寿命以外で死ぬ事が無い世界で   作:棃音

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早くも

他のところを見ると圧倒的な試合や素人目から見ても低レベルなのをちんたらしてるところがある

どうやら激戦区はここだけだ

ここを抜ければ楽…かと思われた

 

問題があるなら "アイツ" だ

 

やはり確実に感情を欠落させている

というより操ることで殺意のみを前に出しているのか?

なぜそんな事を?

勝つためだ

確かにそれで勝ってるのだし十分な力があるのだ

なら問題はない

はずなのだ

しかし俺はこいつの戦い方というより

あの猫が気に食わない

可愛がられてるがあいつはなんかヤバイ

そんな気がする…

 

 

「次だ、行け」

 

グラウンドの土を踏む

 

気狂いの鎌女は何をしているのだろう…

 

「ねぇ、あの2人って」

 

声を聞き視線が自然と敵を見る

 

ハッとしてつい笑う

 

そう、この世界に来た時散々な目に合わせて来た2人だ

 

「oh…つよそーでこまっちゃう」

 

あからさまにおちゃらけながらヘルメットをかぶる

いつの日かの復讐の時にかぶるために用意してもらったものだが今日だとは

 

「絶対に倒さなきゃ…」

 

左肩が一瞬重くなりそして重みが消える

 

隣のやつは頭が前のめりになり猫が何かを威嚇する

 

「カメレオン重いんだけど」

 

「気にすんな、お助けキャラだ」

 

精神的な意味でだ

 

鉄のバット…+釘バット

当たりたくない、これに限る

そしてドスか…うへぇ

 

グラウンドが変形して路地になる

なんの嫌がらせなのかあの時に酷似していた

 

「まあ、始めますか」

 

ゆらりと歩を進める

なんの警戒もしていないような歩き方だが腰にハンドガンを装備しているし、フラッシュバンもある

隣の人間は目がグルグルと色を変えるようになっている

やはり猫が殺意を持って来ようとしているようだ

それを必死に抑えるカメレオン

これそのうち殺し合い始まるんじゃないかな

上空で足音がした

まあ意味のわからない言葉だ

屋上に誰かいる

奇襲をかけるつもりらしい

大人しくやられたかぁないのでフラッシュバンを握り直す

 

「3.2.1で前方にダッシュ」

 

小声で喋る

 

「嫌なんだけど」

 

拒否された、がそんな都合は無視する

 

「3.2.1.GO!」

 

眩い光に目が眩んで何かが落ちてくるだろう未来が見えた

 

腕を掴み前に走るそして次の門へとコーナリング

 

次の瞬間俺は強い衝撃を受けて空中で一回転し

地面に衝突した

 

「へっ雑魚がよう…何をしたかしらねぇが舐めてんじゃねぇぞあぁ!?」

 

アミは言葉を発せずただただ俺を眺めている

その目は何かと何か…色を混ぜ合わせ姿どす黒い黒と表現すべきか

正気な目ではない

 

どうやら死んだと思われたらしい

唾を吐かれて目を逸らされる

 

「あーあーあーあー…お昼寝も許されない世界ですかそうですか」

 

生憎俺は神経質だ

唾を吐いたことは許さない

 

「なっ!?なんで生きて…!」

 

振り返りざまに銃床で顔面に一発ぶち込む

そして軽く放り投げキャッチしたと同時に足に二発

膝へ打ち込んだ

 

「……」

 

冷たい目線をくれてやる

 

「なっ何が起きて…」

 

「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

「!?」

 

アミの背後からドスの方が迫る

いま動ける状況じゃないのは確かだというのに

まあ死んでも復活できるがこんなのと組むのはごめんだ

ピンクの糸がコンクリートの壁へと伸びる

それにアミの体が引っ張られる

 

ここで予想外なことが起きた

アミの手に必死でしがみついていた猫だがドスが刺さったのだ

 

悲鳴をあげて血を流す姿からして絶命したのだろうか

この間わずか2秒

 

銃口が眉間を捉えると同時に発砲した

 

「ヒュー…怖い怖い」

 

予想外が一つ起きたら二つ目も起きるのは当然だ

 

「あ、あぁ…あ…れ…?」

 

アミがガタガタと震え始めたのだ

精神安定剤が効きすぎたようだ…

いや違うな、暴走した、猫が死んだからか

だいたいわかった

 

おそらくあの猫は器だ

あの器に精神を置くのだ

必要ない精神を器に一旦置いておく

必要になれば戻す

しかし、器が消えたら…

 

「戻せない、ということか?」

 

くるくるとハンドガンを回転させ考える

 

あいつからカメレオンを離せば補給できるんじゃないのか?

いや、でもそんなことをして大丈夫なのか

まあどのみちこのままではダメだろう

賭けてみるか

 

ハンドガンを握りなおし引き金を引く

復讐は果たした、しかし…

モヤモヤとしたものが残った

 

グラウンドからアミの手を引き戻る

 

ああああと小声だがずっと言い続けており目は虚ろだ

カメレオンを離せば本当にどうなるのか、それが気になる

適当な落ち着いたやつを探してみる

 

いや、ここに落ち着いたやつなどいなかった…

一名を除いて

 

「柊、復帰したのか」

 

「もう完治した、気持ち」

 

なら丁度いい

 

カメレオンを引っ掴んで投げつける

 

それと同時にアミは気を失って力なく崩れる

どうやら息をしていない、なぜだろう

柊の方はテンパり始めたそろそろいいか

こいつに名前をつけたほうがいいななどと思いつつ引き剝がしまたアミに貼り付ける

 

スゥと息を吸い込み眠ったようになった

あとはもう知らない

 

「大丈夫か」

 

「なに…なにしたの…」

 

フラフラと立ち上がり鎌を握る

 

「感情をもらった、生きるのに問題ない程度に

 

「はぁ?」

 

素っ頓狂な声を出された思わず吹き出す

 

「そのうち利息付きで返すよ」

 

「確実に請求させてもらうからね…」

 

あの目はマジだ、能力だと思ってるのか?

まあ今から集めておこう

自分の感情で払う約束などしていないのだから誰もなにもいうまい

 

「あの猫、どうなんのかな…」

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