…いつもおかしいのは重々承知ですはいorz
ミサカ、上条当麻で言う御坂妹は人気の無い操車場にいた。
周辺には民家などないため光もなく、空を見上げれば普段は見えない星も見えるほど辺りは闇に包まれていた。
その闇の中、一方通行が頭を掻きながらこれから行われる実験に対しての気だるさを隠しもせず言う。
「時間は午後八時半ぐれェか?」
「いえ、細かく言えば午後八時二十七分十一秒です、とミサカはミサカネットワークから拾い上げた情報を言います」
「そォかよ」
一方通行は御坂妹から少し離れたコンテナの上で口をもぐもぐと動かしながら実験が始まるのを待つ。
「さっきから何を摂取しているのですか?とミサカは問いかけます」
「あァ、人の指」
一方通行は何気なく言い、口の中にあった物を御坂妹の前まで吐き捨てる。
御坂妹は当たらないように一歩下がり、それを観察すると、それは人の指ではなくただのガムだった。
「ハッ、冗談に決まってンだろ。誰が好き好んで人の指を食うかっつゥの」
「貴方でも冗談を言うのですね、とミサカは驚きます」
「俺も人間だからなァ。実験実験実験と続けてっと飽きがくるだろ?暇潰しに言ってみたが駄目だ、やっぱオマエ、反応薄くてつまンねェわ」
「それはそうでしょう。人格形成は0歳から六歳の間に行われていると言われますが、ミサカ達に与えられた時間は百四十四時間弱。このような性格になるのも仕方ないかと、とミサカは反論します」
「ふゥん。まっ、どうでもイイやそンなこと」
コンテナの上から飛び降り、音もなく着陸する一方通行。
そして両手を水平に上げ、笑う。
まるで白い十字架のように。
「そンじゃ、もうイイか?」
御坂妹も軍用ゴーグルを装着し、腰を低くし、構えを作る。
「時間は午後八時二十九分、四十八秒、四十九秒、五十秒…これより第10032次実験を開始します。被験者一方通行は所定の位置に着いて待機してください、とミサカは伝令します」
午後八時三十分、避けられぬ『実験』が始まるかと思われた。
「待てよ」
「…あァ?」
二人しかいないはずの場所で第三者の声、所謂俺の声が聞こえて白いやつ、一方通行が馬鹿みたいな声を出してやがる。
「おいおい、なんだテメエは?実験関係者…って訳じゃなさそォだが」
「当たり前だ。こんな胸糞悪いモンに加担するとか死んでもごめんだ」
「それじゃァ何ですかァ?最強の名前が欲しくて来た馬鹿か?」
「暗闇の五月計画って、知ってるか?」
俺の突然の質問にあァ?、と言う。
「知ってるが、それがなンだ?」
「いや、それさえ聞ければなにも無い」
「そンじゃァ俺もテメエに聞きたいことがある。何しにここに来た?」
「決まってんだろ。この胸糞悪い実験を終わらせるためにきたんだよ」
一方通行はきょとんとした顔をした後、顔に手を当て嗤う。
「ハハッ!テメエ何言ってンのか分かってンのかよ?それは遠回しにこの俺、学園都市最強を倒すって言ってるモンだぞ?」
「そのつもりで言ったんだが?」
ぴたっと、一方通行の嗤いが止まる。
手をどけて見えた顔は、おぞましいと百人が百人言うような顔だった。
「へェ、オマエ、面白ェなァ。イイぜ、相手になってやるよ。ただし、死ンでから後悔するンじゃねェぞ?」
「待ってください一方通行、とミサカは貴方を止めます」
「なンだよ乱造品」
一方通行はミサカに対してあからさまに嫌な顔をする。
「ミサカ達以外との戦闘は樹形図の設計者による演算にずれが生じる可能性が存在します」
「戦闘行為には代わりねェンだし逆に戦闘回数が減るかもしンねェだろ?」
「ですが」
「なンならテメエから殺して次にコイツって感じでもイインだぜ?」
「俺がそれを許すと思うのか?」
「だってさ?よかったじゃねェか、テメエみたいな欠陥品の為に死んでくれるヤツがいてよォ」
そンじゃ、と一方通行は首を鳴らし、ミサカを目では見えない力で遠くに押しやり、目をぎらつかせて言う。
「始めようじゃねェか。
草木「行くぞおらぁぁぁ!!」
一方「来いよ三下ァァァ!!」
垣根「俺も混ぜろぉぉぉ!!」
削板「根性が足りんぞぉぉぉ!!」
その日、学園都市の一割が焦土と化したとかなんとか。
*この話はフィクションです。個人、団体名、本編などとは一切関係ありません。