――2009年 4月21日 火曜日 AM7:20――
side 川神百代
今日も怠惰に流される1日が始まった。
朝食後にさらに走り込みに行くワン子に起こされ、私は渋々未だ眠気に支配される体を布団から引きずり出す。
寝癖で乱れた髪を手櫛で整えながら洗面所に向かうために廊下を歩いていると、前からタカが歩いてきた。シャワーを使った後なのだろう、髪の毛が濡れている。
そいえば今日の朝の鍛錬にも顔を出すと昨日の鍛錬の後に言っていたな。
「おー、朝から御苦労だなタカ」
半分閉じた目のまま挨拶をする私に、タカは少しだけ呆れたように息を吐くと小さく笑った。
「おはようモモ先輩。ジン兄の部屋から出て来たけど、鉄心さんにはバレなかったの?」
どうやら私がジンの部屋から出て来たのを見ていたようだ。
そう、私はたまにジンの部屋で寝起きをしている。ジジイは『そんなはしたない事はするな』と言うが別に問題ないはずだ。
何も毎日過ごしているわけじゃないし、人のいない部屋っていうのはたまには使ってやらないとすぐに生活感がなくなってしまう。
私はジンの奴がいつ帰ってきてもいいように、帰ってきてもすぐに部屋を使えるようにしてやってるんだから文句を言われる筋合いはないと思う。
まあ、私がジンの存在を感じていたいという思いがあるのは否定しないがな。
そんな私を見て、ジジイはいつも苦言を呈する。
『嫁入り前の娘が男の部屋に入り浸るどころか、寝起きをするとははしたないわ』
というのがジジイの言い分なのだが、男の部屋と言っても部屋の主は今いないし、嫁入り前の娘だけど私はジンと結婚するつもり満々だしジジイだって乗り気だったはずだ。
言い換えればジンは私の
そう言い返したらジジイに思いっきり殴られた。
何故殴られたのだろうか分からない。ジンの確認を取っていないのに
「バレてないから出て来たんだろ。それより朝飯は食ったか?」
「これから。朝食も食べていけって言われたからお言葉に甘える事にしたんだ」
「そうか、じゃあ一緒に登校するか。どうせ準備はしてきてるんだろ?」
「分かったよ、じゃあまた後で」
そう言って私の横を通り過ぎて行ったタカの後姿を暫く眺める。
うん、最近は特に色っぽくなったな。凛奈さんが女子の制服を着せたがるのがよく分かる。本当に男に見えん。あいつは生まれてくる性別を間違えたに違いない。
そんな事を考えている私の気配を察知したのか、タカはビクリと背筋を震わせると胡乱気な視線を送って来たのだった。
春眠暁を覚えずという言葉を知っているだろうか?
ちなみに原文の漢詩で書くと『春眠不覺暁』だ。
まあそんな事はどうでもいいが、ようは春は陽気が降りそそいでいるからいつも眠たくなる、という事だ。
学校へ向かう多馬川沿いを歩きながら事を思う。何故思うかというと眠いからだ。
「そういやタカ。今度久しぶりに手合わせするか?」
「急にどうしたの?」
そんな眠気を何とか堪えながら、一緒に多馬川沿いを進む隣にいるタカに言葉を掛ける。
うなじで一纏めに縛った、背中辺りまである女ですら羨むようなサラサラした髪をなびかせながら、私の問い掛けに答えるタカ。
「なに、最近挑戦者がなくてつまらなくてな」
ここ一週間は私に挑戦してくる武芸者が現れないため、やり場のない力が燻っている感じがしていた。私の噂を聞きつけて集団で襲ってくる不良たち相手では、逆に鬱憤が溜まるほど手加減しなければならない。
「鉄心さんに聞かないと分からないけど、たぶん許可は下りないと思うよ」
「ああ~まだ2ヶ月したかたってないもんな~」
タカとの手合わせはジジイの許可が必要で、しかも3ヶ月に1回と決められている。
そんなルールなんか無視してやりたいが、そうするともう一生タカと勝負が出来なくなるので堪えるしかない。今の私を満足させる仕合いが出来るのはジジイとタカだけだからな。
そんな事を話していると視線の先に仲間たちがいた。
「みんな揃ってるな。どうした道端で」
首を傾げているガクトと何かを咀嚼しているワン子。なんだこの状況は。
「……みんな揃っちまったし登校するか」
「サボって鬼小島に目をつけられる事もないよ」
どうやらキャップがサボるかどうするかの話が最初の話題だったようだ。だが内申を気にしていないキャップが担任に目をつけられてもどこ吹く風だろ。
「さぁ行くぜ、狂乱麗舞、風間ファミリー出陣だ!」
そんなキャップの気を入れ直した号令のもとで、揃った仲間8人で川辺を歩き始める。
傍から見れば仲良し幼馴染集団だが、中身を知る人間から見れば普通とはひと癖どころか全員癖があり過ぎて騒がしい集団だろう。
だが私はこの仲間との関係に心地良さを感じているし、みんなもきっと同じだ。
「ん? 誰かいるよ。しかもこっち見てる」
と、変態橋に差し掛かった時、京が橋の手前でこちらを見ている男に気付いた。
道着に身を包んだ格好と纏う雰囲気からして武芸者だ。大方私への挑戦者で間違いないだろう。
「お姉様への挑戦者かしら」
「面白い。昨日の奴らじゃつまらなかったんだ」
そう言って男の前に進み出る。
さて、こいつはどれだけ私を楽しませてくれるだろうか。
結果はあっけないものだった。
名乗り出た時は外見で判断して侮っていたが、すぐに私の強さを感じ取った事には褒めてやりたかった。だが申し出を受けて構えを取っても一向に攻撃をしてくる気配がなかった。
おそらく私の強さに当てられて尻込みしてしまったのだろう、最初の威勢は全くなかった。こちらから仕掛けて一撃で終わってしまった。
10メートルほど吹っ飛び気絶した相手を見ながら、
side out
side 直江大和
昼休み。
今日も今日とてクマちゃんに頼んで買ってきてもらったパンを齧りながら、朝のHRでウメ先生――俺たち2‐Fの担任小島梅子28歳――が言っていた言葉を思い出す。
『今週の金曜日と来週の月曜日、このクラスに転校してくる生徒がいる。金曜日は留学生、川神の姉妹都市ドイツのリューベックから。そして月曜日は編入生だ』
留学生は分からんでもないが、この時期に編入生か……なにやら深い事情があるんだろうけど編入事態が珍しい事だからな。
ちなみに編入生ってのは学籍を持っていない、つまり学校に入学していない人間が課せられた編入試験を受け合格し、その学力や年齢に見合った学年に途中入学する学生の事であり、厳密に言えば転校生とは違うものだ。
キャップが2人の留学生、編入生の性別を当てる賭けをしようと持ちかけて来たが、分が悪過ぎて割が合わず採算も取れないから止めさせておいた。
このクラスは今現在女子が1人多い。そんな時に2人も入ってくるのだからバランスを考えてどちらかが男、どちらかが女に決まっている。
分かり切ったこの状況で2人同時に性別を当てる賭けをしたら、よっぽど奇特な奴でない限り、片方に男、片方に女と掛けてみんな悪くても±0を狙うに違いない。
つまり賭けをやるだけ労力の無駄。賭け札作るだけ損するだけなのだ。
そう教えてやるとキャップはつまらない、といった感じで不貞腐れていたが賭けは止めたようだった。いくらキャップでも損するだけと分かっている賭けはやらないだろう。
そんな事を考えていると教室のスピーカーから音楽が流れて来た。
毎週火曜昼休みの定番番組の始まりに、俺は耳を傾けた。
「ハァイエブリバディ、春と言えば恋だよねぇ。でも変な病気なるのだけは気をつけような。今週もラジオ番組LOVEかわかみが始まるよー。パーソナリティーは俺、ハゲこと2年の井上準と――」
「人生、喧嘩上等諸行無常。3年の川神百代だ」
学園1の人気を誇る姉さんと放送委員によるラジオトーク番組だ。
何とか実績を作りたかった放送委員会が、姉さんに頼み込んで出演をしてもらったのが番組発足のきっかけらしい。
「今日も百代さんに相談のメールがたくさん来てます。前置きは俺の命が危ないので省略、手っ取り早く行きましょう。『好きな子が出来ました、どう接すればいいですか』」
「私にその娘を紹介しろ、味見してやる」
「ちなみに本気で言ってますから注意して下さいね。はい次、『モモ先輩好きです付き合って下さい!』」
「メールで言わず正面から来い。来ても彼氏いるから意味ないけどな」
「前々から思ってたんですけど、モモ先輩ホントに彼氏いるんスか? なんか告白断るの面倒で嘘ついてるって噂があるんですけど?」
「ほほう誰が言い始めたか知らんがいい度胸だな。なんでそんな噂が流れてんだ?」
「何やら雲行きが怪しくなってきたな……1番の原因はそれらしい男の影がないって事ですね。次にモモ先輩が恋人に甘える姿が想像でき――ごはぁっ!?」
「あ、しまった。つい手が出て気絶させちまった……まあいい、曲流すぞ」
ぐだぐだなラジオだった。
姉さんのキャラが面白いという事で続いているようだが、なんであのラジオが人気あるのかが全然分からない。間違っても姉さんの前では言わないけど。
「ねぇねぇナオっち、ちょっといい?」
仲間たちと昼飯後の談話をしていると、小笠原さんが声を掛けて来た。
「ん? どうしたの?」
「モモ先輩の事で聞きたい事あるんだけど……ナオっちたちって幼馴染みなんでしょ?」
その言葉に俺を含めて全員が頷く。
俺たち風間ファミリーが姉さんと幼馴染みだというのは、クラス内どころか学園全体でかなり有名な話だ。
隠す必要がないから広がるままに放っておいたら、俺たちが入学して2週間後には学園全体に浸透していたのだった。
姉さんの認知度の高さを知らしめる1つの証拠だ。
「さっきの放送でも言ってたけど、本当にモモ先輩って彼氏いるの?」
やっぱりその事か。
結論からいえば本当なのだが、その事実を知っているのは俺たち風間ファミリーだけ。姉さんも『彼氏がいる』と言っているだけで、兄弟の名前は1度として口にしていないらしい。
「おう、本当だぜ」
どうしたもんかと考える俺をよそに、キャップがあっさりと言ってしまう。
おいキャップ、確かに隠す事じゃないが当事者でない俺たちがそうあっさり言ってしまっていい案件じゃないぞ、これは。
「オイキャップ、ちったあ空気読めよ」
「ガクトに言われたくないセリフナンバー1」
「まったくだね」
「んだと!? どういう意味だ京! モロ!」
後ろで騒がし3人を放っておいて、俺は小笠原さんの言葉に改めて答える。
「キャップが言った通り本当。間違いなく恋人はいる」
俺の言葉にクラスの女子が黄色い声を上げる。どうやらみんな興味があって俺たちの話に耳を傾けていたらしい。
そんな中でも1番はしゃいでいる小笠原さんは、興奮冷めやらぬ勢いで質問を続ける。
「学園で見た事ないって事はやっぱり年上!?」
「いんや、年下」
「年下ぁ!?」
またしても湧きあがる嬌声。今度は男子の悲鳴までまじってる。まるでアイドルのスキャンダルに一喜一憂するファンそのものだ。
「年下と言う事は、直江ちゃんたちといつも一緒にいる今年入学してきた1年生さんですか?」
こんな勢いで質問が続くのかと若干、辟易していた俺だったが、1人冷静に質問してきたのがこのクラスの委員長――甘粕真与だった。
さすが変わり者クラスを纏める委員長、小さいけどみんなのお姉さんを自負するだけあって冷静なようだ。小さいけど。
「あははは、ヒロは違うわよ」
ヒロが聞いたら竦み上がる委員長の質問にワン子が答える。
だがその答えにいち早く反応したのは、まさかの小笠原さんだった。
「ヒロ!? 1‐Cの篁緋鷺刀君!? やっぱりワン子たちの幼馴染みだったの!?」
物凄い勢いで食い付かれ、少しだけ涙目になりながらワン子は激しく頷く。よほど怖かったのだろう、俺ですら引きかけるほどの勢いだったから気持ちは分からんでもない。
「タカがどうかしたの?」
京の言葉にもまるで聞こえていないかのような夢見心地で小笠原さんは言葉を紡ぐ。
「篁緋鷺刀、次期エレガンテ・クアットロ最有力候補の1年生。まるで女の子のような容姿に上級生女子から人気急上昇! 女より女に見えるってのが玉に瑕だけど、将来を見据えれば優良物件間違いなし!」
「タカが聞いた物凄く不機嫌になりそうだね」
「そうだな」
興奮して叫ぶ小笠原さんと、賛同するように声を上げるクラスの女子を見ながら呟いたモロの言葉に、俺たちはみな一様に頷くのだった。
「えっと、何の話だったけ?」
「モモ先輩の彼氏さんが年下さんという話です」
脱線した話を元に戻すためにもとの話題を聞く俺に、やはり1人冷静な甘粕さんが答えて来た。というか本当に冷静だなこの人。
「それで? モモ先輩の彼氏って誰なの?」
甘粕さんの言葉で最初の話題を思い出したのだろう、小笠原さんが姿勢は正したが興奮冷めやらぬ表情だった。
どうしたものかと思ったが、姉さんからは別に言うなと
「俺たちの最後の仲間、ジン兄だよ」
またしても俺の考えを無視してキャップがあっさりと言ってしまった。
「「ジン兄?」」
甘粕さんと小笠原さんの声が重なる。
「オイキャップ。そりゃ俺様たちの中での呼び名なんだから通じるわけねえだろ」
「ていうかさ、モモ先輩より年下だって言ってるのにジン兄って言っちゃうと矛盾しちゃうからね」
「俺たちにとってジン兄はジン兄だろ!」
「キャップが言うと混乱するから黙ってて。大和、説明お願い」
「はいはい」
騒がしいガクト、モロ、キャップを抑えながら京が俺に向かって説明を丸投げする。まあここは姉さんと兄弟、2人と舎弟契約を結んでる俺が説明するべきなのだろう。
呆然としている甘粕さんたちと向き合う。
「姉さんの恋人の名前は暁神。仲間内の立場で『ジン兄』って呼ばれてるけど、年齢は俺たちと同い年だから」
詳しく説明する必要はないからかいつまんで説明をする。もう3年近く前の出来事だから兄弟の事を覚えている人はそうそういないだろう。
案の定、小笠原さんは兄弟の名前を聞いても特に反応は示さなかった。
「ふぅん、別の学校の人なの?」
「ちょっと待って下さいチカちゃん」
なお質問をしてきた小笠原さんを遮り、甘粕さんはやたら真剣な目で俺を見て来た。
その目を見て分かった。甘粕さんは兄弟の事を覚えている。
「違ってたら申し訳ないんですけど……その暁さんって、3年前の夏にアメリカで行方不明になった方じゃないですか?」
その甘粕さんの言葉に、クラスがさっきまで騒いでいたのが嘘なくらい静まり返った。どうやら騒ぎながらもみんなちゃっかり俺たちの話を聞いていたらしい。
「私と同い年だったので凄く印象に残っていました。爆弾テロを計画していた犯人を取り押さえ未然に防ぎ、でも結局爆発してしまった病院から小さな子供を助け出したけど行方不明になった――」
「英雄って呼ばれた中学生!?」
言葉を引き継いで叫んだ小笠原さんに頷いて答える甘粕さん。やっぱり彼女は兄弟の事を覚えていた。
事件が起きた直後はニュースで連日報道されていたし、そのテロの標的だったアメリカの政治家が兄弟の事を『英雄だ』と言って称賛していたこともあり、両国で『暁神』の名前は一時期有名だった。
「でも行方不明になってもう3年近くたってるんでしょ? もう死んでるんじゃ――」
「ジン兄は死んでなんかいない!!」
俺たちにとって最大の
突然のワン子の豹変に驚き固まる小笠原さん。そんな彼女に今まさに飛び掛からん勢いのワン子をガクトとキャップが取り押さえている。後ろにいる京とモロも目がヤバイ。
俺は椅子から立ち、ヤバイ感じの3人を落ち着かせるように軽く頭を叩くと、振り返って呆然とする小笠原さんに言葉を掛ける。
「悪いけど、俺たちはあいつは生きているんだって信じてる。絶対に帰ってくるって信じてるんだ。軽い気持ちで『死んだ』なんて言って欲しくないんだ」
出来るだけ穏やかに言ったつもりだったが、俺の言葉に込められた思いに気付いたんだろう、小笠原さんは所在なさげに視線を泳がせていたが、
「ゴメン」
意を決したかのように手を握り締めると、小さな声だったがちゃんと頭を下げて謝ったが、居た堪れなかったのかすぐにこの場を離れた。
きちんとした謝罪を受けた事で溜飲を下げたのだろう、京とモロは態度を軟化させたがワン子はまだ彼女を睨んだままだったので、落ち着かせるように頭を撫でてやる。
「ワン子、ちゃんと謝罪したんだからいつまでも怒るな」
「でも!」
「どれだけ時間がかかっても帰ってくるのを待つ。そうみんなと約束しただろ? 今更こんな事で揺らぐな」
「……うん」
撫でられて幾分落ち着いたのだろう、まだ腑に落ちない気持ちを持ってるだろうがワン子は俺の言葉に素直に頷いたのだった。
俺たちを心配そうに見えていた甘粕さんに、問題ないとジェスチャーで伝えると、彼女は安心したように頷くとバツが悪そうな雰囲気の小笠原さんのもとに歩いて行った。
何やら変な雰囲気に包まれた教室だったが、お調子者の多い2‐Fの連中だ、すぐにいつもの騒がしいクラスに戻るだろう。
そう楽観的に考えながら、俺はワン子の頭を撫で続けたのだった。
あとがき~!
「第47話終了。あとがき座談会、司会の春夏秋冬 廻です。今回のお相手は――」
「本編まだ再登場してないけど暁神だ」
「本文に登場してない人をあとがきに出すのは初めてだね」
「まだ再登場に時間かかるのか?」
「いや、今回のお話を読んでいただけたのなら、なんとなしに分かると思います。で、今回のお話ですが、まあ本当に読んだらわかりますね。学園でうわさになってる百代の彼氏についての話題でございます」
「世間一般じゃあ俺って死んでる扱いなのか?」
「何らかの事件・事故に巻き込まれ1年以上、音信不通なら危険失踪として失踪宣告を申し立てることが出来きて、認められれば死亡扱いになるからね」
「ってことは俺はすでに失踪宣告されているってことか?」
「鉄心がそんなことするわけないだろ。第42話でも『ずっと探し続けていた』ってあるだろ? でもまあそれを知らない世間一般じゃあもう死んでると思われていたかもな」
「切ないな。モモや仲間たち、鉄心さんの想いが心に沁みる」
「いやあ良かったね」
「そうなるように物語を展開させてるのは誰だよ……まあいい、で? 次回はどうなるんだ?」
「次回は皆さん予想通り、クリスの登場となります」
「原作風間ファミリー最後の1人登場か。一気にやるのか?」
「いんや、とりあえず登場からワン子との決闘で1話、放課後の案内から金曜集会で1話の2話構成で考えてる」
「自分で自分の首を絞めるなよ」
「肝に銘じておくよ」