ロックマンゼロ ~少女と英雄~   作:鈴歌

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遅れました!


第7話

「よし、決めた!」

 

少女はそういって立ち上がる。

 

「決まったのか?」

 

そんな少女にゼロが聞く。

 

「うん!

“アムール”にしようかなって思って。」

 

「“アムール”…確か意味は“愛”だったか。」

 

ゼロの言葉に少女が頷く。

 

「うん!」

 

「良いと思う!

可愛いしピッタリだと思うよ!」

 

アルエットがそう感想を述べると少女“アムール”はエヘヘと照れくさそうに笑う。

 

「お兄さんもアルエットも付き合ってくれてありがとう。

私そろそろ戻らなきゃ。」

 

「もうそんな時間か。」

 

襲撃もなく比較的穏やかに時間を過ごしていたゼロは時計を見てもう夕方になってることに気付いた。

 

「どうかしたの?」

 

「合流した時は重傷を負っていたからな。」

 

アルエットの質問にゼロがアムールの怪我について教える。

 

「そうだったんだ…。

大丈夫?」

 

心配げに聞くアルエットにアムールは頷く。

 

「まだきちんと直ってないけど明日にはちゃんと直してくれるっておじさんが言ってくれたからまた明日遊ぼうよ。」

 

「うん!

じゃあ私も帰るから一緒に帰ろ!

案内してあげる!」

 

アルエットの言葉にゼロも頷く。

 

「その方が良いだろうな。

名前を考えてくれた奴に会ったらちゃんと礼は言っておけ、いいな?」

 

ゼロの言葉に2人は「はーい!」と返事を返し、手を振りながらゼロの部屋を去っていった。

 

 

 

 

 

2人の少女を見送り、ゼロは息を吐くとベッドに横になり天井を見上げる。

力を抜くとこれまでのミッションの疲れが出たのか眠気に襲われる。

ゼロはそのまま眠気に身を任せ、眠りに落ちたのだった。

 

 

 

 

 

おまけ

 

「ゼロ、今暇かい?」

 

ミッションが終わり、報告とメンテナンスを済ませたゼロにセルヴォが声を掛ける。

 

「特に予定はないが?」

 

ゼロの返事にセルヴォはそれは良かったと笑顔を見せる。

 

「少し付き合ってくれないか?

そんな大した手間にはならないんだが…。」

 

「?

ああ、構わない。」

 

セルヴォの頼みにゼロは断る理由もないので了承する。

 

「何をするんだ?」

 

ゼロがキョトンとした様子で聞く。

 

「新たに開発したエネルギードリンクの試飲を頼みたいんだ。

自分でも味見はしてみたんだが他の意見も聞きたくてね。」

 

「エネルギードリンク?」

 

ゼロはセルヴォの説明に首を傾げる。

曰わくセルヴォは今レジスタンスで飲まれているエネルギードリンクの味の幅がないと感じ、空き時間に新たな味の開発をしていたらしい。

しかしなかなか納得が行かず、他の者の意見を聞きたいと思い、ゼロのメンテナンスついでに頼んだということらしい。

 

「だから少し味見をしてみてくれないかと思ったんだ。」

 

「それなら別に構わない。

その新しいドリンクと言うのはどれのことなんだ?」

 

「引き受けてくれるか!

少し待っててくれ、今持ってこよう。」

 

セルヴォは嬉々として味見用にドリンクを何種類か用意する。

 

「まずはこれだ。

これは少し子ども向けに作った甘めのヤツなんだ。」

 

「それならアルエットやアムールに頼んだ方が良くないか?」

 

ゼロの指摘にセルヴォは自分の考えを伝える。

 

「それもそうなんだが大人でも飲めるものを目指してるんだ。

飲んでみてくれないか。」

 

セルヴォの言葉にゼロはそれを飲んでみる。

 

「どうだ?」

 

「…もう少し甘くしてみてもいいんじゃないか?

子ども向けに作ったにしては少し甘味が足りないような気がするな。

実際に子ども型に飲んでみて貰わないと細かい味は分からんが。」

 

ゼロの感想にセルヴォはうーんと唸る。

 

「分かった、今度はアルエット達に協力してもらいながらゼロの意見も参考にしてみよう。」

 

セルヴォのその言葉にゼロも頷く。

 

「次はこれだ!

これは“春”をイメージしてみたんだ。」

 

「春…。」

 

ゼロはピンクのドリンクを飲んでみる。

すっきりとした甘さの中に少し酸味の効いた甘酸っぱいドリンクだった。

 

「………美味いな…。」

 

率直な感想がゼロの口をついて出る。

 

「本当かい?

甘味と酸味のバランスはどうかな?」

 

「ああ、甘味が少し強めでかなり飲みやすいし酸味も良いアクセントになっている。」

 

表情を綻ばせながらゼロは高評価を付ける。

 

「じゃあ次は“夏”だ!」

 

セルヴォはそう言って次のオレンジ色のドリンクを持ってくる。

 

「夏と言えば爽やかさと言うことでこのドリンクには柑橘系の香りをプラスしてみたんだ、嗅いでみてくれ。」

 

セルヴォの言う通りにドリンクの香りを嗅いでみる。

するといつもの無臭のドリンクとは違い、蜜柑のような爽やかな香りがした。

 

「どうだ、良い香りだろう?」

 

「確かに…。

なんだか新鮮だな…。」

 

ゼロはそう言いながら飲んでみる。

するとビクンと反応し、口を抑える。

 

「ど、どうしたんだ、ゼロ!?」

 

変な反応をし出したゼロにセルヴォが慌てて駆け寄る。

 

「こ、これ…本当に味見したのか…?」

 

ゼロが若干顔を青くしてセルヴォに尋ねる。

 

「勿論、少々酸味が効き過ぎたかなとは思ったが…効き過ぎたか?」

 

「だ、大分な…。

と言うか酸っぱ過ぎて味が分からん…。」

 

「あらら、それは失敗失敗w」

 

ゼロの評価をセルヴォは笑い飛ばす。

 

「他にもお茶風味の“秋”や少し辛味を効かせた“冬”なんてのも構想としてはあるんだがそれはまだ出来てないから“季節”シリーズの試飲はこれで終わりだ。

最後は…。」

 

「まだあるのか…。」

 

口からこぼしてしまったドリンクを拭きつつゼロは若干冷や汗をかいたような感覚に陥る。

 

「大人向けのドリンクだ!」

 

(今度は何なんだ…?)

 

ゼロが心の中でツッコミを入れる。

 

「一体今度はどんなドリンクだ。」

 

「ものは試しだまずは飲んでみなさい。」

 

言われた通り飲んでみる。

 

(見た目も味も普通だが…何が“大人向け”なんだ…?)

 

そんなことを考えたその時だった。

ゼロの身体は急に暑くなり頭がふわふわとし始める。

 

「せ、セルヴォ…?

これは…一体…?」

 

「ふっふっふ…。

人間の大人達のストレス発散方法に飲酒と言うものがある。

それを参考にアルコール成分を入れてみたんだ。

その割合なんと25%!」

 

「絶対入れ過ぎだろう!?」

 

セルヴォの説明に思わずつっこむ。

 

「いやあ、すまんね。」

 

セルヴォの笑いを聞きながらゼロは襲われる眠気に勝てず、意識を手放した。

 

その後、酔いが冷めて目を覚ましたゼロと事情を聞いたシエルにセルヴォががっつり怒られたのは言うまでもなかった。




おまけが本編(嘘)。
字数余ったんでおまけ付けたらおまけの方が長くなった気が…。
まぁ、おまけ書いてて楽しかったからいっか!
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