第一クトゥルフ神話『殺人犯だらけの毒入りスープ』   作:カロライナ

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Episode3 夢か現実か。

「なるほどな。この扉の先の何処かに出口があるのか・・・。この先は皆で話し合ってから決めた方が良いな。・・・そして錆びた鉄扉は俺が壊したわけじゃない。最初から壊れていたんだ。」

 

 ジルドレが戻るころには4人がスープを囲うような形で集まっていた。4人は現時点で分かった情報を互いに話し合う。しかし、マチェーテとガンは、ロジーナとジルドレの事を思ったのかスープが人間の血液であることと紙の裏側に書かれていたことは伏せ、得た情報を話した。

 

「帰りたいなら 毒入りスープを 飲めか。そのキチガイは自ら俺達に毒を飲んで死ねと言いたいのか? 狂っているな。」

「ぁぁ....本当にイカレ野郎だよクソ。こんなモンを俺達に飲めってさ。」

「・・・・・・ガン・・・・マチェーテ・・・・・これ・・・・毒入り・・・・?」

「確認したけど、毒が入っているかまでは良くわからなかったにゃ。」

「だったら俺も確認してみるか。錬金術で薬品を取り扱うこともあるから、もしかしたら何か分かるかもしれない。」

 

薬学

ジルドレ51→68【失敗】

 

「・・・・・・。」

「・・・・ジルドレ・・・・・どう・・・?」

「さっぱり分からないな。」

 

 ジルドレは大きな巨体をロジーナに向けて振り向きながら、ヤレヤレと言った様子で肩を竦める。ロジーナはその様子を見て、無表情のままスープに視線を落とした。

 その様子をガンとマチェーテはソワソワしながら、ジルドレを見つめていたが 分からない。それ以上の反応を見せないことが分かると、若干 安堵したかのような表情を見せた。

「・・・・・すぐに・・・・飲む必要は・・・・・なさそうだね・・・・・幸いにも・・・・扉は4つ・・・あるし

 そこ・・・・・探してから・・・・・でも・・・遅くは・・・・・ないんじゃない・・・?」

「だな。幸いにも、どの扉も鍵は掛かっていないようだったし出口が隠されてないか探すぞ。」

「うにゃ。私とジルドレは毒物学の教授と錬金術系の宗教家だって話したけど、ガンとロジーナの職をまだ聞いてなかったにゃ。2人はどんな職業に就いているにゃ? これから部屋を探し回るのに得意不得意はあると思うんだけど、それが分かっていれば互いにカバーができると思うにゃ。」

「・・私・・は・・・・運転手・・・・兼・・・・・SP・・・・・兼・・・教育業を・・・している・・・・。電気修理とか・・・・自動車の運転・・・・護衛任務とか・・・・得意。」

「オレは...オレは、警察官だ。怪我の手当や閉まっている扉を開けるのが得意だ。」

 

 マチェーテの問いにガンの表情が固まるものの適当な職業を発し、その場を乗り切る。警察官という単語に反応するかのようにマチェーテも笑顔の表情を保ちつつも、さりげなくガンから距離を取った。

 

アイディア

ジルドレ65→51【成功】

マチェーテ75→29【成功】

ロジーナ65→35【成功】

ガン65→19【成功】

 

 4人が一堂に集まり話していると、ある違和感に4人が同時に感づいた。確かに意思疎通ができているのは間違いないが、同じ言語を話している割には、口元の動きが自分の知っている言語と何かかけ離れている。今 思えば、最初こそ気にはしなかったものの、顔つきや肌の色明らかに自国の特徴から離れている存在を確信した。互いに口には出さないものの4人全員が得た確信。夢のようで現実のような空間に閉じ込められた4人の心を抉るには十分な不安要素だった。

 

【SANチェック0/1】

ジルドレ65→43【成功】

ロジーナ69→59【成功】

マチェーテ80→68【成功】

ガン65→45【成功】

 

「うげェ...ここが夢なのか、現実なのか分からなくなってきた。」

 

 ガンが弱気な声を漏らして頭を抱える。幸いにも深く抉られることは無かったが、とにかく気持ちが悪そうな表情を浮かべた。意識は確かに覚醒状態にあるのにも関わらず、何処か夢見心地のような空間。他の3人もガン程では無いものの不快感を表していた。

 

「・・・・・早く・・・・部屋の中・・・探そう・・・? 1時間が・・・・・過ぎて・・・・丸腰・・・・・じゃ・・・戦えない・・・・・。わたしは・・・・・・『下僕の部屋』に行こうと思う・・・。みんな・・・・どう・・・するの・・・・?」

 

 テーブルにある血の入ったスープを一旦、長机の下へ置き直す、そして机の上に持っていた地図が書かれているメモ用紙を置くと、ロジーナが3人を見渡して自分が進む部屋を指差した。

 

「なら、俺は反対側の『書物庫』に行こうか。本探しは得意だしな。」

「私は『調理室』に行くにゃ。もしかしたら、毒が隠されているかもしれないにゃ。それに可能性として武器も何か見つかるかもしれないし♪」

 

 ジルドレ、マチェーテの順番で長机に置かれた地図に自分が進む部屋を指差す。ジルドレは無表情で指を『書物庫』に置いたのに対して、マチェーテは口角を釣り上げてとても愉快そうに笑みを浮かべ『調理室』に指を置いた。

 

「となると...オレは『礼拝堂』か。」

 

 残ったガンは皆がバラバラの部屋に入って行くのに対し、自分だけ誰かの後ろにくっついて行くことが耐え切れなかったのか、残った『礼拝堂』を指差した。その表情はマチェーテの様子とは異なり、落ち込んだ様子が窺えた。

 

 

 

 




【後書き】
クトゥルフでは単独行動は死を意味するって言いますが、彼女等は容赦なく
バラバラに行動するつもりのようです。そこに目的があるのか、ないのか。
あるいは見栄を張っているだけなのか。

彼女等の中には動かすPLは入ってません。
ゆえに殺人職+自分たちに何か災いが降りかかろうとも1人でも対処できる、
何かあっても他のメンバーとも距離が近いし何とかなる。
という慢心が心の何処かにあるのです。

恐らく その考えは誰かが死ぬまで変わらないでしょう。



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