「「「「「え゙っ??!」」」」」
「「「「「な…!!?」」」」」
「「ま゙…♡」」
「うわぁ…」
「「「は…はぃい〜っ?!!」」」
…その展開に、その場の殆どが驚愕。
響の奇行(笑)により茅野の動きが止まった瞬間、渚が彼女の唇を自分の唇で覆う…早い話、キスをしたのだ。
しかも、只の それで無く、
1HIT… 2HIT…
「ぅふ…この場面で
イリーナ直伝、所謂 深い方のヤツだ。
「ま、じ…か、ょ…」
コレには響も例外で無く。
脱ぎ捨てた服を着直しながら、その顔は呆気に囚われていた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!? 」
しかし一番 驚いているのは、やはり茅野だろう。
3HIT… 4HIT…
「〜〜〜〜〜ッ?!!」
5HITの時点で、触手に支配されていた狂気は失せ、その顔は瞬く間に紅潮。
不意に唇を奪われた、思春期全盛…極普通の15の少女の それとなる。
「…………………。」
そして それでも、渚の
役者…だから、何?
4月からのE組での生活。
楽しい事 苦しい事…皆で過ごしてきた事が全部、復讐の為の演技だったなんて…
…13HIT…14HIT…15HIT…Critical!!
「…きゅ〜ぅ…♡」
くたぁ…
この渚の責めに、遂に茅野はダウン。
実は7HIT辺りで完全に正気を取り戻すと同時、その現状に脳内はパニックの真っ白。
余りの不意の事態に、抵抗するという発想も起こす事も出来ず、為すが儘。
最後は顔を赤くした儘 目を回して、気を失ってしまう。
スゥ…
これにより殺せんせーの体に突き刺さっていた触手も抜け落ち、その色…憎悪を表していた黒も、平常色であろう白に変わった。
「…っと。」
そして へたり込む茅野は、渚が優しく支える。
「…ど、だった、かな? 殺せんせー?」
「100点です渚君!… 今なら、抜ける!!」
少し顔を赤くした渚の問い掛けに、殺せんせーは満足気に応え、
バスゥッ!
次の瞬間には、茅野の首筋から生えていた2本の触手を、その根から完全に引き抜いた。
≫≫≫
「茅野さんは…大丈夫なんですか?」
「ええ…恐らく。当然、暫く絶対安静ですが。」
渚に代わり、茅野を介抱している奥田の問い掛けに答える殺せんせー。
「ハァ…ハァ…」
余程 激しい戦闘、ダメージは大きいらしく、肩で息をしている。
…その一方で、
「王子様〜♡ キスで動き止めるなんて、ヤ〜るじゃないですかぁ、この、このぉ〜?」
「まさか渚君が、あんな大胆になるなんて…
実は小動物の皮を被ったケダモノだったんだね〜?♪」
「け…ッ?!」
自分のした事を改めて意識し、顔を真っ赤にした渚を、中村とカルマが当然な如く弄りに入っていた。
「それと吉良も、結局は脱いでるしな?」
「それね。『寒い』とか言ってたじゃない。」
「いや、渚が『考えが有る』とか言ってきたら協力…どんな考えかって、興味有るだろ?」
「普通に脱ぎたかっただけじゃねーのか?」
「違ぇーよ!」
そして響にも、少しだけ被弾。
「しっかし渚、よく あんなの、思い付いたよな?」
「ん…殺意を一瞬 消すには有効かと思って…
勿論 茅野には、後で きちんと謝るよ。」
「それは そうだよね。」
「ああ。とりあえず土下座だな。」
「猛き虎、崖より落ち地に伏せる如き姿勢ね。」
「ジャンピングでな。」
「いぇ、此処は やっぱり、
「責任、取っちゃいましょう♡」
「ちょ…っ?!」
更に とりあえず一件落着と見た面々も、渚に対して労うかの弄りに走り始める。
参考迄に最後の一言は岡野のスマホ画面、十字架を手に祈りを捧げる、修道女の格好をした律である。
「約10秒間のキスで、15HIT…まだ、まだね。」
「…!」
此処にイリーナも、会話に参加。
「この私が鍛えた、超絶ディープキスよ?
10秒なら50HITは、イケた筈だけど?」
レロレロレロレロレロレロレロ…
「う…」
口から僅かに出した舌を艶やか…小刻みに動かしながら、渚にダメ出しする顔は、正に
「全くだ…俺だって30は固いぞ。」
それに続くのは前原。
「 (T_T) そりゃ私も25は、行くけどさ…」
「「「「「「「 (T_T) もう やだぁ…この教室ぅ…」」」」」」」
そして片岡を筆頭に、何故か女子一同が意気消沈。
「げふぅっ!!」
「「「「「「「「!!?」」」」」」」」
しかし そんな和んだ空気も、殺せんせーの派手な吐血により、再び緊張感溢れる物に。
「「「「こ、殺せんせー!!?」」」
「だ、大丈夫です…
しかし流石に、ダメージが…心臓の修復に、もう少し時間が掛かりそうです。」
駆け寄る生徒達に、殺せんせーは無理に笑顔を作り、心配無用をアピール。
「先生から聞きたい事が、山程 有るのでしょう?
…ですが、もう少しだけ待って貰えませんか?」
「「「「「……先生…」」」」」
≫≫≫
「…ぅ…ぅうん…?」
「茅野さん!」
「カエデちゃん!」
…それから、約5分。
「わ、私…?」
茅野が意識を取り戻した。
「か、茅野さん! よ、良かった〜あ!」
「うるさい!」
「病み上がり?…だぞ!」
「静かになさい!」
「ニュル…す、スイマセン…」
それを見て、安堵と共に号泣しそうな殺せんせーに、全方位からクレームが。
「茅野…その…大丈夫…?」
「…………………。」
そして渚が心配そうに声を掛けると、茅野は気不味そうに無言で顔を背け、
「……………………。最初、は、さ…」
思い詰めたかの様に話し始める。
「最初は、純粋な殺意だったんだ。
…でもね、殺せんせーと過ごす内に、殺意に確信が持てなくなってきたんだ。
E組の皆の事も、お姉ちゃんから聞いてた。
そもそも、何故そのE組に、この謎生物が態々 姿を晒しているのか…このヒトには、私の知らない事情が有る?
それなら、殺す前に それを確かめるべきじゃないか…って。」
「茅野っち…」
「…でもね、そんな風に考え始めた頃には、触手の殺意が それを赦してくれなかった。」
「茅野さん…」
「あははは…バッカだよね? 皆が純粋に暗殺を楽しんでいた中、私1人だけ この1年、只の復讐に費やしちゃってさ…」
「「「「「「「………………………………。」」」」」」」
茅野の言葉に、誰も何も言わない。…いや、言えない。
どんな言葉を掛けたら良いか、誰も解らない。
「茅野。」
そんな時に声を掛けたのは渚。
「4月、最初に教室で会った時さ、僕の髪をいきなり結ってきたよね?
…それに どんな意味、理由が有ったかは知らないけど、僕は これを気に入っている。」
「渚…?」
「殺せんせーの名前も そう。
茅野が付けた この名前、皆が気に入って使ってるよね?」
「…約2名、呼んでくれてませんがね?」
「「ぅ…!」」
「目的とか、そんなのは どうでも良いんだ。
茅野は…この
例え どんなに1人で抱え苦しんでいたとしても、それが全部お芝居だっただなんて言わせない。
皆と笑った沢山の日々を。」
「…………。」
気付けば、茅野は渚の顔を…目を確と見て、彼の声に耳を傾けている。
「殺せんせーは皆 揃ったら全てを話すって約束してくれた。
先生だって決して、聖人じゃない。
良い事ばかりしないのは、皆が知ってる。」
「そうそう。コンビニのゴミ箱からエロ本、漁ってたりな。」
「にゅ?!」
此処で響が、会話に参加。
「ああ、そう言えば この前、『最近はゴミ箱が店の中に有るから回収 出来ない』…って、ボヤいてたよなぁ。」
「な…? ちょ…待…?!」
更には岡島が。
「…てゆーか! 何で そーゆーの知ってるんですか?
誰の気配も無い時に、こっそりと行動してた筈なのに!??」
「私がコンビニの防犯カメラに、アクセスしてました♡」
「り、律さぁああああんん???!」
≫≫≫
「雪山の秘密のアジトに世界中から集めたエロ本、床から壁から天井まで、全面に敷き詰めて、悟った様に座禅してたんだよね〜?♪」
「にゅやー?! お願い、もう止めて!
先生のHPは、もうゼロですよ!?
大体それ、何で知ってるんですか?!」
「ちょっと前、シーカーさんて殺し屋に、教えて貰った♪」
「酷い! あの時シーカーさんには口止めとして、パ●コ(チョココーヒー味)半分あげたのに!?」
「「「「「セコイんだよ!!」」」」」
…その後も、殺せんせーの悪事(全てがエロ絡みか
「「「「「「「「 ( ¬_¬) サイテー。」」」」」」」」
「にゅやーーーーーーーー?!!」
≫≫≫
「 (〒_〒) しくしくしくしく…」
「…えーと、何処まで話したん…だっけ?」
「そのタコが今迄の事 全部、話すってトコだよ。」
その後も少しの間、エロダコの所業の暴露·報告会が続き、そのタコはガチ凹み。
「ああ、そうだった。殺せんせー、もう快復してるでしょ?
そろそろ話してくれませんか?」
「茅野は自分の命を棄てようとして迄、先生を殺りに行った。
それは決して、生半可な覚悟じゃ出来ない暗殺だった。」
「そして今回の暗殺。殺せんせーとも雪村先生とも…つまりは、私達とも繋がってるんだよね?」
「話してよ殺せんせー。私達、どんな過去でも真実でも、受け入れるからさ。」
「はい。…茅野さんも、一緒に聞いてくれますね?」
そして磯貝達の言葉に、殺せんせーも自身の過去を語る事を改めて決意。
「…はい。私…も、聞いても良いんですね?」
「勿論。茅野さんも、E組の一員ですから。
もう引き摺らなくても良い…もう そんな必要、無いんですよ?」
「ありがと…嬉しい…もう、演技なんて しなくても、良いんだ…よね…?」
殺せんせーの言葉。茅野は心底 安堵したかの様に、大粒の涙を溢しながら それに応えるのだった。
「さて…本当は この話は、最後迄したくなかったのですが、仕方有りませんね。
しかし、君達との信頼、絆を失うのは、もっと辛い事。
話さない訳には行かない…ですか。」
ピュゥ〜…
時刻は午後の10時前。少し風が強まってきた中、殺せんせーが口を開く。
「沖縄の時…あのホテルのロビー突破の時に、烏間先生がイリーナ先生に対して評した言葉を覚えていますか?」
「ぇ? え~っと、『優れた殺し屋は萬に通じる』…ってヤツ?」
「その通り。実に、的を得た言葉だと思います。」
「「「「「「………………。」」」」」」
「先生はね、教師の仕事をするのは、このE組が初めてなんです。
…にも、関わらず、全教科を満遍無く教える事が出来ました。
…何故だと思いますか?」
「「「「「「「「!!!!?」」」」」」」」
この台詞に生徒達だけで無く、烏間とイリーナの顔も、一瞬にして険しくなった。
「…ま、まさか?」
「その通り。先生は2年前迄は、"死神"と呼ばれる殺し屋でした。」
「「「「「「「「!!!!?」」」」」」」」
まさかの言葉。その前振りから、目の前の超生物が元·殺し屋だったのは、その場の全員が予想出来ていた。
「で、でも、死神って きーちゃんが…!」
「
まぁ、それは置いといて、もう1つ…」
しかし、それが少し前に、自分達の前に敵として現れた暗殺者と同じ通称を名乗るのは、誰も予想が出来る筈も無く。
しかも その疑問を一時 脇に置き、殺せんせーは、更なる爆弾を落とす。
「先生は放っておいても、来年の3月には死にます。
1人で死ぬか、地球と共に死ぬか…その違いです。
そして それは…皆さん、皆さんの暗殺次第です。」
「「「「「「「「…!!!!」」」」」」」」
「さて、それでは話しましょう。