やはり僕の部活動はまちがっている……と思う。 作:二次元ラブ100%
数週間がたち、見事に退院ができた。
退院ができた直後、僕の携帯に一通のメールが届く。差出人は平塚先生。なにかな?と思いつつ、メールを開くと、
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無題
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平塚です。退院して早々なのですが、明日奉仕部の合宿を行います。
つきましてはメールを送り返してください。
P.S.奉仕部のみなさんは強制参加です。ウフッ。
怖い。最後のウフッてのが怖いよ。
怖いから行くことにしよう。どっちにしろ、断るという選択肢はないしな。面倒くさいけど、比企谷くんたちには迷惑をかけていたんだし、行くかあ。
まあ、適当に返しておこう。行きますっと。送信。
ってことで、集合場所。
平塚先生が、車に手をやり、ワゴンを撫でている。
僕は荷物を持って、雪ノ下さんたちを待っていた。
「まさか君が誰よりも早く来るとはな。なにかあったのかね」
「いえ。比企谷くんとか来てくれてたんで参加しないとなんかあれだなって思っただけですよ」
「ほう。やはり、君は少しは変化が訪れてきてるようだな」
「あれです。逃げるのはやめてません。いざとなったときら全力で逃げます」
「それでいいさ。時には逃げるのも大事だからな」
「すいません。遅くなりました」
話していると、雪ノ下さんが来た。後ろには由比ヶ浜さんを連れて。
うわー、私服姿めちゃくちゃかわいーなー。短パンTシャツできている僕が恥ずかしいです。
てか比企谷くんは、まだ来てないのかな。姿が見えない。ねえ、平塚先生ちゃんとメールしたの?また怖い文章送りつけたんじゃないでしょうね?
「みおりん。やっはろー!」
「うん。由比ヶ浜さんおはよう」
「おはよう綾瀬くん。早いのね」
「まあね。仮にも奉仕部部員だし、入院して雪ノ下さんたちに迷惑かけちゃったでしょ?その恩返しが出来ないかなって」
「い、いいのよ別にお礼なんて……」
雪ノ下さんが照れた。可愛いところあるな。傍若無人なところもあるけれど、可愛げがあるな。
「僕もね、車に轢かれたのは悪かったと思ってるんだ。だから合宿ではなにか貢献しないとね!」
「ものすごいやる気ね。頼り甲斐があるわ」
「任せてよ。雑用でもなんでもするからさ」
「期待しているわ」
雪ノ下さんがクスッと笑う。うわあ。レアものだあ。雪ノ下さんが笑うとこ初めて見た気がする。
そんなことをしていると、平塚先生がどこかに電話をかけ始めた。
そして、数秒後、出なかったのか舌打ちをし、由比ヶ浜さんの方へ向いた。
「由比ヶ浜。比企谷の連絡先は知らないか」
「ヒッキーのですか?妹の連絡先なら知ってますが」
「それでいい。比企谷にコネクトを取れればいいさ。その比企谷の妹に兄を駅に連れてこいと伝えてくれ」
「わかりましたー」
由比ヶ浜さんが携帯をぽちぽちとして、電話をかけ始めた。
あ、僕も小町ちゃんのなら持ってたわ。
「あー小町ちゃん。やっはろー。あのね、奉仕部の合宿があるんだけど、ヒッキーとなかなか連絡がつかなくて、多分ヒッキー行きたくないから電源切ってると思うんだ。だからね、小町ちゃんにお願いなんだけど、ヒッキーをね……」
「彼女の交友関係は広いものね。尊敬するわ」
「僕もだよ。僕も彩加しか友だちいないからなあ」
「さらっと悲しいこというのね……」
「まあ、事実は事実だからね」
友だちなんて少ないもん。同じクラスの人なんて知り合いすらいないし、友だちなんていないからな……。
まあ、僕は気にしてないし、彩加がいるから別にいいんだけどさ。
「うん。川で遊べるらしいから水着も持ってきた方がいいよ。それじゃ後でね!ばいばーい!」…………小町ちゃんに連絡しました!」
「ご苦労だった。由比ヶ浜」
平塚先生はタバコの火を消し、親指を立てる。
数分後、比企谷くんが小町ちゃんと一緒に来た。
「さて……、電話に出なかったいいわけを聞こうか比企谷八幡」
うわあ……。怒ってる……。
「いや……、うち電波が不安定なんですよ。たぶんあの社長の髪の毛の量とアンテナの量に何か関連性があると思うんですけど、鬼太郎の妖怪アンテナ的な感じで。ほんともう会社の名前からして軟弱だと思ってたんですよ、なにがソフトなんだよ!文庫クリエイティブする前に電波クリエイティブしろよ!好きで読んでるけど!」
危ないよそれ……。大丈夫なの?
「お兄ちゃん、消されるよ……。正義の名のもとに制裁されちゃうよ……」
小町ちゃんもそう思うかあ。やっぱり消されるよそれ。正義の名のもとに。
平塚先生も呆れたのか、目を伏せた。
「ふう、もういい。最初からまともないいわけなど期待していないからな……」
うん。それ僕もだった。悪いんだけど、期待していなかったよ。
そして、話していると、比企谷くんが、平塚先生に提案を投げかけた。
「暑いですし、ちゃっちゃと終わらせません?」
たしかに日差しがものすごく強くて暑いな……。制汗スプレー持ってくるべきだったよ。服が汗でへばりついてやばい。
「そう急くな。今最後の二人がくる」
「二人?」
僕がはてなマークを浮かべていると、比企谷くんが急に手を挙げた。なんだろうと思いつつ、比企谷くんの視線を辿ると、僕の友だちがいた。
「八幡っ!美織ー!」
息をせき切らしながらも、駆け寄ってくる。
やっぱり可愛い…………。これ、普通の女の子より可愛いんじゃないの?
「戸塚さん、やっはろー!」
「うん。やっはろー」
なにそれ可愛い。彩加がやるとめちゃくちゃ可愛い件について。
まあ、本人は可愛いと思われている自覚ないしな…。
てか、あと一人って誰だろう。
と、思った時、比企谷くんがその人を見つけたのか、怪訝な顔をした。
「八幡っ!」
「うげぇ……」
真夏なのにコートを着て、指がくりぬかれた手袋をはめているふくよかな人が来た。
彼も誘われたのか。面白いからいいな。たしか……。財津くんだっけ?
「先生、材木座も誘ったんですか」
「ああ。彼も暇だそうだ。さて、時間もないので乗りたまえ。このワゴンだとギリギリだな……。だれかバスで行かないか」
そりゃないっすよ。先生。
「あの、じゃあ僕がバスで行きますよ」
戸塚がおずおずと手を挙げる。
「それじゃあ僕も」
「俺もバスで行きます!」
「比企谷はこちらだ。逃げられるかもしれないからな。それじゃあバスで行く組は戸塚と綾瀬でいいか?」
「はい。バスの都合上集合時間より遅くなるかもしれませんが」
「構わん。公共の施設に時間を求めてはいけないからな。とりあえず、バス代はこのくらいで足りるか?足りなかったら言いたまえ」
と、平塚先生は財布からお金を取り出した。
幸い、行き先は千葉村だそうだ。バスでいって、少し歩く程度だし、昔ふざけて自分の金でそこまで行ったことがあるからだいたいはわかってるから大丈夫かな。
「とりあえず、我々は行こうか。綾瀬、戸塚。すまないな」
「いえいえ。大丈夫ですよー」
みんなが車に乗り込み、走り去っていった。
比企谷くんが恨めしそうに見てるけど、ごめんね。
「さてと。僕たちも行こうか彩加」
「うん。でも僕行き方わからないんだよね」
「大丈夫。僕は知ってるから。少し歩くけど大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ」
「ならよかった。ちょうどそっちへ向かうバスが来たみたいだ。乗ろうか」
「うん」
僕たちはバスに乗り込んだ。