第一クトゥルフ神話『殺人犯だらけの毒入りスープ』   作:カロライナ

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Episode15 約束。

ある日の日常。

 それはロジーナがいつも通りの業務、会合の送迎 お転婆娘の見守り 抗争への増援を黙々とこなし、今日も最後まで生き残りファミリーボスとその娘を無事に自宅まで送り届けたときだった。

 

「ロジーナ。今日も御苦労だった。」

「・・・・・・・・・。」

 

 頭には黒の中折れ帽、黒いスーツを身にまとい首からは白いマフラーを下げ、白のワイシャツに紺色のチェック柄の模様のネクタイを付けた初老の男が車の扉を開け 下車を促すロジーナに向けてロシア語で労いの言葉を掛ける。それをロジーナは運転帽取り、無表情のまま深々と辞儀で返し、帽子に積もった雪を振り払い頭の上に乗せた。

 

「あー、この後、時間はあるか?」

「・・・・。」

 

 初老の男が、ボディガードの男2名を連れて屋敷の中に入ろうと行った時だ。男は立ち止まり 運転席側に回り込み、館に戻る主を見送っているロジーナに対して振り返り中に入れというように首を動かす。ロジーナはそれに対し特に感情表現を示すことなく無表情で眺め男を見据える。

 

「なに。何処で因縁を付けられたのかは知らないが、君に是非とも会いたいと言って聞かない資本主義の豚共が巣食う国からやって来たガキが今、屋敷の中で寛いでいてだな。出て行くように何度も促しているのだが 君に会うまでは帰らないと言って聞かないのだよ。10分ほど力を貸してくれないか? 勿論、時間外勤務手当は付けよう。」

 

 ロジーナに向けて男は、両目の瞼を3秒間とじ閉じると呆れるような吐息を送った。ロジーナは右上に視線を逸らし 鼻から1息分息を噴き出すと 自動車のエンジンを切り ダッシュボードの中からノーリンコT-54を抜き取るといつでも撃つことができるように右脇下のホルスターの中にしまい込み 再度自動車から降りた。

 ロジーナの行動に男は満足そうに微笑むと、ボディーガード2人を引き連れ屋敷の中に歩みを進める。ロジーナは特に表情を変えることもなく入口に立っている男に死体袋に目配せをし、3人に続き屋敷の中に入って行った。

 屋敷の中には、上品にメイドが辺りをリネン具や銀のトレイの上に紅茶を乗せ運ぶ様子が見受けられ、正面のエントランスには2回へとのぼる為のT時の階段が備え付けられており2階の左の吹き抜けには、金髪のロングヘアにロシアの有名な女学院の制服を着た女性がロジーナに向けて手を振っていた。それに対してロジーナは手を振っている女性に対して、軽く頭を下げて反応を返した。その反応を見た女性は少し詰まらなさそうに口をとがらせると奥の部屋へと消えて行った。

 

「ロジーナ。こっちだ。」

 

 先ほどまで初老の男のボディーガードを努めていた右側の男が、1階の右奥の部屋に指を刺しAK-74を脇に携えて一歩身を引いた。ロジーナは焦ることも急ぐことも無く、マイペースな速度でその部屋まで歩いて行った。

 

隠れる

??60→07【成功】

??40→37【成功】

 

 3回ノックを行い、部屋に入る。部屋の中は正面に大きなテレビが1つ電源が付けられており、ロシアのホームチックなアニメが流されていた。そしてそのテレビの前には その目の前にはガラスで出来た机がある。机の上には何も乗ってない皿が1枚と食べかけのショートケーキの乗った皿が一枚ずつ置かれていた。外に面するカーテンは全て閉じられており、外から中の様子を確認できないように工作が されている。

 

「・・・・・・。」

 

 そのまま正面のソファーに座っているであろう人物に会うため部屋の奥へと歩みを進める。

 

忍び歩き

??70→67【成功】

??40→27【成功】

 

「姐御ー!!!」

「アネゴー!」

「・・・・っ!」

 

 背後から、左右の両脇にほぼ同時に衝撃が走る。いくら警戒をし日ごろからそれなりに筋肉を鍛えていたとはいえ、50代の腰に背後からの一撃は重かった。ロジーナは鈍痛を抑えながら前屈みに両手膝をついて崩れ落ちる。

 

「ガン。アネゴ、痛そう。」

「流石に背後からの不意打ちタックルはヤバかったか。ロジーナの姐御、大丈夫か?」

 

 両手両膝を付いている状態で 腰の痛みを左手で摩っていると背後から、饒舌な英語と それなりに綺麗なロシア語でそんな会話がロジーナの耳に入ってきたのと同時に2人が話している内容を理解する。その人物たちは、一通り会話を終えるとロジーナの正面に回り込み 見覚えのある金髪ショートヘアの女性が手を差し伸べて不安そうな表情を浮かべながら顔色をうかがっていた。その隣にはアルビノを患っているのであろう少女が 手を口元に当て慌てている。ロジーナにはこの2人には見覚えがあった3ヵ月前見た不思議な夢に出てきたあの2人だ。

 

「・・・・っぁ・・・・・・ガン・・・・? ・・・・えっと・・少女・・・・?」

「そうだぜ! 姐御!! ガンだ!!! いやー。ここまで来るまで大変だったぜ。サツに追われ、ブレアと合流して、密入国ルートでロシアまで逃げ切り ローチェフファミリーっていうマフィア名とロジーナ=ブレアっていう運転手名だけで覚束ないロシア語で乗り切り・・・ローチェフファミリーの敵的勢力にと遭遇したりして、ショットガンがなけりゃ即死だった!! HAHAHAHAHAHAHAHA!!! あ、ブレアってのはコイツの仮の名前な。」

「……久しぶりです……本当に大丈夫ですか?」

 

 ロジーナにはガンが何を話しているのか痛みですぐには分からなかったが、なんとなく少女の言っている言葉と様子から頭の中で言葉を並べ理解することができた。大丈夫という意思表示の代わりに片手を握り返し、痛みにこらえながらもロジーナは苦手な表情作りで笑顔を作った。それは、自然な笑顔とはとても言いづらいものであったが、少女はその笑顔を見るとホット胸をなで下ろして 素敵な笑顔を見せた。

 

「・・・・・・・・・・・ところで・・・・2人が・・・・・ここに居る・・・・?」

「なんでって......そりゃお前...。」

 

 ソファーに腰を掛け、騒々しいテレビを消して3人が机を囲うような形で2人に何故ロシアに2人が来ていることについて問う。ガンは一瞬キョトンとした表情を作り、隣の少女の背中を押した。

 

「…3人で誓った 約束…果たしに来ました。」

 

 

 

 




【後書き】
これにて、本編は完全に終了です。
今まで付き合ってくれた方々、誠にありがとうございました。
小説は準処女作でしたが、なんとか完結まで書ききることができました。

本編の方は、これで終わりですが 確定している段階で もう残り4~8話ほど
後日談やこの後の展開を蛇足として、書こうかなと企画しております。
間に合えば、また後日7月13日から15:30、22:30...話が途切れるまで番外編は、
書き続けようと思っております。その時は、またよろしくお願いいたします。

【次回予告】
ハーメルンではマイナーなジャンルの『クトゥルフ神話TRPG』でしたが、多くの方に
見て頂く事ができまして、大変、感謝、感激しました。
実は次回作も検討しておりまして、7月14日から投稿を始めようかと思っております。
あまねねね様のシナリオ名『Go for broke!!』を使い書かせて頂こうかと考えてます。

【宣伝】
以前、私が小説を書き始めるきっかけとなったと宣伝させて頂いた
ニコニコ動画:
アイドル探偵怪奇記録 前編 (ドラマ風仮想セッション)
sm29135280
本日、中篇が出るようです。残念ながら、7:00の段階では確認できませんでしたが、
セッション仲間から聞いた話だと本日投稿される予定らしいので夜辺りに
覗いてみてください!!















――――――――――――――――――――――
【最後の追加報酬】

少女のステータス
元下僕の少女[名前の決定は次回]
女 12歳 職業:アーティファクト
STR4  DEX5   INT10
CON6  APP13  POW10
SIZ10  SAN55   EDU6
アイデア50 幸運50  知識30
HP 8  MP 10 DB:-1d4

[技能]
目星55% 聞き耳55% 応急手当50%
忍び歩き40% 隠れる40% 追跡50%
中国語(母国語)40% 芸術(感情読取)70%
他の言語[フランス語]55%
他の言語[ベトナム語]55%
他の言語[ロシア語]55%
他の言語[ 英語 ]55%
他の言語[ドイツ語]31%
クトゥルフ神話:15%

[設定]
現在ガン=スリンガーとロジーナ=ブレアが面倒を看ている少女。
アルビノ障害を持っているため快晴の紫外線が強い日は、日傘やパーカーが必須。
チャウグナー・フォーンの加護によって探索者の母国語+24%ずつの技能と
芸術(感情読み取り)65%、平均的な人間の正気度を手に入れた。
※ガン=スリンガーには母国語が2つあるため、1もう一つも少女は持っている。
 余談であるが、今度適当な割にも積極的な講師(探索者)が付き日本語も覚える予定。

「姐御....本当に大丈夫なのか....。彼女の日本語。」
「・・・・・お嬢様・・・・くれぐれも・・・間違った日本語を・・・・教えないでくださいね?」
「そのくらいわかってますわ! 見てなさい、響ちゃんから教えてもらった日本語を貴女にもぜひレクチャーして、日本にも遊びに行けるようにして差し上げますわよ。」


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