ハイスクール・フリート ―霧の行く先― 作:銀河野郎のBOB
ミミちゃん誕生日から2日ぶりでございます。
中一日で誕生日が続くとなかなかしんどいですね(- -;
本日10月25日は、ヒカリちゃんこと小笠原光ちゃんの誕生日です!
晴風では主砲照準担当、射撃指揮所で頑張ってましたね。
そして何と言っても、同じく主砲担当のみっちんとじゅんちゃんと合わせて
射撃三人娘(勝手に命名)でいつも一緒!
今回はタイトル通りそんな三人娘のお話です。
それでは、どうぞ!
2016年10月25日午後3時半
-光side.-
つい先ほど学校の授業も終わって、クラスの皆がそれぞれの放課後タイムを満喫している今日この頃。
私、小笠原光が帰る準備をしていたところ、一人のクラスメイトが私の席に近づいてきた。
日置
「ヒカリちゃん、ハッピバー! お誕生日おめでと!」
私に話しかけてきたのは、晴風クラスの親友であり同じ砲雷科で主砲を担当している大切な友達、じゅんちゃんこと日置順子ちゃんだ。
そして彼女の言った通り、今日10月25日は私の誕生日だ。
じゅんちゃんの左手を見ると、小さな箱が握られていた。
日置
「はいこれ、誕生日プレゼントだよ」
小笠原
「じゅんちゃんありがとう! 何かな何かな? すっごく気になるな」
日置
「それは開けてからのお楽しみ! きっとヒカリちゃんがバキュンと驚くものだよ」
じゅんちゃんはいつもの口癖で盛り上げてくれた。
私は箱を開けようと装飾のリボンに手をかけようとした。
その時、じゅんちゃんとは別の声が私にかけられる。
武田
「ひかり、そんなに慌てなくてもいいんじゃない?」
小笠原
「あ、みっちん」
彼女はみっちんこと武田美千留ちゃん。
私と同じ山梨出身で中学時代の頃からの知り合いだ。
そして私とじゅんちゃんと同じく砲雷科で晴風の主砲を担当している。
武田
「これからランワン行くんでしょ? 早く行こうよ。あとこれ、私からのプレゼントね」
みっちんは急かしつつも、机の上に私へのプレゼントを置く。
みっちんの言った通り、今日は放課後に3人で総合スポーツ施設のランワンに行こうと約束していた。
日置
「さらっとプレゼント渡していくねぇ。みっちんらしいや」
小笠原
「みっちんありがと。プレゼントは帰ってから開けるよ。それじゃ、ランワンへレッツゴー!」
武田、日置
「おー!」
学校から歩いて20分くらいの場所にあるランワン横須賀海上店。
ランワンは日本全国にチェーン展開しておち、総合スポーツ施設と名乗るだけあってサッカーやテニス、バスケットボール、ボウリングはもちろん、ダーツやビリヤード、カラオケなどのアミューズメントも兼ね備えている。
1日中遊んでも飽きないバリエーションの多さから、10代20代の学生を中心とした客層に大人気の施設となっている。
横須賀海上店は日本全国のランワンの中でも特に規模が大きく、今日も平日にも関わらず大勢のお客さんでいっぱいだった。
私たち3人はエントランスで入館手続きを済ませ、アミューズメントエリアへと向かっている。
日置
「このお誕生日でもらえるグッズ、ずーっと欲しかったんだよね!」
武田
「もう、順子正直すぎ」
小笠原
「いいよいいよ。私もこれ欲しかったし」
じゅんちゃんはお誕生日の人がいる時にもらえるキャラクター付きのストラップが欲しかったようだ。
ちょっとキモい感じが逆に若者にウケたようで、私も密かに欲しいと思っていた一品だ。
ストラップの話をしているうちに、私たちはアミューズメントエリアに到着した。
日置
「何から遊ぶ? 私は何でもいいよー」
武田
「じゃあ、最初はひかりに決めてもらおうよ。何がいい?」
小笠原
「それじゃ、ダーツやろう! ルールはもちろんカウントアップで」
私はダーツコーナーを指差した。
ダーツは小さい頃からやっている得意な遊びだ。
カウントアップとは数あるダーツのルールの中で最もシンプルな合計得点を競うもので、ダーツの実力がはっきりと結果に表れるものだ。
武田
「やっぱりダーツだよね。ひかりならそう言うと思ってた」
日置
「ひかりちゃん、今日は負けないからね!」
小笠原
「なんの! まだまだ2人に負けるわけにはいかないかな!」
早速空いている台を借りて、ゲームを始めることにした。
ダーツのカウントアップは1ラウンドに3本の矢を投げ、それを8ラウンド、つまり24回の投擲が行われる。
初心者の人がカウントアップを行った場合、その平均得点は400くらいだと言われている。
だけど私たち3人は晴風の主砲を担当する砲術科、全員がダーツの腕にはかなり自信がある方だ。
ゲームはすでに7ラウンドを終え、現在の得点はこうなっている。
1位:小笠原 904
2位:武田 812
3位:日置 806
いよいよこれから最後の8ラウンドの投擲、最初は私からだ。
小笠原
≪二人と100点くらい差があるし、ここは着実にいこうかな≫
狙うは的の中心部分、ブルと呼ばれるところ。
無駄な力を抜き、右手の矢を自然な動作で的に向けて投げた。
矢はまっすぐ飛び、ブルに吸い込まれるように刺さった。
これで得点は50点加算される。
小笠原
「よっし! いい感じいい感じ」
日置
「うわー、これもう逆転厳しいよ~ みっちんどうしよう」
武田
「まぁ、ひかりにダーツさせたらこうなるよね」
みっちんとじゅんちゃんはすでに諦めムードだが、それでも投擲を続ける。
すると、じゅんちゃんがミラクルプレイを見せる
日置
「やった! 20点のトリプルだ!!」
武田
「げ!? やばい、このままだと順子にも負けちゃう」
慌てたみっちんはじゅんちゃんと同じ20点のトリプルを狙うが、矢は無情にも逸れてしまい、5点のシングルに刺さってしまった。
武田
「しまった! やっちゃった……」
小笠原
「みっちん、慌てちゃ当たるものも当らないよ」
武田
「全くだね。でも、最後まで頑張るよ」
その後の2回の投擲でも私は安定してブルに命中させてゲームを終えた。
最終結果はこのようになった。
1位:小笠原 1054
2位:日置 929
3位:武田 917
小笠原
「いえーい! 私の勝ちだね」
日置
「やっぱヒカリちゃん強いなー。結構腕上げてきたつもりだったんだけど」
武田
「ひかりは年季が違うからね。10年くらいは先輩なわけだし」
小笠原
「でも二人とも最初にやった時よりかなり上達したよね。私もそろそろ危なくなってきたよ」
実際にみっちんもじゅんちゃんも回数を重ねていく毎に着実に腕を上げてきている。
武田
「いやいや、1000点の壁が高いんだってば。でもいつか絶対超えてやるけどね」
日置
「私もまだ超えたことないんだよね。まずはそこが目標だね」
二人とも向上心が高くて、上達も早いから私もいつかは負けちゃうかもしれないと思い始めている。
でも、もうしばらくはダーツのトップは譲らないつもりだ。
小笠原
「それじゃ、次はみっちんがやりたいゲームやろう? 何にしようか?」
武田
「んー、それじゃビリヤードで」
日置
「よーし! バキュンと楽しんじゃうよ!!」
私たちは時間が許す限りランワンで遊び回った。
みっちんはやっぱりビリヤードはすごく強かったし、じゅんちゃんはバスケのフリースロー勝負でパーフェクトを記録した。
さらに普段はあまりやらないカラオケもやったら、みっちんがかなり歌が上手くて、
じゅんちゃんと二人で驚いたりもした。
そして存分に遊び尽くした私たちは学生寮への帰路についている。
日置
「いやー、今日も遊んだ遊んだ」
武田
「でも結局、普段と大して変わらない感じになっちゃったね」
小笠原
「楽しかったら何でもOK! 誕生日だからとか抜きで、楽しければ私はそれでいいよ。二人とも、今日はありがとう!」
この言葉は私の本心。
私はこの三人で一緒にいることが本当に大好きなのだ。
みっちんとは中学から、じゅんちゃんとは高校に入ってからの関係だが、その絆は並大抵の固さじゃない。
あの初めての航海演習で、私たち三人は晴風の主砲担当として多くの戦いで一緒になって頑張った。
そして絆は、事件から半年を経てさらに強くなった。
でも、やっぱりそのきっかけになったのはあの事件だ。
小笠原
「私ね、二人と友達になれて本当によかった。だって今こんなに楽しいんだもん」
武田
「えー? いきなりどうしたの、ひかり」
小笠原
「ただ思ったことを言っただけだよ、みっちん」
日置
「でも、私もヒカリちゃんとみっちんと友達になれてすっごく楽しいよ!」
武田
「そ、それは私もだよ。私だって二人と友達でよかったって思ってるよ」
なんだか三人して、恥ずかしい感じになってしまった。
改めて二人からそう言われると照れてしまう。
でも、すごく嬉しかった。
私は、きっと今誰よりも幸せ者なんだろう。
小笠原
「よーし! 帰ったら寮でパーティだよ! 二人とも忘れてないよね?」
武田
「何言ってるの? 私も順子もちゃんと準備しているんだからね。覚悟しなさいよ、ひかり」
日置
「ヒカリちゃんをさらにバキュンと驚かせてあげるんだからね!」
小笠原
「言ってくれたね二人とも。期待値マックスで楽しみにしてるよ!」
その後、私たち三人は寮までずっと笑いながら歩いていった。
この三人の関係はいつまでも続く。
この先、例え離れ離れになっても絆や関係は私たちが死ぬまでずっと残り続ける。
そう確信できるくらい、私は二人が大好き!
私たちは晴風砲撃三人娘!
狙った目標は絶対外さない、最強無敵のトリオなんだから!
あなたの心もバキュンと狙い撃ちしちゃうよ。