがやはり血だらけだ

注目は

 

浴びない

どうやらこの世界は本当におかしいらしい

 

我が家となったイルマの家に入る

 

「おかえり、やっぱり血まみれだ…おや!もう生まれたのかい!?昔は1ヶ月や2ヶ月ばかりだったのに…ああ、ユウジくんが能力を欲しすぎてしかたなく産まれてきたのかな?緑のカメレオンは身体強化、黒の猫は復活地点変更だ」

 

「うっわ」

 

「この子偉いんだよ!しっかり教えてくれたよ!」

 

「は?頭逝ったか」

 

「まずはその身で教えてあげようか」

 

 

今日も平和です

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