暗殺聖闘士   作:挫梛道

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結果発表の時間

椚ヶ丘中学校の期末テストの答案は、各教科毎、そして5教科総合の学年内順位を記した表も一緒に届けられる。

従って この度の、A組とE組の勝負の結果も一目瞭然となる。

 

≫≫≫

朝のホームルーム、殺せんせーがクラス全員分、期末テストの答案用紙を持って教室に入ってきた。

 

「では、発表します。先ずは国語から…」

 

ドクン…ドクン… 

 

高鳴る鼓動を押さえ、担任の発表を注目するE組の生徒達。

 

「E組の1位…吉良響! 100点!!」

「…!!」

 

ガタッ

 

「うぃーっ!!」

「「「「「うぃーっ!!」」」」」

立ち上がると同時に机の上に片足を乗せ、何時かの鷹岡の時の様に、テキサスロングホーンを決める響。

そして それに続き、立ち上がりはしないが、腕を高らかに上げ、同様なアクションをするE組の面々。

 

「吉良君、やったね!」

「触手1本頂きですね!」

隣の櫻瀬や律(本物)が声を掛ける。

 

「しかし…」

「「「「??」」」」

「A組、浅野学秀君も、同じく100点!

故にA組との対決、国語は引き分け!!」

「あ~…」

「何だよ~?」

「まあ、誰も、単独トップでないとダメだとは言ってないから、触手破壊の権利は差し上げますよ。

でも、A組との5教科対決もありますし、喜ぶのも凹むのも、全ての教科の結果が出た後にしましょう。」

 


 

【国語】

1位 浅野学秀  100点

1位 吉良響   100点 触手get!

3位 神崎有希子  96点

4位 榊原蓮    95点

 

   国語 社会 理科 英語 数学  Total

A組   △  ―  ―  ―  ―     0

E組   △  ―  ―  ―  ―     0

 


 

「…まっ、良っか。触手1本ゲットには違いないし!」

「向こうにポイント行かないだけ、良しとするか。」

「…でも、吉良っちさんが もしも101点取っていたら、勝てたんですよね?」

「全くだ…」

「吉良君、使えないわね〜?www」

「取れるかっ!」

律の本気か天然かの発言に、教室内が沸き立ち、それに突っ込む響。

 

「続いては社会、行きますよ?

社会…E組1位は磯貝悠馬、97点!

そして、学年では…」

「…………」

生徒達に、特に磯貝の顔に緊張が走る。

 

「おめでとう!

浅野君を抑えて磯貝君、学年単独1〜位ぃ〜!!」

「「「「おぉ~!!」」」」

 

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ…

 

「…よっし!!」

皆が拍手する中、会心のガッツポーズを取る磯貝。

 

「マニアックな問題が多かった社会で、よくぞ これだけ取りました!」

「これでA組にも、1歩リードだぜ!」

 


 

【社会】

1位 磯貝悠真   97点 触手get!

2位 浅野学秀   95点

3位 吉良響    94点

4位 荒木鉄平   92点

 

   国語 社会 理科 英語 数学  Total

A組   △  ✕  ―  ―  ―     0

E組   △  〇  ―  ―  ―     1

 


                   

「そして、次は理科!」

「理科と言えば、愛美ちゃん!」

「は、はいっ!」

「その通り! E組理科1位は奥田愛美!

そしてそしてぇ、学年1位は…」

教室の皆が奥田に注目する中、

「素ぅ晴らしい~っ!

学年1位も奥田愛美ぅい〜!!」

「「「「おぉ~~っ!!」」」」

 

ヒューヒュー!

 

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ…

 

「やったね奥田さん!」

「グッジョブだ、奥田!」

「触手1本、お前のモンだ!」

自分を称える口笛と拍手の前に、奥田は顔を赤らめながら、満足な表情を浮かべる。

 

「は、はい! 皆さんの お役に立てて、凄く嬉しいです!」

 


 

【理科】

1位 奥田愛美   98点 触手get!

2位 吉良響    95点

3位 浅野学秀   92点

4位 小山夏彦   91点

  

   国語 社会 理科 英語 数学  Total

A組   △  ✕   ✕  ―  ―     0

E組   △  〇  〇  ―  ―     2

 


 

「はいはい、皆さん静かに!

続いて英語、発表しますよ!」

「中村!」

「頼むぞ!」

「はいよ~♪」

英語の発表。此処で英国帰国子女の中村に、注目が集まる。

 

「英語、E組の1位…

そして学年でも1位! 中村ぁ〜莉〜桜〜お!!」

「どやあ~っ!!」

「「「「「おおぉ~~~っ!!」」」」」

この結果に中村がドヤ顔全開で、まるで下敷きを扇子の様にして、己の顔を扇ぐ。

 

「完璧です。中村さんは やる気にムラっ気があるから、正直 心配でしたが…」

「ふっふーん♪ なんてったって、賞金100億掛かってっからね~?♪

触手1本 貰ったわよ? 殺せんせー?」

中村が触手1本破壊の権利を手にした。

…そして、この時点で、

「よっしゃあ!3勝目だ!」

「数学の結果の前に、E組勝ち越し決定だぜ!」

「…て、事は、賭けの()()も、頂きだな!」

「楽しみだね~♪」

 


 

【英語】

1位 中村莉桜  100点 触手get!

2位 浅野学秀   98点

2位 吉良響    98点

4位 竹林考太郎  94点

6位 潮田渚    91点

12位 瀬尾智也   82点

 

   国語 社会 理科 英語 数学  Total

A組   △  ✕   ✕  ✕  ―     0

E組   △  〇  〇  〇  ―    3

 


 

 

こうしてA組とE組との勝負は、E組の勝利が確定した。

 

▼▼▼

昼休み時間。

 

「…………………………………。」

校庭脇の木に、背中を預けている人影が1つ。

赤羽カルマ。

 

「…………っ!!」

朝に配られた、テスト用紙と順位表を くしゃくしゃに握り締め、その表情は その結果に苛立ちを隠せず、屈辱を抑えてられないかの様に、そして自身を赦さないかの様に険しかった。

 

「流石にA組は強い。」

「…!!」

そんなカルマの前に、殺せんせーが姿を見せる。

            

「5教科総合は吉良君がトップ。

その下からは、2位から6位までA組の生徒が名を連ねました。

その下に やっと、竹林君と片岡さんの同点7位です。」

 

 


 

【5教科総合】

1位 吉良響    total 485点

2位 浅野学秀   total 483点

3位 荒木鉄平   total 468点

4位 榊原蓮    total 465点

5位 小山夏彦   total 464点

6位 志場由紀   total 443点

7位 片岡メグ   total 432点

7位 竹林考太郎  total 432点

: 

13位 赤羽業    total 365点

 

 


 

「当然の結果です。

A組の皆さんも、負けず劣らず勉強した。

テストの難易度も上がっていた。

怠け者が付いていける筈がない。」

「…何が言いたい訳?」

余り会話をする気分ではないのか、その場を去ろうとするカルマの背後にマッハで距離を縮めた縞模様のタコは、

「恥~ずかしいですね~?

『余裕で勝つ俺、超かっけーっ!!』…とか、思ってたでしょ?」

遠慮無しに言ってのけた。

 

ぼんっ!

 

完全に図星だったのか その台詞の前に、一気に顔を赤くするカルマ。

 

ぺしぺし…

 

「今回のテストで先生の触手を破壊する権利を得たのは、吉良君、磯貝君、奥田さん、中村さんの4名。

吉良君に至っては、国語と数学の2教科トップと総合で計3本、触手破壊の権利を得ました。

暗殺においても賭けにおいても、君は今回、何の戦力にも なれなかった。」

カルマの頭を軽く、軽~く、おちょくる様に叩きながら話す殺せんせー。

 

「…解りますか? 殺るべき時に殺るべき事を殺れない者は、この暗殺教室では存在感を無くします。

はっきり言って、モブです。」

 

くりくり…

 

「刃を研ぐのを怠った君は、暗殺者ではない…錆びたナイフを自慢気に掲げる只の お子様です。」

更に輪を掛けて おちょくるが如く、縞模様のタコは触手(ゆび)でカルマの頭の天辺を、くりくりと捏ねる。

額に青筋を浮かべるも、担任の言葉に自分でも納得、自覚するを得ないカルマは、顔を赤らめ、目に僅かながらの涙を浮かべながらも、何も言い返せないでいた。

 

ぱしっ…

 

それでも我慢の限界に来たのか、自分の頭を弄る触手を振り払い、逃げる様に校舎にカルマは向かっていく。

 

「ちょっとタコ…良いの?

あそこまで言ったりして?」

今迄の やりとりを、少し離れた場所から伺っていたイリーナが、殺せんせーに近づき、少し不安そうに話し掛けた。

 

「ご心配なく。立ち直りが早い方向に、挫折させました。」

そんなイリーナに対し、校舎に向かう生徒の背中を見ながら、担任教師は心配無用と応え、話を続ける。

 

「彼は多くの才能に恵まれている。

しかし力有る者は、得てして未熟者です。

本気を出す前に勝ち続けてしまう為、本当の勝負を知らずに育つ危険がある。

私が そうでした…。」

「…タコ?」

「大きな才能は…負ける悔しさを早めに知れば、大きく伸びます。

テストとは敗北の意味を、強弱の意味を…正しく教えるチャンスなのです。」    

其処まで言うと、殺せんせーは、校舎に視線を移す。

 

 

成功と挫折を、勝利と敗北を、今一杯に吸い込みなさい、生徒達よ!

勝つとは何か、負けるとは何なのか…

力の意味を! 今!!

…それは私が最後まで気付けなかった、とても大事な事なのですから…

 

  

▼▼▼

「さて皆さん、大変素晴らしい結果に終わりました。

5教科プラス、総合点の6項目で全てにおき、E組がトップを穫る事ができました。

触手6本奪取、おめでとうございます。」

「………………」

帰りのホームルーム。

改めてテストの結果を報告する殺せんせー。

そして それを、蚊帳の外な冷めた顔で見ているカルマ。

 

「それでは、暗殺を始めましょう。

触手破壊の権利を得た4人は どうぞ6本、ご自由に。」

早速、勝利特典を使った暗殺を勧める、縞模様のタコ。

 

 

ヌルフフフフフ…

ま、正直な話、触手6本程度なら失っても、まだまだ余裕なんですよね?

10教科プラス総合の、最大トータル11本とか言わずに良かったです。

   

  

…そんな事を余裕丸出しな縞模様なタコが考えている時、

「おい待てや、タコ。触手破壊の本数、間違っているぞ?」

寺坂が口を出した。

 

ザッ…

 

そして教壇の前に立つ、寺坂、村松、吉田、狭間、そしてイトナの5人。

 

「…? 何を言ってるのですか寺坂君?

6本でしょ?

総合の吉良君に、国・社・理・英・数の5教科を合わせt

「はぁ? アホか?

5教科っつったから…国・社・理・英…

あと、『家』…だろーが!!」 

 

どん!!

 

教壇の上には、100点満点の()()()の答案用紙が5枚、叩きつけられた。

 

「か・か・か…家庭科ぁ~~~~~~?!」

一気に青冷めた顔になる殺せんせー。

 

「ちょ…ちょっと待って!

家庭科のテストなんて、あくまでも ついででしょ?ついで!

何 こんなのにだけ、本気出して100点取ってるんですか、君達はっ!?」

「誰も、どの教科とは言っていない。…そうだろ、吉良?」

「…ですよね~♪」

「にゅやーっ! 吉良っ君〜?!」

イトナの振りに あっさりと、自分の勝ち得た数学の権利を家庭科に、譲渡する意向を示す響。

 

「ちょっと待ってよ!」

そこに もう1人、声を上げる者が。

 

「原さん?」

 

ずかずかずかずか…

 

殺せんせーの前まで やってきたのは原寿美鈴。

 

どん!

 

「殺せんせー。私も家庭科、100点だよ!」

自身の家庭科の満点の答案を教壇の上に差し出した。

 

「か、家庭科100点、6人~っ!?

まっ、待って! ちょっと待って!! 」

更に真っ青な顔になり、テンパる殺せんせー。

 

「カ~ル~マ? 何か言ってやれよ?♪」

「…!」

其処に響が、消沈気味だったカルマに発破を掛ける。

 

「…ねぇ、ついでとか、家庭科さんに失礼じゃないの?殺せんせー?

5教科の中じゃ最強と言われる家庭科さん…いや、家庭科()に…さ?」

そうすると水を得た魚の如く、顔に活気を取り戻したカルマが声を大にして、追い討ちの発言。

 

「そーだ!5教科最強の家庭科様で、触手6本!」

「そーだぜ殺せんせー、約束守れよ!」

「これで合計、何本だ? え~っと…」

「11本だよ!」

「ひぃいいいっ!じゅじゅじゅ…11本ん~~っ!???」 

 

11本! 11本! 11本! 11本! 11本!…

 

これに生徒達は見事な連携(チームワーク)を披露。

教室内、盛大な11本コールが沸き起こった。  

  


 

【家庭科】

1位 寺坂竜馬  100点 触手get!

1位 狭間綺羅々 100点 触手get!

1位 原寿美鈴  100点 触手get!

1位 堀部糸成  100点 触手get!

1位 村松拓哉  100点 触手get!

1位 吉田大成  100点 触手get!

7位 志場由紀   95点

 

                 数学

   国語 社会 理科 英語 家庭科  Total

A組   △  ✕   ✕  ✕     ✕    0

E組   △  〇  〇  〇    〇    4

 


 

「参考までに、マッハ20に8掛け11回したら、どの位になる?」

「約…え~と…マッハ1.7程度だな?」

「にゅやーっ!?」

因みにだが、他の教科に於いても実は、保健体育で岡島。

音楽で倉橋、美術で菅谷。

更に技術でイトナが学年単独トップを勝ち得ており、響と浅野とで引き分けとなった国語と数学以外を見た所でも、A組とE組の勝負はE組の完全勝利となっていた。

 

「それと殺せんせー、これは皆で相談したんですが…」

そんな中、磯貝がテンパってるタコに話を持ち掛ける。

 

「この暗殺に…今回の賭けの、()()()も使わせてもらいます。」

「はぃ?」

  

▼▼▼

「やあ、2人共、よく来たね。」

「……。」

「~ぃっす。」

そして放課後。

理事長室には、理事長・浅野學峯から呼び出しを受けた響と浅野学秀がいた。

  




  
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