やはり僕の部活動はまちがっている……と思う。 作:二次元ラブ100%
「では、聞こうか。作文の言い訳を」
職員室にて、僕は平塚先生の前に立たされていた。
無論、僕が何かした覚えはないし、何もしていない……はずだ。
僕は遅刻も暴力も勉強もしていない。何もしていない……よな?
「なにを考えている。いいから私の問いに答えろ。さもなくば……」
「さ、さもなくば?」
「私の黄金の右手が火を吹くことになる」
「い、いや、なにも考えていまひぇんよ……?」
「ならこの作文について答えろ。綾瀬」
「えぇっとお……」
言い忘れていたけれど、僕の名前は綾瀬 美織だよっ!こういう名前でも男の子なんだ!いや、文字が違った。男の娘なんだ!
いや、実際そうなのだ。華奢な体に高いソプラノボイス、極め付けは髪の長さ。これは弟に切らないでと駄々をこねられ肩まで伸びている長さにしている。
邪魔で仕方ない。
「可愛らしい目で見つめてもなにも得はしないぞ。さっさと答えろ」
「これはですね、僕の人生の史観というか、主観というか、珠算というかそんな感じで」
「最初の二つはわかるが、最後はなんだ。それはそろばんだろう」
「ご、ご名答……」
「ふざけてる場合じゃない。
–––––ったく、比企谷といい綾瀬といい。ろくな人間はおらんのか」
こいつ、生徒をろくな人間じゃないっていったぞ。そりゃ悪うござんしたね。けっ。
「だから結婚できないんだよ……」
「なんか言ったか綾瀬ぇ」
「いえなんでもないです!」
ボソッと呟いたのになんで聞こえてんだよこの人!地獄耳かこいつは!
ていうか笑顔が怖い。闇を抱えていそうな、今にもそんな闇に取り込まれそうな……。嫌だよ僕。結婚したい。
「よし。聞くが綾瀬は部活動には入っているのか?」
「答えはわかってるくせに」
「答えろ。早く」
「は、入ってるわけないじゃないですか」
こ、こえー!目で威圧されたの初めてだぜ!
「そして彼女はいない……」
「先生は彼氏がいない……」
ブンッ!
「何か言ったか?」
「い、いえ!先生にはカレーしかないって!」
「私そんなにカレー好きではないぞ」
「で、ですよねー。カレーって子供っぽいし大人の平塚先生は食べませんよねーあはは」
怖いよ拳が俺の横を通過したよ。言い訳を考えるのがもう。
「こほん。ともかく、君にはこの腐りきった作文を書いた罰を与えよう」
「いや、なにも書いてないんですけど。真っ白ですよ?漂白剤使ったみたいに」
「その作文の罰を与えよう。ついてきたまえ」
「雪ノ下、比企谷、由比ヶ浜、入るぞ」
連れてこられたのは特別棟の一角。
そして、名前と思われる言葉を口にしてドアを開けた。
僕が入ってみると、目の腐った男の人、とても静かそうな黒髪ロングの人、そしてアホっぽい女の子がいた。
「平塚先生?どうしたんですか?その子」
「いや、こいつの更生をしてほしくてな」
「は?更生?そいつをですか?」
「そうだ。では、後は頼んだぞ」
と、平塚先生はドアを開けてでていく。
僕はそれについていくよう––––––
「綾瀬。綾瀬はそっちだ」
「で、ですよね」
無理だった。
「それであなたは……綾瀬 美織……さんね」
「美織ちゃん?可愛い名前だね」
「は、はあ。ありがとうございます。それであなたがたは?」
「雪ノ下雪乃よ」
「私が由比ヶ浜結衣で、こっちの目の腐った男の人が……」
「いや、その紹介はないだろ。比企谷八幡だ」
「雪ノ下さんに由比ヶ浜さんに比企谷くんか」
覚えた。
覚えたけど、今の状況はなんだ?全くもって理解できてない。
説明を求む。
「えーと、依頼内容はあなたの更生……でいいのかしら」
「そうだな」
「でもこんな可愛いのに悪いところあるの?」
「昔の誰かさんを思い出すわね」
「ヒッキー、見た目可愛くなかった……」
「いや、俺可愛いじゃなくてかっこいい部類だからな?少々目が腐ってるだけで他は整っているんだ」
「あなたは少々どころではないでしょう?」
「否定できねえ……」
なーんか仲良いな。
邪魔するのもあれだしおいとまさせてもらおうか。
「失礼しま」
「どこへ行こうというの?綾瀬さん」
「い、いや邪魔者は消え去るのみだから……」
「なるほど。更生の理由がよくわかったわ……」
雪ノ下さんはこめかみに手を当て頭を抑える。
なんだよ、僕はただ単に逃げようと……。
「邪魔者なんかじゃないよ美織ちゃん!ね、ヒッキー!」
「あ、ああ」
「はあ。ありがとうございます」
逃げれねえな…。
しょうがない。適当にあしらって、それで……。
「更生のためには奉仕部への入部が必要ね。綾瀬さん。入部を許可します」
「……………は?」