浮世絵町に妖界から竜堂ルナ達がやって来ました。 作:ホープ☆
〜ルナside〜
ここはどこ?
かなり暑い。
「まだ起きないのかよ〜」
もっけの声がする。
あ…着いたのかな。人間界に。
ようやく目を開けた。
太陽がまぶしすぎて目を閉じてしまう。
「あ、起きたよ!」
人間姿のふうりが叫ぶ。
私はその場に立ってあたりを見渡す。
草が生い茂り伸びすぎている。
もしかしたら夏かもしれない。
そして深呼吸をした。
二度とこないと思っていた世界に懐かしさを覚えていた。
そしてここは夜鳴島。
妖界と人間界を繋ぐ唯一の場所であり悠久の玉の一つが
祀られている場所。
他の玉は周りの島にも祀られているらしい。
悠久の玉。
私以外が触れると致命傷を負う。
最悪の場合死に至る。
しかし最大の妖力が手に入るらしい。
だから自らの命が果てても手に入れようとしている。
自分の欲望のままに。
恐ろしかった。それ以外に表せる言葉があるだろうか。
「ルナ?」
ソラウに声をかけられ我に返った。
「何でも無いよ。早く悠久の玉を見つけなくちゃ。」
皆を急かす。
「そうだな」
立ち上がると懐かしく感じた。
私の姿が前来た時と変わっていない。
栗色の髪の毛で尻尾がない。
妖界にいるときは銀髪で銀色の尻尾があった。
今皆はソラウ、もっけは獣姿でスネリとふうりは人間姿だ。
「確か悠久の玉の一つはあの山だったよね。」
とふうりが聞いてきたのでうんと返した。
山というのは二剣山。2つの剣がそびえ立っているように見えるから。
悠久の玉は頂上にある。移動手段は頂上に飛べるソラウともっけが
必要になる。
私とふうりはソラウに、スネリはもっけの上に乗った。
一瞬で頂上に着いた。
嫌な予感がした。あの時みたいに。
案の定無かった。
山の岩陰に挟まってるかな(前回来た時は挟まっていた)と思ったりしたけどなかった。
「ゆ、悠久の玉が無くなってるなんて…」
ふうりが怯えて言う。
「気配さえ感じないぞ!」
気配に敏感なもっけがさえ分からないなんて。
「あり得ない…どうやって持ち込めたの?」
スネリに問われたけどわからない。
「血痕の跡やニオイがしない…」
更には嗅覚に優れているソラウも分からないようだ。
私は立ちくらみが起こりそうだった。
私以外に触ることが出来る人なんて…
まさか…タイ君?
まさかね…
もうこの世には居ないのだから。
タイ君は双子の弟だ。
私を守るために…
「悠久の玉がないし手がかりが無いからここにいても仕方がない。国王様の情報によると
確か関東地方ってところだったからそこに行かないか?」
ソラウが問いかけた。
「そうだね。もしかしたら悠久の玉の行方が分かるかもしれない。」
私は覚悟を決めた。
戦わなければいけないかもしれない。
もし世界の危機だったら止めるのは私しかいないと思う。だからどうか人々に知られる前に止めなくちゃ。
私達は関東地方へ出発した。
関東に着いた。
特に妖力が感じるところで降り立った。
その場所は【浮世絵町】。ここで調べようと決めた。
まず恐らく長くなるだろうから家を借りた。
ボロいけど懐かしいアパートだ。
こんな都会でもあるんだなと結構驚いたが。
それからなんと嬉しいことに学校に行かせてくれると
スネリから聞き飛び跳ねた。
この事は長年の夢であった。
悠久の玉が消えたことが無かったら更に喜んでいただろう。
私は母が夜鳴島にて必死で私達双子を産んで亡くなり父も二人の第三の目を封じるために犠牲になったため養護施設で育ったけど小学校には行っていた。
しかし途中である事件をきっかけでスネリともっけに出会い妖怪の力に目覚めた。目覚めた時私に懐いていた犬が吠え出し腕を噛んだ。その時悟ったんだ。もうここにはいることが出来ないって。
だから私はもっけとスネリと一緒に旅立った。
その日から学校に行ってない。
その代わりもっけとソラウが勉強を教えてくれた。
今回は情報集めも兼ねてという事らしい。
そして聞いたあとあの感覚が蘇る。
決して妖界では感じなかった感覚。
「あーー久しぶりにお腹空いちゃった!」
「お!来た!ルナの空腹!」
「久しぶりに腕を振るいましょうか!」
スネリが張り切る。
「じゃあ僕も手伝うよ。」
とソラウも嬉しそうだ。
ただ一つ問題があって私以外食べない事。
妖怪は食べなくても生きられる。
だから恐らく妖界は感じなかったのかなと個人的に考えている。
とはいえ半分人間なわけでお腹はすく。
しかも普通の人間より多く(成人男性の量よりはるかに)食べる。
とにかく食べることが好きである。
という事で食材探し。スーパーの試食コーナーでちゃっかりと食べ
満足したところで家でも食事である。
沢山(けたたましく)あった料理が消えていく。
例を上げるとしたら焼きそば、中華スープ、春巻き、サラダ…(以下省略)
「ずっと思ってたけど細いのに体のどこに入るのよ」
ふうりが半分呆れながら言う。
「美味しければ良いの。あ~おいしかった!ご馳走様!」
あっという間に食べ終えた。
「スネリとソラウの合体作はすごく美味しすぎて…」
感想を遮ってもっけとソラウはニヤニヤしながら
机の上にドンと大量の本。
「まさか…」
ふうりが恐ろしそうな顔で見る。
「そのまさかだ。勿論勉強に決まっているよな。」
「私は関係ないよね?」
一様聞くと
「勿論あるに決まってるじゃないか!明日に備えて予習だよ予習。」
ふうりと私は叫びながらソラウ先生ともっけ先生による授業を
たっぷりと受けたのだった。
明日は学校初日。悠久の玉の行方の手がかりと
この町のことを少しでも知ることが出来ますように。
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リクオside
お母さんに見送られた僕は学校についた。
「リクオ君おはよう。」
カナちゃんに話しかけられた。
「おはよう!」
「そう言えば転校生が来るらしいよ!しかもゆらちゃんと同じ
京都からだって」
「そうなんだ。というかカナちゃん情報速いね」
と言うと
「そうかな〜」
と言われた。
すると、
「席に座れ」
という先生の声が聞こえた。
「始業式の前に転校生の紹介だ。入れ」
と言われ入ってきた子は女子。
ロングヘアで栗色の髪の毛。
ただただものではない感じがした。
「きy、京都から来た竜堂ルナです。よろしくお願いします」
竜堂さんか…
竜堂さんから微かに妖力を感じる気がする。
気のせいだと思うけど…
花開院さんはどう思っているだろう。
竜堂さんの出会いが運命を変えるとは誰も知らなかった。
今回はルナsideが多かったですね〜
ほのぼのも少し入れてみました。
それにしても暑いですね。
お体に気をつけてくださいね!
次回もお楽しみに!!