貞操観念が逆転したインフィニット・ストラトス   作:コモド

1 / 11
ぷろろーぐ

 この世界では男性専用車両が存在する!

 

 嘘みたいだけど悪夢のような現実がここにありました。ぼくも外に出るまで半信半疑だった。でも男性専用車両が確かにそこにあって、むさ苦しさから逃れるために一般車両に乗ったら痴女されたんだから信じるしかないじゃない。

 『エロ画像』で検索したら若い男の半裸で画面が埋め尽くされる。週刊誌は際どい恰好をした男のグラビアが表紙を飾り、T○Loveるでは転ぶたびに主人公である女の子の顔面に男がチ○コを押し付け、如何にしてチ○コを瞳に描いて表現するか少女誌の限界に挑戦している。

 少年漫画では女の子が男の子の髪についた芋けんぴをかじり、少女漫画の基本は友情・努力・勝利、国民的アニメの主人公はお尻を出すスケベな幼女に射撃とあやとり以外何もできないドジ眼鏡っ子。

各国の首脳は女性ばかりで、過去の偉人はみな女体化しており、ニュースではアメリカで初の男性大統領が生まれるかもしれないとニュースになる。

 

 そんな世界でぼくはIS学園に通っていた。世界で二人だけの男性IS操縦者として。

 

 ここまでの倒錯した情報の数々に常人なら理解に苦しみ悶えるだろうが、安心してほしい。ぼくも理解に至っていない。

 ただひとつ確かなことは、ぼくが前の世界の女子高生に相当する立場で、世界の最重要人物の一人で、IS学園という男に飢えた女子校に放り込まれた男だということ。

 

 ここの生徒がみな、前の世界の男子高校生に相当する立場で、男子校の学生並みの性欲を有しているということ……!

 この世界は男女の立場を逆にして読んでもらえると、納得が行くというか腑に落ちると思う。

 すなわち、女は男に、男は女に置き換えて考えれば、その行動が何となくだけど、「あーやるやる」と頷けるはずだ。

 

 ぼくは天乃唯。女の子のような名前だがれっきとした男であり、ISを動かせる男性のひとりであり、世界観の異なる世界に迷い込んでしまった被害者である。

 これから始まる物語については、ぼくと一夏を男子校に放り込まれた美少女、他の女生徒を女に飢えた盛りの付いた男子高生徒に脳内変換して読んで頂きたい。

 でないと精神衛生上、大変よろしくないと思われるので。

 

 

 

 

 

 

 平凡だけど、それなりに裕福で何不自由ない中流家庭が、ぼくの生まれ育った天乃家だった。商社勤務の父と専業主婦の母、二つ年下の妹とぼくの四人家族。

 幼いころ、父はぼくに、「生まれもったもので差別したり、口実を見つけて人を虐めるような人間にはなるな」と口を酸っぱくして説いたけれども、一方でぼくに接する人々は選別して、子供にとって有益か有害かを常に考えている大人だと気づいたのは、つい二年前、私立中学に入ってしばらく経ったころだった。

 みんなが遊んでいるのに、どうしてぼくは勉強を強制されて塾に缶詰になっているのか、流されている最中のぼくには到底両親の考えを探るだけの余裕がなかったけれど、夢のマイホームを購入した後に残った地獄のローンに頭を悩ませているのにどうして、わざわざ高い学費を払って通うだけの価値があると思わされたのは、入学して中学校に馴染んでから、ふと小学校時代を振り返る余裕が生まれた時だった。

 父は先天的な要素よりも後天的な要素、すなわち環境が人を育てるのに大きく影響すると深く信じていて、努力すれば成功への道が拓けると言って憚らない人であった。また、努力せずに遊び呆けている人、馬鹿げた非行に走る人を見ても相手にしてはいけないと言ったが、見下したりしてはいけないとキツく言い聞かせた。

 一方で、そういった人々を内心、とても侮蔑しきっていることの裏返しであることにもその頃になるとぼくは薄々勘付いていた。

 酒に酔った際、父が愚痴るように語った話では、父の通っていた公立中学校は窓ガラスが割れない日がないくらい荒れていたらしく、あまり多くは語らなかったが、父の「動物園のようだった」のひとことで惨状が想像できてしまった。

 父はその経験から、わが子には優れた環境で伸びやかに育ってほしいと、育児に手間と金を注ぎこむことに全く躊躇いのない親になった。厳しくて、多忙で、あまり家族の時間が取れない人だったけれど、GW、夏休み、冬休みには必ず旅行に連れ出して家族サービスに精を出してくれる当たり、良い親父だと思う。自分が父親になったら、いっそう強くそう感じるに違いない。

 

 環境が人を育てる。人の集まりが環境になる。

 父は、子供が自分の言葉の通り育つよう環境を整えるのに労力と出費を惜しまない人だった。

 ぼくを共学の中間一貫校に進学させて、妹は女子校に入ったのは一方通行な父の教育方針に沿った結果だけれど、今となっては感謝している。

 朱に交われば赤くなる。人は周りに影響を受けやすい人と流されず影響を与える人の二通りいて、ぼくは前者で父が後者だった。

 

 流されやすいぼくは父のそういうところを尊敬していたのだけど、ある日、世界が変わって、ぼくは目標というか、目指すべき背中を失ってしまった。

 忘れもしない。休日だからと二度寝して寝過ごしてしまい、昼前になってリビングに行くと、厳格な父はソファに寝っ転がりながらせんべいを齧ってワイドショーを観ていた。

 その姿は、専業主婦をしている母の日常だった。

 ぼくは疲れているのだと思った。父だけでなく、あるいはぼくも。

 異変に気付いたのはネットサーフィンしていたときだった。ネットをしていると嫌でも下劣な広告や欲望丸出しの文字の羅列が目に入るが、それらが全て男性の裸を対象にしたものだった。

 

 

 

『イヤぁぁ助けてパパー!』

『お前がパパになるんだよオラァン!』

 

『ね、年齢=彼女いない歴なんてそんな事あるワケないじゃないですか。童貞賭けてもいいですよ!』

 

『あら、いい女』

『やりませんか』

 

『おばさんですって! ふざけんじゃないわよあなた! お姉さんでしょぉ!?』

『やりましたわ。投稿者:変態糞婆』

 

 

 

 ……抜き出したネタのチョイスに作為的なものを感じなくもないが、要は男女が逆になっていると捉えればわかりやすい。

 上記のものは女性が対象になっていたり、まだネタの範疇で済むので耐えられたが、普通のエロはきつかった。何せ、グラビアアイドルと言えば際どい水着を着た男を指すし、AVは男優ばかりがメインで映る。コンビニに行けばアダルトコーナーは半裸の男(しか他夫もの……中年男性が多い)ばかりが目に付く。

 この辺はかなり精神的にきた。もうたまらんかった。でも、ぼくを追い込んだのは他にある。

 

 

 

 この世界のぼくは、男子校に通っていたのだ。

 

 

 

 つまりだ。前の世界で父は妹を女子校に通わせたけれど、この男女が逆転した世界では、ぼくは前の世界の女に当たるため、母はぼくを異性のいない男子校に通わせていたのだ。

 これがぼくには地獄だった。あれだ、前の世界の庶民が想像するテンプレお嬢様学校。あれそのものだったと言っていい。あれを男に置き換えてみてもらいたい。

 

 ほら、地獄だろう? 野太い声で『ごきげんよう、お兄様』って呼ばれる気持ちわかるかい? しかも年上に憧れて『お兄様……』な薔薇な世界が広がってるんだよ?

 な、地獄だろう? 『女なんて下品で粗野で、けがらわしい存在です!』

 そんなことを野太い声で叫ぶんだよ? きみたちは存在がホラーだよ。

 くわえて、この学校は名前が『私立黒薔薇学院』というストレートすぎる命名になっており、おまけに下級生が上級生に憧れを抱くのが普通の校風だった。

 つまるところ、前の世界でぼくらが女子校を陳腐な発想で、お嬢様たちが慕っている先輩を『お姉さま』と呼び、先輩が『あらあらうふふ』と優しく微笑みかけてくれる百合百合な空間だと妄想しているのを、男女を入れ替えた上で繰り広げられているのだ。

 なんだよこれ……地獄じゃないか。いや、ある意味地獄よりタチが悪いよ。

 

 何より堪えたのは、学校がちがうことで交友関係が完全に異なっていることと、この学校でぼくは、どうしてか下級生に慕われていたことだ。

 つまり、以前の世界で仲のよかった友人は身の回りで影も形もなく、誰かわからない人に親しく話しかけられては誤魔化し、なぜか『お兄様~』と太い声ですり寄ってくる後輩を、引き笑いを浮かべながら相手にしなければならなかったのだ。

 ぼくは、この世界のぼくとその周囲の人々の心と関係性を垣間見ながら、社会的な死と隣り合わせの一人旅を強制させられているようなものだった。

 

 そうして、ぼくがこの世界にやってきてからひと月ほど経ち、慣れはしないけれどどういう世界か理解は出来始めたころ、またしても意味不明な出来事がぼくを襲った。

 ISの男性適正検査だ。

 ISというものが以前の世界には存在していなかったので、前日に調べてみたが、どうやらマッドな博士が開発した最新の軍事兵器? のようなもので、既存の兵器を凌駕する性能を有し、あっという間に世界の常識を覆した。

 で、この兵器は女性しか動かせなかった。この女性のみ、という項目に、この世界の男性は人権団体やら何やらが騒ぎ立てたらしく、政府は動かせないと分かっていても中学三年になると全国の学生に適性検査を受ける決まりにした。

 それが原因で男子校に通うぼくにも適性検査を受ける義務が生じ、何が何だか分からないまま検査を受けたら、どういう訳か適性が見られた。

 

 これに驚いたのが政府で、「え、マジで?」、「男は乗れないんじゃねえの?」、「しかも二人も?」と、元々適性のある男子は出ない前提で行っていたため、てんやわんやの大騒ぎになり、念入りに再検査を何度も受けさせられたが、適性ありの結果は変わらず。

 ぼくは世界初のIS操縦者――もう一人居るのだが順番的にぼくの方が早かった――になり、一躍時の人になった。

 

 個人というものは、よほどの大人物でもない限り、大きな流れには逆らえないものだ。

 ぼくは強いて言うなら、プロ野球チームに初の女性選手が入団したかのような扱いを受けた。

 世間のぼくを見る目はとても優しく、そしていやらしい。

 ぼくも以前の世界の自分を思い出してみれば心当たりがあって強く言えないのだが、男性の世界に女性が進出しても、注目されるのは能力ではなく容姿だったりする。

 ぼくも男性のIS操縦者として脚光を浴びたときも、まず着目されたのは容姿の良さだった。

 マスコミはまるでぼくをアイドルのように連日取り扱ったし、世間もそんな取り上げ方を望んだ。

 よくマスゴミだ何だと言われているけれど、彼らがそうするのは世間での需要があるからで、ゲスい情報を求めている層が一定数いるのである。

 ぼくだって男しか乗れない機体のパイロットに女子中学生が選ばれたとなったら、少しはプライベートな情報を知りたいとは思うし、多少なりは同情や罪悪感を覚えるだろうけど、マスコミが世間に批判される代償にそのコの記事が読めるなら、ラッキーと思って胸を躍らせると思う。

 

 そういった世間の下衆な欲望もあって、ぼくはなぜか表に出てこないもう一人の男性適性者の分も注目を一身に集めることになった。

 その間、ぼくは政府やIS学園への入学手続き、IS関連企業との対応に追われながら慌ただしく過ごしていた。

 多忙さに身を任せて、ややこしい事柄を考えてしまうのを放棄していたのかもしれない。

 そんなぼくでも悶絶してしまう出来事があった。

 ISの男性用インナースーツが完成したというのでその企業に足を運ぶと、マスコミが集結して、着用した姿を披露して欲しいと言われた。

 どこかでリークされていたのか、圧力に負けたぼくは素直にスーツを着て撮影に臨んだ。

 それが間違いだった。

 

「あの……近くないですか?」

「大丈夫大丈夫、似合ってるよー」

「……どこから撮ってるんですか?」

「あー、気にしないでー。ちょっとポーズ変えてもらえるかなー?」

「……」

 

 ISスーツは、スパッツを分厚くしたような素材の、体のラインが如実に浮き出る造りだった。

 しかも布面積が水着と大差なく、上半身はへそ出し、下は膝上十センチ。セクハラだった。これ着て授業受けろと言われたら、ぼくは羞恥心で自殺する。

 言われるがままセクハラスーツ着て、怪訝に思いながらカメラマンの要求に応じ、最後に軽くインタビューを済ませて、写真撮影は終わった。

 帰ってから軽く悶絶したが、ベッドでもんどりうつ羽目になったのは後日、その時撮った写真がグラビアとして週刊誌に載せられた時だった。

 グラビアになっただけでも恥ずかしいのに、その光景が映像としてニュースで流された。

 ぼくは逃げ場を求めて趣味のネットサーフィンをしていたが、そこで人間の本性を目撃してしまった。

 

 

 

 

 

男性ISパイロット天乃唯くんのスーツ姿wwwwww

 

1:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

ttp://i.iXXXX.com/XXXXXXX.XXX

ttp://i.iXXXX.com/XXXXXXX.XXX

ttp://i.iXXXX.com/XXXXXXX.XXX

 

2:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

即ハボ

 

3:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>1

ああ^~

 

4:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>1

もっとハラデイ

 

5:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

マ○コビショビショですよ 神

 

6:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

有能

 

7:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

こんな美少年を女子校に入学させるとかイカンやろ

 

8:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>7

レイプ不可避

 

9:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

これと一緒に受けるとかガン見してもうて授業にならんやん

 

10:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

今年のIS学園生はサルみたいに抜きまくるやろなぁ

 

11:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

この顔、このスタイルに加えて厳格なお坊ちゃま学校育ちというクッソポイント高い案件

 

12:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

あああああああああああああああああ!!!!!!

ウチもこんな男の子と一緒に青春したかったンゴォォォォォ!!!!!!!

 

13:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

嫌そうにポーズとってるのが滅茶苦茶そそるわ

 

14:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

すっげえ良い匂いしそう

 

15:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

発見当時からこの子の何がいいかわからないんだよねえ

パート先にも若いってだけで女からチヤホヤされてる子いるけど

あと二十年もしてヒゲが濃くなって髪が薄くなり始めたくらいに劣化して初めて気づくのかな?こういう勘違いしてるイタイ男

 

16:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>15

ち~ん(笑)

 

17:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>15

ち~ん(笑)

 

18:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>15

ちちちち~ん(笑)

 

19:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>15

天乃唯嫉妬民見苦しいぞ

 

20:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

念願の男性IS操縦者が見つかったのに

どうして男は天乃唯を叩くのか

 

21:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>20

・美形

・男性IS操縦者という選ばれた存在

・美少女が多いIS学園で逆ハーレム

・マスゴミや私たちがちやほやする

男は嫉妬するに決まってるんだよなぁ

 

22:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>21

不細工だったら「かっこいい(笑)」「がんばれー(笑)」って

上から目線で応援してたんやろな

 

23:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

ジジイの嫉妬はどうでもいいから天乃唯くんと汗だくセックスしたい

 

24:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:NoHoh0NNN

IS学園受かってよかったぁぁぁぁ!

ひゃほおおおおおおおおおお!!!1

 

25:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:7sUMMerdE

>>24

ウチもやで!

女だけのむさ苦しい学園生活覚悟してたけど

こんなコと3年間青春できるなんて最高や!

 

26:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:KIY0kaIkw

>>24

同期だ!

この学園生活で一生おかずに困らなくなりそう

 

27:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:sH1zuneta

>>24-26

不穏な発言は慎むように

間違っても匂い嗅いだりセクハラしたりしないで

天乃くんが不登校や退学にでもなったらどうするの

 

28:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

何でこのスレにIS学園関係者湧いてんだよクソが

 

29:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

学生証貼れ

 

30:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

このコ若いからちやほやされてるだけで

年取ったらジジイになりそう

 

31:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

>>30

加齢臭漏れてるぞジジイ

 

32:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

このスーツデザインしたヤツ変態やろ

 

33:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

男アスリートなど性の対象でしかないと言わんばかりの秀逸なデザイン

 

34:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

男軍人だぞ

 

35:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

ISは運転技術を競う競技種目だから(すっとぼけ)

 

36:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

宇宙での活動を目的とした強化外骨格だから宇宙パイロットだぞ

 

37:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

最高!マ○コビショビショになりそう!できたら私服制服姿ありますか?

 

38:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

}}1 もっと貼ってくれませんか?

 

39:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

}}1 他にありませんか?

 

40:笛吹けば名無し20XX/XX/XX(金) XX:XX:XX.XX ID:XXXXXXXXX

他の方もアップしてもOK

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 ぼくはそっとブラウザを閉じた。

 目を閉じ、深呼吸をする。しばらくしてから、吐き出した。

 

 

 

「女の子って、フケツ……!!!!!」

 

 

 

 ……重ねていう。ぼくは男女が入れ替わった世界にきてしまった。これが胡蝶の夢、もしくは水槽の中の脳が見ている幻想なのか判別する術はない。

 ただひとつだけ確かなことは、この世界の女はオープンスケベで、果てしなくはしたない生き物であり、男の性は売り物だということ……!

 

 前の世界の父さん。前の世界との差異に、ぼくは眩暈がして、まっすぐ立っていられなくなるかもしれません。

 でも、強く生きていこうと思います。ただ、ひとつだけ言わせてください。

 この世界のあなたは牛でした。人は環境で変わる生き物です。

 ぼくがこの世界で自立した時、前の世界の父さんが育てようとしたぼくではなくなってても、どうか自分の息子だと認識して下さい。

 ぼくだってソファで寝っ転がりながらワイドショー観てせんべいを齧るあなたを父と認めたのだから、そうしてもらわなくては困ります。

 

 では――。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。