E組暗殺サバイバル ゲーム:現状 生き残り
・チーム
渚 カルマ
響 岡野
茅野
今度は短いです。
「それじゃ行くよ、茅野っち!」
「!!」
岡野と茅野。
チーム
「やっるぅ♪ この私の動きに着いて来れるなんて!」
「それは…どーも!」
太枝を足場、それを転々としながらの、樹上の戦闘。
「今迄 隠してたの?
体育の時、そんな動けてなかったじゃない?」
岡野の高速連続蹴りを、ギリギリの間合いで躱す茅野。
この岡野の蹴りは、単なる脚技では無い。
E組の生徒の中には、対 殺せんせー用として自分専用の特別な武器を持つ者が、何人か居る。
徒手を得意とする響の、対せんせーグローブも然り。
千葉と速水の狙撃用ライフルも、彼等専用としてカスタマイズされた特別製だ。
今回のサバイバルゲームには使われなかったが、イトナの
そして岡野の専用武器は、
蹴り技を得意としている その爪先には、収納式の対せんせーナイフが仕込まれていた。
ガシッ!
そのナイフ付きの蹴りを、茅野は逆手持ちしたナイフで捌き、
「あはは…元々 女優業で鍛えていたからね…
今迄は、触手の
スチャ…
懐から取り出した、もう1本のナイフ。
「今は痛みも消えて、全開だよ!」
「…!!」
…からの、岡野への突撃。
しかし岡野も それに反応、瞬時に迎撃の構えを見せた。
「私は…殺せんせーを、守る!」
斬々!
空中でナイフが交わり、一回転しながら着地した岡野と、尻餅を搗いた形で地に落ちた茅野。
「「…………………。」」
両者の
『岡野さん…そして茅野さん、
そして律の
「…茅野っち。」
決着の後、岡野が茅野に話し掛ける。
「その本気、もっと早く出して欲しかったかな?」
「岡野…さん?」
「茅野っちが独りで頑張ってたのは解るよ?
でも…その間も、私達は
「…ん。」
「…だから、さ、」
す…
此処で岡野は、倒れている茅野に微笑みながら手を差し伸べ、
「このバトル、どんな結論になっても…さ、今度は皆で、一緒に本気だよ!」
茅野の体を引き起こす。
「…うん!」
その岡野の言葉に、茅野も笑顔で応えた。
「…所で、茅野っち。」
「何、岡野さん?」
「
「 ( ゚Д゚;) わーっ! わゎっー!!?」
▼▼▼
「…やれやれ、かな?」
チーム
予定では、中村達総勢5人での突撃で敵チームの旗を奪って、それで終わらせる筈だった。
その旗を守るのは響1人。
如何に響と云え、5人による多方面同時突撃を全て捌ける筈は無い…そういう計算だった。
想定外は2つ。
1つは、茅野が
これについては彼女が今迄 誰にも明かさず、誰にも気付かせなかった、誰も知らなかったのだから、茅野が見事だったと言う他に無い。
そして もう1つは渚。
サバイバルゲームが始まった時から、姿を消していた渚。
この渚が予測不能な動きをする事自体は、カルマも承知していた。
カルマの読み違いは、渚は攻めに出る…姿を晦ませて、
だから十分に用心、周囲には警戒していた。
しかし渚が選択していたのは
審判である烏間を壁にして身を隠し、自陣に入ってきた…1度に屠れる最大人数を確実に仕留めるという結果を見せた。
これにより両チームの拠点攻めは、互いに攻め手が全滅、両者防衛成功という結果に。
今 残っているのは自分と渚、そして響の3人となり、
「まあ、ある意味 理想、なのかな?」
そう呟きながら、カルマは守るべき旗から離れ、歩き出す。
「渚君〜、吉良っち〜!
もう旗獲りとかセコい真似辞めてさー、広い所、
そして、大声での この呼び掛け。
両手に2本、ナイフを携えてフィールドの中央、開けた野原に足を進めて行った。
「もう俺達しか残ってない!
それなら隠れんぼからの睨み合いするよか、一気に決めちゃおうぜ!!」
≫≫≫
「…だ、そうだが?」
「吉良君…」
敵チームがカルマ1人になった処で、響も磯貝の指示…最初は旗の守りに専念。敵が残り1人になるか、此方が自分1人になったら好きに動け…に従い、旗から離れ、先ずは渚と合流していた。
「どうする? 殺らないのか?
今なら格好の的だぜ? ハチの巣だ、ハチノス。」
茂みの中から姿を見せ無防備、挑発気味に歩いているカルマを見ながら、響は渚に尋ね、
「…カルマ君は、ズルいよね。
あの挑戦、無視して撃ったとしてもルール的には何の問題も無く、それで僕達の勝ち。
…でも、それじゃ誰も…少なくとも向こうのチームの皆は、誰も納得しない。
それを解った上での、あの行動なんだよ。」
「ん、知ってる。…で、どーすんだ、渚きゅんは?」
「殺せんせーを助ける為には、クラス全員の意見を1つに纏めないとダメだ。
…だったら此処で、カルマ君の十八番の近接戦を受け、それで勝たないと!」
渚は それに対して、力強く答える。
「だから、吉良君…」
「分かった解った、タイマンって言いたいんだろ?
了〜解。お前等の決着が着く迄、とりあえずは俺は手を出さないよ。
だから渚…お前の覚悟、見せて貰うぜ?」
≫≫≫
「おいおい? 渚、撃たないのかよ?!」
「あんな挑発、律儀に受ける必要なんて無いよな?」
一方、脱落者詰め所では、既に
皆、隙だらけのカルマに攻撃する気配が無い渚を疑問視。
「渚は…撃たないよ。」
「「「「「「「茅野?」」」」
さん?」」」
其処に やって来たのは茅野と岡野。
「『殺せんせーを助けたい』って その気持ち、1番カルマ君に理解して欲しいの、渚自身だし。」
「あー…」
「…だよな。」
ザザッ…
「「「「「…?!!!」」」」」
そんな風に話している中、渚と響も姿を見せた。
響は勿論、渚も先程 寺坂を仕留めた、スネークマッチは持っていない。
「マジかよ?!」
「本当に出てきやがった!」
「しかも、2人共に銃とか持ってないし?」
「ケッ! バカだ! 本当にバカだぜ、アイツ等!」
ダダダッ…!
そう言いながら、この最後になるだろう攻防…決着の瞬間を間近で見ようと、脱落者詰め所から飛び出すE組の面々。
「…で、どう見る?」
「普通に考えたら、カルマだろ。」
「しかも渚君の後には、きーちゃんが控えてるんだよ?」
「ついでに言えば、渚には
この時点で既に、皆も今から始まるのは渚とカルマによる…カルマ側からすれば その後には響との、1vs1の戦闘2連戦が始まるのを確信していた。
「…でもよ、」
「ん。渚の意外性なら、もしかするかも知れないんだよね〜?」
そして その勝敗予想は、カルマが やや有利とするが、決定的な答えは出せずにいた。
「私は、カルマ君
「「「「奥田さん?」」」」
「「「奥田?」」」
「「愛美ちゃん?」」
「おいおい、『にも』って何なんだよ?『にも』って?」
「お前、『殺さない』側だろ?」
此処で声を出したのは奥田。
普段は進んで発言する事の無い彼女に、更には その言葉の内容に、皆は驚くが、
「確かに、殺せんせーを助けたい気持ちは今も変わりません。
それでも、カルマ君が積み重ねてきた努力を知ってるから…だから!」
「「「「…………………。」」」」
続けて彼女の口から出た言葉に、誰も何も言わない。
彼女の言いたい事は理解して、そして それは『殺す派』『殺さない派』、両者の心根で考えている事は同じだと気付いたから。
「あのさ…実は私も最初、殺せんせーを助けようと思ってたんだ。
…でも、リオやカルマの話を聞いてて、どっちが正しいのか、分からなくなってさ…決して先生の事、嫌いな訳じゃ無い。
でも、今迄の
「良いんだよ、細けぇ事はよ!」
岡野が躊躇いがちに自身の心中を話す中、寺坂が それを断ち切った。
「吉良が言ってただろうが!
『どっちの気持ちも理解出来る』ってよ!
そんなのクラス全員、同じだろ!
ただ、そんな中で自分が どちら側の考えが強いか…そっちに傾いただけだ。
それに もう、此処迄 来たら、どっちが勝っても誰も文句は言わねぇだろ?
こんだけの
≫≫≫
「「………。」」
遂に渚とカルマ、2人が
共にナイフを構え、殺気を隠す事無く漲らせる両者。
「…………。」
そして、渚の後ろには響が。
しかし、戦闘に参加する様子は無く。
「ぁあ〜、マジにタイマンかよ?」
「ハッ! バカだ。あの2人…いや3人、アイツ等マジにバカだぜ!」
「何なの? この胸熱展開!?(//∀//)」
ルール上、挟撃しても問題は無いのだが、本当に これから始まろうとしているのは、渚とカルマによる