お待たせしました。
こうなると予想できた人はいるかな~
ギルオードもここまでの物になるとは思っても居ませんでした。
どうしてこうなった。
まあ、最初に考えていた物よりはマシだし、ギルオードの思う篠ノ之束像も分かるかと。
~一夏サイド~
千冬姉の気配を追いながら、僕は本館を通り過ぎる。
誰も騒いでいない所を見ると、もしかしたらここではニュースを見させていないのかもしれない。
全ての部屋にテレビがあるわけでは...いや、修学旅行というわけではないから、テレビはないか使えないかのどちらかか。
大きな騒ぎにはなっていなくて安心をした。
うん?もう一つ大きな気配が近くにあるな。
なるほど、篠ノ之束か。
とりあえず、近づいてみよう。
「──────う」
「へえ、ちー───ねぇ」
聞こえずらいな。
もう少し近づこう。
会話は進んでいるが、近づいていった方が今はいいだろう。
「───────そこで用意するのは専用機と、そしてどこかのISの暴走事件だ。暴走事件に際して、新型の高性能機を作戦に加える。そこで天才の妹は華々しく専用機持ちとしてデビューというわけだ」
聞こえる距離になると、予想通りの会話が行われていた。
「へえ、不思議なたとえ話をするねぇ。そんなすごい天才も世の中にいたんだね」
「ああ、すごい天才もいたものだ。かつて、十二ヵ国の軍事コンピューターを同時にハッキングして、ミサイルを発射して、新兵器で迎撃という自作自演の大事件を作った天才がな。だが、誤算だったのがそんな新型の高性能機を上回る無人機が現れたことだ。私はこの無人機はお前が作ったと踏んでいたが、違うようだな」
「確かにあの無人機は凄いと思うけど、ムカつくんだよねぇ。私の子をまるで兵器みたいに扱って」
「貴方が今更そのセリフを言いますか、篠ノ之束。呆れて何も言えませんよ」
話しに入る。
言った通り、呆れたからだ。
と言うよりも『絶句』だろう。
「ねえ、ちーちゃん、コイツ誰?こんな有象無象私はお呼びじゃないけど?」
「ヤマト!!どうしてここに!?」
「いえ、織斑先生を探していたら、平和を壊した兵器を発明した発明家が、一教師と会話をされていたので、興味を持っただけです」
政治家を相手にしていた時の口調に変えて、相手を揺さぶる。
本当はこんなことはあまりしたくはないけど、やれることは何でもする。
「ふん、じゃあ消えなよ。私は今イライラしてるから、消えるまでは待ってやるよ」
「大分荒れていますね。それと、そんな事を言うのなら、ISを手元にない状態で話してほしいですね。どうせ撃つつもりでしょう?」
「...お前、うざいね」
「へぇ、貴方がそのような感情を抱くぐらいは興味を持たれましたか」
「やっぱり殺す」
彼女がISを纏う。
そして、纏い終わると同時に、部分展開したアカツキで武装と手足を破壊した。
「なっ、お前!!」
「申し訳ありません、織斑先生。無断で兵器を使用しました。罰は後で受けます」
「あっああ。わかった」
「私の子を...兵器と呼ぶな!!」
「いえ、兵器でしょう。貴方の作ったISは現存の兵器でダメージを与えられず、空を自由に舞い、レーザー兵器など強力な武装を量子化できる。そしていつでも沢山の人間を殺せる。これを兵器と言わずになんと言いますか。更に、まだ、ISは宇宙空間で活動した実績がない。ダイナマイトとは訳が違います。貴方は最初からISを兵器として作ったのではないのですか?白騎士、あれの剣は零落白夜と同じ...いや、それよりも上のIS殺しのはずです。そう、最初に作った...公表した武器がIS殺しの時点で疑問に思った人も多いと思いますよ」
「それは、あの有象無象どもが、私の子を認めないから、それを世の中に...私は正しいと!!」
「なら、貴方が白騎士に乗って大気圏を突破して、宇宙に行けばいいでしょう?そして迫りくる隕石をドリルとかで砕けばよかったのでは?」
「.........」
「うるさい、うるさい、うるさい」
「貴方は、自分の作品をただ認めて欲しいだけだったのでしょう?自分は天才だと認めてもらって、ちやほやされたかっただけでしょう。だから、理想とは違ったけど、ちやほやされたから、夢を諦めた」
「黙れぇぇぇぇぇ!!!」
「束...」
「違う、私は、私はっ」
「貴方は子供のままだ。導く大人がいなかったことを、理解者がいなかったことには、同情もするし憐れみも憶えます。だが、何時までも耳をふさいで、目を閉じて殻にこもっているのは止めてください。貴方の周りは変わってます。織斑千冬が何時までも貴方の我が儘に付き合うと思わないでください。彼女は大人への道を進み始めている。親友なら、そのことを祝うのが道理でしょう?貴方の我が儘の為だけに...彼女を巻き込むな。貴方が自身の胸の奥にため込んだものは話さなければ、理解されることはない。人は他人の事を伝えられたことでしか理解できないから」
僕も、理解者が欲しいわけではないけど、一人は寂しい。
だから、思いを友達にぶつけた。
思いを通わせあえる...オカルトみたいな人間が生まれれば、人の理解は高まるかもしれない。
でも、難しいかもしれない。
自分の事は自分でも分からないから。
「............気分が悪くなったから、帰る。お前の名前は?」
「...キラ。僕はキラ・ヤマトだ」
「キラ・ヤマト、キラ・ヤマト。覚えたぞ。今はごちゃごちゃで何をどうするかなんてわからない。でも、絶対にお前の下を訪ねる。そして、お前に私の答えを告げる。...最後にちーちゃん、キラ・ヤマト、今の世界は楽しい?」
「そこそこにな」
「僕は平和が好きだ。平和じゃない今の世界は好ましくない。でも、楽しいか楽しくないかと言われれば、日頃の生活は楽しいよ」
「そっか、バイバイ。二人とも」
「束...そういう時はまたね、だ」
「......うん、またね。ちーちゃん」
そういって、篠ノ之束は去って行った。
恐らく最後の笑顔、あれが本当の篠ノ之束という女の子なんだろう。
そう、人よりも優れたものは、孤高になるか、孤独になる。
まるで彼女は、キラ・ヤマトがアスラン・ザラに出会うのが遅かった、若しくは出会わなかったという道を辿って行ったように見えた。
胸に抱いた嫌悪感はすでに無く、今はただ、彼女が答えを見つけるのを楽しみにしている。
「ヤマト、すまないな。束には本当なら私が言うべきだった。お前に言わせてすまない」
「しょうがないです。親しいと...親しいからこそ言い出せないこともありますから。それに、篠ノ之束が無茶をしなかったのも、悪く言えば自殺とかをしなかったのも、貴方が口で否定はしていても味方でいたからです。...本当の事ではないですけど、兎は寂しいと死んじゃいますから」
「そうか...ありがとう。IS使用の件は私が誤魔化しておく。早めに寝ろよ?」
「はい、おやすみなさい。おr...千冬姉」
「ああ、おやすみ」
そして僕は、ログハウスへ戻っていく。
~一夏サイドアウト~
こうなりました。
原作を見るかぎり、篠ノ之束は愛されているとは感じなかったのでしょう。
それでいて、不気味と見られて、人間不信に陥っていて、それでも、子供みたいな純粋さがある。
原作は良き大人がいなかったことにより、束を導く人が、束に道徳心を教える人がいませんでした。
でも、理解者と呼べるかは分かりませんが、自分と似たような人物を見つけました。
それが、織斑千冬です。
千冬さんは、親から捨てられた過去をハッキリと憶えているので、人間不信になっていても可笑しくありません。
そして、まだまだ子供なので、愛が欲しかったのだと思います。
ですが、弟がいるので、弱いところは見せられない。
親戚も大人だから頼らなかったのでしょう。
そう、私たちを棄てたのは、大人だから。
原作一夏は、千冬姉の過去をこんな風に言ってました。
束さんに出会う前は、触れれば斬れるナイフと。
その位警戒心が強かったので、この二人が仲良くなったのだと思います。
ですが、千冬は弟の為に大人になりました。
束は一人だけ取り残された。
千冬は冬で、束は冬兎でしょうか。
だから、寂しいのでしょう。
クロエを拾ったのも今のところは理由は出ていませんが、私は寂しいからだと思います。
つまり、束さんは純粋で無邪気で可愛いってことなんだよ(錯乱)!!
でも、ヒロインではありません。