自由なる種のIS物語    作:ギルオード

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お待たせしました。
決勝戦です。
視点が変わる所がありますが、よろしくお願いします。


前代未聞の決勝戦

~一夏サイド~

あれから、大会が始まって僕達は無事に準決勝に進出した。

予選は全試合一分以内で決着をつけた。

例え、模擬戦でも手加減はしない・・・本気は出さないけどね。

だいたい、ビームライフルを躱す僕らの世界からすると、実体弾の銃は速くはない。

遅くはないけど、速くもない。

射撃の動作を見てから、回避は十分に間に合う。

VPS装甲の無い機体に乗って、対空砲火を避けたこともあるからね。

危ない攻撃は盾で防げばいい・・・あまり盾は使わなかったけど。

だから、今のところは被弾してない。

でも、次の対戦相手は、ラウラとシャルロット・・・今までのようにはいかないだろう。

ラウラのAICとシャルロットのミラージュ・デ・デザートをどうやって崩すか。

 

ピンポンパンポン♪

 

『予定をしていた準決勝は、各国全ての代表の申し出により中止となり、前例のない四つ巴の決勝戦になりました。時刻は準決勝開催時刻のままです。選手の皆さんは準備に取り掛かってください。』

 

ピンポンパンポン♪

 

いや、おかしいでしょ。

なんだよ、四つ巴って。三つ巴なら分からなくもないけどさ・・・まさか、男対男の戦いを見たくて我慢できなくなって、各国が協力したとかじゃないよね?

もしそうなら・・・その協力をほかの所で行ってほしかった。

つまり、ラウラ・シャルロットペアにマドカ・簪ペア。そして、龍野君・篠ノ之さんペアか。

この中で一番落としやすいのは、篠ノ之さんだね。

この中で、ただ一人彼女だけが試合で撃墜されている。

彼女を早急に落としたいところだが、恐らく僕は一人狙いされるだろう。

一対六の戦いか・・・でも、負けるわけにはいかない。

この戦闘では、ドラグーンほど高性能じゃないガンバレルでは、破壊されるだろう。

だから、最初からI.W.S.Pで行く。

切り札は最後まで取っておきたかったけど、他の手札がある今は早々に使うのも手だ。

一番最初に落とすのは、簪だ。

冷静な判断を下せる彼女を早めに落としたい。

・・・彼に落とされる位なら、彼女は僕が討つ。

・・・何を考えているんだ、僕は。

たかが女性一人のことで、何を思ってるんだ。

ミスを許されない立場にいるのに、私情を混ぜて何がしたいんだ。

そんな些細な事がミスに繋がると、何度も経験しただろ?

彼女への想いは、割り切ったはずなのに。

・・・行かなきゃ、もう進むしか道はないから。

作戦を進めるのに、今のこの状況は最高のパターンじゃないか。

よし、気持ちの整理は出来た。

これで僕はまだタタカエル。

亡国機業にいる反対派に各国のトップに僕の力を魅せて(見せて)、反対派には僕の実力を、各国のトップには僕の持つ力と敵に回した時に恐怖を植え付ける。

これが、オペレーション・エクスカリバーの第一歩にして、僕の描く最高のミライへの最善の一手の一つ。

こんな風にしか生きれない。

そんな僕をどうか許してほしい、特にスコールとオータム。

今僕は、一番信頼してる君たちを裏切る作戦を実行している。

でも、お世話になった貴方たちが死ぬことを僕は望まない。

だからこそ・・・だからこそ!この戦い、絶対に負けるわけにはいかない!圧倒的な力を見せて(魅せて)僕は勝つ!!

僕は、足取りが重くなっていってることを自覚しながらも、ピットに向かった。

 

 

 

 

『では、これより決勝戦を始めます。選手の皆さんは入場してください。』

 

時間が来たか。

行こう、ストライク。

 

「キラ・ヤマト、ストライク、I.W.S.Pで出ます!!」

 

『選手の皆さんが揃いましたので、試合を開始します。』

『試合開始!!!』

 

プ─────────!!!

 

試合の合図と同時に、皆が僕に攻め込んでくる。

好都合だ。圧倒させてもらう。

僕は両手にグランドスラムを持ち、単装砲を撃ち込んだ。

単装砲は防がれ、爆ぜながら煙を出す。

その煙を突っ切って白い流星が高速でこちらに来る。

ブーメランを遠心力を掛けずに真っ直ぐに飛ばす。

 

「はっ!そんなちょろい攻撃なんて喰らうかよ!!」

 

彼は零落白夜を出して突っ込んでくる。

僕はそれを一対の剣で防ぐ。

 

「もらったー!!」

 

強気で勝気な女性の声が、後ろから迫る・・・篠ノ之さんか。

彼は、笑いを堪えている。

随分と舐められたものだ。

僕は、均衡している力をわざと抜いて、彼の右側に逸れる。

彼は少しよろけてしまう。

その間に僕は、彼をパートナーの所に蹴りつけ、ガトリング砲で追い打ちをかける。

追い打ちを掛けつつ、ブーメランをキャッチし、シャルロットに牽制で投げつける。

 

「嘘!バレた!」

 

ブーメランはマシンガンに迎撃され、爆ぜる。

ブーメランに仕掛けていた、フラッシュが作動し光る。

その間に、龍野君と篠ノ之さんにガトリングだけではなく、レールガンと単装砲も撃ち込む。

彼は落とせなくとも、彼女は落とせるはずだ。

 

「がぁぁぁぁ!!」

「ぐぅぅ、また、何もできないのはっ!!」

 

しかし、彼女は咄嗟に何か自分に何かできないかを、今までの試合から感じた無気力感が感じたのか、彼を自身のシールドで守るという、行動をとる。

よって、篠ノ之さんは落とせたが、龍野君にはあまりダメージが入っていなかった。

フラッシュが切れた直後、レーザー五発とレールガン二発、さらに四十八発のミサイルとマシンガンの嵐が来る。

僕は、瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使い、彼に近づき彼を掴む。

 

「何をする気だ!離せ!離せ!離せ!!やめろおぉ!!」

 

僕は、彼を壁にしながら突っ込んでいき、途中で彼女らは攻撃を止める。

まだまだ未熟で、甘いと評価と毒づいて、彼を投げつけレールガンを当て、大爆発を起こす。

散り散りになった彼女ら・・・一人になった簪に肉薄する。

僕は、一撃で仕留めるために、彼女の首元から斜めに切りつけた。

彼女は、首を捻り躱す。

薙刀で反撃をするが、回避する。

・・・馬鹿な、あれを避けるなんて。

当たると半ば確信をしていた。

・・・まさかと思い、僕はレールガンを撃ち込む。

彼女は弾と弾の間を抜けながら近づいて来た。

間違いない・・・SEEDを発動したな(種を割ったな)

 

「うおおおお!」

 

零落白夜を余裕を持って避ける。

その間に彼女たちは、陣形を立て直した。

少し、計算が狂ったな。このままじゃ、圧倒的な勝利は難しいな。

・・・よしSEED()は使わないけど、ギアを一段階上げよう。

ブースターを出力MAXまで上げ、更に個別連続瞬時加速(リボルバー・イグニッションブースト)をして、龍野君、ラウラ、シャルロット、マドカ、簪の順に攻撃をした。

四人には攻撃が当たった。でも、やっぱり彼女は防いだようだ・・・武器は弾き飛ばしたけど。

 

『え』

 

誰が言ったか分からないが、消えていた歓声の中からそんな声が漏れた。

実況も何も言えていない。

僕が行動を起こし、皆に止めを刺そうとしたら・・・

 

「アアアアア!!!!」

 

ラウラが黒色の泥に包まれた。

~一夏サイドアウト~

 

 

時は試合開始まで戻る。

 

 

~簪サイド~

『試合開始』の合図と同時に、全員がキラを倒すために一時協力をするとオープンチャンネルで言った。

キラはチャンネルを切っているのか、察していたのか分からないが、話に参加していなかった。

 

 

何が起きたのか全く分からなかった。

ただ分かることは、私たちの攻撃は何一つ当たっていなかった。

恐い、怖い!こわい!!コワイ!!!

対戦相手だけど、なんで人をあんなにも簡単に傷つけれるの?

いつもの彼とはまるで違う人間が入っているのではと思うほどの、変貌だった。

たしかに、彼は戦っているときは、冷徹なことをする。

けど、本来の優しさがないわけじゃない。

でも、今回はまるで違う。

邪魔をするなら、殺すっていうような戦いぶりだ。

龍野君達に一斉掃射に、龍野君を肉盾にしたことも・・・いつもと全く違う。

少なくとも私はそう感じている・・・いや、私だけじゃない。

フィールドにいるみんなが、震えていた。

いつもの優しい姿はなんなの?

今の狂戦士(バーサーカー)のような姿はナニ?

どっちがホントの君なの?

彼の刃が迫る。

ああ、やっぱり貴方は傭兵で、人殺しなの?

優しい姿は嘘だったんだね・・・

 

『…………したくなんか』

 

え?

 

『殺したくなんか…ないのにぃぃ!!』

 

貴方の叫びなの?

 

『戦って、討たれて失ったものは、もう二度と戻らないんだ。』

『討ちたくない、討たせないで。』

 

わかんない。

わかんないよぉ。

今まさに、私を殺そうと刃を振るう貴方と、心の声を漏らしている貴方・・・どっちが本物なの?

私はどっちを信じればいいの?

そして私は、光を見つけた?

差し伸ばされる手が、一夏に似ていた。

私はその手を握った。

 

『ふふふ、私が貴方を導きましょう。』

 

私は黒く濁った赤い種を割った。

 

 

 

 

 

それから私は、試合の記憶が無い。

次に意識が戻ったのは、横たわる私に、黒色の機体がビーム砲を向けているところだった。

 




最後の簪の所は少々時間が飛んでいますね。

結構エグイ戦い方をしている一夏さんですが、立場とストライクに惹かれている点が大きいですね。
実際、種死でキラさん、ストライク乗ったとき無茶な戦い方するし。
止めて!ストライクはザクウォーリアより弱いのよ!!そんな使い方はらめぇぇ。
まあ、そんな訳で、結構危ない戦い方をしています。
彼は、種とは違った意味で今、自分を追い込んでいますので。

次回もお楽しみに!!
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