真・恋姫†無双 とある裏方さんの暗躍   作:きんぐまいまいこ

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自己解釈炸裂してます。
納得できない!という方はご勘弁ください。


第四話

管輅「―――北郷一刀の自己否定と自己肯定が引き起こした、心的負荷の収束による暴発が具現化

   したものではないかと推察しています」

 

エマ「どういう事?」

 

管輅「一つずつ順に説明します。

   まず、許子将が北郷一刀に対して告げた占い。告げられた当初、北郷一刀自身はどういう

   ことか?と理解していない流れになっていますが、ここがそもそも違います。

   許子将は曲りなりにも管理者、外史に対するその言動には言霊が乗ります。北郷一刀の深

   層へと刻まれているのです、『大局に逆らえば身の破滅』と。

   魂に刻まれた言霊なので、表面上で理解しているかどうかは問題ではありません。

 

   次に、曹操の理想。北郷一刀は曹操の天下統一を共に夢見る事になっていきます。曹操が

   天下を治めたならどんなに良いだろう、と。

   しかし、北郷一刀はそれが史実と違うという事を知っています。この時点で、北郷一刀の

   深層では魂に疑問が生まれます。史実と違うが大丈夫なのか?と。

 

   そして、歴史を変えようとします。北郷一刀の表面の意思と魂とが真逆のベクトルを向く

   事で、北郷一刀の魂に刻まれた言霊が警笛を鳴らし、それが体調の異変として表れます。

   結果、体調に異変はあったものの歴史は変わり、以降、北郷一刀の知る史実とは異なる道

   を辿り始めるのですが、北郷一刀自身思ったはずです。『自分が介入して歴史を変えたの

   だ』と。

 

   事が進むにつれ、幾度も体調の異変が起こると北郷一刀も不安になります。

   体調の異変に関して、表面上理解していないのですから尚更に。

   この体調の異変はなんなのだろう?と、心的に衰弱していく訳です。

 

   心的衰弱は魂の葛藤の天秤を傾けていきます。

   『大丈夫なのか?』というものが『大丈夫ではないのではないか?』『自分はやってはい

   けない事をやっているのではないか?』『これ以上はやってはいけない』と。

   魂からの警笛もより強くなっていくのです。

   それにより体調がさらに悪化していく負の連鎖が始まります。

   であるにも関わらず、北郷一刀の表層では歴史を変えようとする意思が強固なものになっ

   ていきます。

   曹操の為に…まさしく魂を削って歴史を変えようとしていきます。

 

   ついに、曹操は天下統一の夢を実現させます。この時点になり、北郷一刀の魂は『自分は

   やってはいけない事をした』『自分はここに来るべきではなかった』という自己否定の域

   に達しています。

   同時に『自分はどうすればよかったのか?』『自分の存在意義はなんだったのか?』と後

   悔と疑念が渦巻き、心的衰弱も限界点へ達しています。

   それとは正反対に表面では、曹操の天下統一に達成感を感じます。『曹操の理想に辿りつ

   けた』と。そして想うのです、『自分はここに来れて良かった』『曹操に天下を取らせる

   事が自分の存在意義だったのだ』と。魂は否定しているのに、自分の存在を肯定してしま

   うんです。

 

   自己を否定しながらも自己を肯定する。

   してはいけない事をしたが、できて良かった。 

   来るべきではなかったと想うと同時に来れて良かったと想う。

   その矛盾が衝突した結果、魂が耐えられなくなる。

   それでも魂は、懸命に崩れそうな自身を守るべく結論を導き出すんです。

 

   『曹操に天下を統一をさせ、歴史を変えてしまったのだから(存在意義を達成したという

   のであれば)、もう自分はこの世界にはいられない(自身に苦痛しか与えないこの世界に

   これ以上存在する必要性はない)』と。

   ここに来て、北郷一刀の表層と深層が同じベクトルを指すんです。

 

   これまで歩んできた道程のほぼ大半において正反対を向いていた二つのベクトルが、いき

   なり同方向を指し、収束するのです。

   しかも、一つは完全な自己否定をする程に、もう一つもその自己否定を塗り替える程の自

   己肯定を成さしめる程に、共に極大化しているものがです。

   

   その際に発生した熱量は凄まじいものがあったでしょう。

   その精神の熱量の膨大さ故に想いは具現化され、北郷一刀は消滅に至った。というのが私

   の推察です」

 

エマ「……道筋としては理解しました。想いとかそーいった精神的なもんで消滅するっていう理

   論はわかんないけど、管輅さんが言うならそういう事もあるんでしょ。今の段階じゃ俺は

   外史に関しては門外漢だからね~

   でもそれなら事の始まりの許子将さんをなんとかできれば解決しそうじゃない?消すのは

   無理みたいだけど、北郷君と会わせない方向に持っていったりできないので?」

 

管輅「それがどうやら無理みたいなんです」

 

  この許子将さん、記憶された事によって所謂『強制イベントNPC』みたいな扱いになって

  いるらしく、どれだけ邪魔をしてもいつの間にか北郷君と接触してしまうのだそうだ。

 

エマ「それだと北郷君消滅を止めるの無理臭くないですか?」

 

管輅「私もかなり頭を捻りましたよ。でもですね、ある可能性に気づきました。前提が先に述べ

   た私の推測が正しければ、なんですけどね…

   問題となるのは、北郷一刀が歴史を『変えよう』とする点です。あ、言いたい事ありそう

   ですけど最後まで聞いてください。納得して貰えると思いますから。

   肝は、根本を変えてしまうという事なんです。つまり―――」

 

 

  管輅説明中…

 

 

管輅「―――という事です」

 

エマ「すげー強引…達成には運要素もありますけど…でも、確かにおかしな点は無さそうですね」

 

管輅「後は、可能な限り道筋を変える事なく行動する様に、詳細を煮詰めていくだけです。

   道筋が大きく変わってしまうと、計画が台無しになってしまいますから」

 

エマ「となると、誰かしらを巻き込まないとダメだよね。となると…この娘が適任ってことにな

   るのかな?」

 

管輅「そうです。彼女がキーパーソンとなります。いかにして彼女をこちらの意図の通り動かす

   かが課題です」

 

 

  謀略の夜は更けていく

 

 

管路「さて、考えもある程度決まったので今日はもう休んで、明日に備えましょうか」

 

  計画もあらかた決まり、後は行動あるのみとなった。そんな時、管路さんがそんな事を言い

  出した。

 

エマ「ぬ、俺の部屋がないのだけど。どっかに仮眠室とかあるの?」

 

管路「ありませんよ。貴方のお部屋もまだ支給されてませんし、しばらくはここで寝泊りしてく

   ださい。相棒じゃないですか!」

 

エマ「この狭い部屋で?」

 

管路「ええ、ですから貴方はそこです」

 

  管路さんが押入れを指差す。わしゃどこぞの猫型ロボットかい…

 

管路「あ、大浴場やお手洗いは、部屋から出て左の突き当たりにありますから利用するならどう

   ぞ。あと夜中お手洗いに行くとき寝ぼけて、私を踏ん付けないでくださいね。捻り殺しま

   すよ」

 

  相棒の扱いが酷いんですけど…

 

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