ロックマンゼロ ~少女と英雄~   作:鈴歌

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遅れました。


ではどうぞ!


第5話

「…………。」

 

レジスタンスベースの廊下をゼロと彼にナナシと仮名を付けてもらった少女が並んで歩く。

しかし会話がない。

ゼロからすればただ話す話題もないし、元々口数も少ないため特に気にもならないのだが彼女からすれば沈黙が続くのは少々つらい。

しかし話題がないのも事実で何か話すネタがないものかと辺りを見回す。

 

(うー、空気が重いよぉ…。)

 

内心で少女が呟いた時、自分と同じくらいの少女型レプリロイドがこちらに気付いたようでタタターと駆け寄ってくる。

 

「ゼロー!」

 

「アルエットか。」

 

「何してるの?

その子だーれ?」

 

アルエットと呼ばれた少女はゼロの隣にいる少女を見て首を傾げる。

 

「新しい仲間だ。

ここに来て日が浅いから案内をしてるんだ。」

 

「よろしく、えっと…何て呼べば良いかな?」

 

「アルエットだよ!

あなたは?」

 

アルエットが自分の名前を教え、少女に聞き返す。

 

「あー、私まだ正式な名前ないんだよね…。

それでこのお兄さんに決めてもらおうと思ってて。

一応今はナナシって呼ばれることにはなってるんだけど…。」

 

「ね、お兄さん。」と少女がゼロに同意を求め、ゼロも頷いてやる。

 

「そっかー。

私もね、ここに来た時名前なかったんだけどシエルお姉ちゃんに付けてもらったんだ!」

 

アルエットの話に少女がが首を傾げる。

 

「“シエルお姉ちゃん”?」

 

「このレジスタンスのリーダーだ。」

 

ゼロが首を傾げる彼女に簡単な解説をする。

 

「シエルお姉ちゃんは人間なんだけどとっても優しいんだよ!

いじめたりもしないし、分かんないこともちゃんと教えてくれるんだよ。」

 

アルエットがそこまで話すと「そうだ!」と何か思い付いたように手を叩く。

 

「ねぇ、名前決めてもらうならシエルお姉ちゃんに相談してみたらどうかな?

多分色々考えてくれると思うよ。」

 

アルエットがそう提案するも少女はは苦い顔をする。

彼女は人間からイレギュラーとして迫害されて壊されたレプリロイドを知っている。

そんな人間に好印象など持っている筈もなく、むしろ恐怖心を抱いているのでそう言った反応は当然だった。

 

「ごめん…、私人間はちょっと…。」

 

そう言って断ろうとしたが隣にいた人物がそれを阻んだ。

 

「そうだな…。

確かにシエルに相談をしてみるのは良いかもしれん。」

 

「え!?」

 

まさかのゼロの同意に思わず驚愕の声を漏らす。

 

「でしょー?

シエルお姉ちゃんは他の人間と違って優しいから大丈夫だよー。

私もよくお話の相手になってもらってるんだ♪」

 

「ちょ、ちょっと待ってって!

私人間は苦手だよぉ…。」

 

ちゃっちゃと話が進み、少女があわあわと慌てる。

 

「アルエットも言っていただろう。

大丈夫だ。

それにその内会わせるつもりだったし丁度良いだろう。」

 

「えーっ!?

ちょ、心の準備が…。」

 

「早く行こー♪」

 

アルエットに手を引かれ、彼女は半ば引きずられる形でシエルの元へと向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シエルお姉ちゃーん!」

 

部屋に着くなりアルエットは部屋に飛び込むとそのままその部屋の主と思われる少女に抱きつく。

 

「アルエット!

どうしたの?」

 

「えへへ♪

ゼロのお付き添い!」

 

アルエットはその少女の質問に答えると目線でドアの方を見る。

少女も同じようにドアを見るとそこにはゼロと恐らくアルエットと同じくらいであろう少女型のレプリロイドがゼロの後ろに隠れるようにこっちを見ていた。

 

「いきなり来て済まないな、シエル。

忙しかったか?」

 

ゼロが気遣い、声を掛ける。

 

「ううん、平気。

それよりゼロ、どうしたの?

ミッションなら今日はもうないわよ。」

 

どうやらセルヴォから連絡が行っていたらしく少女はそう告げる。

 

「いや、今回は別の用だ。

今ミッションなんか行ったらそれこそセルヴォにどやされるしな。」

 

やれやれといった様子でゼロが言うと自分の後ろに隠れるレプリロイドの少女に視線をやる。

 

「その子…、確かゼロが助けた子よね?」

 

少女の確認にゼロは頷く。

 

「ああ、部屋に戻る途中で会った。

それで暇だったんでコイツの散策に付き合ってやっていたんだ。」

 

「そう…。」

 

少女は相槌を打つとアルエットを放し、その少女レプリロイドにそっと歩み寄る。

その様子を見た少女レプリロイドはゼロの後ろに完全に隠れてしまう。

 

「大丈夫だ、出てこい。」

 

ゼロがそう言葉を掛けても少女レプリロイドは一向にゼロの後ろから出ようとしない。

そんな少女レプリロイドに優しい声が掛かる。

 

「こんにちは。

私、シエルって言うの。

よろしくね。」

 

シエルと名乗った少女を前に少女レプリロイドは顔だけゼロの後ろから出した。

 

「……こ…こんにちは…。」

 

「怖がらせちゃってごめんなさい。

でも安心して。

私達は貴女を傷付けたりしない。

これだけは絶対に約束出来るわ。」

 

シエルの言葉を確認するように少女レプリロイドがゼロを見るとゼロもまた頷く。

 

「こいつはこういう嘘は吐かない。

だからここにいるんだ。」

 

ゼロの言葉に少女レプリロイドは頷くとゼロの後ろから出る。

その様子を見てシエルは少女レプリロイドに笑みを浮かべる。

 

「ゆっくりしていってね。」

 

シエルの言葉に少女レプリロイドが頷き、ホッと息を漏らす。

 

「大丈夫だったでしょ?」

 

そんな少女レプリロイドにアルエットが声を掛ける。

 

「うん、でもなんか緊張しちゃった。」

 

その言葉にアルエットは軽く笑う。

 

「私も最初そうだったよ。

今は慣れちゃったけど♪」

 

「アルエットちゃんもそうだったの?」

 

少女レプリロイドの質問にアルエットは「アルエットでいいよ」と前置きを入れてから答える。

 

「うん、誰かの優しさっていうのが分からなかったんだ。

でもシエルお姉ちゃんが色々教えてくれたの。

このお人形もアルエットって名前もシエルお姉ちゃんがくれたんだよ♪」

 

アルエットが手に持っている白猫のぬいぐるみを少女レプリロイドに見せる。

それを見た少女レプリロイドは目を輝かせる。

 

「うわぁ、可愛いー♪」

 

「でしょー?

シエルお姉ちゃんが作ってくれたんだよー!」

 

少女レプリロイドの様子にアルエットが笑顔で説明する。

その後も2人の少女レプリロイドはぬいぐるみの話で盛り上がっていた。




なんかこの子最初より控え目な性格になってる気が…(◎-◎;)
まあ色々緊張してるってことで!!(>_<)
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