Fate/Mistnight   作:這い寄る混沌信者

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あづぅい……。
NZが涼しすぎたんやぁ…。

FGOの夏イベはぎりぎりクリアできました。
帰ってきてから終了まで二日しかなかったのでかなり焦りましたよ。
スカサハさんゲットだぜグヘへへへ…。


第三夜

 

第60管理世界「ローディン」で発生した連続殺人事件からすでに1年がたとうとしていた。

 

犯人はいまだ見つからず、証拠の一つも得られていなかった。

すでに被害者は3桁におよび、管理局により夜間外出の規制がなければさらに被害者は増えていただろう。

犯人に関する証拠は一つも得られていなかったが、複数判明したことがあった。

 

一つ、夜にしか行動しない。

被害者たちの遺体を調べたところ、どの遺体も死亡推定時刻は深夜1時~3時の間のみだったことから判明した。

 

二つ、屋内で殺人はしない。

被害者たちは全員屋外―――路地裏などでよく発見された。稀に大通りのど真ん中に遺体が放置されてることもあったが、どうして近隣の住人が気づかなかったのかが全く分からず、捜査をさらに難航させている。

 

三つ、犯人は何かしらの希少技能(レアスキル)、もしくは古代遺物(ロストロギア)を所持している。

被害者が五十人を超えたあたりから管理局もその重い腰を上げて捜査を開始したのだが、いまだに犯人の尻尾どころか姿形すらわかっていないのが現状だ。それに夜間発生する()()()()のせいで、どちらか、最悪両方を所持している可能性が浮かんできた。

 

四つ、犯人が動くときには必ず()がでる。

殺人が起こった日は必ず霧が出る。それもただの霧ではなく()()()()()()()()()()()()がだ。サーチャーなどの探査魔法もその霧によって妨害され、霧内部に侵入すると一瞬で方向感覚がなくなり、迷ってしまう。

 

以上四つが現在判明している犯人についての情報。さすがの管理局も数十名のAAランク魔導士を操作に導入してはいるが、全く進展がない。それどころか魔導士すら殺される始末。

ローディンの住民たちはこの事件のせいで絶対に夜間外出を行わなくなってしまった。さらにはほかの管理世界に引っ越す人も増え、元から少なかった活気がさらに減ってしまった。

 

今、第60管理世界は正体不明の殺人鬼によって脅かされている。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

そんな世界につい先ほど一人の青年が到着した。

 

金髪赤目の好青年。その服から管理局員であることがわかる。

先ほどからずっと忌々しそうな顔を浮かべており、時折がりっと歯ぎしりをしている。

 

「あ゛ぁああああああああ……なんでこの俺様がこんな辺鄙なところに来なくちゃいけないんだよ…」

 

この青年こそ現管理局最高戦力の一人。この事件を重く見た管理局がついに最高戦力すら投入したのだ。

 

魔導士ランクSSS。保有魔力量EX。希少技能(レアスキル)持ち。

まさに規格外ともいえる能力を持っているが、その性格は最悪。女性に対しては優しく、その美貌を駆使して幾多の女性管理局員を落としている。男性に対してはその真逆、普段から厳しく接し、その名前すら覚えようとぜず、「モブ」の一言だけで済ましてしまう。

まぁぶっちゃけ言ってしまえば踏み台転生者だ。

 

その青年―――ギル・ゼノスは先ほどからずっと不機嫌だった。

本当なら今頃、たくさんの女の子に囲まれながら南国の島でバカンスしていたはずなのだ。

それが急に特務がきておじゃんになったのだ。原作が開始するまでに問題行動を起こして、原作に絡めなくなるのは避けたかったため、その任務を受けたのだ。

 

それに彼には絶対の自信があった。神からもらった特典「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」と自分の持っている規格外の魔力があればどんな凶悪犯だってイチコロのはずだ!と思っていたのだ。

 

現在の時刻は深夜1時。現地の管理局員が調べた情報が正しいならこの時間帯から殺人鬼は動き始めるはずだ。

と考えていたところで、突如、霧がうっすらとだが出てきた。それはあっという間に視界を覆い、数メートル先を見る事でさえ困難なほど深い霧に変わった。

 

「へぇ、俺の蔵の中の探知系宝具が悲鳴をあげてら、まぁ出てきたところで迎撃宝具で串刺しだけどな!ははははは!」

 

そんな中を悠々と歩き始めるギル。そして歩くこと数分、ふらりと彼の前にボロボロの外套を着た少女が出てきた。

迎撃宝具が反応しないのを感じて、大丈夫だと判断した彼はその少女に声をかけることにした。

 

「どうしたんだいこんなところで、ここは危ないよ」

 

事前にこの世界にはストリートチルドレンが多いことを知っていた彼は、彼女もその一人だと判断し、警戒を解いた。

少女は青年の顔をその虚ろな眼でしばらく見つめていた。そしてようやく口を開いた。

 

「ねぇ、お兄さん。お兄さんは悪い人なの?」

 

「は?いやいや、お兄さんはいい人なんだよ。逆に悪い人を捕まえちゃう人だよ?」

 

青年は元から子供好きだったため、少女の問いに、少し困惑しながらも答えた。

しかし、次の質問で血相を変えた。

 

「じゃぁお兄さんは転生者なの?」

 

瞬時に距離をとる。今の一言で確信した、こいつが犯人だと。霧や管理局の捜査から今まで逃げられていたことなどもそれで全部説明がつくのだ、転生者なら。そもこんな小さな子供が今までに数百人の命を奪ったのだと誰が気づくというのか。

自身の背後に門を開き、いつでも宝具を発射可能にしておく。

 

「ねぇ、お兄さんは転生者なんでしょ?」

 

「………お前も転生者か」

 

「うーん……どうなんだろ?」

 

「………………は?嘘をつくな!転生者という単語が出てきた時点でお前も転生者だって割れてんだよ!」

 

「だって『わたし』は違うもん。『私』なら知ってるかもしれないけど、『わたし』は何も知らないもの」

 

意味不明。明らかに転生者のくせに白を切る。さらには『わたし』『私』とまるで二重人格のような言い回しをする。

それにこの少女からは一切魔力を感じ取れない。いくら妨害用の霧が出ているからと言ってこの距離ならばわかる。

 

「うーん……じゃぁ特別に『私』に変わってあげる!『わたし』はもう満足したし、『私』も満足していると思うから!本当はずっと出てたいんだけどお兄さんに免じて変わってあげるの!」

 

無邪気な笑顔を振りまく少女。話しているのがこんな意味不明なことでなければ、まさに年相応の反応だったのだが。

そして、そう告げた少女はいきなりだらんと首と腕を垂らした。しかしすぐにむくりと顔を上げた。

 

「………はぁ…何てことをしてくれたのかあいつは…。あぁ、面倒くさい。けどまぁいろいろ調べてくれたのだけは感謝してるけど…」

 

「おい、さっきから何を言ってやがる。というかお前が連続殺人犯か?」

 

「あー……ちょっと待って……。うん、私ね。えぇ」

 

「……抵抗するなよ、動いたらこいつでお前の身体を串刺しにするからな」

 

後ろの宝具を指さしながらそう告げた青年。それに対して少女は急に黙り込んでしまう。そして…

 

「………………あは♪アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

急に笑い始めた。壊れたレコードのように何度も、何度も。

 

「で、何ぃ?あんたも転生者なのぉ?そうなのね!そうよね!アハハッはアハハは!!じゃぁ殺す!切り殺す!殴り殺す!解体する!毒殺する!あは!アハハハハハッハハハハッハッハハッハハッハハ!!!」

 

先ほどの少女の無邪気な笑顔とは正反対な、狂ったような笑みを浮かべ、ひたすら殺すと連呼し笑い声をあげる。

それにキレた青年は背後に待機させていた宝具をすべて打ち出した。

少女の元におおよそ30ほどの宝具が殺到する。しかし少女は笑い声をあげるだけで全く動かない。

そして着弾。爆音が響き渡り、少女がいた場所が木端微塵に破壊される。

 

静寂があたりを包む。着弾したのを見た青年は、あたりを少し見渡した後、踵を返してきた道を戻り始める。

着弾点には一切血痕がなかったが、それほどまでに破壊しつくしたと判断して一切の警戒を解いた。

()()()()()()()のだ。

 

『アハハハハハハハッハハアハハハハハアハハハハハハハハ!!残念(ざぁーんねん)でしたぁ!!』

 

「なぁっ!?」

 

途端に響き渡る少女の嗤い声。

すぐさま振り返るも誰もいない。あたりを見渡しても誰もいない。

瞬時に自分の周囲に門を展開するが、標的がどこにいるかわからないので手の出しようがない。

 

数分間そうやった膠着状態に陥っていたが、青年は突如、腹部に何かがぶつかったのに気付き、下を向く。そこには………

 

こちらを見上げてくるナイフを片手に持った先ほどの少女がいた。

 

青年は一気にこちらが危機に陥ったのを感じ取った。こんなに青年に密着されていると王の財宝による攻撃はできない。それにこんな接近されてからの対処方法など知らなかった。

急いで片手に剣を出現させ、迎撃しようとしたが、勿論少女のほうが早く青年の腹部にナイフを突き立てた。

 

「ぐ、ぐぁああああああああああ!!!」

 

もとより一方的に攻撃することを得意としている彼は、痛みに対する耐性が全くないといってもいい。腹部に走る激痛に集中が切れ、門を閉じてしまう。さらにはバランスを崩し、後ろに倒れてしまう。

 

急いで体を起こそうとするが、胸の上に先ほどの少女が跨ってきたため、動けなくなってしまう。

 

「アハハ!ダメじゃん。しっかり殺したか確認しきゃ!そうじゃないと殺されちゃうよ!!アハハハハ!!!」

 

邪悪な笑みを浮かべた顔を急に近づけられ、青年はつい怖気づいてしまった。そして首元にそっとナイフの刃があてられる。

 

「うーん……つまらないわね。というか私のキャラじゃない」

 

しかし、途端に少女の顔から絵もが消えうせた。青年の上に馬乗りになりながら少女はまるでつまらないう顔を浮かべる。

あまりの変わりように青年は驚き、呆けてしまった。

 

「ん…あぁ、これに驚いていたの?こっちが本当のあたしよ?さっきのは演技。小次郎がちょっと豹変して脅かせばこの手の輩はすぐに倒せるとか言うからやってみただけよ?」

 

「まぁ、あなたが死ぬのには変わりないわ。どんな殺され方がいい?刺殺毒殺斬殺呪殺撲殺銃殺絞殺?それとも心臓破裂?爆死?焼死?」

 

「は、はは何言ってるんだよ!俺がこんなところで死ぬわけがないだろ!俺はオリ主なんだ!主人公なんだ!主人公がこんなところで死んでいいはずがねぇだろ!!」

 

「えぇそうよ、あなたは主人公。あなたの中のお話のね。でも私が主人公の話にとっては違う。あなたはただの踏み台なの。だから死んで?解体されて?焼け死んで?私はあなたを殺したい―――いえ殺さなくちゃいけないのよ」

 

青年は必死に拘束から逃れようともがく。本来なら体格、筋力、性別などもあって青年が押し込まれることなんて絶対にないはずなのだ。

しかし、少女の筋力はなぜか青年の上をいく。いくらもがこうとも決してびくともしない。

 

必死に逃れようとする青年を見下しながら、少女は自己嫌悪に陥っていた。

最初のキチガイアピールのことではなく、()()()()()()()()()()()()()()に嫌気がさしていた。

自分は悪だ。人を殺して快感を得るような悪だ。人から財を奪って生きている悪だ。

悪は消えなければならない。しかし神からの願いを果たすまで死ぬことはできない。

私は■■■■■にならなければいけないのに。

でも今はいい。こいつは悪人ではないけれど転生者だ。殺していい。この世界から消えなくてはいけない存在だ。

 

だから少女はナイフを振り上げ、首めがけて振り下ろした。

 

 

 




暑さで死にそうですが投稿投稿。
自作ゲームもそろそろ完成させないとまずいなぁ…。
色々期限がヤヴァイなぁ…。

と思いつつも小説投稿。
期限?知らんな。

あとゲームに飢えていたので、人生初のオンラインRPGをやってみました。
TERAってやつです。
なかなか面白かったです。

あ、言い忘れていましたが、ここに本文の捕捉見たいのを書く予定です。
コメントに此処がわかりにくいとか書いてくれれば、次話のここに書いておきます。

閲覧感謝です<(_ _)>
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