死神に就職しました。え、斬魄刀?なんですそれ?   作:お宅の晩御飯

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主人公は割りも強め。だいたい普通のホロウには勝ててメノスだと負けるくらいの強さです。


こんなの聞いてない。

白い化け物が現れた。頭の先から爪先まで真っ白である。特徴的なのは顔全体を覆うようなでかい仮面と胸の中央に空いた大きな穴だろうか。特に顔については不気味すぎてガクブルものである。そして大きさだが……

きっと俺が二人いてもまだ足りないくらいだろうか。こんなの聞いてないよ。なにこいつ?この頃にはもう戦う気なんて木っ端微塵に吹き飛んでいた。そもそも俺はただの一般人だったんだ。こんな化け物と戦えるわけがないだろ。そう自分を誤魔化して早速逃げるために足を後ろへ動かした。が、

パキッ!

やめてくれ。こんなところまでテンプレはいらない。要らんとこで仕事すんなテンプレ!!!!そもそもここは夢でも幻でもないのだ!ガチだ!ガチなのだ!そんな小説のような面白おかしい展開は要らねぇんだ!命かかってんだ!ふざけんなテンプレ!!!魂刈り取ったろか!?あぁン?

なんて一人冷や汗をながしていたが、案の定化け物はモロこっちを見ている。こっちみんなアホ。もう大分自暴自棄になってきた。

「クソッタレェェェェ!!!!やってやる!殺ってやんよォォォォ!!!!!」

半ば暴れるように鎌を構え直す。気がつくと手汗でベタべタだった。霊体でも汗はかくらしい。そうこうしていたら、化け物が空から降りてきた。ズシンという音と共に大地が揺れる。目の前にしてその大きさがわかる。一般の成人男性よりでかい。今の俺のロリロリボディではなお大きく見えるだろう。ジリッと自然に体が後退してしまう。足がガクガクと震えて言うことを聞かない。怖い。めっちゃ怖い。こんなのと戦えっこない。そんな感情が、俺の体を支配していた。

化け物が手を振りかぶる。パンチだ。そんなのは一瞬でわかった。だけど避けたくても体が動かない。

「クッ…ソッ…」

振りかぶられた腕が、真っ直ぐ降り下ろされる。なんとか鎌で防ぐ。ガキンとまるで金属がぶつかり合ったかのような激しい音。そして久方ぶりの浮遊感。俺はいとも容易く吹き飛ばされてしまった。一瞬の浮遊の後背中に強い衝撃をくらい、肺の空気が一気に出される。

「ガッッハ!!???」

呼吸ができない。何だ?何がどうなった。苦しい。痛い。その時俺の目があの白い化け物をとらえる。随分と距離が離れている。漸く呼吸が出来るようになって、吹き飛ばされたことに気がついた。向こうも俺が生きていることがわかったらしく、ゆっくりとこちらに歩いてくる。ギリッと歯を噛み締める。身体中痛い。まだ息苦しい感じがある。だけど、体が動く。何故か心は恐怖に染まっているのに対して身体は自由だった。これなら。逃げ切れる!が、次の瞬間俺は全力で、横に飛ぶことになった。ほとんど条件反射みたいなものだった。振り替える。さっきまで俺がいた場所には土埃が舞っているその中のでかい影。

「マジかよ…これはあんまりだ。」

あの白い化け物だ。でかいくせに速いのか。いよいよ戦うしかなくなってきた。……くそこうなったら腹をくくるしかねぇ!!!俺は元男だ!覚悟決めたる!

「どおぉぉぉりゃあぁぁぁ!!!!!!」

自分を奮い立たせるように大きな声で叫ぶ。戦い方は知っている。記憶に残っている。鎌を横に右から左に振り切る。化け物の足だ足を払う。

斬ッ!!!と驚くほど易々と化け物の足が飛ぶ。だが、これで終わりではない。降りきった鎌を左手に持ち替えさっきの勢いを殺さずに化け物の右腕を刈り取る。鎌を引き、その勢いで俺も後退。一旦距離をとる。直後、俺がいた場所を化け物の腕が横切る。悪あがきだ。案の定腕を降りきり体勢を崩して、横転した。ここがチャンス!ここで決める。

「らあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

再度叫ぶ。狙うのは首。首を刈り取る。横転した化け物の首は地面の上だ。地面を滑らすように鎌で地面を傷つけながら走る。化け物の首を下からすくうように刈り取る。跳ね飛ぶ首。くるくると空中で回った首は切断面を下にして着地した。

「ハァ………ハァ………ハァ………まだ生きてんのか……」

首はまだブルブルと動いている。頭を鎌でかち割る。突如、化け物の首も残った身体も空気に溶けるように消えていった。どうやら頭が弱点なのかもしれない。

「ハァーーー………」

長いため息と共に身体中のちからが抜ける。がっくりと膝をついてしまった。俺は生きている。それを自覚して、安堵と、どうしようもない嬉しさが込み上げてくる。生きてる。生きてる。………………

 

 

暫くしてさっきのことを整理するぐらい余裕を取り戻した俺は、早速あの化け物について考えてみるが、これについてはちょっとばかし心当たりがあった。というのも、あれと似た容姿の生き物、いやキャラクターと言うべきものを俺は知っている。つまり虚だ。あの仮面と胸の穴で、その発想に至った。またこの町についても分かったことがある。今いる河川敷の近くに町の案内板のようなものがあった。それによるとどうやらこの町は「空座町」と言うらしい。もうお分かりだろうか。どうやらこの世界はBLEACHの世界、またはそれによく似た世界のようである。

 

 

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