真・恋姫†無双 とある裏方さんの暗躍   作:きんぐまいまいこ

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基本的に原作通りの流れの箇所はまるっとはしょります。
脳内補完して頂けると幸いです。



第六話

管路「お疲れ様でした」

 

エマ「どんな塩梅になってます?うまく進んでるかな?」

 

管路「三姉妹の正体が判明する時期が早まる以外、ほとんど変化はないはずです。

   まず大丈夫でしょう」

 

エマ「そっか」

 

管路「今回の件で荀彧に対して、種を植える事ができたかと思います。今後はこれをうまく活用し

   て…ですね。

   次の介入には少し時間もありますので、部屋に戻って小休止しましょうか。

   あ、あと貴方の身分証明書(仮)ができましたので一式お渡ししますよ。

   それでは行きましょうか」

 

  身分証明書(仮)と便利小道具の一部を受け取る。これで施設内の設備はある程度は不自由な

  く利用できるそうな。

  ちなみにここでは金銭という概念がない。ご飯を食べるのも、衣服を購入するのもタダだ。

  なんと素敵な世界か!

  早速替えの衣服や生活必需品を注文して届けて貰おう。

 

管路「あまり大量に注文しないでくださいね。貴方の生活空間はしばらくはあそこ(押入れを指差

   す)なんですから。入り切らない物は捨てますよ」

 

エマ「…俺の部屋いつになったら支給されるの?」

 

管路「一度結果を出さないと無理ですね。そうすれば上に話を持っていきますので、支給して貰え

   る様に計らいますから。

   その為にも、今回の修正計画をがんばりましょう。目的があるとヤル気も沸いてくるという

   ものでしょ?」

 

  部屋ゲットの為にとか…なんとまぁ志の低いことか。

  ま、うまくいけば生活水準が上がるのだからいいか。

  ヤル気メーターが一目盛り上がった(気がした)

 

 

 

  さて、二度目の外史介入となりました。

 

管路「今回は、前回同様に情報をリークするだけですね」

 

エマ「了解してます。今回は、前回とは違って幾分気楽ですね」

 

管路「油断しないでくださいね。警邏隊が充実してきているので、気をつけてください。周囲への

   警戒は最大限にお願いします。必要な小道具も渡しますので」

 

エマ「あいあい、できるだけコソコソやりますよ」

 

管路「では、こちらが今回の書簡となります。がんばってきてください」

 

エマ「あいさ、それじゃ行って来ますね」

 

  二度目の陳留。町並みも少し変わったな。

  さて、管路さんから貰った情報だと…あの建物だな。どれ覗いてみるか。

  よし、情報通りやってるな。あとは…ふむ、あの辺りか。裏口も見ておこうかな。

 

  その日から、陳留では夜な夜な一人コソコソと裏工作に勤しむ男の姿があった。

 

  数日間、件の建物に張り付く。情報よりいくらか遅れているのか、予定した日には機会が訪れ

  なかった。

  完全に以前と同じタイミングとはいかないようだ。ほんの僅かではあるが介入し、変化をおこ

  したからだろうか。

  管路さんは、ほぼ同じ流れになっているから大丈夫だ、と言っていたし、とりあえずチャンス

  を待とうかな。

  そんな風に考えに浸っていると、望んでいた変化が起こる。おっしゃ!決行だ。

 

  よし、狙い通り動いてる。裏に回っておくか。

  周囲を警戒しながら、タイミングを計って羽目板を外す。

  建物の中は無人だ。目当ての鞄を見つけ、中に書簡を潜ませ、素早く羽目板を戻す。

  再び周囲に目をやるが…よし大丈夫、誰かに見られた様子もない。任務完了だ。

 

 

 

-猫耳視点-

 

  最近私は街の子供達に勉学を教えている。

  袁紹を降したばかりで各地の平定に目の回る忙しさである為、こんな事やってる暇は無いのだ

  が…

  華琳様直々のお達しなので断る訳にもいかない。

  最近では教えられる人材も育ってきた為、私がこのお役目から開放される日も近い(はず)

  いつも通り教鞭に立っていると、男の子が突然声をあげる。

 

ガキ「あ、せーえき男だ~」

 

  男の子が指差す方へ目をやると、精液孕ませ男が授業を覗いているのが目に入る。

  よしよし、私の教えが身に付いていると見える、結構結構。

  私が感心している事をよそに、その男の子は授業を投げ出し精液孕ませ男の元へ駆け出す。

 

猫耳「ちょっと!あんたどこいくのよ!」

 

  私の注意などお構いなしに、他の子供達まで出て行ってしまう。

  あの精液孕ませ男は何故か子供に好かれている。子供の思考は理解し難い。

  一人残された私は精液孕ませ男に文句を言いに行く。

 

猫耳「ちょっと、あんた!授業の邪魔しないでよ!」

 

種馬「ごめん桂花…邪魔するつもりじゃなかったんだけど…」

 

  申し訳なさ気に子供の頭を撫でている。

  以前も春蘭と一緒になって授業を邪魔してくれた事があった。

  こいつはきっと私の邪魔をして、表では申し訳なさそうに演じ、心の中でほくそ笑んでいるん

  だわ。ムカつくわね!

 

猫耳「いいから早くどっか行きなさいよ!まったく、邪魔ばかりして!」

 

 

  色々あったが、漸く今日の授業は終わった。

  さっきの出来事を思い出し、若干イラッとしながら置いておいたショルダーバッグへ教本を投

  げ入れる。

  このショルダーバッグなるもの、精液孕ませ男の世界の鞄の一つで、あいつが作らせた物だ。

  精液孕ませ男の世界の鞄にしてはとてもいいものだ。真に遺憾ではあるが。

  バッグを肩に掛け、小屋を後にする。

 

  自分の部屋に戻り、バッグを置いて通常業務に戻る。

  報告によると、南の孫策になにやら動きがあったらしい。春蘭あたりにでも見に行かせるか…

  

  業務が終わり部屋に戻った。

  バッグがそのままだったので、中に入っている授業の教本を棚に片付けようとするが…

  バッグの中には見慣れない物があった。何これ?書簡?

  きれいな花の形の封がされた書簡。なんでこんな物が…と思いながらも、直ぐにある事を思い

  出す。

 

猫耳「確かあそこに置いておいたはず…」

 

  以前届いた謎の書簡。二つの封を見比べる。同じだ…一体何時の間に…

  直ぐ解答が見つかる。

  あの時か!しかしあの僅かな時間で?…つまりあの時点で私は見張られていたという事?

  私がバッグから離れる機会を待っていたのか…

  舌打ちが一つ毀れる。

 

  書簡を開く。内容はこうだ。

  戦力が空洞化する時期を見計らって、劉備一党が南西の国境を超え、攻め入る事。

  その際、呂布も劉備一党と共に行動しているという事。

  この二点について、間諜を放ち、裏付けを取って貰いたいという事。

  そして前回と同様に、この情報を表に出す場合は、私が放った間諜が掴んだ情報という事にし

  て欲しい旨が書かれていたが、今回は続きがあった。

  この書簡の主は、華琳様による治世を望んでいる事。

  そして華琳様の下でこそ出来る事があるのと同様に、華琳様の下に居ては出来ない事があり、

  それを自分はしているという事。

  その為には、自分の存在が他国へ知られてしまっては困る。なので、自分を探そうなどという

  事はしないで、私の心の中だけに止めておいて欲しいという事。

  そして最後に、前回と同じ印が刻まれていた。

 

 

  こいつ一体何者なの…

  確かに今、戦力は空洞化しつつある。秋蘭、凪、沙和は、袁紹と関わりのあった豪族連中との

  折衝に出向いているし、季衣と流琉は領内の賊討伐に出向いたばかり。そしてさっきの報告に

  あった南の件で春蘭が出向くとなると…

  めぼしい将は霞だけになる。真桜もいるが、将としては格が一枚落ちる。

  もう一つなにか起こると、内容次第ではあるが霞が出向かなければなるまい。このあたりでこ

  ちらを狙ってくるという事か…しかし…

 

  『劉備が攻めてくる』

  これに関しては華琳様もある程度望んでいる事。その事は私自身も理解している。

  時期に関しては定かでなかったが、考えてみると確かに…今この時であろう。

 

  華琳様は劉備に攻め入らせようとしている。

  華琳様がそれを望むのであれば、私は主の望みを叶えるべく動き、そして勝てば良い。

  正直、霞が抜けた後となると戦力的に厳しい。情報を前提とするなら呂布もいる。

  華琳様であれば、最初から篭城という手段は取らないだろう。あの方の矜持が許すまい。

  最初の一当てをいかに凌ぐか……

 

  いや、まずは情報の裏づけを取らなくては。急いで劉備と呂布の方面へ間諜を放たないと。

  

猫耳「誰かある!」

 

 

  間諜を放ち、思案に潜る。

  この書簡の主、その存在について。

 

  以前は季衣を使い書簡を届けた。季衣をよく知っている印象を受けた。

  そして今回は間接的にだが、私に直接接触してきた。

  こちらをどの程度まで把握しているの?

 

  情報も確かだった。張三姉妹に関してはどの諸侯も知らなかった事から、他国に同じ情報を流

  した訳でもなさそうだ。

  信用していいのだろうか?

 

  しかし、正体を明かそうとしない。書簡には名すら書かれていない。風貌も不明で、唯一分か

  っている情報は『良いおっちゃん』だけ…それが本人であるかどうかも定かではない。

  影ながら華琳様に力を貸す、と書簡の主は言っている。

  情報という点において、こちらを遥かに凌駕している人物。

  危険な存在だと思う反面、これだけの力を持つ者が私達にのみ力を貸してくれている事に誇ら

  しさも感じる。

 

  書簡の主は、華琳様の治世を望んでいると言っている。その為に力を尽くすのだと。

  今回の情報がもし事実ならば…その言葉を信じてもいいのだろうか?

 

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