私には名前がなかった。
あったにはあったが、それは家族と共に無くなった。
真っ赤になった玄関とリビング、倒れている両親、ナイフを持った頭がない男。
頭が無くなった男が強盗で、お父さんとお母さんをナイフで刺したということははっきり覚えている。
最初にベルが鳴って、お母さんがキッチンから玄関に向かって、悲鳴が聞こえたかと思うとナイフを持った男が現れて、お父さんが私に逃げろと言って男に向かって走って、刺されて…。
しかしそこから先の記憶は曖昧だ。なぜ私だけ生きているのか、なぜ男の頭がないのかがわからない。
私はあの光景に耐えらず、家から飛び出した。
雨の中、ずぶ濡れになっても走り、人とぶつかっても走り、転んで着ていたお気に入りのワンピースを泥まみれにしても走り、どこに行こうといった目的もなく私は走った。家族を失ったという事実から目を背ける為に。
どれくらい走っただろうか。私はどことも分からない路地裏の壁に疲れきった体を預け、やがてしゃがみこんだ。
走ることをやめてしまった瞬間からまた家族の事を考えてしまう。私はもう一人だ。ここが何処かも分からない。頼る相手がいない。
このまま死んでしまうのか?そう思った時、緑色の髪をオールバックにしたスーツの男、師匠が現れたのだ。
『どうした?』
師匠は傘を私の上に刺し、しゃがんでいる私に目線を合わせて話しかけてきた。
『…あ、その、えと…』
私は家族を無くしたショックと、突然話しかけられたことへの驚きで次の言葉を紡げずにいた。
『ふむ、このままにしておくのも私の良心が許さない。どうだ少女よ?私に付いてこないか?』
あの時師匠が手を差し伸べてくれなかったら私は誰にも話しかけれず、また話しかけられずに衰弱死していただろう。
だから私は師匠には本当に感謝している。一度救われた命を、師匠の為に使いたい。そう思ったから私はシスターになって師匠の身近の世話をさせてもらった。その時髪を師匠と同じ緑色に染めたらなぜか師匠が呆れていたが、私は師匠の髪と同じ緑色に上手く染めれて嬉しかった。
その日が終わる前、私に与えられた部屋に入る直前、師匠は名前を聞いてきた。
私は前の名前を言おうと思ったが、もういない家族の事を思い出してしまうので咄嗟に『アレス』と言った。師匠の名前から語呂のいいようにしただけだが、何故だか前の名前より愛着が湧いた。
暫くして、師匠が中々部屋から出てこないため師匠の部屋に入ると師匠はいなくなっていて、代わりに手紙を見つけた。私宛てだったのですぐに開けて読んだ。
『これを読んでいる時、私は既に学園都市に向かっているだろう。理由は一つ、ある少女を救う為だ。この少女を救う事が出来たなら、私はまたここに戻ってくる。毎月一回は手紙を送るから心配するな』
師匠がいなくなったのはとても寂しかったが、いつか帰ってくるなら我慢できる。
毎月送られてくる手紙を楽しみに私は頑張った。お祈り、慈善活動、掃除。師匠に褒められたいが為に頑張った。
だけど、二年経つと師匠からの手紙が突然途絶えた。
以前書かれた手紙では、師匠は三沢塾というところで研究を始めたと書いてあったからそこに向かおうと、私は貯めてきたお金を全て財布に入れて教会から飛び出したのだ。
学園都市に着いたのはいいが、朝御飯と飛行機に乗るだけで私の全財産は無くなってしまった。
見知らぬ街、知り合いもいない環境、容赦無く降り注ぐ日の光、空腹。
これらが合い俟って私はとある公園のベンチの影で倒れた。
ベンチの影のおかげで熱くなっていない地面はとても冷たく感じ、日の光も当たらない為絶好の避暑地となったのは良かったが、空腹が一番の問題となった。
次誰かがこのベンチの前に来たら食べ物を恵んでもらえないか頼もう。そう決めてから五分程後、一人の男らしき足がベンチの前を通るのが見えた為精一杯の声を出す。
「突然、話しかけてすまないのだが」
師匠が日本に行った後、もしかしたら自分も行くかもしれないと思って勉強しておいてよかった。そもそも師匠が日本に来なければ使うことはなかったのだが。
「なにか、食べれる物はないか?」
顔上げて私が今できる最高の笑顔を見せる。顔を上げて初めて男の足下以外を見た。
男の髪型はウニのように刺々しく、男に見えるが化粧をすれば多分女にも見える中性的な顔をしていた。今その顔は「私今とっても不機嫌です」と言いたげな顔だったが。
「持ってたら俺が食べてるわ」
なんとこの男も腹を減らしていたようだ。
男は私を置いて何処かに歩いていく。
男は腹が減っている→腹が減るなら食べればいい→食べる為には食べ物がある場所に行くという方程式が脳内で成り立った私は、最後の力を振り絞り、男の後を付けていった。
教えて!フレンダの質問コーナー
フレンダ「ついに完璧に私のコーナーにしたって訳よ!」
垣根「おい今すぐディレクターを呼べ」
フレンダ「ちょっと!何か文句がある訳!?」
垣根「大有りだ!!前々回の質問答えれなかった奴がなんでMCになるんだ!?普通古株である俺がなるべきだろ!!」
フレンダ「ふふん、結局、もう質問読む係として板が着いたから変える必要ないって考えな訳よ!」
垣根「くっ!?古株故に定ポジションから変えられないのか…」
フレンダ「えー、今回は質問じゃなく特べty、特別ゲストが来てるって訳よ!」
垣根「おい、今噛まなかったか?てか噛んだよな?」
フレンダ「この作品の作者、置物でーす!」
置物「どもー、置物です」
垣根「特別ゲスト一回目がまさかの著者だよ!?」
フレンダ「置物から読者の皆さんに言いたいことがあるらしいのよ」
置物「読者の皆さんにお願いです。私はとてつもなく文才がないです。特に一人称視点からの戦闘シーンなどが下手糞です、いやもうほんとたとえようのない下手糞加減です」
垣根「いきなり自分の卑下から入ったよこいつ」
置物「垣根煩いから冷蔵庫になってて」
垣根(冷蔵庫)「」
フレンダ「うわ!?垣根がいきなり五十センチ四方の小さな冷蔵庫に!?」
置物「作者権限です。どこまで言ったっけ…」
フレンダ「自分には特に戦闘シーンのから」
置物「あぁ。ですので一人称視点からの戦闘シーンに違和感や表現の下手糞な所、同じ表現を使う所もありますが許してください。喉乾いたからアクエリ飲も」
フレンダ「すごい、垣根冷蔵庫の中色々なジュース入ってる」
置物「それと、一人称視点からの戦闘シーンが上手い作者さんとか居たら教えて欲しいです。よろしくお願いします。言いたいこと言ったから帰るね」
フレンダ「以上、作者置物からの謝罪とお願いでしたー」
置物「これからもこの作品をお願いします」
フレンダ「お願いします!」
垣根(冷蔵庫)「」
置物「じゃあねフレンダ」
フレンダ「私の活躍の場よろしくねー!あ、最後に私から。質問コーナーではこの作品を読んで疑問に思ったこと、こんな回を書いて欲しいなどがあったらメールで送って欲しいって訳よ!それじゃあ今回の質問コーナーwith特別ゲスト終わります」
垣根(冷蔵庫)「」