E組暗殺サバイバル ゲーム:現状 生き残り
・チーム
渚 カルマ
響 中村
茅野 寺坂
磯貝 吉田
片岡 村松
前原 イトナ
杉野 速水
矢田 岡野
倉橋 木村
「ヌルフフフ…お疲れ様です。」
「「「「…………………。」」」」
E組暗殺サバイバル。
その
殺せんせーとイリーナが待つ その場に、その脱落者、死亡扱いされた者達が徐々に集まってきた。
「う…開幕瞬殺は、カッコ悪過ぎる…」
「作戦タイムの時、その時 既にカルマ君は千葉君速水さんに、誰が何処で待機しているかを確認させていたみたいですね…千葉君?」
「ああ。そして渚、吉良、それに磯貝片岡竹林。
この5人は最優先で殺れ…って、言われてたよ。」
超強力な
敵チームの最高戦力と司令塔に
しかし、ゲーム開始前の索敵の時点で、渚は既に何処に伏せたのか その存在を確認出来ず。
響と磯貝は、狙撃するには距離が遠過ぎ。
確実に殺れる位置に居た、片岡と竹林が先ずは
「あの櫻瀬さんの突き飛ばしは、良い判断でした。
仮に事前に片岡さんに『狙われてる』とか教えた処で、大して結果は変わらなかったでしょう。
そして失礼な物言いとなりますが、あの場での片岡さんリタイアと櫻瀬さんリタイアとでは、チーム
良い
「ン、余り嬉しくないかな!」
…と言う割には、満足そうな良い笑顔を見せる櫻瀬。
「クソ…油断し過ぎていた。…まさか、茅野が…!?」
「あのツインバスターライフル、ネタ鈍器じゃなかったのかよぉ…」
そして、開幕狙撃により事前に隠れていた場所を明かした事により、其処を撃ち抜かれた千葉と岡島のショックは小さく無く。
特に岡島は、普段は
「茅野さんは触手持ち…即ち本来は近接戦闘を得意とするのを欺く為に、自分は射撃の方が得意…相性が良いかの様に演じていました。
しかし そうしていく内に訓練の賜…本当に得意分野の1つとなった。
そして それすら今の今迄、クラス内の誰にも悟らせなかった。
本当に素晴らしい成長です。
唯 願わくば その隠していた爪と牙。
先生を守る為で無く、殺す為に披露して欲しかった…というのは、我が儘な事ですかね?」
≫≫≫
「ぇ? え? えぇえ?!」
ザ ザ ザ ザッ…
一方の
拳銃を構える倉橋の頭上、木々の枝から枝へ素早く跳び移り、翻弄しているのは岡野。
その 猿 忍者さながらの動きを、倉橋は捕らえる事が出来ず、
「こっ…のぉッ!!」
パパパパ…
苦し紛れに銃を乱射するが、その弾は岡野には当たる事は無く、
ザシュッ!
「え…?」
目の前に着地されたと同時、鋭いナイフの一撃を防御する間も無く受けてしまう。
『倉橋さん…そして矢田さん、木村君、
「「え?」」
そして この倉橋脱落の報せと同時に、矢田と木村のリタイアも一緒に告げられた。
それは同刻、別の場所で この2人も誰かに撃破された事を意味していた。
「木村を殺るなんて…吉良っちは後方待機みたいだし、前原か磯貝君辺りかな?
ま、誰でも良いか。目の前に現れたら、倒すだけ。」
岡野は その通信を聞いて一言二言呟くと、
「…じゃね、ヒナ。また後で。」
倉橋に対して敵意の無い明るい微笑みを向けながら、その場から走り去って行った。
「むっきーぃっ! ひなひな対決に負けたぁ〜!?」
≫≫≫
「ぁ〜、悔しい!」
「はは…今回は自慢のスピードが、仇になったかな?」
磯貝達の前で、悔しさを隠そうとしない木村。
岡野と同じくスピード特化型の木村は それを殺さない様に、誰かに合わせるで無く単独で動き、敵陣奥、響が守る旗に近付いていた。
そして その途中、響、渚、茅野を除く、磯貝が指揮する
1対5。これは流石に分が悪いと撤退を試みる木村だが、磯貝と片岡による的確な指示で それは阻まれ戦闘に。
その中で矢田を仕留めるも、直後の片岡が放った弾に倒れたのだった。
「良し、この儘 向こうの旗を目指そう。
コッチの旗は、吉良と茅野さんが居るから心配無い。
渚は どう動いているかは もう俺にも分からないけど、アッチも多分、大丈夫。」
…サバイバル開始前、磯貝が響に出していた指示。
「吉良は最初は、旗の
そして もしもコッチが吉良1人、或いは向こうが残り1人になったら、その時は好きに動いてくれ。」
「
…そしてゲーム開始早々に、
「渚、連絡取れないのか?」
「ああ。コッチから下手に口出ししない様に、此方からの通信は切って貰っている。」
そして渚への指示。
「…そして渚。お前には一切 指示を出さない。
本当に自分の思いたい儘、好き勝手に動いてくれ。」
「うん…分かった!」
渚は暗殺者としての才能は、確かにE組随一かも知れない。
しかし、単純な
そんな渚を今回の様な
だからこそ渚は、己の判断に任せ、自由に動かせる。
…と、ある意味 丸投げな指示だった。
故に磯貝達は、渚が今どの様に動いてるのか…
自分達と同じく敵陣を目指しているか、それとも敵チームのプレイヤーを狩るべく
はたまた自陣に侵入してくるプレイヤーを迎撃すべく、何処かに身を伏せているか…
既に味方である自分達も、全く読めない状況だった。
「「いや、自由過ぎだろ?!」」
≫≫≫
「良いかい? 互いに もう、チームの人数が半分近くになった。
そろそろ
「今の俺達みたいに…ってか?」
フィールドを2分する沢、その傍チーム
「アッチは吉良っち1人に守備を任せ、残り全員で突撃してくる…ってのが、カルマの読み。
実際、そうでもしないと、凜香の守備網は突破出来ないからね。」
カルマの誤算は、その守備は今、響1人で無く茅野も居る事。
しかし これは、チーム青の司令官である磯貝も、茅野の実力をつい先程に知ったばかりなので、致し方無しか。
「だから、ひなた…聞こえてるわね?
連中が仕掛けたと同時、ウチ等も特攻。
流石に吉良っちでも、5人同時の突撃は対応出来ない筈。
誰かが殺られてる隙に生きてるのが旗を獲ったら、それで終わりよ。」
『了〜解♪ 誰がイイトコ取りしても、恨みっこ無し…ね。』
そして この場に居ない岡野にも、通信で指示を。
≫≫≫
「…って、カルマ達は策ってると思う。
だから今の茅野ちゃんの存在は、連中にとってはイレギュラーも良い処さ。」
『…そ、かもね。』
一方のチーム
旗の真横に立っている響が、自身の後方、少し離れた場所に立っている樹の上で
「しかし、速水さんの守備も また、鉄壁と言っても良い。
下手すりゃ磯貝達、全滅するかもなwww」
『笑い事じゃない!』
「ハハハ…処で、茅野ちゃん?」
『…何?』
「…アレから渚とは、何か有ったん?」
『 ( ゚Д゚;) は…ハァアア!??
な、なな…何も有る訳なんて、無いじゃない?!
そんなの今、話してる場合じゃないでしょ!?』
≫≫≫
「速水が厄介過ぎる!」
チーム
彼等を待っていたのは、速水の歓迎だった。
エリア奥の大樹の上で、アサルトライフルを携えた速水。
「のわっ?!」
「危なっ!?」
その枝から枝を動き回ってからの射撃により、磯貝達は まともに旗に近寄れない。
更に言えば その樹の下ではイトナが
仮に その射程範囲外…逆サイドから攻めるとすれば、今度は中村、寺坂達と対峙する上に、どちらにしても旗に近付けば、それは速水の射程圏内に入ってしまう。
「クッソ! 数はコッチのが多いのに、全っ然、優位な気がしねぇ!?」
「と、兎に角、旗より先ずは速水だ!…それとイトナ!
この2人を全力で狩れば、旗の所にはカルマ1人しか居ない!」
「守備は棄てて、一気にカタを着けるってか?」
「散開していきましょう!」
「「「応!!」」」
この不利な状況の中、意を決した4人が4方に散っての突撃を仕掛けるが、
「…磯貝が最優先!」
バスッ!
「??!」
『磯貝君、リタイアです。』
速水は それを冷静に対処して、磯貝を撃破。
『中村さん、リタイアです。』
「?!!」
そして直後、今度は中村が戦線離脱のアナウンスが。
「…其処おっ!!」
バスッ!
「…メ…グ…?」
その一瞬を、片岡は見逃さなかった。
狙い澄ました渾身の一撃が、見事に速水に命中。
「や、殺ったぁ」
ダダダダダッ!
「…られたぁあっ??!」
『片岡さん、リタイアです。』
しかし直後、要注意人物撃破成功による緊張が解けた瞬間に、イトナの連射を浴びてしまう。
「こっの…!」
「!!」
其処に飛び込んで来たのは杉野。
ガッ!
そのナイフの一撃を、イトナはイングラムを盾代わりにして防ぐが、
斬ッ!
「…!!?」
その攻撃で体勢を崩した処を、逆方向から飛び出して来た前原の一閃を受け、
『イトナ君、リタイアです。』
「…やっぱり俺達、飛び道具より
「あぁ、銃じゃ とてもじゃないが、勝てる気しねー。」
イトナも脱落。
『寺坂君、吉田君、村松君、リタイアです。』
「「!!」」
そして別の場所でも戦闘が行われていたのであろう、続けて戦線離脱者の報告が成された。
「…って事は、残るはカルマと…それと岡野か?」
「…だな。しかし岡野が守りに回ってるとは考えられねぇ。
だからコッチは実質、残るはカルマ1人だ。」
▼▼▼
…時は少し、巻き戻る。
「良いかい? ヒナも今、吉良っちが守っている旗に向かってる。
私等も烏間先生の真横を通った後、散るよ。
…そんで、皆が定位置に着いたら、よーい どん!
…ヒナも、OK?」
「「「応よ!」」」
『了解!』
中村の主導、
「……。」
「「「「……………………。」」」」
そして予定通り、審判役…高台でフィールド全体の様子を窺う烏間の横を通り抜けようとした時、
パスッ!
「え゙っ??!」
『中村さん、リタイアです。』
旗の前で構えている響の後方からの狙撃を、中村が受けた。
「中村?!」
「狙撃…だと?!」
「だ、誰だよ? 吉良は銃の類を持ってねぇ筈…って、
予定では、烏間の横を通り過ぎた後に散開する予定だった4人。
しかし その場所に到達した瞬間、中村が不意の…想定外の狙撃を喰らい、狼狽える寺坂達。
そして その寺坂達にも、
バシュッ!斬々!!
「「「!!!?」」」
死角からの、突然の銃撃と斬撃が放たれた。
『寺坂君、吉田君、村松君、リタイアです。』
「な、渚…!?」
「オメ…何時の間に…?」
「ど、何処から湧いて出たんだよ?!」
「……………。」
それは、渚の
「…ナイスだったよ、カエデ。」
そして渚は自陣の方向、響が護っている旗…の後ろに立つ巨木に顔を向け、サムズアップするのだった。
▼▼▼
「な…ぎさ…君…!?」
そして その一部始終を、カルマは見ていた。
「ど、何処にも居やしないと思っていたら…」
カルマは響や磯貝だけで無く、渚も要注意人物としていた。
しかし この、戦闘開始から、何処にも確認が出来ず。
「まさか、烏間先生の…ッ!!」
そして種明かし。
渚は審判役の烏間の身体を壁にして、その背に身を隠していたのだった。
現在 烏間が立っている高台は、最も戦場を見渡せる場所で有り、しかも最もプレイヤーの行動に干渉出来ない場所である。
しかも何よりも、プレイヤーが意識無意識拘らず、視界から逸らすのも審判である。
「…だからこそ渚君は、そこに着目。
ずっと敵味方問わず皆の視界から外れ、ずっと皆を視界に入れていた。
そして…最大人数を1度に殺れる瞬間を、ずっと待っていたと言うのかい?」
確かに渚は、単純な戦闘数値は高くない。
しかし それを簡単に覆せる、飛び抜けた暗殺の才能を持っていた。
「クッソ…コレだから この小動物は…!」
それを改めて認めるカルマ。
その機転…自身も無意識の内に選択肢から外していた戦略を選んで実行、結果を出した渚に対して嫉妬と恐怖と苛立ち、そして尊敬が入り混じった表情を浮かべ、
斬々!!
「は…?!」
「な…!?」
『杉野君、前原君、リタイアです。』
己の背後から音も無く強襲して来た前原と杉野を、逆に返り討ちに取る。
「…岡野さん、聞こえてる?
知っての通り、中村達は全滅だから、旗獲りは一旦中止。
多分だけど吉良っちの後ろ、茅野ちゃんが控えてるだろうからさ、どうにか彼女を見つけ出して、確実に殺っちゃってよ。
そしたら残りの2人は、俺が殺るからさ…」
≫≫≫
「…分かったわ。」
カルマからの指示に、頷く岡野。
最初の予定は、響が守る旗を5方向からの同時突撃で、その響の迎撃を受けなかった者が旗を奪って終わり…だった。
しかし、まさかの伏兵。
実はE組内でも千葉、速水に次ぐNo.3のスナイパーが相手側に。
「…茅野っち、ヤるじゃん♪」
尤もNo.3狙撃手云々を知るのは まだ少し後の話だが、それでも それを脅威と見ずに嬉しそうに…そんな表情を浮かべると
「
手持ちの地図から、茅野が潜んでいるであろう場所にアタリを付け、また行動を開始するのだった。
≫≫≫
「見〜付けた♪」
「…岡野さん?!」
そして岡野の勘が的中、対峙した岡野と茅野。
「苦労したんだよ〜?
吉良っちに見付からない様、此処迄来るの。」
「…………。」
旗の元、正面方向を見据える響の視界から外れる様、大きく回り込んでの移動を苦笑混じりに岡野は話す。
「じゃ、始めよっか。
どーせ この近い距離じゃ、そんなの使えないでしょ?」
「…………。」
ドサッ…
岡野に言われる儘に、ツインバスターライフルを地面に落とし、ナイフを構える茅野。
確かに互いに樹の上、これから始まるのは高速の近接戦闘。
狙撃用のライフルは、邪魔でしか無い。
「それじゃ行くよ、茅野っち!」
E組暗殺サバイバル ゲーム:現状 生き残り
・チーム
渚 カルマ
響 岡野
茅野