とある魔術の日常?   作:置物

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三話 魔術師

あの後イケメン店員に冷蔵庫は夕方くらいにこの住所に送っておいてくれと頼み、第十七学区で他に駄目になったエアコンやテレビを買い直すという結構な買い物になってしまった。

財布の中身が少し寂しくなったので帰る途中にあったコンビニでお金を下ろそうと思ったのがいけなかった。あぁ、あの時の俺よ。なぜ明日に回そうと思わなかったのか。別に金を下ろせる機会も機械もたくさんあっただろ?

「ヒャッホー!!ATM泥棒最高ー!!」

と目の前でATMを乗っけたワゴンに乗ってトンズラしていった。

今の状況を分かりやすく三行で説明すると

 

コンビニにATM目的で入った

建設重機がコンビニに突っ込んでATM持ってく

俺呆然←今ココ

 

といったところだ。ATM泥棒とはまた大胆な…。

慌てた様子でアンチスキルに連絡を取るコンビニ店員を少し見た後、俺はため息を吐いて、

「…他当たろう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれほど歩いただろうか。たかだかATMでお金を下ろすだけなのにどこのコンビニも故障故障故障と狙っているかのように故障している。ついに俺にも不幸属性が付いたのか?

八軒目のコンビニでようやくお金を下ろせたと思ったら辺りは日が暮れて暗くなり、補修帰りの学生達がわいわい賑わいながら下校している。

「まさか夏休み一日目が買い物とATM探しで終わるとは誰が予想しただろうか…」

補修で潰れるより酷いのではないだろうか?あー、補修に行ってたなら上条が子萌先生泣かして皆から白い目で見られるというおもしろい展開があっただろうなぁと想像する。

ま、そんなことを考えるのは虚しくなるだけだからやめよう。

家には沢山の家電品が届いてるだろうしそれについて考えようと思って寮の玄関に入ろうとしたら、

 

俺の部屋の近くが爆発した。

 

「…は!?」

なんですか!?なんなんですか!?テロですか!?発火系能力者のイタズラですか!?そういうのはよそでお願いします!!

「ってパニくってる場合じゃねぇ!!俺の家電製品達ぃぃぃぃ!!」

あそこには俺の帰宅を待っているであろう家電製品達がいるはずなんだ!あんな爆発に巻き込まれたら使い物にならなくなっちまう!!

エレベーターにちんたら乗ってる暇なんてねぇ!!非常階段でダッシュだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

非常階段で自分の部屋がある階に着くと廊下は炎の海に包まれていた。こんな状況で俺の電化製品達は無事でいるのだろうか。

「だ、だれがこんなことを…」

「おかしいね、ここには人払いのルーンを刻んだはずなんだけど」

炎の海の向こうから、人の声が聞こえた。

目を向けてみると、身長二メートルを超えてるほどの、しかし顔つきは少し幼く感じる、黒い神父のような服装をした白人の男がいた。

「お、お前、誰だよ?」

自然と、その姿を見ただけなのに声が掠れた。学園都市の不良とは違う危険な雰囲気、そして学園都市には絶対にいないと言える異常性に本能が逃げろと言っている。

「うん?僕の名前はステイル=マグヌス。こう見えて魔術師さ」

「魔術師?」

「うん?ああ、そういえばここは魔術とは全く関係無い人間ばかりだったね。そうだな、簡単に言えば」

「うるせえ」

「うん?」

俺はステイルの説明を遮るように静かに、威圧を込めて言う。それに気付いたのか彼も敵意の込めた視線を俺に向ける。その視線は自慢話を途中で遮られた子供のそれと似たようなものに感じるから怖くもなんとも思わん。

俺は恐怖心を押さえつけ、続けてこう言う。

「魔術とかそんなのどうでもいい。俺が聞きたいことはただ一つ。これは、お前がやったことか?」

「うん?そうだけどそれが?」

「そうか…」

俺は目の前にある炎の海に足を進める。遠回りするのもだりぃしな。

「へぇ、君、自殺願望でもあるのかい?」

「そんなわけねぇだろ。いまからそっちに行くんだよ」

「うん?じゃあどうしてこっちに向かってきてるんだい?」

「だから、そっちに行くからだっつってるだろ」

そして俺は炎の海に足を踏み入れた。




教えて!草木の質問コーナー

草木「…なんだこれ?」
イケメン店員「なんでも、お前がどうして本作でこんな行動をとったのかを質問するコーナーだそうだ」
草木「一体誰がこんなくだらねぇことを…」
イケメン「あ?学園理事長様だが?あと依頼料がこんだけもらえ」
草木「おーし、どしどし答えていくぞー!!」
イケメン「現金な奴だな…。んじゃあ言ってくぞ。ペンネーム『人生と書いて妹と読む』さんから」
草木「おい待て、そのペンネームどっかで聞いたことあるぞ。というかそれ土御」
イケメン「『どうしてクッキーはATMを探し続けたんだにゃー?普通二、三件無理だったら諦めるものだぜぃ?ま、クッキーのことだから意地で続けたみたいな感じかにゃー?』だとよ」
草木「ぷーくすくす。だにゃーってお前、全く似合ってねぇぞ」
イケメン「テメェ…ぶっ殺す!!」
草木「は?ちょ!?なんだよそのメルヘンな翼!!似合ってねぇにも程があるぞ!!」
イケメン「安心しろ!自覚してる!!」
草木「おい止めろ!!死ぬ死ぬ死んじゃうー!!」
冷蔵庫業者「おいガキ共ぉ!!セットが壊れるから暴れるな!!」
イケメン「チッ、命拾いしたな」
草木「はぁはぁ、ほんとだよ…」
イケメン「で、どうなんだ?質問の方は?」
草木「まぁ、大方合ってるけど…」
イケメン「そうかよ」
草木「…え?質問終わり?」
イケメン「このコーナー始めたばかりだしな。そんなに質問が来るわけねぇだろ」
草木「それもそうか」
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