「君も上条君並の怪我でこの病院に戻って来るね?髪型も彼そっくりだし」
「髪型が似ているからこんな目にあってるのかもですよ?」
気絶した後、誰が呼んだかわからない救急車でカエル顔の医者の病院に運び込まれた俺は、全身をギプスと包帯でガチガチに固め、程よい柔らかさのベッドに身を沈ませながらカエル顔の医者と世間話をする。
「四針縫う頭の裂傷、二十四本の肋骨の内八本が骨折、右肩の骨は原型がない程骨折、左手の捻挫。喧嘩にしては怪我の量が半端ないね?」
「まぁ喧嘩というには規模がすごかったですから」
「どんな相手と喧嘩をしたんだい?」
「それは黙秘させて欲しいです」
魔術とか聖人とか言える筈ないし。
「そうかい?まぁ、あまり人の事情に突っ込むのはよくないからね?あぁ、君の怪我だけど、一週間したら外出許可は出せる位には治ってると思うよ?」
「あざまーす」
この重度の怪我でさえ一週間で歩けるように出来るからこの人はすごい。
「あとね、さっき君と一緒に搬送された赤髪の少年から君に手紙があるよ?」
そう言ってカエル顔の医者は白衣のポケットから封筒を取り出し俺の体の上に置く。
「それじゃあ容体が悪くなったらナースコール押してね?」
カエル顔の医者が廊下で待っていたナースと共にどこかに消えた後、封筒を右手と捻挫した左手でなんとか開け、中に入っていた手紙を読む。
『今回のアレスの件についての感謝と謝罪を書こうと思う』
感謝と謝罪とかあいつに似合わなさすぎ、と心の中で茶化す。
内容を大雑把に言うと、
学園都市に入れるのはステイルと魔術師一人だけ。神裂は出払っていたから捕縛のプロのサルバートと来日。上条に協力してもらおうと思ったがあいつの右手は異能にしか通用しないと思い出し断念。
俺と一緒にいるアレスを発見。俺が(一応)学園都市最強を押していた事を上条から聞いたのを思い出し協力してもらった。と言った感じだった。
読み終わると同時に手紙が燃える。
「今日は色々あったなぁ…」
まだ疲れが取り切れないのか、強烈な睡魔が襲いかかる。
俺は瞼を閉じ、その睡魔に身を委ねた。
時は少し戻り、とある研究室の一室。一人の女性が六つのモニターに映る映像を見て気分を普段より高揚させていた。
「いいねぇ。流石はオレが目を着けたヤツだ。いい感じに成果出してるな」
聞く人によっては小学生とも中学生とも高校生とも通用するようなとても高いソプラノは、キーボードを叩きながら頭の中で次の行程をどうするか考える。
紫が少し入り混じった黒髪をツインテールにし、頭には妹達と同じ型のゴーグルを装着。白衣の下は水着のようにぴっちりした黒い服を着ているため女性特有の体のラインが丸わかりだった。本人曰く、耐久性、動き易さ、色合い、温度調節等全て良い優れものらしい。
「そう思わねぇか?ミサカ20000号、いや、今は美管だったか?」
そう言って彼女、木原昇華はモニターから目を離し、紅葉マークの付いた顔を後ろに向ける。
部屋の出口の横に置いてある椅子に座る美管は肉まんを食べるのに夢中であるようで、木原昇華の声を無視する。
「なぁ、着信音勝手に変えて悪かったって」
「美管は別になんとも思ってませんので気になさらずに、と美管は肉まんより価値を感じない貴方に言います」
「オレは肉まんより価値無いのか…」
コイツの感情データもしかしてバグってたか?と頭を傾げながらモニターに顔を戻す。
「能力のトレースはほぼ完璧。性格面は一方通行らしさが時折見られる程度。脳も過度な演算に耐性を持ち始めた。オレの実験は今んとこ成功だ。さぁ、オレが正しいってコトを証明してくれよ?草木陽太」
そう言って彼女は生きていれば必ず助けると豪語する医者に電話するよう美管に命令する。
木原昇華。自分が正しいと証明される為なら他人の実験すら台無しにしても構わないという、木原一族の中でも嫌われ者だ。
教えて!フレンダの質問コーナー
フレンダ「結局、私の出番は前半で終わっちゃったって訳よ」
垣根「作者曰く、ミサカのキャラが余りに使いやすいからつい、らしい」
フレンダ「私だって使いやすいから!」
垣根「結局や訳よの使い所の見極めが難しいんだろ」
フレンダ「私がヒロイン出来る日はいつ来るの…」
昇華「おい、台本じゃあやっと出てきたオレを呼んで色々聞くって書いてあるんだけど」
フレンダ「このコーナーは私の物だから私がしたいようにするって訳よ!」
昇華「まぁ別にいいんだけどよ。適当にプロフィール貼っとけばいいよな」
木原一族の嫌われ者
木原昇華(21)
身長172cm
体重55kg
自分の研究の為に他人の実験を潰す時が偶にあるため一部を除く木原一族に嫌われている。
数多とは性格的な意味でソリが合わないが格闘術という一点では互いに認めてる。
昇華「これでよし。じゃあオレ帰る」
垣根「マジでプロフィール貼って帰りやがった…」
フレンダ「私に出番ー!!」