黒子のバスケ ―黒子テツヤの逆襲―   作:希亜

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第14話

高尾side

 

「さて、スターティングメンバーを発表する。次の練習試合から出てもらうからね。そのつもりで。」

 

待ちに待った。その為に嫌々ながらに緑間の自主練にも付き合った。微かにだけど緑間の相棒として先輩達の間にも広まってる。後はスタメンに入れば…

 

「大坪、宮地、木村、緑間、高尾」

 

言い終わった後の先輩達の表情はひでぇもんだった。まぁそりゃそうだよな。入りたての1年、しかも2人してスタメン入りしてんだから不満も募るわ。

 

それでも誰も文句を言わないのはテストに明らかな差が出ていたから。伊達に緑間の隣に居続けた訳じゃない。体力だって数段アップして、パスの精度も上がってる。テっちゃんには敵わねぇと思うけど…

 

ふと、隣を見上げれば当然と言わんばかりの緑間が眼鏡を押し上げている。

 

「今日も自主練習をする。付き合え高尾。」

 

見上げていた事に気付いていたのか前だけ見詰め俺にいつも通りの命令を下す。

 

「へいへい、仰せのままに?将来のエース様っ」

 

テっちゃんの恨み、俺の恨み、花宮さんの計画。全てが計画通りに進むなら俺は何だって耐えてみせる。

 

「おい、3on3すんぞ!」

 

宮地さんが早くもキレ気味で俺達を指指す。早く花宮さん達と練習してぇなあ、何て考えつつ3年生の元へ走った。

 

 

「ストレッチサボらないように!解散!」

 

大坪さんの声が響き渡れば軽く挨拶をし誰よりも早く出ていった。緑間の自主練に付き合う前に花宮さんにスタメン入りを報告したい…!

緑間が監督と話しているうちに部室へ向かい携帯取り出せば体育館裏へ向かった。

 

「もしもし、和成でっす!いきなりすんません!でもスタメン確定したんすよ!」

 

花宮さんの嬉しそうな声が俺の糧になっていく。

 

次第に自主練習メニューが届く様になって益々俺は花宮さんと霧崎の先輩達とバスケがしたい気持ちが強くなる。

自主練の前に携帯に届くメニューを見てから、自主練習に入る。確実に上がっていく体力とアジリティに目が輝かずには居られなかった。

 

 

緑間side

 

入学当時からやけに絡んでくる奴がいた。人懐っこい笑顔、常に会話の中心にいるようなキャラクター。

どれをとっても俺にやたらと絡んでくる理由にはなり得なかった。

 

「真ちゃん!真ちゃんってばー!!」

 

練習が始まった途端キラキラと瞳輝かせ昨日つけられたあだ名 " 真ちゃん " と呼んでくる。

 

「五月蝿いのだよ。その呼び方をやめろ。」

 

「えー?良くね?真ちゃんのあだ名!」

 

頭の後で手を組みへらへらと笑いかけてくる。それでいて真っ直ぐな視線を向けてくる。

高尾の行動は少しだけ中学の頃を思い出す。頭の後で手を組むのは青峰。へらへらとした笑顔は黄瀬。真っ直ぐな視線は…

 

「あり?そんなに嫌なら言わねぇけど…」

 

「…何でもない、考え事をしていたのだよ。」

 

いつもなら、巫山戯るな。と返す筈が何も言わなかったのを不思議に思ったのか人懐っこい笑顔が心配そうに見詰めてくる。

 

……どちらにせよ高尾は不思議な奴だ。

 

 

最近、高尾の練習量が増えている。監督に考えられたメニューの他にだ。自主練習の前、必ず携帯を見詰めぶつぶつと呟きながら自主練習のメニューをこなしている。

自分で考えたものだろうか。それとも誰かが?

 

俺は見ていた。今となっては2週間ほど前の事だ。スタメン発表の日自主練習の前に体育館裏で誰かと話しているのを。

 

あれは一体…しかし、俺には関係の無いこと。

 

 

…その日は少しシュート率が悪かった。




今回はそれぞれの内面を深く掘り下げました。新人戦本戦までもう少しお待ち下さいませ。
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