親馬鹿再登場。
side another
今、私の目の前に立っているのは8ヶ月前に忽然と姿を消した男。
記憶が戻り生まれ故郷に帰ったと聞いていたが、まさかお嬢様の様子を見るために訪れたこんな所で再会するとは思いもよらなかった。ですが出会えたのなら僥倖。
過去4度手合わせをして全て完膚なきまでに打ちのめされているから、この場で一矢報いるとしよう。先ほどの稽古で身体は十分にほぐれいているからな。
だが解せん。何故この男がここにいる。偶然にしては遭遇率が良すぎる。いや待て。そういえばこの男は今何と言った?
『俺の大切な仲間』
聞き間違いでなければそう言ったはずだ。つまりこの野ウサギたちはこの男の仲間で、私はその仲間に手を出したという事なのか?
だからこの殺気か。気を抜けば傅き逃げ出したくなるほどの高濃度で高密度の殺気。戦場でもこれ程の殺気を受けたのは1度だけ。あの時に似た恐怖が奥底から這い出てくるのを感じる。
もしかしたら私は、踏み込んではいけない領域に土足で入っていったのかもしれない。そう感じるのだった。
side out
side 暁神
『猟犬』がカズとミヤの側に近付いているのは分かっていたが、まさかこんな展開になるとは思わなかった。そういえば初めて会った時も俺と勝負するためだったな。そう考えると予想できた事だったがすっかり忘れていた。
と、まずいまずい。ここで殺気を出していたらカズとミヤにも当たってしまうな。ていうか現在進行形で当てられて恐怖で竦んでいるな2人とも。
歩みを進めて2人を庇うように前に立つ。これなら殺気に当てられる事がなくなるから少しは楽になるだろう。
「久し振りですね『猟犬』さん。まさかこんな所で再会するとは思いませんでしたよ」
「それはこちらの言葉です『
このような所ね。確かに『猟犬』さんはそう思うかもしれないが、俺はここに到着するまでにある程度の予測はついていた。
考えれば簡単な事だ。クリスの父親はヤマ曰く『親馬鹿なドイツ軍人』。そして『猟犬』さんの気配。その事実から考えて『親馬鹿軍人の部下でクリスの様子を見に来た』といったところだろう。
俺の方は記憶喪失だったから本名を教えていない。だからクリスが連絡しても『暁神』=『
「記憶が戻って故郷に帰ったのは知っていましたよね?」
「もちろんです」
やはり。なら本名は教えておこう。
「暁神ってのが本名なんですよ。覚えておいて下さいね」
クリスの関係者なら俺の名前に心当たりはあるはずだ。なんてたって編入初日にクリスが決闘を申し込んできたんだ。その経緯も父親に報告しているはず。案の定――
「貴方がお嬢様が圧倒的強さの前に負けをお認めになったという『暁神』でしたか。納得しました」
『お嬢様』ね……やっぱりクリスの父親の部下で間違いないようだ。だが現状はそれで説明がつくものじゃない。明らかに諍いが起きていて武器を持っていないカズとミヤを攻撃する気でいたはずだ。
「まあ、ここで会った事は置いておくとして、それよりもどうしてこんな状況になったのか説明をしてほしいんですけど?」
「それは不要です。ここで出会ったのなら私と勝負しなさい。今度こそ貴方を打ち負か――」
最後まで言葉を言わせない。殺気を一層強くしそれに圧されて身を強張らせた隙に間合いに踏み入ると、『猟犬』の首に左手を添える。力は全く入れていないが放つ殺気からいつでも首の骨を折れるという事は伝わっているだろう。
「説明をしてほしいと言っているんです」
殺気と共に有無を言わせない声音で言う。こっちは勝負なんてするつもりはさらさらない。場合によっては強制的に退場してもらうつもりだ。
「うわ! こっちにも軍人かよ」
「おお? 何やら面白い展開になってるな。勝負中か? それともこれからやるのか? 後者だったら私に譲ってくれジン」
モモがヤマを連れてやってきた。後ろから残りの仲間の気配も来ている。それから森の中を動いていたキナ臭い気配も全て消えている。思った通りモモがヤマを追い掛けた後で仕留めたな。
後は目の前の『猟犬』さんと近付いてくる1つの気配だけ。近付いてくる方はそんなに危険な雰囲気は感じないから『猟犬』さんだけどうにかすればとりあえず場は収まるか。
「悪がモモ、勝負じゃなくて尋問中だ」
俺の言葉に『猟犬』さんの気配が揺らいだ。どうやらモモの事は知っているようだ。だが今は俺に首を押さえられている状況にあるため、さすがに無駄口を叩くような事はしなかったみたいだ。
もう少し殺気を圧し掛ければ説明をしてくれるかな……と思ったが、どうやら時間切れのようだ。
「何の騒ぎだ? ……あっ!」
クリスの登場と共に殺気を消し首を押さえていた左手を放す。変に押さえこんでいる場面を見られるとお門違いな詰問を受けかねない。ここは何もなかったように振る舞うのがベストだ。
その意図を『猟犬』さんにも視線を向けて伝えると、黙って頷いてくれた。
「クリスお嬢様」
「マルさん!」
「何だ。もう終わりか」
「え? クリ知り合いなの?」
再会を嬉しがっている『猟犬』とクリスをよそに、つまらなさそうなモモの頭を撫でて慰めてやる。カズは予想外の事に戸惑っていし、ミヤはクリスがらみのとばっちりだと理解したのだろう、疲れたような半眼でクリスたちを見ていた。
「何やらややこしい事になっているな」
「父様!」
今更出てきてなにを言っているんですか貴方は。というか貴方が軍を率いてこなければこんな状況にならなかったって理解してますか? してませんよね。してないからこそ軍を率いていきたんだろけど。
親馬鹿。ここまで来ると病気だよ。
side out
side 篁緋鷺刀
えっと、これっていたいどんな状況なんだろう。
森の中にあったちょっと危険そうな気配をモモ先輩が仕留めた後、ジン兄のとんでもない殺気が一子ちゃんと京ちゃんがいた方から感じられたからみんなで急いで駆け寄ったんだけど……
「紹介しよう。私の部下のマルギッテ少尉だ」
「マルギッテ・エーベルバッハです。覚えなさい」
そこにいたのは噂の超親馬鹿軍人なクリスさんの父親と、やけに上から目線の口調で話す眼帯をし迷彩服を着た女性の軍人だった。
その後、なにやらクリスさんの父親が一子ちゃんと京ちゃんに謝罪をしているし、京ちゃんが心底迷惑そうな顔で答えている。
言葉の意味から察するに、このマルギッテさんって言う軍人さんが、稽古中の一子ちゃんと京ちゃんに勝負を吹っ掛けてきて、ヤバくなりそうだった時にジン兄が割って入ったって事らしい。
「その若さ故の無鉄砲さが私は嫌いではない」
「それで襲われた方はたまらいねけどね。でももういいや……めんどい」
全くもって京ちゃんの言葉通りだと思う。ただ稽古をしているだけで襲われちゃあ堪ったもんじゃない。なんかその辺り、このマルギッテさんはモモ先輩に通ずるモノがありそう。
それから、さっきからジン兄が表情のない顔でずっとクリスさんの父親とマルギッテさんを見ている。たぶん2人の動きを観察して何かあったらすぐに割り込むつもりだね。
モモ先輩もさりげなく大和君たちを庇うように前に立っているし。
「アタシはよくないわよ! やいマル!」
「野ウサギが私を呼び捨てに!?」
「今度はお互い武器有りで勝負よ!」
「人を指さすのはやめなさい。マルもやめなさい」
勝負の結果が気に入らなかったらしい一子ちゃんの再戦の約束に、マルギッテさんは再戦の話よりも指差されて名前を省略された事を注意している。この人もどこか焦点のズレた反応をする。ドイツの軍人家系ってこんな人たちばっかなのかな?
そんな一子ちゃんたちをよそにクリスさん親娘は話をしている。
「父様。なぜこのような場所に?」
「理由は1つに決まっているだろ。友達同士で泊まりがけの旅行に行くなどという電話をもらっては、父親としてはいてもたってもいられない。心配で駆けつけたのだ」
「それでわざわざ。父様。自分は幸せ者です」
聞いていたけど凄い過保護の溺愛だね。みんなは凛奈さんも過保護の溺愛だって言うけど、ここまで物凄いものじゃなくてよかった。あとクリスさん、そこは感激するところじゃないから。
だけどその言葉に岳人君が食って掛かった。
「オイおっさん。そんなに俺様たちが信用ならなのかよ?」
「信用とかそういう問題ではない。旅行と聞いてただ心配だっただけだ。とはいえ、私も子煩悩のバカ軍人ではない。せいぜい1個部隊を率いて様子を見に来た程度だ」
「十分にも程があると思うんですけど……」
心からの言葉が思わず呟きとして漏れた。子煩悩じゃないって……様子を見るために1個部隊を動かす人を見て、子煩悩のバカ軍人じゃないと言う人はたぶん貴方以外にいませんよ。
「キャップ、珍しく何も言わないね」
「どうしたら銃見せてくれるかなと考えてんだ。なんか軍人用の銃とか撃ってみたいじゃん」
「無理だと思うな……」
キャップは相変わらずだし、卓也君もそんなキャップの答えに半ば呆れたように言葉を返していた。
終わってみれば笑い話にもなるかもしれないけど、僕たちにしてみれば本当にいい迷惑だと思う。モモ先輩と京ちゃん、大和君に岳人君は完全に呆れを通り越している。まゆなんて事態に全くついていけず僕の後ろでひたすらオロオロしていたよ。
「娘が大好きな父親か。彼氏とか出来たらそいつ苦労しそうだな。ははは」
「愛しい娘に彼氏が!? ふざけるなぁ!」
大和君の不用意なひと言に、クリスさんの父親はさっきまでの穏やかな雰囲気が嘘のように激昂すると、軍服の上着の中から銃を取り出すとその銃口を大和君に突き付けた。
「不穏当な発言はやめてもらおう少年。私が穏和でなかったら発砲していたぞ」
突き付けられた銃を見て顔を引きつる大和君だったが、次の瞬間、誰も動く事も声を出す事も出来なくなった。
「Knnten Sie bitte in schlampig? Deutsch-Armee Generalleutnant Frank・Friedrich.(いい加減にしてくれませんか? ドイツ軍クランク・フリードリヒ中将)」
ジン兄がいつの間にか大和君とクリスさんの父親の間に立ち塞がり、左手で突き付けていた銃の砲身を握り潰しているかと思うと、右手は人差し指と中指だけを伸ばし喉元に添えていた。
さらに殺気とは違うけど重圧がかかりそうなほどの闘気を放っていて、周囲に身を隠しているであろう残りの軍人たちにも牽制をしている。
「Dies ist nicht Ihr Land Japan. Wenn sane Erwachsene, die dmmer Verhalten, unterlassen Sie bitte.(ここは貴方の国ではなく日本です。良識のある大人なら、これ以上の愚かな行動は控えて下さい)」
「 『Darkness』!(『黒髪』!)」
「Bitte nicht bewegen gibt.『Jagd Hund』.(動かないで下さい。『猟犬』)」
たぶんドイツ語なんだろう。ジン兄に詰め寄ろうとしたマルギッテさんが何かを言われて動きを止めた。
殺伐な雰囲気の中で対峙するジン兄とクリスさんの父親。でもさすが歴戦の軍人。圧し掛かるほどの闘気を受けても平然としている。
「Ja, Sie haben 『Darkness』 oder war. Offenbar schien unhflich zu sein. Der Versuch, sich zu entschuldigen. Will Kurenai hat so unterdrckt?(そうか、君が『黒髪』だったのか。どうやら失礼な事をしたようだ。謝罪しよう。だから抑えてくれないだろうか?)」
ドイツ語で何かを言われたジン兄は、闘気を鎮めると両手を下げて後ろに下がった。同時に僕たちの周りを包んでいた不穏な空気も霧散した。
「君のような強者がクリスの近くにいれば安心だが、マルギッテも君たちと同じ学び舎に転入予定だ」
「本当ですか!? 父様!」
「ああ、だが私とて同じクラスに入れるほど過保護ではない。隣の2−Sだな。優秀なマルギッテに相応しい特進クラスだ」
十分な過保護だと思うんだけどな。もうみんな呆れ果ててツッコミすらしない。ジン兄もいつも通りの雰囲気に戻ってるし。
「そうだ。森の中にいるお前の部下を10人ほど撫でといたぞ。ちゃんと回収しておけよ」
「なに? 我が精鋭をか? マルギッテ! 確認しろ」
モモ先輩の言葉に配置していた自分の部下がやられたのに驚愕しつつも、状況確認を促すクリスさんの父親。まあ、やった本人のモモ先輩が言うんだから間違いないけどね。
「……連絡不能。制圧されていますね」
「ふむ……今回の事はお互いに遺恨なしとしよう。こちらもマルギッテが襲い掛かったようだからな。それで構わないかね? 『
「そうですね……こちらもバカンス中ですし。それと俺の名前は暁神です」
ジン兄を僕たちの代表だと見たのだろう。クリスさんの父親は妥協案のように提示し、ジン兄も肩をすくめながらその提案を呑んだ。お互いに無駄な衝突は避けようと考えたんだろう、終わりはある意味であっけなかった。
「部下は責任持って回収していく。ではなクリス」
「はい!」
元気に返したクリスさんの答えに満足そうに頷き、クリスさんの父親はマルギッテさんを伴って去っていった。まるで嵐が去ったかのような静けさが辺りを覆う。
「マルチーズか……覚えたわ!」
「覚えてないからね。マルしか合ってないからね」
そんな中で決意を秘めたような声音で言う一子ちゃんに、卓也君の呆れたツッコミが入ったのだった。
side out
side 直江大和
クリスは俺の隣で上機嫌に釣りをしている。やはり父親に会えたから機嫌がいいんだな。
ちなみにあの後、俺たちは川に戻りみんなで釣りを再開した。
キャップは大量に釣った魚を売るために川下に駆けていき、兄弟は釣りをする気を失くした姉さんと一緒に川に入ってイチャついてる。ガクトは2人を羨ましそうに眺めながら釣りを続け、京とモロは釣り上げた魚の周りで何やら雑談中。ヒロとまゆっちも仲良く釣りをして、ワン子はもはや釣りそっちのけ訓練してる。
今は俺とクリスしかいない。上機嫌だし説得するなら今だろう。
「クリス。お前の父親カッコイイな。誇り高い軍人なんだろ?」
「ああ! 自分の誇りでもある!」
食いついてきた。あとは話に乗っていき自分のペースに持っていけばいい。
「自分たちはそもそも軍人の系譜でな、自分の曾祖父も戦地で大義を胸に立派いに戦い、立派に散った。武勇伝を聞く度に自分にもその血が流れていると思うと熱くなる」
「軍人って凄いんだなぁ。でも軍ってのは作戦を使うよな?」
「そうだな、戦において作戦は重要だ」
よし! やっぱり軍の話に持っていけば思った以上に柔軟になった。あとは畳み掛けていけば何とかなるな。
「そう、重要で大事な事なんだ。正面からぶつからず、被害を下げるための作戦があるのも知っているし理解できるだろ?」
「まぁな。実際奇襲作戦などもやるしな……何が言いたいんだ、大和?」
こっちの意図がまだ理解出来ていない様子。まあこの話だけで分かってもらう事が出来ないのは予想済み。畳み掛け開始だ。
「つまり、俺のやってる事はそういう事だよ。策を用いるのも味方や俺自身の被害を減らすため。軍隊に置き換えると分かるだろ? 勝つための作戦、生きるための策。これを否定するとお前の誇りでもある軍の在り方の否定にも繋がるぜ?」
「む……? む?」
思った通り困惑している。今のうちに纏めてしまおう。
「まぁそういうわけでさ、クリスにはせこいズルイって映るかもしれないが、これが俺なんだ。そこんとこ理解してもらった上で、ある程度は仲良くしようじゃないか」
これで上手くいくはず。クリスの誇りを刺激して完全に納得させるのではなく、そういう在り方の人間もいるという事を分からせればいいだけ。意外と簡単だったな。
「……よくわからん」
だが答えは俺の予想外の言葉だった。
「……お前が言ったところで説得力がない。いや、言葉に重みがない? あるいは口先だけと言い換えるべきか?」
口先? 今こいつ『口先だけ』って言ったか? 俺がどう思い、どういう考えでこういう在り方をしているのかも深く考えないで、自分の価値観だけで人の言葉を『口先だけ』と言いやがった。
完全に理解してほしいと言ってるわけじゃない。ただ認めてほしいだけ。それなのに言うにことかいて『口先だけ』? もう我慢ならない。
「好き放題言ってくれるな、オイ」
声を低くして少しだけ凄みをもたせて言うが、クリスは俺の雰囲気の変化に気付く事なくつらつらと自分の考えを口にする。
「仲間を思いやる心はよく分かっている。そして今の言葉も受け入れたいのだが……身体が拒否している。やはりそう簡単には納得できんな」
身体が拒否ね……だがなクリス、お前のそれは拒否でもなければ納得できないとかそういうモノじゃない。お前は父親が俺と同じ事を言ったら無条件で納得するはずだ。
お前は俺の考えを認めていないんじゃない。俺を自分の下だと、自分より弱いと見下してんだ。
だから俺を認めない、認めたくないんだよ。自分より弱い口先と小手先だけでタイプだと思っているんだ。端から自分と対等だと思っていないんだよ。
穏便に済ませるつもりだったが、もうどうでもいい。こうなったら力ずくで分からせてやる。
「そうかい。ならもう言葉で分かってもらおうとは思わない」
「何?」
「勝負だクリス。説得力がないってんなら力ずく俺という人間を認めさせてやる」
当然の宣告に一瞬だけ呆然としたクリスだったが、俺の言葉を理解した途端に口端を上げて笑みを浮かべた。
「なるほど、力が伴えばさっきの言葉にも説得力が宿るな。面白い。その勝負受けた」
その笑み自体が既に俺を見下してんだよ。終わった後、はたして今と同じ笑顔を浮かべる事が出来るかな? 精々今のうちに優越感に浸ってな。
見せてやるよ。策士の闘い方ってのをな!
あとがき~!
「第75話終了。あとがき座談会、司会の春夏秋冬 廻です。今回のお相手は――」
「椎名京! 花の女子高生! 将来の夢はお嫁さん(大和限定)!」
「いやにハイテンションだね……」
「今回本編でたったひと言しか喋ってないからね。少しは存在感出そうと思って」
「そうですかい。さて今回のお話ですが書いていて思った事がある」
「なに?」
「どこかで中将の名前を出したい」
「なんでまた」
「だって緋鷺刀視点の時いちいち『クリスさんの父親』って表現するのがメチャクチャ面倒くさかった」
「確かに言われてみればそうだよね。まあそのうちどっかで言う機会あるでしょ」
「っていうかたぶん、本編には関係ないところでクリスが仲間に紹介しているだろうな。『自分の父様はドイツ軍の中将なんだ。名前はフランク・フリードリヒ。誇り高き軍人だ!』とか言って」
「あ~言ってそう」
「というわけで、もし次にクリスの父親が出てきたときは『フランクさん』、あるいは『中将さん』と表記しますのでよろしくお願いします」
「ここで言ってどうすんのさ。しょーもない」
「というわけで今回の内容は大和VSクリスの前哨戦のようなものになりましたが――」
「クリスは許せない。大和を馬鹿にするやつはみんな敵だ」
「怖いよ京さん」
「でもまあ、大和のカッコイイところが見れるからそれはそれで」
「切り替えも早いね。ところで実は原作とちょっと変えようかなって迷ってる事があるんだよ」
「なに?」
「大和の体調。原作通りで行くかそれとも変えるか……次投稿までには考えます。でも原作と違う風にすると勝負が面倒くさいな……」
「ホントしょーもない」