モンスターハンタークロスボーン ~ゆったりモンスター共存生活~   作:フライルー

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第一話 森の狼にご用心

この世界にはいろんな職業がある。

雑貨屋、商人、職人‥‥武器屋なんてのもいる。

そんないろいろある職業のなかでも目を引くのがハンターだ。

ハンターとは文字通りモンスターを狩る仕事をする者達のことである。

でもモンスターを狩らないハンターなんてのもいたりする。ずっと鉱石掘ってたり採集してたりするハンターもいる。

 

「ハルカ、ハルカ!このクエが1番楽ニャ!」

 

「はいはい、このクエね‥‥ハァ!?ジンオウガなんざ狩れるわけないでしょうが!こっちのキノコ集めよ!」

 

「キノコはもう見飽きたニャア‥‥‥」

 

私、ハルカは新米ハンターだ。おっきいモンスターを狩るのは当分先になりそうである。

 

 

「さてと、このベースキャンプも何回目かなぁ」

 

「もうハルカの臭いついてるニャ」

 

「うっさい。これが今のあたしに合った1番効率のいい金稼ぎなのよ」

 

「余ったキノコもらえて腹の足しにニャるしね」

 

「‥‥‥」

 

「無言で片手剣を突きつけるのはやめてくれニャいかな‥‥」

 

このアイルーの「イル」はハンターだった親のアイルーの子で、生まれたときからいる長い付き合いのアイルーである。

とにかく面倒くさがりで、たまにさっきのようないたずらを仕掛けてきたりする。

 

「ほらほら、さっさとキノコ採りに行くわよ!」

 

「いやニャアアアア働きたくないニャアアア」

 

私はイルを蹴った。

 

 

「なんか‥‥」

 

「マッカォ多いニャ‥‥」

 

私の住んでいるところは高所にあるベルナ村というところで、「龍歴院」というところのついでに作られたような村だ。まあそのおかげでこの「古代林」にも入れているわけなのだが。

そしてこの異常に多いマッカォは古代林に生息する小型のモンスターで、群れのボスにはドスマッカォという中型モンスターがいる。私は見つけたらこっそりペイントボールぶつけて即エリア移動している。

 

「自分が見てないところで部下がどんどん死んでいくドスマッカォがかわいそうな気がするニャア‥‥」

 

「どうせ統率力ないんだから悲しみもしないわよ。ほら剥ぎ取っときなさい」

 

「わかってるニャ」

 

こうして、たまに小型を狩りながらキノコを集めて生計を立てているのである‥‥。

 

 

「ぬああああ疲れたニャアアアン」

 

「こら、夜よ。大きな声出さないで。なんか寄ってきたら嫌じゃない」

 

「ベースキャンプにモンスターはこないニャア」

 

「まあ確かに来にくい場所ではあるけど‥‥」

 

ベースキャンプはギルドの調査でモンスターが来にくい場所に作られる。せいぜい自然災害でたまにぶっ壊れる程度なので、モンスターに破壊されるということはそうそうない。

 

「そういえばハルカは『変わったハンター』の話は知ってるかニャ?」

 

「変わったハンター?」

 

「そうニャ。2本の角を生やして、光の剣や大剣を片手でぶん回してるそうニャ」

 

「あっははは!そんなハンターいるわけないじゃない!大剣を片手でなんて!あははは!」

 

「笑いすぎニャ!それと、もうひとつ。これは噂ニャのだけど‥‥‥」

 

「ヒィー‥‥笑った笑った。次は何?」

 

「そのハンター、モンスターを手なづけてるらしいのニャ」

 

「あー‥‥それはなんかわかるかも」

 

「ギルドや龍歴院から『黄色いスカーフを首に巻きつけたモンスターは実験中であるので、狩猟を禁ず』ってルールがでてるのニャ。あながち嘘じゃなかったりするかもニャ。」

 

「そうかもね‥‥ん?」

 

「どうしたニャ?」

 

「‥‥なんか、揺れてない?」

 

なんだか揺れている気がする。風だろうか。

 

「なんかデカくなってない!?」

 

「外に出るニャ!!」

 

テントの外に出てみる。そこには‥‥‥

 

「ジンオウガ‥‥‥!?」

 

なるほど、だいたいわかったかも。

マッカォが多かったのは、いつもの場所をこいつがとったから多かったのだろうか。なるほど受付場にジンオウガクエが貼りだされてるわけだ。

 

「‥‥‥あたしだって、いつまでも半人前じゃないんだ!」

 

「アオオオオオオン!!」

 

私は左手に剣を構えた。

 

 

「はぁ‥‥はぁ‥‥イル!笛吹いて!」

 

「残念ながら、もう無理ニャア‥‥」

 

タマが穴掘って回復を始める。

回復薬はあと僅か。いつものキノコ採りだと思って油断した。

 

「私もここまでかなあ‥‥ぅぐあっ!」

 

盾が割れ、剣が弾かれる。今の私には攻撃手段は無い。

 

「(おっきいジンオウガだなぁ‥‥狩りたかったなぁ‥‥)」

 

視界が狭くなり、意識が遠のく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バルド!奴を抑えろ!レウスは空から援護!あとは俺が突っ込む!!」

 

「「グオオオ!!(わかったぜ旦那ァ!!)」」

 

「セット、エクシア!!森に帰れ犬っころがああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グオ‥‥オオ‥‥」

 

「(ジンオウガが足を引きずって退散していく‥‥)」

 

「おい!大丈夫か!?」

 

「(大きい2本の角‥‥光の剣‥‥大剣を片手でぶん回す‥‥)」

 

「レウス!バルドは足でいいから空輸!俺とこの子を背中に乗せてキャンプまで運べ!」

 

「グ、グオオ?(え、足ってマジ?俺吊るされんの?)」

 

「グオオ、グオ!(お前背中に乗せたら旦那潰れるし、まず乗せらんないんだからしゃあないだろ!)」

 

「バルドは重いんだから運ばれるだけいいだろ!ほらレウス、行くぞ!」

 

「グオオ‥‥(こいつ尻尾重いんだよ‥‥)」

 

「ガアアア!(これが無いと狩りできないんだから仕方ないだろ!)」

 

「(そうか‥‥実験中っていうモンスターは‥‥本当に‥‥)」

 

私は、モンスターの背中で意識を失った。




イルの名前は、アイルーとフライルーが一部被ってて「あ、ええやん」ってなったので決まったり‥‥
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