暗殺聖闘士   作:挫梛道

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1学期 期末テスト日程

1日目
1時限目:国語
2時限目:家庭科
3時限目:社会
 
2日目
1時限目:保健体育
2時限目:理科
3時限目:音楽
 
3日目
1時限目:美術
2時限目:技術
3時限目:英語
4時限目:数学
 
※注意!※
この小説の原作は『暗殺教室』です。
 



期末の時間

試験…例えると本来ならば、机の上で自分自身と答案用紙の一騎打ち。

その結果(スコア)で、他者との優劣を競うのが普通な筈。

しかし、前回の中間試験の時もそうだったが、今回は1つの闘技場(フィールド)内で幾人が敵味方関係無く入り乱れ、それぞれの答案用紙(あいて)を倒す感覚にあった。

 

▼▼▼

1日目

1時限目:国語

 

「いきなり大物かよ!?」

目の前に現れた、皮膚はなく、筋肉繊維剥き出しな容姿をした、巨人の如き【問1】が襲い掛かる。

響は太刀を構え、迫る問1(きょじん)に突進。

振り下ろされる敵の攻撃を掻い潜り、擦れ違い座間、壱の竹唐、弐の袈裟斬り、参の左薙、肆の左切上、伍の風逆、陸の右切上、漆の右薙、捌の逆袈裟、玖の刺突…計9つの斬撃を瞬時に繰り出した。

 

ずどん…

 

その響の解答(こうげき)に、巨人は前のめりに倒れ込む。

 

「どだぁっ!」

 

どさっ… ずしっ…

 

「!?」

しかし、この時 問1を下したのは響だけで無く。

5英傑の1人、榊原蓮が手にした槍で巨人の胸元に巨大な風穴を穿ち、そして浅野学秀は大剣でその首を一刀両断、斬り落としていた。

 

「ちぃ…分かってたけど、あちらさんも中々、やってくれる!」

 

≫≫≫

国語の後半は、現代文から古文からの出題に変貌。

 

「クッソが! ラストは数かよ!?」

最終問題【問20】…姿を見せた無数の異形の『奴等』に杉野が たじろいでいる中、その集団に臆せず飛び込んで行く、1つの人影。

 

「神崎さん?」

神崎は神刀を手に、次々と襲い掛かる『奴等』の魔手を躱しつつの斬撃を繰り出し、確実に一体一体、一撃の元に斬り捨てていく。

その着実に問を対処出来ている手応えに、神崎有希子…否、有()子の口から思わず笑みが零れる。

 

濡れるッ!

そして神崎が異形の群れを駆け抜けたと同時に、『奴等』は崩れ落ちていった。

 

「…はッ? 何を呆けているんだ俺はっ?!

…俺だって!」

そんな神崎の姿に目を奪われていた杉野は我に返ると、自身も手にした剣を構え、目の前で待ち構えている問20(やつら)に向かっていくのだった。

 

▼▼▼

3時限目:社会

 

「しくじったぁ…今年のアフリカ開発会議はチェックしてたけど、首相の会談の回数なんて、知るかよ!?」

ラスト問題で5英傑の一角、荒木鉄平が倒れた。

 

「ふはははははは!

そんな半端な心構えで この儂を倒すなど、夢の また夢!

だぁから お前は阿呆なのだぁ!!」

紫色の拳法着を身に着け、白い後髪を三つ編みに結った老人…と云うには元気が有り余っている男の姿をした、【問30】が吼える。

 

ザッ…

 

「磯貝…?」

その問30の前に、今度は磯貝悠馬が立った。

 

「はは…会議の重要度の象徴だし、一応覚えておいて、正解だった!」

「なっ…!?」

 

『え? コイツ、答え知ってるの?』…と言いた気な驚きな顔している荒木の前で、

 

ボォオッオォッ!

 

構えた磯貝の体全体が金色に光り輝き、更には右手が真っ赤に燃え上がる。

 

「覇アァっ!!」

 

どんっ!

 

「くはぁっ?!」

その燃える拳から放たれた光弾は、問30の胸元に命中。

『驚』の文字を刻み、吹き飛ばした。

 

「…見事!!」

立ち上がった問30は、胸を押さえながら満足気な笑みを浮かべると再び倒れ、それから立ち上がる事はなかった。

 

「磯貝、お前…社会問題で この俺を出し抜くとは…?」

「偶々だよ…ちょっと興味あって調べてただけさ…」

「く…くそ…」

 

ガタッ…

 

それだけ聞くと、荒木も再び崩れ落ちた。

それを見た磯貝は、

(まさか、担任に現地(アフリカ)まで連れてかれたなんて、言えないよな…)

…と、内心で呟くのだった。

 

≫≫≫

 

1学期 期末試験 初日:終了

 

▼▼▼

2日目

1時限目:保健体育

 

所謂、ビキニアーマーを着込んだ女戦士の軍勢を、岡島大河が迎え撃つ。

 

「うりゃ!」

「きゃあ!?」

「ひぇっ?!」

「ちょ…?!」

その攻撃を悉く躱すと同時に、スケベ面丸出しで、その女戦士達の鎧の上からとは云え、胸部に尻部に、セクハラ全開なボディタッチを実行していく岡島。

 

「「「おのれぇ! この変態終末期!!」」」

怒りの形相で剣を構え、目の前の女の敵に襲い掛かる女戦士だが、岡島は臆する事なく、不適な笑みを浮かべると、右手を頭上高く掲げ、

 

パチィン!

 

親指で中指を弾き、高い音を響かせた。

 

ボヮァ…ズバァアッ!!

 

「「「い、いやあああああっ???!!」」」

その瞬間、女戦士達の鎧が…先程、岡島がボディタッチした部位に掌サイズの魔法陣が浮かび上がり、其処を中心に弾け飛ぶ。

 

「ひぃい?!」

「いやぁっ!」

「うわあぁぁぁんっ!」

一糸纏わぬ、生まれた儘の姿になった女戦士達は泣きながら両手で胸や秘部を隠すと、逃げる様に走り出し、闘技場から姿を消していった。

 

「ふっ…エロは正義なんだよ…」

そんなドヤ顔得意面な岡島に、

「いや…流石に俺も、今のは引くわ…」

呆れつつも、眼福と言わんばかりな表情をした、前原が呟くのだった。

そしてE組だけでなく、その場にいた全ての女生徒が岡島に対し、まるで汚物を見る様な視線を浴びせたのは言うまでもない。

 

「「「「「岡島、サイテー!!」」」」」

 

≫≫≫

「ヌルフフフフ…今日、次は理科ですね。」

山の上の旧校舎から、自分達の教え子達が戦っているであろう、本校舎を見下ろす殺せんせー。

 

 

テストは良い…

一夜漬けで得た知識など、大人になったら殆ど忘れてしまうだろう。

だが、それでいい。

同じルールの中で、力を磨き、脳味噌を広げて結果を競い合う。

…その、結果から得る経験こそ、宝物なのです。

 

 

▼▼▼

2時限目:理科

 

「ぎししししし! 理科は暗記いぃぃぃイ!!

記憶の業火で敵の鎧を1枚1枚剥いでいくうぅぅう!!」

小山夏彦が持つ杖の先から吹き出る炎が、西洋風の甲冑を着込んだ騎士の装甲を次々と剥がしていく。

そんな小山の前に、全身に豪華な装飾が施された真紅の鎧を身に纏った戦士…ラスト問題【問25】が立ち塞がる。

 

「な、何なんだ、コイツは?!」

しかし、小山の放つ炎は真紅の鎧を焼き尽くすには到らない。

 

「ば、馬鹿な…きちんと暗記した筈…

何故、俺の攻撃が効かないいぃぃイ!?」

「…本当の理科って、暗記だけじゃ駄目なんですよ?」

「はあ!?」

その声の主は奥田愛美。

                   

「単純に、その単語や式を覚えていても、その言葉の意味を理科してないと、駄目なんです。」

そう言って、手に持った杖を振りかざすと、そこから化学式の様な長い文字列が具現化し、奥田の周りを旋回する。

 

テラ・ヴィクトリア・フォール…

そして何か小さく呟くと、化学式は赤い騎士に向かって飛んでいき、蛇の様に纏わり憑き、体全体の動きを封じ込める。

 

ボォ…

 

その直後、騎士の足元に、魔法陣が出現。

 

ゴゴゴォッ!

 

そして その魔法陣の真上、天高くから堕ちるのは、球形を象った黒き光。

身動きが取れない赤の騎士は、頭上から降り堕ちる、その巨大な黒光の球の直撃をまともに受けてしてしまう。

 

パカァッ…

 

その瞬間、小山が崩せなかった装甲が、あっさりと剥げ落ちた。

 

『………ッ???!!』

そして素顔が露わになった強面の男は、着込んでいた赤い鎧とは対照的な真っ青な顔に急変、まるで栓をするように両手で尻部を押さえ、慌てた表情で闘技場から走って出て行ったのだった。

 

「な・な・な…?」

何が起きたのか、まるで理解出来てない小山の横で、

「くす…間に合うと良い…ですね♪」

おさげ髪の少女は、少しだけ顔を赤らめると眼鏡を妖しく光らせ、黒い笑みを浮かべるのだった。

  

▼▼▼

3時限目:音楽

 

名高い作曲家を描いた肖像画の群れ…

【問1~5】が、高速で飛び交いながら、茅野カエデの周りを囲む。

そして肖像画の目が左右に不気味に動き、茅野をロックオンすると、次は口が開き、甲高い歌声を響かせた。

 

『『『『『lalalalalala〜!♪』』』』』

その質量を持った音の弾丸を茅野は素早く避け、手に持っていた黒い表紙のノートを開くと、肖像画の群れを刮目し…

 

 

Ludwig van ※eethoven

 

Piotr Ilyich ※chaikovsky

 

Franz Peter ※chubert

 

Johann Sebastian ※ach

 

Franz Joseph ※aydn

 

 

描かれている作曲家達の名前を書き込んでいく。

…すると、今迄 縦横無尽に飛んでいた肖像画の群れの動きがピタリと止み、地に落ちると その儘 消滅していくのだった。

 

「密かに得意分野なんだよね~♪」

     

≫≫≫

「げっ! 今度は音符と記号の大群かよ!?」

肖像画の攻勢を切り抜けた三村航輝の前に、後続とばかりに(シャープ)(フラット)、二分音符から三十二分音符、果てにはト音記号を象った、無数の金属質な飛行体が攻撃を仕掛けてきた。

  

『『『『『lalalalalala〜!♪』』』』』

先程の肖像画と同じく、質量のある音の弾丸を放つ音符達。

 

「それなら こっちも!」

ノリノリで、まるでギターを弾く様かのな仕草を見せる三村。

すると次第に、その動かしている手の中で、本当にエレキギターが具現化。

 

♪GYUUUUUWIN!♪

 

そのギターから奏で出る旋律で、敵の音を相殺すると、すかさず高速フィンガーアクションから生み出す音の弾丸で、音符を次々と撃ち落とす。

 

そしてラスト1問、巨大なト音記号を残すのみとなった時、それまで上空から様子を窺っていた記号は地に降り立ち、その姿を

「へ? べ、ベ〇ツですか!?」

ドイツの有名高級車に変えて、突撃を仕掛けてきた。

 

「うわっとぉ?!」

まるで轢き殺すが如くの猛スピードで迫ってきたベン〇を辛うじて躱した三村は、その背面に回り込むと、

「物理っ!」

 

ガッシャァーーン!!

 

そのリアガラスに思い切り、ギタークラッシュを浴びせるのだった。

    

≫≫≫

「ふぅ…」

スクラップと化した〇ンツの横で、大きく息を吐き、腕で額の汗を拭く三村。

 

「三村君、やったね~♪」

「倉橋…」

そんな三村に、フルートを持った倉橋陽菜乃が話し掛けてきた。

 

(え? まさか、フルート(それ)でベ〇ツ、破壊したの?)

 

一瞬、そう思ったが、考えたら負けと思い、頭を切り替える三村。

 

「毎晩、校舎でエアギター、練習した甲斐があったね~?♪」

「はあぁ!? な、何で知ってるんだよ??!」

倉橋の言葉に顔を赤くし、思いっ切り焦る三村に倉橋は

「え~、クラスの皆、知ってるよ?

一番最初の情報源は殺せんせー。」

…と、あっけらかんと答える。

 

ガクッ…

 

両手両膝を着き、頭垂れる三村。

そして、

「…んでぇ、皆に広めたのは、きーちゃんだよ。」

「き、き、き…吉良ぁーっ!!!!?」

更なる情報に、三村の叫びが場内に木霊したのだった。

 

≫≫≫

 

1学期 期末試験2日目:終了 

 




今回の元ネタ、全部 分かった人は偉いw
   

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