暗殺聖闘士   作:挫梛道

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単行本を読んでいたら、
 
「そう言えば、E組メンバーには"個別能力値"ってグラフみたいのが在るんだよな」
 
…と思い、小説オリキャラ2人の能力値グラフを作ってみた。
単行本みたいに六角グラフ(レーダーチャート)で表せないのは、堪忍して下さい。
 


E−10 吉良響
体力   :▶▶▶▶▶
機動力  :▶▶▶▶▶
近接暗殺 :▶▶▶▶▶
遠距離暗殺:▶▶▶
学力   :▶▶▶▶▶
聖闘士(セイント)  :▶▶▶▶▶
 ((固有スキル))
 
E−12 櫻瀬園美
体力   :▶▶▶
機動力  :▶▶▶
近接暗殺 :▶▶▶
遠距離暗殺:▶▶▶
学力   :▶▶▶
空気同化 :▶▶▶▶▶
 ((固有スキル))
 


夢の時間

冬休み4日目。

茅野カエデの病室には、クラスメイト達は示し合わせたかの様に、代わる代わる訪れていた。

これは「集団で1度に病室に押し掛けるのは、他の入院患者にも迷惑が掛かるから」と言う、磯貝の発言からだった。

 

「「「「やっぱりイケメンだ!」」」」

 

≫≫≫

そして この日、彼女を訪ねているのは原、櫻瀬、菅谷。

 

「…あ、あの、さ…?」

「ん? 何?」

そして、響。

茅野からすれば、2日前の渚との ()()()()

 

 

「俺は見てない! 何も見てないからな!」

「だ、大丈夫! 誰にも喋らないから!

特に あの3人には絶対、話したりしないからぁっ!」

 

 

…あの時、それを目撃してしまった5人は そう言ってくれたが、それでも不安なのは否めず。

何しろ今は、岡野の言う あの3人の内の1人が、病室に居るのだから。

 

 

吉良君(コイツ)は本当に、まだ知らない?

 

 

「いや…何でも…」

「…?」

そんな風に心配するのも、ある意味は仕方無く。

しかし実際は、それも()()()は、彼女の杞憂に過ぎないのだが。

だからこそ、響が冬休み初日に地元で彼女とデートしていたのは知っていたが、今それについて話すと思わぬカウンターを喰らうやも知れないと、その件には触れずにいた。

 

「そー言えば、カエデちゃんさ?」

「あれから渚君と、何か進展て有ったの?」

「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!???」

しかし このタイミングで、女子2人の方が、爆弾を投下してきた。

 

「うわぁ…」

「此処で それ、聞くか?」

そして男子2人の方が、それに やや引きな反応を見せる。

 

「(;゚Д゚)べべべ、別に渚とは、ふじこふじこふじこ!?」

「ほら、見ろよ茅野ちゃん、渚とのベロちゅー思い出して、テンパってるじゃないか?」

「〜〜〜〜っ???!」

「吉良…お前も その言い方は、止めてやれ。」

そして動揺する茅野には、フォローにならないフォロー。

 

「何も有る訳 無いだろ? 渚と茅野ちゃんだぜ?

渚は この前、杉野達と一緒に此処 来たらしいけど、どうせ その時にジャンピング土下座披露して、お互いに自分が悪かったとか言い合って…それで終わり、今迄通りってトコだろ?」

「ぅ…」

更には響が、今の自分にとっては非常に都合の良い考察をしてくれたので それには敢えて肯定も否定もせず、そして女優スキルを発動、あたかも図星な様に黙り込んでみせるのだった。

渚と自分(ヘタレx2)な発言に対しては、少しだけ複雑な感情を募らせながら。

尚、あの時あの後…岡野達の乱入以降は、本当に何事も起きていない。

  

≫≫≫

「はぁ~…」

響達が帰った後も、茅野はベッドの上で頭を抱えて項垂れていた。

自身は2学期最終日は欠席していたが、その日の帰りのホームルームで、殺せんせーが生徒達に言った言葉(渚達から聞いた)。

 

 

私は前任と言っても良い…雪村先生から、君達の事を託されました。

だからこそ、最初は君達と どう接するか?

其処から考えました。

しかし、その答えは至って簡単。

目の前の(キミたち)をきちんと見て、対等な人として尊敬し、表面上の一部分の弱さだけで その人を判断しない。

…約1年の間、彼女と共に過ごした時の会話から、簡単に導き出せました。

解りましたか? 先生の教師としての(せんせー)は、雪村先生だったのですよ。

私は彼女の その教えを基盤(ベース)に、自身の知識をプラスして、君達と向き合う準備をしました。

自身の能力をフルに活用し、君達に最高の成長をプレゼントする…それを果たすベストな手段は?

そうした自問自答、考えに考えて到達したのが、先生自身の残された時間(いのち)を使った暗殺教室なのです。

…以前も言いましたが、君達と先生を結んでいるのは暗殺者(アサシン)標的(ターゲット)という絆です。

それが無ければ、君達の前に私は姿を現す事は無かった。

それが無ければ、君達が本気で、真剣に、私に挑む事も無かった。

だから この先生(わたし)生徒達(キミたち)との授業(きずな)は、殺す事でのみ、終わらせる事が出来ます。

例えば…無関係の殺し屋が先生を殺す。

或いは出頭して殺処分される。

若しくは先生が自らの手で命を断つ。

果ては期限切れ(タイムオーバー)で地球諸共に自滅する。

…その何れにせよ其れ等の結末で私の命が終わったならば、私達の絆は卒業の前に途切れてしまいます。

だからこそ…です。

仮に殺されるなら、それは他の誰でも無い…君達の誰かに、殺って欲しいのですよ。

 

 

「……………。」

ある程度の事情を知ってE組入りした…最初から復讐一色の茅野以外からすれば、確かに この目論見は効果的だった。

殺し、躱し、そして教える。

暗殺を通じた殺せんせーの教育は、確かにE組編入による絶望一色だった生徒達の心の闇に、晴れの光を刺していた。

 

「……………。」

真相を知ったからこそ、自分の暴走が如何に、様々な方面で愚かしかったかも実感。

殺せんせー自身、そういう側の疑問を生徒達に抱かせない様に努めていたのだろう。

しかし真実を知った今、誰もが胸に、迷いを抱えていたかは明白。

事実、冬休みに入ってから殺せんせー暗殺に、誰も仕掛けようとしなかった。

 

「渚が『新学期が始まったら、皆に話そうと思う事が有る』って言ってたけど…」

それが何かは、予想が着かない。

 

「あぁ〜! もう、考えるの止め!」

ぶんぶんと首を大きく横に振り、全ての もやもやを振り払おうとする茅野は、

「今、やるべき事、出来る事をするだけよ!」

そう言って、病室ベッド備え付けのテーブルの上に、参考書と問題集、ノートを積み上げるのだった。

彼女も また、受験生なのだ。

  

…そして、年は暮れ、新しい年が明ける。

 

▼▼▼

 

「此処は…?」

年明けから数日後、響は真っ白な空間を歩いていた。

 

「…夢だな。」

明晰夢。睡眠中、夢を見ている当人が、その中で それを夢だと認識している夢。

今が其れだと確信した響は、それでも その夢の脚本に従うかの様に、その白い空間を歩き続ける。

 

「やぁ、久し振り…なのかな? ()()()()君。」

「…!!?」

そうした中、不意に後方から、声を掛けられた。

今の名で無く、前世での…曾ての、黄金聖闘士(ゴールドセイント)だった時の名でだ。

 

「ぁ…」

「どうしたんだい? 少し、驚き過ぎじゃないか?」

そうして振り向いた先に居たのは、今の自分と同年代な、黄金の鎧を纏った少年。

手にした1挿しの薔薇をくるくると回しながら、笑顔を向けている。

 

「…ギーシュさん。」

魚座(ピスケス)黄金聖闘士(ゴールドセイント)ギーシュ。

曾ての響の同胞だった男だ。

 

「キミは大きくなった…と言うべきなのかな?

アセルス君…いや、今はヒビキ…と、呼ぶのが正しいのかな?」

「…どっちでも良いですよ。

ギーシュさんは、変わらないですね。」

笑いながら話す2人。

響の前世、この2人は仲が良かった。

両者の年齢も それなりには離れていたが、それでも この2人が当時の黄金聖闘士(ゴールドセイント)12人の中では、最も若かったからだ。

 

「…で、今日は何事ですか?

どうして夢の中(こんなトコ)に?」

「ああ。それは、アテナと()()()()()に頼まれたから…と言ったら、信じるかい?

それより先に、もっと知りたい事も有るんじゃないかい?」

 

≫≫≫

「そうだったんですか…」

それからの会話。

先ず最初に話したのは、先の聖戦の話。

(アセルス)聖域(サンクチュアリ)での戦いで命を落とした後の、冥王ハーデスとの戦いの結末だった。

結果、この代の戦はアテナ側の勝利と聞き、響は安堵の吐息を溢した。

 

「…但しね、その後が色々と、大変だったんだよね〜。」

「???」

「いきなりアテナが天馬星座(ペガサス)君と駆け落ちして、それこそ聖闘士(セイント)総動員で世界中捜索したり、漸く その所在を突き止めた後、先代教皇と新教皇のスピカが2人の…と言うか、アテナの説得に苦労して…」

「…とりあえず、アテナと天馬星座(ペガサス)飛矢(ヒューヤ)が そーゆー関係だったって事に驚きですよ。」

「ははは…それについては僕達も びっくりだったよ。

それでね、結局は2人の仲を認める事で、聖域(サンクチュアリ)に戻って貰ったんだけどね。

尤も、天馬星座(ペガサス)が18歳になるまで健全、節度有る付き合いをさせていたけどね。」

「それと、スピカ姉ちゃんが新しい教皇って…」

「うん。ハーデス…まぁ依代の人間だけど、最終的に それを討ったのがスピカだったからね。

その功績…それと、その他の要因諸々で、聖域(サンクチュアリ)初の、女性教皇だよ。只…」

「只?」

()()()()()()()()が死んじゃった お陰で、完全に喪女を拗らせちゃってね〜? あのショタw

教皇って立場も在るだろうけど、アレは もう、一生 独身だね〜www」

(ヒト)の所為にするの、止めてくれます?」

当時、実の姉の様に慕っていた女性が教皇となった…は兎も角、それに取って付けた()()に、響は左頬を攣り上げる。

当時9歳だった時には、(アセルス)自身は特に何も感じていなかったが、15歳になった今は、彼女(スピカ)が自分に対して如何なる感情を向けていたかも理解出来ていた。

 

「ん~~、やっぱり姉ちゃん、ショタだったんだよなぁ…

まぁ、別に良かったけど。」

…決して、それを悪くも思っていないが。

 

「そ、それよりも! 最初に言ってたじゃないですか!

アテナとスピカ姉ちゃんから、何か頼まれ事が有るんでしょ?」

但し これ以上、其方側の話に触れると、更なる地雷を踏む予感がした響は、無理矢理に話題を変えようとする。

今の自分には晴華(カノジョ)が居るので、必死な感じだ。

 

「ああ。そうだった。

アセルス君…キミは今また、大きな戦いに その身を投じているんだろう?」

「…よく、御存知で。」

「だから本当に…本の少しだけ、アシストを…ね。」

「はい?」

「アテナは言われたよ。

最終局面に入った時、今のキミのチカラだけでは及ばない事態が起きる、と。」

「…?」

「ふっ…既に()()()は終わってる。

後は…キミの小宇宙(コスモ)次第だよ。」

「え? それって どういう意味ですk

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼▼▼

「………ん〜ん?」

そして響は目を覚ます。

 

「何か、夢見てたけど…何だった?」

しかし、その夢の内容は覚えていない様だった。

 

「まぁ、所詮は夢だしな。」

そして、響は気付いていない。

自身の胸元…クリスマスのプレゼントとして晴華から貰った、巨蟹宮(キャンサー)の印を象った金のペンダント。

その金の光が、今は まだ誤差程度だが、僅かに…しかし確かに、増している事に。

 

≫≫≫

そして更に数日が経ち、新学期が始まろうとしていた。

 




ギーシュ…ギーシュ·ド·グラモン(ゼロ魔)のイメージで 
 
一応、黄金聖闘士(ゴールドセイント)12人、名前とモデルは決めていたんですけどね。
多分もう、出番無いですかね?
 
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