果たして戦いの行方はいかに・・・・・・・・・・・・・
だが彼女のは心の中で思っていた「何時かは自分も変わりたい」と。
彼女には弟がいた。名前は
自分が変われば、弟も元に戻ってくれる、そう思い、努力した。化粧を覚え、綺麗な服を買い、女らしいしぐさを覚えた。
初めて変わった自分を見た時、我ながら美しくなったと感じた。
「これなら爛もきっと・・・・・・・」
これで弟も戻ってくれる、そう信じていた。だがしかし、彼女の心は粉々に砕かれてしまう・・・・・・・・・・・
爛の帰りが遅い、1日経っても帰ってこない、心配で仕方がなかった。そんな中、一本の電話が入る。
その相手は、警察であった。
「え・・・・・・・今なんて?」
「ですから・・・・・・弟さんが、亡くなりました・・・・・・・詳しくは署に」
爛は死んだ。原因は大勢での喧嘩の仲、鉄パイプで何度も、何度も殴られた。警察署に訪れ、彼の遺体を目にし、受け入れたくない現実が、目の前にあった。
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――――――!!」
彼女の泣き叫ぶ声は外にまで聞こえた。あれから、灯梨は家に引きこもった。果てしなく絶望した。その心には大きな闇を生み出してしまった。
ある時、数か月にぶりに家を出た灯梨は、弟を殺したと思われる不良集団のいる廃工場へと訪れた。
「よぉ・・・・・よくも俺をやってくれたなぁ、覚悟はいいよな?」
弟の爛のような口調になっていた。というより、爛そのものであった。死なない程度に集団を叩きのめし、満足気に帰っていった。
廃工場を出た途端、おしとやかに歩いて行った。
早乙女灯はもう1つの人格に、爛を生み出してしまった。所謂、二重人格だ。感情的になると、爛が現れ、荒れ狂ってしまう。
元々爛も、相手を徹底的に痛めつける一面もあった。だから青葉カレンを殺害しようと企てたのだろう。
「そう・・・・・・・・爛はいる・・・・・ここにいる」
そして彼女はハーミットリベリオンとなり、22人のリベリオン使用者の戦いに身を投じた。勝利の為なら、他人の命など平気で奪う。彼女にとって、弟以外の存在は、無に等しい。
弟に変わった自分を見て欲しい、それが彼女の願いだ。
「さぁ・・・・・派手にいきましょう」
ヴェノムクラーケンがサイコディスカイザーに向かって、触手を伸ばし、切り裂こうとする。
しかし、5本の触手が掴まれ、そのまま放り投げられ、ビルが3棟も破壊される程の衝撃だった。
「なっ・・・・何で!?あんなに強化させたのに」
「ハッ? 強いのは見た目だけか?あんまりガッカリさせるなよ・・・・・・」
そのままフールリベリオンが、ハーミットに接近し、右腕のダイルデンジャーで殴りかかる。
「野郎・・・・・調子にのりやがって!!」
起き上がったヴェノムクラーケンが触手を使い、フールに巻き付く。
「ほほぅ・・・・・やるじゃねぇか」
「まだまだ、本番はここからよ」
ハーミットが膝のランタンを展開し、中に収納されていたデバイスにシステムメモリーを装填「フィニッシュイン」の電子音声と共に、巻き付かれたフールをヴェノムクラーケンが地面に叩きつけ、その後触手を開放し、全身を貫こうとしたその時――――――――――!
「しまっ―――――!」
サイコディスカイザーがヴェノムクラーケンの下部に向かって、光弾を吐いた。直撃した部位は、削り取られた様に失われていた。攻撃は中断され、空中に落下していたフールは、無事、地面に着地した。
「こんなもんか?もっと俺を楽しませろよ!!」
システムメモリーをデバイスに装填「バスターイン」の電子音声と共にアポロナインフォックスの尻尾を思わせる
「アイツを殺るなら・・・・・いましかない」
ルナリベリオンは倒れ込んでいるハーミットに、止めを刺そうと、システムメモリーを取り出そうとする。どんな理由があれ、彼女はカレンを殺した張本人、自分の手で殺すべき、そう思った。だがしかし、殺す事で果たせるものなのか?心の中で考えていた。
仇を打つのではなく、最後まで勝ち残る。それが彼女に対する償いだと。
だがそれでも一矢報い入れようと、アロンダイト振り下ろそうとする――――――――――
「人の獲物狙うとは・・・・・・・随分な真似を考えるなぁ。しばらくコイツの相手でもしてろ」
剣先をフールが掴み、止めに入った。
それに惹かれたかの様に、3体の
「うぉっ、何だいきなり!?」
「そうか、クリーチャーは既に潜んでいたのか」
半蔵が察知したクリーチャーはベノスティンガーの事であった。気配がなかってので、姿を消したのではないかと思われたが、様子を窺っていた、もしくは、引きずり込んだ人間を捕食しいたと思われる。
「ここは一気に片付けるしかないか・・・・・・」
3人は同時にシステムメモリーを取り出し、デバイスに、ルナリベリオンは盾に装填ソルリベリオンルナリベリオンは「フィニッシュイン」チャリオットは「ショットイン」の電子音声と共に、プロミネンスレオが召喚され、共に飛び上がり、口から出された炎を足にに纏い、
同時に、チャリオットもキャプチャースナイプライフルを召喚し、ベノスティンガーを狙って狙撃、心臓部を貫通し、爆散する。
同時に、ルナリベリオンも、
「っ・・・・・・負けられるかよ・・・・お前をぶっ倒して・・・・・・俺は・・・・・・・私は―――――!!」
意識を取り戻したのか、ハーミットは立ち上がった。
身体にヒビが入り、眼に亀裂の入り、既にボロボロの状態で、とても戦えるとは思えない。だが彼女はフールに向かって前進する、しかし、歩くのがやっとであり、あと一歩の所で、右脚が破損、膝をついてその場で止まってしまう。
灯梨なのか、爛なのか、自分でも人格が困惑していた。何とか保っていた自分の心を繋げていた鎖が外れたかの様に。
「お前とはもう少し戦ってみたかったが・・・・・・・ここまでの様だな。楽しかったぜ」
フールリベリオンがホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填「フィニッシュイン」の電子音声と共に、助走をつけて走り出し、一気に跳躍し、サイコディスカイザーが両手で、フールを覆い、エネルギーを充填させ、右足に
「あぁ・・・・・爛、私変われたのよ、だから見て、あなたに見て欲しいの・・・・・・・・・ようやく見せてあげられるわ」
もう避ける力もなく、ただ刃が迫って来るのを待つだけであった。
灯梨自身も分かっていた。弟、爛はもういない事を。そして感じた、自分が死ぬという事を。だがこのままでは終われない、最後の力を振り絞り、システムメモリーを取り出し、デバイスに装填「スパイラルイン」の電子音声と共に、身体の触手をフールに目掛けて直進させる。
「おっ、これで決着が着きそうだね」
その様子を見たテンパランスは、飛び上がり、その場を離れる。ルナリベリオン達も、近づく刃に警戒し、後ろの高台にジャンプして移動する。
刃が近づく前に
「っ――――――!?」
刃がハーミットに直撃すると同時に、触手がフールの腹部と右腕を貫いた―――――バランスを崩し、地面に落下し、倒れ込む。
そしてハーミットは・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「また・・・・・1人減ったのか・・・・・・・・・?」
「あぁ、その様だね」
身体が左右真っ二つに切断されていた。その断裂の後からは大量の血が潰れたトマトの様に、溢れ出ていた。その後ろのヴェノムクラーケンもまた、左右真っ二つになり、ノイズとなり、消滅した。
その姿を見たソルリベリオンは、見ていられず、横の方を向いていた。
「ハハハ・・・・・随分な置き土産を持って来たじゃねぇか。もうお前と楽しめないのが残念だぜ」
倒れているフールを、テンパランスがアーチャースライサーから矢を放ち、狙撃する―――――
それに気づいたか、体を転がせ、矢を回避した。
「次はどいつが相手をしてくれるんだ?お前かぁ?お前かぁ?それともお前かぁ!!」
立ち上がったフールは、ソルリベリオン、ルナリベリオン、チャリオット、テンパランスの順に指さしを始めた。
「俺が相手になってやる。お前とはやはり決着を付けなければならないみたいだな」
「嬉しいねぇ、こう続けて宴を楽しめるんだからなぁ!!」
次の相手に立候補したルナリベリオン。クリーチャーを合体させ、強化したフール、クリーチャーと融合し、力を得たルナリベリオン。果たして、勝つのは一体、どちらか・・・・・・・・・・・・・・・・・
「オラぁ―――――!」
「ハッ―――――!!」
ダイルデンジャーとアロンダイトの鍔迫り合いになり、その隙を突いて、足元を狙い、フォックスレーザーからエネルギー弾を発射し、目くらましを図る―――――
「ッ!?何処にいった・・・・・」
いなくなったフールを探す為、辺りを見回す。その背後から飛び上がる音が聞こえた――――――
「そこだっ!!」
背後にはダイルブレードを装備したフールが迫り、斬りかかろうとする。瞬時に反応したルナリベリオンは、盾でそれを防ぎ、受け流す様に、フールを放りなげた。
「あぁ・・・・やっぱお前は面白れぇ、戦う度に強くなってやがる」
この状況すら楽しむフール。その横を、テンパランスが狙ったかの様に、グラムブレードを振り下ろす―――
「順番こ・・・・・ってガラでもねぇか、いいぜ、何人でも相手になってやるよ!!」
「俺も・・・・・・・勝たなくちゃいけないんでね」
しかしある時、父親が事業に失敗し、家族は、多額の借金を背負う事になってしまった。それ以降、父は酒に溺れ、母や仁に、暴力を振るう日々が続いた。
そんなある時、アルカナデバイスを手に入れ、戦いに勝利すれば願いが叶う事を知った。
仁が戦いに掛けた願い、それは借金を無くし、元の生活に戻る事。その為に彼は戦っている。
「俺は負けられない・・・・・・・・この戦いに勝ち残るんだ!」
あんな生活、もうたくさんだ。俺が勝てば・・・・・・・・・・・・・・全部元通りになるんだ!
その為だったら、戦って勝つしかないんだよね。そうじゃなければ、いずれは何もかもなくなる・・・・・・
「そう簡単にやられてたまるか―――――!」
アロンダイトで斬り付け、軽く吹き飛ばされるテンパランス。追い打ちを駆けるように、迫り、アロンダイトで貫こうとするが―――――!
「っ・・・・・・こんな時に!?」
エネルギーを大きく消耗したからか、ユニゾンモードが解除されてしまい、膝をついて倒れてしまった。
「ハァ・・・・・ハァ・・・・・」
「何?もう終わりって感じなの?それじゃ―――――」
そこへテンパランスが近づき、ルナリベリオンに向かって、アーチャースライサーを振り下ろそうとした瞬間―――――
身体から時間切れが近い合図である、ノイズが発生し、一旦後ろに下がる。
「あ~あ、もう少しだったってのに、無理は禁物か」
武器を降ろし、テンパランスは近くの、電光掲示板からサイバープログラムを抜け、現実世界へ戻った。
辺りをよく見ると、フールの姿もなかった。大方時間切れで現実世界に戻ったのだろう。
「おい・・・・・・大丈夫か?」
ソルリベリオンを手を伸ばして肩を掴もうとした所、ルナリベリオンはその手を振り払う。
「構うな、これは俺の問題だ・・・・・・・お前には関係ない」
一旦戦いが終わり、3人もまた、現実世界に戻っていった。
「っ・・・・・・まだ使いこなせていないか」
まだこのユニゾンの力に俺が追い付けていない・・・・・もっと強くならないと、その為には戦うんだ・・・・・戦い続けて俺は――――――――――
「アイツ・・・・・大丈夫かよ?」
「さぁね、けどあの力、相当体力を消耗するんだね」
ユニゾンの力と、その力を使いこなすことは極めて難しいと思ったハルトと半蔵。そしてまた使用者の命が奪われた事にハルトは悔やんでいた。
「止められなかったのが悔しいかい?けどあの女は君の友達の命を奪った。そしてこれまでも、因果応報だとは思うよ」
「そうかもしれないけど・・・・・・それでも、これでよかったとは思えねぇよ」
これから先も戦いは続き、多くの命が失われる事になるかもしれない。この先にあるものって一体何なんだろうな・・・・・・
まだ俺には分からない、けど戦いは止めたい。止めないといけないんだ。
一方その頃、仁は家に帰る途中だった。
「ハァ・・・・・またか」
家の目のまえには4人の黒い服を着た男が立っていた。
「兄貴、帰ってきましたぜ」
「おぅ、兄ちゃん、何時になったらお前の親父さんは借金を返してくれるんだぁ?」
借金取りだ。何時も何時も来ては催促をする。払えないと分かっているのに。
「また痛い目合いたくなければ、おとなしく払うモン、払うんだな!!」
俺は壁に押し付けられ、胸倉を掴まれた。何度も・・・・・何度も、俺は悪くない!親父だって・・・・・・・別に悪い事をしたワケじゃない!!お前らに何が分かるんだ!!
限界を感じたのか、仁はポケットの中にしまっていた、ジーン・スモッグの描かれたタロットカードを手に取った。
それと同時に黄色い煙が借金取りを覆う・・・・・・・・
「おい、何だ!?何が起こってるんだ!?」
煙はどんどん濃くなり、借金取りの姿が見えなくなっていた。
「あっ・・・・・うわああああああああああああああああああああああああああ!!」
煙が晴れると、そこに借金取りの姿はなかった。仁はやってしまった。ジーン・スモッグに借金取りを食べさせてしまった。
その事に恐怖心はなく、ただ一言・・・・・・・・
「ざまぁみろ」
とだけ放った。何事もなかったかの様に家に帰ると、ソファに座っている、母親の
「ただいま、母さん、大丈夫?」
「仁・・・・おかえり、家の前に借金取りがいたけど大丈夫?」
「心配ないよ、出すものないと分かったら帰っていった。大丈夫、これからは俺が何とかするから・・・・・・」
元気づけようとする仁の姿を見て、訪花は涙を流す。自分の情けなさに、息子にも負担を掛ける事に。
「仁・・・・・ごめんなさい、私がこんなばかりに」
「いいって、俺に任せて、絶対何とかなるからさ」
そうだ、何だってやるさ。仕方なよね、こんな事になったんだから。俺は勝たなくちゃいけないから。
我慢の限界を超え、人の道を踏み外してしまった仁、彼の行く末はいかに・・・・・・・・・
その日の夜、久しぶりに中間報告の集会が行われた、何時もの黒い空間に、使用者一同は、趣味の悪いピエロの顔を思わせる椅子に座らされていた。
テーブルの真ん中には、モニタがゴルフの素振りを行っていた。
「ハイ、ハーイ皆さん、元気してますか~今日は久しぶりに1人脱落しましたね~いやぁ、見物でしたわ」
今回の戦いで、ハーミットリベリオンが脱落した。久しぶりの壮絶な戦いに、モニタは満足気に踊っていた。
「残る使用者は15人、さぁ、次にやれらるのは誰かな~?楽しみでオラ、ワクワクすっぞ!!」
何処かで聞いた事りそうなフレーズを放ち、飛び上がっている。その言葉を最後に辺りは暗転し―――――
「ハッ・・・・・・・ハァ、朝か」
7月31日、時刻は朝9:00。
目を覚ましたハルトは、リビングへ向い、半蔵の様子を窺った。
「先生・・・・・・やっぱ書いたまま寝てんな」
案の定、半蔵は小説を書いている途中に、机に伏せて寝ている。
「せめて、布団かソファで寝てくれよ・・・・・」
そう文句を垂れながら、ハルトは赤色に、黒のラインの入ったTシャツに、緑色のズボンに着替える。
部屋に戻って、夏休みの宿題を取り出そうとした時、スマホが鳴り響き、手に取る。
「もしもし?彩だけど、今空いてる?」
電話の相手は彩だった。何時もながら元気な声で、何処かハルトは安心していた。
「今勉強しようと思ったんだが」
「えっ、本当に!?まさか自分からやるなんて・・・・・・・・」
自分から勉強を始めようとするハルトに、彩は驚いていた。今までなら勉強すっぽかして遊びにいく程であるから思わず声を上げてしまった。
「失礼だな、俺だってちゃんと勉強ぐらいなぁ」
「分かった、ゴメンって。じゃぁ今日は特別に勉強休んで遊ばない?」
「・・・・・・・・・あぁ、いいぜ!」
誘いを断って、勉強するかと思いきや、彩と遊ぶ方を選んだハルト。何だかんだで遊びの方が好きの様だ。
「んで、どこで待ち合わせする?」
「じゃぁ、駅前で、せっかくだし隣町までいかない?」
「おぅ、いいね!行こうじゃないか、それじゃ後で」
通話を終え、出掛ける支度をするハルト。メモに何かを書き、半蔵の寝ている机に置いて、家を出た。
「また変にカップ麺ばかり食ってないといいが・・・・・・・」
食生活のだらしない半蔵を心配しながらも、ハルトは家を出た。
「さて、駅へ向かわないとな~」
現在リベリオン使用者 22人中残り15人
ToBe Continued……
【今回登場したシステムメモリー】
フールリベリオン
↓
【フィニッシュイン】エレメンタルディストラクション ランクSSS
サイコディスカイザーが両手で、フールを覆い、エネルギーを充填させ、右足に
耐え切れなくなった仁は、遂に人を手に掛けた。この先、彼はどうなってしまうのか?
ハーミットが退場し、残るリベリオン使用者も15人、次の犠牲者は一体誰なのか?
次回、ハルトが日常を満喫するとは裏に、他の使用者にさらなる戦いが待ち受ける―――――!!
ご期待ください!
メインキャラの中で誰が1番好きか?
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獅子堂ハルト
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三日月伊織
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国枝半蔵
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黒崎我怨