自由なる種のis物語
~キラサイド~
光が収まったら最初に見えたのは、暗い暗い何かの中だった。周りには、水・水・水しかない。ああ、どこからか、声が聞こえる。
「一夏早く出て来~い」
「こら!あなた・・千冬が眠ったばっかりなんだから、静かにしなさい。」
「ごめんよ~春奈(はるな)でも、心配で・・ああ一夏早く出て来~い」
一夏それが、僕の名前か・・・さすがエクス、彼処での出来事を覚えているけど、原作知識は忘れている。もう少しこの人たちの声を聞こう。
「全く・・秋斗(あきと)さんしっかりしなさい。こんなにオロオロしているパパを見たら一夏、パパのこと嫌いになるかもよ・・」
「ガハッ」パタ
「ゥ・・ン」
「あら・・千冬起こしちゃったね。」
「ママまだ一夏生まれないの?」
「もうちょっとよ。千冬は明日は小学校でしょ。もう寝ときなさい。」
「うん。お休みママ。」
「お休みなさい。一夏もお休み。」
その声と共に僕の意識は途絶えた。
次に目を覚(醒)ましたときは、僕が産まれてお母さんが退院した日だ。
改めて新しい家族を見た。皆慈愛の目をしている。姉さんは、興味深い目で僕を見ている。
でも、小さな僕はもう眠いようだ。まだ、魂も定着仕切っていない。ああ、眠いもう、限界みたいだ・・
お休み。
魂が定着仕切ったとき、転生者の名前を知った。
名前は、龍野竜之助だそうだ。
エクスが彼には高校生になるまで、接触してはいけないと言ってた。
この近くには【龍野保育園】と【竹富幼稚園】があるそうだ。
とはいえまだ産まれて3ヶ月間しか経っていないから、心配しなくても今はいいだろう。
「一夏ちゃん・・起きてますか?」
今来た人はしばらくの間、僕のお世話をしてくれる、スコールさんだ。
彼女はお母さんとお父さんの仕事場の後輩だそうだ。
何故親が居ないかというと、僕に妹ができるようだ。
キラの時には、産まれた時がほとんど同じだったから、どっちが上か分からなかったけど(勝手に弟にされたが・・)妹ができるのは、うれしい。名前はマドカだそうだ。日本人なのにカタカナなのは、どうしてだろう。
「ご飯の時間ですよ~」
のびのびとしゃべっているスコールさんだが、彼女からは、火薬と血の臭いが、少し・・ホントに少し微かにしている。両親共に危険な仕事に就いてるそうだ。
ご飯を食べたら眠くなってきた。
小さな体は難しい。
また、少しの時間が経った。
僕とマドカは3歳になり、これから【竹富幼稚園】に通う。ハァ・・周りの子に合わせられるといいんだが。
「にいさん、にいさん!!」
「どうした?マドカ」
「にいさん、どうしたら、ともだち100にんできるんですか?」
「・・マドカなら、すぐ作れるよ。」
「にいさん、とみたけ・ようちえんが見えたよ。いそごうよ!!」
「マドカ・・富竹じゃなくて、竹富だよ。」
「そんなのいいから・・はやくはやく!!」
「はいはい」
・・・自己紹介の時間のようだ。・・ハァ
「皆さん、おはようございます。」
\おはよーございます/
「この時間は、自己紹介をするよ。先生が手本をするから、しっかり真似してね。」
\ハーイ/
「先生の名前は、山田麻美(やまだまみ)です。好きなものはハンバーグ、嫌いなものは虫です。皆よろしくね。」
「では、1番最初の子お願いします。」
「ハーイ。わたしのなまえは、あいかわきよかです!!好きなことはあそぶことで、きらいなものはカミナリです。みんなヨロシク。」
僕の番が来たか。
「織斑一夏です。好きなものは平和を送ること、嫌いなものは人を簡単に傷つける人だ。ヨロシク」
(私・・今まで見た生徒で1番扱いが難しい生徒にあったかしら?)
「わたしのなまえは、おりむらマドカです。好きなものはかぞくで、嫌いなものは、ピーマンとトマトとこんにゃくです。」
(そうそう、普通はこういうのよね。)
やはり大人は、気味悪がるのか・・
(私があの子を引っ張っていこう!!)
いきなり感情が負の感情から、燃え上がった、面白い先生だ。
隣の席の子か・・
「私の名前はさらしきかんざし。好きなものは、姉さん、嫌いなものは、味のこいお肉。ヨロシク」
内気だけど、根は、明るく優しい子なんだ。
次は、何だ?あの大きい着ぐるみは・・
「わたしは、のほとけほんねだよ。かんちゃんのともだちだよ。」
まず、あんなに大きい着ぐるみをどう動かしているかを知りたい。隣の更識さんは、顔を真っ赤にしている。
・・キラだった頃は、こんな平和な光景を見れた時間は少なかった気がする。
そう、思っていたら、思わず頬が緩んでしまった。そんな僕の姿を見て、更識さんは、「おりむら君笑わないで・・」って言ってきた。
いつもなら、こんなこと言わないけど、何故かふと気がついたときには、口を開いていた。
「一夏って呼んで。」ああ、いつの間にか僕の顔は、笑顔になっている。本当にどうしたんだろう。
あっまた更識さんが真っ赤になった。そしたら、こちらの目を見て・・
「私もかんざし(簪)って呼んで」
これから僕の人生は劇的に変化する・・今までの経験から、そう感じた。
でも・・それでも・・今は・・今だけは・・この平和のなかにいたい。
ひらがながこんなに見づらいとは・・・
このときのマドカが産まれる時・・
秋斗は30歳、春奈28歳、千冬9歳、スコール12歳です。
スコールは小卒で、亡国企業の前身組織で働いてます。