原作を読み返していたら、会話よりもこちらの方が早かったのを思い出しました。
次回こそは束さんだから!!
~一夏サイド~
戦いが終わった時には夕暮れを過ぎようとしていた。
僕たちは龍野君、刀奈さん含めて治療が可能クラスの怪我で済んでいた。
龍野君のダメージは大したことはないが、ISの方を一度オーバーホールする必要があるとのことだ。
刀奈さんは、ナノマシン治療で傷を治せるそうだ。
僕は、そもそも基礎スペックで傷の治り自体は早く、それにISの自動回復が働いて治ったことにしている。
強ち間違いでもないしね。
銀の福音は凍結処理が確定した。
僕は、晩御飯をパスさせてもらった。
一応、会社の武装テストに関することということにしてパスさせてもらった。
ログハウスに着くと、珈琲とパンが三人分置いてあった。
オータムとスコールが律儀に僕を待っていた。
「律儀なものですね。先に召し上がっていても良かったんだけどね」
「目上の人を待つのに、その様なことは出来ませんよ」
「そうだぜ、最高幹部様。流石にそこまで命知らずな事はしないぜ」
「はあ、オータムが僕の事をどんな風に見ているかがハッキリと分かったよ。減給ね。今の一言結構傷つきました」
「冗談だって!!私が悪かった。謝るから!!減給は止めてくれ!!」
「冗談ですよ。それよりも、盗聴や盗撮の危険は?」
「それについては問題ありません」
「テレビを付ける。オータムは念のために窓の方にいて。周囲の警戒を」
「ああ、了解だ」
「スコール、君はドアの方を頼む」
「お任せください」
テレビをつける。
今日、女性権利団体の新トップが初めて世間に知られる。
多分、何らかの新しい発表もするだろう。
「では、我々女を導く、真の女神をご紹介します!!ウルスラ・スカーレット様です!!」
周りの女性権利団体の面々は大きな拍手をして、周りのメディアは唖然としている者が多い。
無理もない。
人になっているが、本来は女神、完成された美を持つものだ。
こうなっても仕方はない。
しかし、やはり予想通りだったか。
接触してはいけないと言ったエクス。
そのナビゲートも途中から消え、僕は幼少期の時点で
この時点で何らかの接触が向こうであったはずだからだ。
「わたくしの名前は、ウルスラ・スカーレットと申します」
「では、我らの女神よ、貴方様の考えを皆様にお伝えください」
「分かりました。わたくしは皆様へ問います。人はどのように産まれてきますか?ええそうです。単純な事です。男と女が交わり、女がその子を一生懸命守り、育て、死ぬような激痛に襲われながらも、我が子の為に、愛した男の子供を見るために必死になり産むのです。この時点で、不平等ではありませんか?女がこんなにも必死になっているのに、男は日常のように働くだけで済むのです。わたくしたち、女だって働きたい人はいるのです。男は快楽の後は日常に戻れるのに、女は激痛と使命を負うことになるのです。この何気ない原始のサイクルの時点で差別が生まれているのです。それなのに、女だから働かせない、女だから男の言うことは絶対と、一昔前まではそんな差別ばっかりでした。ISが生まれる前、その動きは比較的少なくなっていたのは事実ですが、わたくしたち女が出産した後、働き口がない、働かせない、時間の優遇をさせないなどへと差別は変化していきました。なぜです!!なぜ、女だからと言ってここまでの理不尽を受けねばならないのですか!!原始のサイクルの時点で私たちは理不尽を味わっているのに、人のそのエゴでわたくしたちがなぜ、不平等で、理不尽な差別を受けねばならないのですか!!だからこそ、わたくしは考えました。では、女性優位ではなく、真の男女平等はどうすれば生まれるのかというのを!!簡単です。わたくしたちの痛みを、辛さを味わえばいいのです。しかし、男性は妊娠することは出来ません。なので、わたくしたちの受けた差別の歴史を彼らに与えるのです。そうすれば、彼らもわたくしたちの辛さを味わうでしょう。ですが、わたくしとて人間です。鬼ではありません。十年です。わたくしの言葉を世界中が受け入れてから十年間の間だけしかわたくしたち女が受けていた全ての!!差別を!!十年...十年だけ!!しか与えません」
「ああ、なんと慈悲深い方なのでしょう。我らの苦しみをたったの十年だけしか与えないとは...まるで女神の様です!!」
筋は通っているが馬鹿らしい言い分だな。
しかし、これは不味いかもしれない。
まず、明確なスタートが切られないことがありえる。
何をもってその十年を始めるとは言ってないからだ。
世界中がこの言葉をと言ったが、何をどうやって世界の人々の意志が分かるのだ?
スタートの権利もルールも向こうが定めれるだろう。
苦しみを与えるなら、理不尽も含まれるからだ。
しかし、これを飲み込むほど教育機関もバカではない。
「そして、わたくしたちの言葉に感激し、協力してくださる機関が既にあります。国際IS委員会です。わたくしたちは協力してISを開発、解体をすることで、劣化版とは言え、ISを量産することに成功しました。確かに劣化版ですが、シールドエネルギーや空中、無重力、無酸素での活動も可能です。ですが、スペックの最大値も低くなり第二世代位の出力が限界でしょう。それに、男性は勿論ですが、女性でも一部の人でない限り、うんともすんとも動きません。故にわたくしたちは、このISを自動操作にする方針を取りました。通常のISにマザー装置を付けることによって、ある程度の距離まで自動でこの新ISが動くのです。わたくしたちはこれをインフィニット.ドール...IDと呼ぶことにしました」
厄介な。
この発表で状況は一気に変わった。
弱点も多々あるが、一般人にそれを付けれるわけがない。
反対運動を起こせそうなものは軍や技術者ぐらいだ。
「そして、国際IS委員会とわたくしたち女性権利団体が調べた結果、IS学園にテロ活動が行われていたことが判明しました!!」
周りがざわつく。
しまった。
国際IS委員会がこの学園の事をしらない道理がない。
情報も渡しているはずだ。
「そして、一連の事件の犯人は『
ッッッ!!
「それは、どのような組織なのでしょうか」
「なんでも、五十年以上は前から活動しており、数々のテロ行為をしていたという情報は、国際IS委員会からもたらされました。それでいて、ISメーカーでもあるので、わたくしたちはこれを黒と睨んでいます。ですが、これはアメリカや他の国々が大きく関わっていて詳しいことは何も分かりません。ですので、アメリカや他の国々の政府よ、亡国機業の記録の全てをわたくしたちに渡しなさい。現物を渡したら、わたくしたちが痛みを与える時間を三年分縮めましょう。そして、現在IS乗りに二名ほど男がいましたね。君たちの活躍次第で更に最大で二年分縮めても構いません。そして、最後にわたくしたちのIDのモデル一号を見せましょう。ジンというものです。オーソドックスな機体ではありますが、低出力とは言えビーム兵器も持っているため、火力面では第三世代機を上回っています。」
テレビを消す。
状況は最悪に等しい。
絶対に情報は売られるだろう。
そして、捏造されまつりあげられる。
こちらがどんなに否定しても、味方は絶対に生まれない。
.........しょうがない。
「スコール、オータム。これから今考え付いた作戦を言う」
「一夏様、あの機体は、あのk「今は後だよ」はい」
「スコール、エクスカリバーは一旦捨てる」
「はい、分かりました。ですが、よろしいのですか?」
「ああ、彼女のスリープを解いて、月面基地に送り出してくれ」
「了解致しました」
「オータム、当初のIS学園への攻撃は実行する」
「いいのか、これを実行したら、成否問わずに言い逃れは出来なくなるぞ」
「構わない。既に僕らに味方はいないよ。その後は各員別々に動く。オータムとスコールは信頼できるメンバーを連れて国際IS委員会に潜入調査を受けてくれ。言いたくはないが、死んでも構わない優秀な奴だけ女性権利団体に潜入させてくれ。その後ある程度情報が集まり次第、僕に送ってほしい。そこからの作戦は全て僕が行う。これからはフリーダムによる遊撃がメインになるだろう。君達でも足手まといになる」
「わかり...ました」
「ああ」
「それと、当初の作戦が終わり次第、オータムとスコールのISを改修する。相手の強さを考えるとやっておいて損はない。とりあえず、僕は今の生徒の様子と...先生方を見てくる。方針が少し変わるかもしれない。...行ってくる」
ドアを開けて走り出す。
今のまま行けば世界は破滅する。
核の冬が来るか、女性だけの天下が生まれる...いや、男を否定する女のが正しいな。
男を庇うやつも落とされるだろう。
怒りを鎮める生贄がいるのか...
全く、計画が全てひっくり返されるとはね。
本館への道のりは、いつもより長く感じた。
はい、ラスボスです。
ぶっちゃけてラスボスです。
卑怯な手を使ってくるあたりラスボスの風格を出してますねぇ。
ガンダムWを見ていた人は、『あっ』てなるかもですね。
ISキャラ側よりも実は強いIDです。
機体の性能は少し劣っていても、パイロットの性能で勝っている感じですね。
注意、これは現時点で公式に出ているジンでの評価。
初期のMDの怖さはホントね...やっぱりエレガニウム合金が必須ですわ。