『大空』と『祝福の風』の光輝く物語   作:raphel

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久しぶりにこの小説を更新できました〜(^_^;)

現在更新しているX Symphony StrikerS 00の関係上、この小説も頑張って進めないとですね〜(^_^;)

今回はツナとアインスの出会いの話の後編です。

それでは、どうぞ!


第2話 『大空』と『祝福の風』の邂逅 後編

不運?なToLOVEる……じゃなかった、トラブルによって互いにキスをし、恥ずかしさから気絶してしまったツナとリインフォース。

 

そのキス騒動から暫く経っていた時、気絶した2人を介抱していたピンクの髪の少女ーーカノンノは現在のツナとリインフォースがいる部屋の前の廊下に立っていた。

 

そんなカノンノの元に……

 

 

「あら、カノンノ?」

 

「どうしたんですか? そんな所に立ち尽くして」

 

「あ、パニールにチャット。 ちょっとね……」

 

 

羽の生えた小動物ーーパニールと、この船ーーバンエルティア号の船長であるパイレーツハットを被った少年……失礼、中性的な容姿をした黒い肌の少女ーー『チャット』がやって来た。

 

 

「あの2人はもう目を覚ましたのですか?」

 

「う、うん……覚ましたには覚ましたんだけど……」

 

「けど?」

 

「私が来る前に何かあったみたいで、2人とも今は話し掛け辛い雰囲気なの」

 

「あらあら〜、2人の間で何があったのかしら?」

 

「それが2人とも恥ずかしそうな様子で全然話してくれなくて……だからあの2人が落ち着くまでここで待つしかないの(苦笑)」

 

「なるほど、状況は大体わかりました。 それで、2人は今どんな感じなんですか?」

 

「かれこれ10分以上は経ったけど、2人とも相変わらず恥ずかしそうに黙ったままで……」

 

「うーん、困りましたね……色々聞きたいことがあるのに、まともに会話ができる状況じゃないとは……」

 

「まあまあ、ここはカノンノの言う通りあの2人が落ち着いて話せるまで待った方が良いわね。 その間に何かお食事を用意しましょう♪ カノンノ、手伝ってくれる?」

 

「勿論だよ、パニール♪」

 

「仕方ありませんね……暫く待つことにしましょう(苦笑)」

 

 

こうしてカノンノ、パニール、チャットの3人はツナとリインフォースがいる部屋の前から離れていくのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ツナとリインフォースの2人はと言うと……

 

 

「「…………////」」

 

 

先程のキス騒動の後何とか目を覚ましたものの、互いに恥ずかしさからか顔はまるで茹で蛸のように真っ赤にしながら、何とも気まずい雰囲気でベッドの上に並んで座ったまま沈黙していた。

 

ツナに至ってはいくら不可効力で悪気が無かったとは言え、リインフォースのような絶世の美女の唇を奪ってしまったのだから尚更気まずい……

 

対するリインフォースもいくら悪夢に魘されているツナが心配で様子を伺っていたとは言え、無警戒かつ必要以上に顔を近付け過ぎてしまった為に先程の状況を作り出してしまったので、彼女も彼女で気まずい……

 

よって、2人ともキス騒動の気まずさにより一言も話せずにいた。

 

とは言え、流石にこのままずっと黙っている訳にもいかないので、互いに勇気を振り絞って謝罪しようと試みた。

 

 

「「……………ご…………ご…………ご、ごめんなさい!!………あ……………////」」

 

 

……が、物の見事に2人揃って謝罪の言葉がユニゾンしてしまった。

 

2人は互いに恥ずかしさでまた沈黙しそうになるが何とか踏み止まり、話を続けようと言葉をかける。

 

 

「え、ええと……さっきはすみませんでした。 急に飛び起きて、あんなことになってしまって……////」

 

「ううん、私の方こそ本当にすまない……悪夢で魘されていた君がいくら心配だったとは言え、無用心に顔を近付け過ぎてしまった……今思えば、君が起きた時にああなってしまうのは当然だよ////」

 

「いや、でも……ん? 悪夢で魘されていた? …………! (あの夢が原因かーーーーーーーーーーーー!!? くそっぉぉぉぉ、あのヤロ〜〜!! とうとう俺の夢の中にまで侵略?しに来やがって〜〜!! いつか!! 絶対に!! ぶっ倒してやるーーーーーーーーーーーーーーー!!!(怒))」

 

 

この場にいない、先程のトラブルが起きた原因である悪夢の元凶である鬼畜家庭教師ーーリボーンに対し、ツナは内心怒りの炎を激しく燃やすのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ゾクッ!) っ!?」

 

「? どうかしました、リボーン? 顔色が悪いようですが……」

 

「風邪か? コラ」

 

「いや、風邪じゃねーんだが……今なんかツナから身に覚えのないことに対する、とんでもねえ殺意を向けられたような気が……まあ気の所為だろうな♪」

 

「「…………」」

 

「おい、そこで何故黙る?」

 

「恐らくですが……気の所為では無いでしょう」

 

「俺も同感だぜ。 コラ」

 

「そんな訳ねえだろ。 あいつに感謝はされても、殺意を向けられる覚えは無いぞ……まあ多少の怒りを向けられる時はあるけどな(笑)」

 

「いや、怒りを向けられた時点で殺意へと変わる可能性大だろ! コラ!」

 

「ツナの俺に対する怒りの多くは、あいつ自身の軟弱さから来ているもんだ。 自分の軟弱さを棚に上げて文句言われる筋合いはねえぞ」

 

「相変わらずの傍若無人っぷりだぜ……コラ(汗)」

 

「そもそも沢田綱吉の怒りの原因の9割はあなたの気まぐれで玩具にされたり、理不尽な目に合わされたことに対するものなのでは……?」

 

「ハテ? ナンノコトカ、ボクワカンナイナー(棒読み)」

 

「白々しいすっとぼけすんな、コラ!」

 

「ふう……やれやれ……(呆)」

 

 

ツナが怒りに燃えていた頃、並盛町のとある建物でプチ飲み会をしていたツナの家庭教師ことリボーンは、久しぶりに日本へ観光に来ていた腐れ縁の仲である元雨のアルコバレーノーー『コロネロ』と、元嵐のアルコバレーノーー『(フォン)』とそんな会話をしていたとか……

 

 

 

 

 

 

 

 

Side リインフォース

 

 

「あ、そう言えば、俺まだ名前を名乗っていませんでしたよね?(苦笑)」

 

「あ……私もまだ名乗っていなかったね、失念してたよ(苦笑)」

 

 

私達はお互いにまだ名前を名乗っていなかったことに気付いて苦笑するのだった。

 

 

「まずは言い出しっぺの俺から……んん! ええと、じゃあ改めまして……俺の名は沢田綱吉って言います。 友達や家族からはツナって呼ばれることが多いんで、そっちで呼んでもらって大丈夫ですよ♪」

 

 

ツナって言う名前なのか……ふふふ、可愛らしい名前だなぁ……♪

 

 

「じゃあ、遠慮なくツナって呼ばせて貰うね♪ 今度は私が名乗る番だね。 私の名は…………あ……」

 

 

自身の名を名乗ろうとした時、私の脳裏に私自身がかつて言った『ある言葉』が蘇る。

 

その言葉と言うのは……

 

 

『我が主……一つ、お願いが。 私は消えて、小さく無力なかけらへと変わります。 もし宜しければ、私の名はそのかけらではなく、あなたがいずれ手にするであろう、新たな魔導の器に贈ってあげていただけますか? 『祝福の風』――『リインフォース』……私の願いは、きっとその子に継がれます』

 

 

私自身にとって愛すべき存在である大切な夜天の主ーー主はやてとの別れ際に、自身が消えた後に誕生するであろう新たな魔導の器ーー融合騎に自身の名である『祝福の風』ーー『リインフォース』の名を贈って欲しいと、主はやてに託した願いの言葉……

 

主が私の願いを受け取って頂いたのなら、リインフォースという名は新たな融合騎に宿っている筈……だとすれば、現在同じ名の融合騎が2人いることになる。

 

元々私はこの世から一度消えた身なので、私の方が名を変えた方が良いとは思う……が、リインフォースという主から頂いたこの素晴らしき名を手放すのは正直受け入れ難いし、何よりそれ以外の名を宿すともりも無いのが本音だ。

 

新たな『祝福の風』の名を冠する融合騎の子は2代目ーー『2番目(ツヴァイ)のリインフォース』……それなら、私は……

 

 

「あ、あのー……」

 

「へ? あ!」

 

 

ツナが私のことを心配そうな目で見ていた。

 

どうやら長いこと考え込んでいたようだ……恥ずかしい……

 

 

「だ、大丈夫ですか? 何か難しそうな顔をしてましたけど……」

 

「あ、いや、大丈夫だよ……少し考え事をしてただけだから……あはは……(苦笑)」

 

「そ、そうですか、なら良いんですけど……」

 

「心配かけてすまない……それでは気を取り直して、私の名は……」

 

 

私は初代『祝福の風』ーー『1番目(アインス)のリインフォース』……よって……

 

 

「……『リインフォース・アインス』」

 

 

この名こそ、私の新たな名……ナハトの問題が無くなって生きている今、簡単に命を捨てるような真似はせず、新たな生を生きるという私自身の誓いでもある……

 

 

「リインフォース……アインス……?」

 

「うん……強く支えるもの、幸運の追い風、祝福のエール……それらを併せ持つ『祝福の風』ーーリインフォース……我が主ーー私の大切な人から頂いた、とても大切な名……そして私はその名を最初にこの身に宿した者……だから、『リインフォース・アインス』なんだ」

 

「へえ〜……何か神秘的で素敵な名前ですね♪」

 

「ふふふ、ありがとう♪ 私のことはアインスって呼んでくれるかな?」

 

「わかりました。 じゃあ……改めてよろしくお願いします、アインスさん♪」

 

「よろしく、ツナ♪」

 

 

こうして私達は互いの名を知った……でも、この時はまだそれだけ……

 

私ーーリインフォース・アインスは、この後目の前にいる少年ーーツナこと沢田綱吉のことを少しずつ知っていき、次第に彼と深い関係になっていき、そして……彼のことを愛するようになっていくことを、この時まだ知らない……

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

 

プシューッ

 

 

ツナとアインスの自己紹介が終わったところで、この部屋のドアが急に開く音が聞こえた。

 

 

「「!」」

 

 

ツナとアインスはその音に思わず驚き、部屋の入口へ視線を向ける。

 

そこには……

 

 

「あ、もうこっちは大丈夫そうだね。 良かった〜♪」

 

「ふふふ、そうね……寧ろ良い雰囲気ね〜♪」

 

 

料理をワゴンのようなもので運ぶカノンノとパニールがいた。

 

 

「あ、あの〜、あなた達は……? って言うか、そっちのピンクの髪の子はさっきの……」

 

「あ、急にごめんなさい、自己紹介がまだだったよね? 私はカノンノ・イアハート。 カノンノって呼んでね♪」

 

「私はパニールです。 どうぞ、よろしくお願いします」

 

「ど、どうも……俺は沢田綱吉、気軽にツナって呼んでください」

 

「私はリインフォース・アインスです。 私のことはアインスと呼んで貰って大丈夫ですよ」

 

「ツナにアインスだね、よろしく♪」

 

「ふふふ……それにしても、可愛らしいお坊ちゃんと綺麗なお嬢様だこと♪」

 

「か、可愛らしい……?」

 

「き、綺麗だなんて、そんな……////」

 

 

パニールのその言葉にツナは複雑そうに顔を引きつらせ、反対にアインスは頬を赤く染めながら照れていた。

 

そんな時だった。

 

 

ぐううう〜……

 

「「あ…………////」」

 

 

ツナとアインスのお腹が空腹を訴えるかのように鳴り出し、2人は恥ずかしさから顔を真っ赤に染めた。

 

カノンノとパニールはそんな2人にクスッと笑みを漏らすのだった。

 

 

「あははは♪ 2人ともたぶんお腹空いてるだろうなぁって思って、食事を持って来たんだ♪」

 

「さあさあ、遠慮せずに食べてください♪」

 

 

カノンノとパニールは料理の乗ったワゴンをツナとアインスの前へと移動させ、食べるよう促すのだった。

 

ワゴンの上に乗った料理から漂う匂いが2人の鼻腔をくすぐり、食欲を掻き立てる。

 

 

「そ、それじゃあ、お言葉に甘えて……////」

 

「い、いただきます……////」

 

 

ツナとアインスはカノンノとパニールの好意に甘えて、ワゴンの上の料理に手をつけ始めた。

 

そんな2人の様子をカノンノとパニールは優しげな笑みを浮かべながら見ているのだった……

 

 

To Be Continue……




TOWRM2の参戦するテイルズ作品は原作通りだとヴェスペリアまでですが、小説オリジナルで参戦する作品・キャラを増やす予定です(^ ^)

ハーツ(R)、グレイセス(f)、エクシリア、エクシリア2までは確定ですが、ゼスティリアとベルセリアはどうしようかな〜?(^_^;)

2作品とも過去と未来とで繋がってますからね……因みにゼスティリアを参戦させる場合はアニメのザクロスの方の設定を使う予定です(^ ^)

次回も応援よろしくお願いしますm(_ _)m

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