寿命以外で死ぬ事が無い世界で   作:棃音

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しかし生活は普通にするしかない

普通とはなんだ?そんなものに答えが存在するならこうだ

誰かに合わせる

そしてその合わせた人を見てさらに合わせる

全ては多数決だ

その多数決に合わせて人は移動する

間違いはマイノリティなのか?

 

「はい」

 

「な、なんでしょう」

 

「答えは2x+6y」

 

「正解です、お見事…」

 

このままならただ単に怖がりな先生と中学校の問題をしているだけだ、年齢不相応だが

 

「えー、では…」

 

学年の概念がないせいで年上と思われる人間がこちらを見ている

 

「そこに関しましてはー…」

 

遠距離武器がないせいで授業を妨害してまで攻撃するような奴はいない

もちろんこちらもする気はない

 

「しかし!この偉人は!」

 

いつの間にか寝ていたのだろう、歴史の授業だ、これに関してはマジで意味不明だ、常に暗黒時代のようなものだ、なにもわからない、だが笑える部分はある、坂本龍馬と卑弥呼が一度の時代に出てきたのは笑った、訳がわからなかった

 

「はい、ではこれを…ユウジ君」

 

『関東平野の乱』

 

なにがあったんだ?これ

 

「関東平野の乱です」

 

「…正解です、でももうちょっとちゃんと授業に取り組みましょう」

 

「いえっさー」

 

頭なずんっと重みを感じる

カメレオンが飛び乗ったのだろう

顔が机に沈む

やる気が無くなる

 

ただただ時間が過ぎた

 

「おい、劣等人」

 

いつものことだ

ノートを開いて文字を書いて見せる

 

「列島人な、大日本帝国万歳」

 

「なに言ってんだよお前」

 

いつものやりとりである、なんだかんだ馴染めたのだろう

相手も笑顔…なはずもなくかなりキレている

 

「ざけてんのかごらぁ!」

 

右ストレート左フック頭突き、おとなしく受けてやる気はない

暴れられるからだろう

天井が五メートルくらいある

これは無双ゲーか?

時にうちのカメレオンはこんなことができたりする

右腕を天井に向けるとピンク色の糸が飛び出し天井に張り付く

すると一瞬のうちに天井に体が引き上げられる

カメレオンがこんなこと普通はできるはずがないのだが…

 

降りてこいと騒ぐがそんなことする必要はない

 

スパッと手を振るった

落ちたのは爆発物

まあ手榴弾だな、彼は馬鹿正直に受け取ると爆死するだろう、そういう未来だ

もちろん多少のダメージは受けたし周りのやつも敵意をむき出しにした

 

さあ、しんどくなった

あと2分で片づけないと授業だ

ここからは単純に撃つだけの作業…ともいかない

空中に浮く能力者がいたのだ

スーッとゆっくり移動しているが本気を出せば早いと見える

獲物は…わからないな、逃げよう

カメレオンで距離を取りつつ下は掃射を開始する

もちろん攻撃しようとするやつにだけだ

だがそれでおとなしく沈むわけはない

 

どんちゃん騒ぎが始まった

 

まあこの騒ぎは最終的に授業が始まっても続きのちに影響を出すことはわかりきっていた

だが狂った世界にいるのだ、狂わなきゃやってられない

 

いつになったら帰れるのだろう

 

そんな感情は捨てることにした

 

「この猫本当かわいいのに不吉不吉って」

 

「それで?」

 

「ネコ派としてはそれはとても許されないことだと思うので起訴します」

 

「はいはい無罪無罪」

 

喧嘩にもならない

 

ところで真っ先に復習を終えたのはアミだった、以外にも外の文献はここにもある程度あり今後は予習もするらしい、殺害の

これによりイルマが確実に俺一人を徹底的に鍛えるであろうことは予想がついていた

 

何よりも追い抜かれた気がしたので自分から挑むつもりだ

定期テストも迫っているらしい

 

昨日も今日も明日も明後日も

ここで戦っている姿が見えた、能力は使わずに

はぁ、とためいきをついた

 

「誰殺そ」

 

なんとなくこの世界で狂ってきたことに自覚を持った

 

 

 

 

 

 

 

本日の定期テストはー

そんな声とともに脳が覚醒する

「ペアでの戦闘になります、しかしペアを組んだ人間が死んだ場合、相手を一人殺して生き残った方とペアを組んでください」

 

つまり勝ち抜き戦か?

ややこしいな

まあこの時点でターゲットは決まったのだが

 

劣等人と組みたくはないとみんな揃って組もうとしないなか一人だけ手を出して組もうと誘ってくる変わり者がいた

らいいなと思いつつ窓を見た

人が写ってるけどなにしてるんだろうね

 

「ねぇ、あぶれたから組んでよ」

 

「わぁ、変わり者だね」

 

「お互い様でしょ?億から外れた人」

 

あのあとイルマから聞いたのだが推測は当たっていた

1億と20、その20は特別な存在だ、素晴らしく崇拝されるとかではない、つよくなれる可能性が微妙にある、あと記憶を持ったまま来れる、イルマに直々に物事を襲われる

素晴らしい特典が付いている

 

「なんのことかわからないな」

 

「いやー、私この前テストで失敗してさ、豪華特典もらえなかったんだよね」

 

「おかーさんにねだってなよ」

 

「そこのカメレオン名前ないの?」

 

「目が良いんだね、でも脳がやられてるんじゃないかな、そんなものいないよ、病院行きなよ、あ、ないのか」

 

「そんなことより組まない?」

 

しつこい、確実に嫌な予感がする

まあ…だが…

 

「君の卵は明日には孵化するよ、おとなしく消えてくれないかな」

 

「なら君の次のセリフはこうだね、俺は組む気はない」

 

「俺は組む気はないし…え?」

 

「組まないと出られないよ?0点で良いの?」

 

「……なにした…?」

 

組めばわかる、そう良い距離を取られた

読まれた、考えを読む力…?

いや、同じ能力だってありえる……となると…

 

「組もう、少し興味が湧いた」

 

「ありがとう!私は柊美佳」

 

 

 

ここまでに多少の話はした、しかし

なに一つ情報が落ちない、年齢が17だということ意外

むしろ引き出されている

マズイ、どうにかせねば

そう思う間にチャイムがなる

校庭に人が集まる

 

テストの時間だ、1日まるまるかけて全校生徒がトーナメント

しかしどこからどこが良い順位なのかわからない

ざっと見積もって数百か?

そう考えている間に薄っぺらい説明が終わった

黒黄色黒黄色黒の5段階の縞模様、これがチームの証か

 

1戦目が行われるのは2限目と予知し暇を潰そうと見物客に紛れた

 

ごうっと音がしたと同時に地響きがする

大きな木が生えてきた、例えるなら世界樹とかそういうやつ

その木に見とれる暇なんてないと言われたようにホイッスルが鳴る、勝負が終わったようだ

 

実力差が開きすぎていたという声があった

ふぅっとため息をつく生徒がいた

楽しげな休み時間のようだ

敗退すれば家に送られるのだろうか、疑問だ

 

ギャリギャリギャリという音がする

エンジン音も

チェーンソーが刃物を削っていた

そういや刀のテストもあると聞いた、どうなるんだろ

 

「同時進行だよ、刀を使ってるのに好きな武器を使ってる人となると当たることもあるし」

 

「考えが読めるのかな」

 

最初は誰もが思う疑問だから」

 

したたかなやつだ

 

はっとした

聞きなれた声だ、ああ、あいつの番か

 

敵を透明な棒で拘束したらしい、動かない相手を切り刻んで勝利を得ている

 

声色を変えて卑怯者とヤジを飛ばす、即座に移動したが杞憂だったらしい、誰一人気にしない

いや、一人気にしてるらしくオドオドしてた、が勝者は大人しく戻っていった、小心者め

 

優勝候補などいない、パッとでのダークホースもない

 

これは普通なのか?

 

予定の時間が来た、ライフルを持ち、グラウンドに立つ

ホイッスルと同時に背がさほど高くない木が大量に現れる、人一人が隠れられる太さだ、射線が切れて至近距離の戦闘になりかねない

 

武器の変更は特に禁止されていないので刀を取り直す

柊は木にもたれてなにもせずただ佇むだけ

本当にわからんやつだ

ふと背後に嫌悪感を感じた、振り返ることはせず前に走る、木を2本ほど通り過ぎてから振り向いた、そこにはゆらりゆらりとあるく虚無僧がいた

 

「久しいな」

 

「………」

 

反応はない

大物感出してるのか?

 

次の瞬間パタリ、と虚無僧が倒れた、背中が割れて血が噴き出した

 

「な……」

 

なにが起こったのかわからない

それよりこの大物感に期待した純粋な気持ちを返して欲しい

 

よくよく考えれば柊の行動だろう、柊を見ると相変わらず佇んでいる、視線の先には木が一本あるだけ

しかし突如柊の背後の気が割れた

バリバリバリと音を立て縦に真っ二つだ

 

「これが敵の能力…」

 

「おい、おまえがやってるんじゃ」

 

「いえ、味方を見限りましたね、目星をつけて片方を味方にするつもりでしょう、乗り切りましょう」

 

ぺっと唾を吐き捨てた音が聞こえた

目の前の地面が裂ける

 

「これはチートすぎんだろ……」

 

ここまでくるともう冷静だ、すっと飛び退く、そして死にたいの虚無僧の喉に刀を突き立てる

 

今度は血をドシャドシャと流しながら絶命した

 

ホイッスルが鳴り響く

虚無僧だから幻術…いや、逆か、あっさりとしすぎたことに正直がっかりだ

そして柊はなにもしなかった

こいつはなにができるんだ?

 

半分の時間で次の対戦になると思っていたがこのチームが最後だったので折り返し(教師によるいじめ)で我がチームがもう一度戦うこととなった

 

次は岩石だらけの歩きにくい場所だ、あいにく視界が良く通って助かる

的はこちらへまっすぐ走っているのだろうか、転びそうだ

柊を動かしたい、その気持ちが前に出る

 

「……私に期待するのはやめてください」

 

「堂々とニート宣言かな?」

 

「……ぃ………す」

 

「ん?」

 

「私ものすごく弱いんです」

 

「は……」

 

「損した、と思いましたね、強いものに寄生して勝ち登るのも手!一回戦突破した時点で私のノルマは超えました!」

 

「………」

 

開き直りっぷりに呆れ返る

 

「しかし、私は今回ならまともに戦えるかもしれません、私の力をとくとご覧あれ!」

 

弱い宣言していきなり戦えます、はてなが舞うよ

 

と思うと柊は鎌……というかデスサイズとでもいうか、そんなおぞましいものを振り回した

 

「確かに戦いにくいけど……危なっかしいからやめろ」

 

斜めに振ったり縦に振ったり横に振ったり

何かをすくうように振り回す

 

突如ごうっという音ともに石が浮き上がる

「おいおい……」

 

岩陰から敵がひょっこり現れるがこの光景にあっけにとられている

 

「お前その能力俺の……」

 

「え?」

 

言いかけたところで石と風にボコボコにされて息を引き取った

情報ありがとう

 

残り一人は踵を返したが狙撃されて死んだ

 

あっさりしすぎて悲しいかな

 

問題は柊だ

 

「おめでとう、二回戦突破だ」

 

「あ、ありがとうございます、切り捨てられるかと」

 

「お望みとあらば」

 

「いや……」

 

「能力、教えてくれない?」

 

「あはは…あは……はぁ……コピー、ですね、人の能力をコピーし一時的に使う、予知と読心を借りてました、あと二つは内緒で」

 

「そんだけわかったら充分、君はなんで負けるかわからないくらいには強いんだけど……調子になるからかな」

 

「……まあ、そんなところです」

 

駒にして使い捨てよう

そう心に決めた

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