やっぱり人の想いとか難しいな。
決着まで持っていきたかったけど、キリが良すぎたから決着は次回です。
~簪サイド~
キラの仇を撃つために皆、みつるぎの人に武装を見せた。
ただ、龍野と篠ノ之さんは束博士に装備を見せに行っていた。
みつるぎの技術力には舌を巻くほどだ。
ビーム兵器の量産を既に始めており、私達にも武器を一部借してもらえたり、出力を大幅に上げてもらった。
更には安全面を高めるために、機体に対ビームコーティングを施してくれた。
姉さんも駆けつけ、こちらは千冬さん、銀の福音...ナターシャさん、姉さんの遊撃チーム。
マドカ、オルコットさん、ラウラの狙撃チーム。
龍野、篠ノ之さん、鈴の近接チーム。
私とシャルロットの援護チームに分かれることになった。
遊撃チームは、私達一年生の三チーム全ての役割を担い状況によって使い分け、援軍が来たらこのチームが迎撃、最悪の場合は殿を務める...一番死亡率が高い所だろう。
千冬さんの打鉄は途轍もなくカスタマイズされ、遠距離武装こそないが、高出力のビームサーベルを使用できる。
遠距離兵器はナターシャさんが代わりに受け持つそうだ。
正直、龍野に期待をしていないから、接近戦でダメージを与えてくれる人がいるのは私たちに安堵をもたらしてくれた。
私たちがISを纏うと一人だけ、その姿を変えている者がいた。
「ちょっと、竜之助...セカンドシフトしたの!!」
「凄いですわね、竜之助さん」
鈴やオルコットさんが言った通り、龍野の白式が二次移行していた。
雪羅と言うらしい。
「おしゃべりはそこまでだ。これから作戦に移る。準備はいいな?いくぞっ!!」
各チームに固まって出撃した。
作戦は簡単だ。
最初に狙撃組が先制攻撃を撃った後に、各チームで波状攻撃をかけるものだ。
短時間で行う立場なら、これが一番理想的な答えだろう。
「ポイントαまで残り20...10...着きますっ!!」
オペレーターをしている山田先生の声が聞こえた。
「狙撃班、狙撃よーい...撃てぇ!!」
千冬さんの合図とともに、二つの青いビームと一つの赤いビームが放たれた。
全て別方向から、頭部、胴体、右足を狙った攻撃は...
「そんなっ、わたくしやマドカ様、ラウラさんの遠距離狙撃を躱しましたのっ!!!」
「認めたくないが、唯のAIってわけじゃなさそうだ」
「当然だ、あのヤマトを墜とした奴だぞ?各機作戦通り波状攻撃を行い、一撃離脱を意識しろ。どんなことがあっても、追撃は初撃を含めて三回までだぞ!!」
「ふんっあんなガラクタ俺が粉砕してやるぜ!!(色が変わってるといえどもデスティニー、アスランごときに負けたカス機体。しかも武装は大振りなものが多い。相手にもならんさ!!)」
「待てっ龍野!!...ちっ、各機通信を怠るなよ!?私は馬鹿にも伝えてくる」
千冬さんも飛びたった。
誰も怪我をしなければいいけど。
強い。
圧倒的な強さ...キラはこんなのを独りで、あそこまで戦えたの?
「はああああぁぁぁぁ!!!」
「せぃっ!!」
千冬さんと鈴の攻撃を避ける、悪魔。
キラを刺した大剣を振るうが...
「そこだよっ」
「甘いわ」
シャルロットのビームガンとナターシャさんのレーザーを撃ち込む。
煙がたつ。
「今ならっ、この俺様が!」
あのバカ!!
零落白夜をしながら突っ込むアイツに毒づく。
「えっ」
大剣で雪片弐型がへし折られる。
そのまま、回転切りのようにして、斬られる。
彼は咄嗟の判断でビームが流れていない先の方まで自身の体を動かしたが...バランスを崩して海に向かって落ちる。
それをブースターで姿勢を制御しようとする。
オルコットさんが援護狙撃で悪魔を切り離そうとするも...
バンッス"ゥゥウ"ゥウ"ゥ
一気に加速し距離を詰めて...胸部に左腕が迫り...爆ぜる!!
「あ...ああ...竜之助!!」
篠ノ之さんが彼を回収する。
大きな爆発のわりに怪我はなく、スーツに少し破片が刺さっている位だ。
血も流れていないから、肉体には届いてない様だ。
でも、体内は無事だろうか?
「篠ノ之、龍野を連れて撤退しろ。内臓系列のダメージがまだ分かっていない。急いで旅館から緊急搬送しろ!!」
「わ...分かり...ました」
篠ノ之さんと、龍野が離脱した。
チームプレイに向かない二人だが、その戦闘能力は高く、抜けた穴は小さくはない。
「せやあぁぁぁぁっ!!」
姉さんがガトリングを撃ちながら接近する。
アクア・クリスタルを悪魔の後ろ側に持っていき爆発させる。
姉さんが纏っている水が赤くなる。
「楯無っ!!ナターシャ!援護に回るぞ!!」
「分かってるわ!!」
千冬さんがロングビームサーベルの二刀流で攻める。
ナターシャさんの援護射撃で悪魔の動きを固める。
「千冬さん!!引いてください!!」
姉さん...何をっ!?
「ミストルティンの槍・改!!!」
麗しきクリースナヤとミストルティンの槍を複合した攻撃が動きが固まっている悪魔に向かう。
姉さんが攻撃を無事に当てるために援護射撃が一秒に満たない数字で止まる。
彼女らは知りもしないが、その機体に乗っているパイロットは、その間に動きを変えれない間抜けではない。
FAITH...ザフトのトップエリートの一人である彼にその時間は大きすぎた。
データだけの存在とは言え彼は、トップエリートの一人なのだ。
「姉さんっ!!」
姉さんの放った必殺の一撃が鮮やかな光の盾で遮られる。
頭部から放たれた弾丸が、エネルギーシールドを貫く。
最初はかすり傷だったが、どんどん傷が深くなっていく。
ヤメテ
鮮血が舞い、姉さんを汚していく。
右腕と腹部が酷くやられていく。
ヤメテ
止めを刺すべくエネルギーの溜まった右腕が姉さんを捉える
ヤメテ!!
ヤメテ!!
「ダメッェェェェェェェェ!!!!」
マタチカラヲカシテアゲルワ
パ────────────ン
薙刀を持って接近し、斜めに斬り下ろす。
それをひらりと躱されるが、ミサイルとレーザーを一斉に放ち、
私を斬ろうとする大剣を、薙刀で弾く。
悪魔を蹴り距離を置き、姉さんを掴み千冬さんの方に流す。
マドカの狙撃が紙一重で躱されるが、その隙に後ろから私が斬りかかる。
そして、一人で突出していく。
「──────────────────」
「─────」
誰かが、何かを言っているが、そんなのを考えている暇がない。
薙刀で斬り合っていると、当たり所が悪かったようで、薙刀がへし折れる。
「あっ」
銃口が私に向けられている。
...私、死ぬんだ。
でも、一夏とキラの所に行けるのなら怖くないや...
銃口が緑に光り...
私は瞳を閉じる。
ビキュ──────ン
弾丸は放たれた。
でも、何時まで経っても私を殺す凶弾が来ない。
私は瞳を開く。
そこには、黄金の小さな塔が光のバリアを張っていた。
そして、私の後ろ斜め上空から、緑の光が飛んでくる。
「ああ、ああっ」
機体は全く違う。
でも、彼だ。
やっぱり、彼は必ず助けに来てくれる。
「キラっ!!」
涙が止まらない。
彼は、私のヒーローだ。
私が失っていた光だ。
彼が一夏じゃないのは分かってる。
一夏を、私の決意を裏切っているのもわかる。
でも私は、キラ・ヤマトのことが好きだ。
この感情の波は止まらない。
ダメな女って自分でも分かる。
一夏は...もうこの世にいない事も最初から分かっていた。
死んだ人は帰ってこない...そんなのは分かっている。
でも前を向きたくなかった。
だって、彼の光が暖かくて、優しくて、離れたくなかったから。
でも、それもやめよう。
このままじゃきっと、一夏が成仏できないから。
だからこそ、そろそろ前を向くべきだ。
私は一夏から一人立ちしないといけない。
もう、貴方には縋らないようにするから見守っていてほしい。
私は、これからまた歩いていくから。
どうでしたか?
少し急展開過ぎましたかね?
もうちょっと人の感情の表現が上手くなりたい。
なお、簪は近いうちにもう一度光を失うもよう。
アスラン「なんでそんなことを言った!!なんでだ!!」
シン「あんたって人はあぁぁぁぁぁ!!」