他の作品から様々なキャラクターが出て来るので、本編のあらすじとあとがきに書いておきます。
それではどうぞ。
【皆様、災害レベル虎の怪人ジャッカル・デーモンが付近に潜伏しております。呉々もお気をつけ下さいます様お願いします】
「・・・参ったなぁ」
その件の怪人、ジャッカル・デーモンは家具などの荷物をリアカーに乗せて、公園のベンチに座って困り果てていた。
ジャ「やっぱ突き飛ばしたのマズかったかなぁー。いや、でもアレは条件反射だからなぁー、あーーーー!頼むから時間が巻き戻ってくれーーー!!」
「どうかしたのかな、若人よ」
すると、ジャッカルの真後ろにある木の上から人の声がした。そこには黒い髪をちょんまげの様に結っており、白い道着に紺色の袴を着た老人がいた。
ジャ「えーと?貴方は?」
「儂か?儂の名は『境谷 獣六』、道場で師範をやってあるただのジジイじゃよ。そんな事よりもお前さんの事はよく知っとるぞ?何でもC級とは言えヒーローを突き飛ばしたそうじゃないか。なかなか見込みあるぞ」
獣六の言葉にジャッカルはウッとなる。
ジャ「いや、獣六さん。俺は望んで怪人になったわけじゃないんだよ。そりゃ確かに見た目がアレなヒーローはたくさんいるけどよ、俺の場合は流石にヒーローには見えねぇぜ」
獣六「確かに見ただけではな、だが儂はココでお前さんの事を見てたんじゃ。中身はただの青年と言った所かの?」
ジャ「獣六さん、あんた一体…「見つけたぞ怪人!」って何だいきなり?」
声のした方を見てみると、この前突き飛ばしたタンクトップタイガーとその仲間達が居たではないか。
ブラック「お前か、弟を倒したのわ」
ジャ「いえ、人違いです。帰って下さい」
タイガー「嘘つくな!悔しい事にお前の事は俺が負けたという事でヒーロー協会に伝わっているのさ!」
ベジタブル「そして!その事で我らがマスターが動き出してくれたのさ!」
ジャ「えーと、マスターってもしかして…」
「俺の事だ」
その男の姿を確認して、ジャッカルは脂汗を流した。それもその筈だ、何故なら目の前に居るのはS級ヒーローのタンクトップマスターなのだから。
マスター「俺の事を知っててくれたのはよかったが、俺は手加減するつもりは全く無いからそのつもりでいろよ」
ジャ「(うわぁぁぁぁぁ!!最悪だぁぁぁぁ!!?何でよりによっていきなり親玉呼んじゃうの!?一匹見たら三十匹いる害虫かなんかかよコイツらは!!よし、ここは一先ず……逃げる!!)それではこの辺で」
マスター「逃がさん!」
タンクトップマスターは逃げようとするジャッカルを逃さない様に地面を砕きタックルを繰り出す、それをジャッカルはタンクトップマスターの頭に手を付き躱す。
ジャ「っぶねー!?マジでアブネー!?」
獣六「ほほう?中々の身のこなしじゃな」
ジャ「いや俺さ、人間だった頃何かを観察するのが得意でさ。視力も良かったしその影響で何処をどうすればいいとか何と無く分かんだよね。その所為で目がデカくなったけど…(それに、態々ご丁寧に地面を砕いてくれなきゃ右か左のどちらかに逃げてた。あの威力は下手に避けてもダメなタイプだ…気をつけねーと)」
タイガー「まさかマスターの『タンクトップタックル』を躱せるなんて!?」
ブラック「よし弟よ、逃げる準備だ」
マスター「まさか俺のタンクトップタックルを躱せるとはな…(地面を砕いたのはミスだったか…だが焦る事は無い、まだチャンスはある)フンッ!」
何度も拳を振るうタンクトップマスターだが、ジャッカルはそれを躱していく、舎弟のタンクトップ達は腰抜けと言っていたがタンクトップマスターと獣六はある事に気づいてた。
マスター「(こいつ…俺のタックルを躱せる程速いのに態と全てギリギリで躱している。スタミナの消費を軽減して尚且つ正しく、正確に俺の攻撃を見定めるつもりか?)小賢しい!」
獣六「(人間は例えネットで守られていてもボールが来たら反射運動でつい仰け反って躱してしまう、だがそれは速いものに対してじゃ。あの若者は気づいてないんじゃろうが体感速度はかなり遅く感じ取るんじゃろうな、真正面からの攻撃なら100%躱せるじゃろう)」
ジャ「(そろそろ焦れったく感じて大技で片付けようとして来る筈だな)あの、もう帰ってくれませんかねぇ…」
マスター「悪いがそのつもりはない」
タンクトップマスターはしつこく纏わり付く様にジャッカルを逃さない様に、先回りをして攻撃を仕掛ける。
《チャリンチャリン!》
鬱陶しそうに攻撃を避けるジャッカルのもとに一台の緑と紫の毒々しい色柄のマウンテンバイクがやって来た。
タイガー「アニキ!何処からともなく謎の自転車が!?」
ブラック「よし弟よ!今すぐスタンディングポーズを取るんだ!
マスター「何だか知らんが邪魔だ!」
タンクトップマスターはチャリチャリと喧しくベルを鳴らしながら走るマウンテンバイクに向かって蹴りを放つも、ピョンと飛んでジャッカルの元へと走った。
ジャ「何だ?乗れってのか?」
マスター「(逃げる気か?)逃がさんぞ」
それを防ごうと駆けるタンクトップマスター。
ジャ「来た!こうなりゃ見様見真似だ!
『ロック・ザ・キャノン』!!」
ジャッカルは先程タンクトップタックルの様に地面を砕き、その礫の勢いでタンクトップマスターを持ち上げ、ジャッカルは地面から大岩を引きずり出してそれを放り投げローリングソバットの勢いで蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされた大岩はタンクトップマスターの体に見事に命中し近くを偶々通り過ぎたトラックに直撃した。
マスター「ゴハァッ!?ば、馬鹿な…」
タイガー「そんな、マスターが負けた!?」
ブラック「クソォッ!!仇を討つぞ!」
ベジタブル「そうだ!やっち「邪魔!」
へぶふぉ!?」
「んなろぉ!!」
「タンクトップ舐めんなやコラ!!」
ジャ「うおおおお!?彼奴ら山盛り来やがった、獣六さん!荷台に乗ってくれよ!」
獣六「ホッホッホ、良いじゃろう」
ジャッカルは不利と一瞬で感じ取り、荷台に獣六を乗せると周りのタンクトップ達を蹴散らしながら公園から脱出した。
***
タンクトップの群れから無事逃げ切れたジャッカル達は歩道をトボトボと歩いていた。因みに荷台はジャッカルに寄り担がれおり、獣六は寝そべっている。
獣六「お主、これからもどうするのじゃ?そんななりじゃ働く処か仕事だって出来んじゃろうに」
ジャ「やめてくれ、頼むからその重大な現実をストレートに叩きつけるのはやめてくれ。俺だって考えてるよ、どうやらこの体、排泄も欲求不満も起きないからどうやら生殖器とかは無いみたいだけど、少し小腹が空いて来た感じがする。翌々考えてみればこれからの事を思って食パン一切れしか食ってねぇよ俺…折角仕事も慣れてきて出世出来そうだったのによぅ…はぁー、どうしようかねホント」
溜息をついていると突然、近くの建物の壁が壊れ劈く様な悲鳴が聞こえた。その方をまた見るとアメフトの選手の様な格好をしたヒーローが胸から大量の血を流して倒れている。
ジャ「おい!大丈夫かよお前!」
「うぅ…き、君は?」
ジャ「あ、初めまして。私最近怪人になった災害レベル虎のジャッカル・デーモンと申します」
「あ、丁寧にどうも。僕はC級ヒーローのアメリカンフットと申します。ってこんな事してる場合じゃなかった!早くしないと…ぐあ!?」
ジャ「おいおい、無茶すんなよ!このまま動き続ければ出血多量で死んじまうぞ!」
アメリカン「だ、だけど…此処には君と同じ様に無理矢理怪人にされた人がいるんだ…」
ジャ「え…?此処ってCGSじゃないか!嘘だろ!?ここは俺が人間だった時に関わってた会社だぞ!!」
アメリカン「表向きはね…でも本当は武器の製造や密売、親の居なかったり売られたりする子供を奴隷の様に扱って戦争紛いの事をしているんだ。自分達は高みの見物で子供達を前線に立たせ、オマケに阿頼耶識を無理矢理取り付けているんだ!!」
ジャ「阿頼耶識って、嘘だろ、あんなマトモに扱えない欠陥品を使ってんのか!?しかも子供に!?信じられねぇ…けど同時に許せねぇよ!!」
アメリカン「そんな君に恥を承知で頼みがあるんだ。あそこにはこの傷を作った張本人がいる、そいつとは戦わなくていい…けれど子供達だけでも助けてくれないか?僕はもう戦えない。頼む!無力な僕の代わりに彼らを、子供達を助けてくれ!!」
ジャッカルは悔しそうに拳を握り、涙を流すアメリカンフットを見て心が震えた。彼の中ではヒーローらしい物は殆ど居ないと言うのが当たり前だった。アメリカンフットは自らの命を顧みず、全力で子供達を助けようとしているのだ。
獣六「行くのか?」
ジャ「あぁ、厄介ごとには首を突っ込みたくなかったが知り合いが悪事を働いているとなると話は別さ。それに、この力の使い道…それはヒーローの様に人々を守る、それが正解だと思う…」
獣六「そうか…なら止めんわい」
ジャ「ありがとうな、獣六さん」
そう言うとジャッカルは建物の中に入っていった。その背後を荷台で大人しくして居たマウンテンバイクが付いていく。
ジャ「何だ?お前も来てくれるのか?」
《チリンチリン!》
ジャ「よし、行くぞ!」
その姿を獣六は見ながら呟いた。
獣六「頑張るんじゃぞ…若人よ」
この時、獣六は気付かなかった。応急処置を済ませて気絶しているアメリカンフットに例の液体を持ちながら近づいてくる人影に……。
***
建物の中、ジャッカルはドアや壁を粉々に蹴り飛ばしながら突き進んでいた。
ジャ「よし、これで最後だ!」
《ベキャン!》
歪な音を立てながら鉄製のドアを殴り破ると、そこにはアメリカンフットの言った通り子供達とその子供達を警棒で殴ろうとしているCGSの社員達がいた。破ったドアの近くには道化師の帽子の様な物を被った男女とムッキムキのスポーツマンっぽい格好をした男がニコニコしながら此方を向いていた。
マルバ「か、怪人!?何故ここに!!?」
ジャ「何故はコッチのセリフですよ。何故ここに子供達がいるんですか?それにその振り上げている警棒に彼らの背中の出っ張り、納得できる様な説明が出来るのなら話してくださいよ」
マルバ「その声は銀城君か!?いや、これは、その、何と言うかだな………」
ジャ「あぁ、忘れてました。確か身寄りの無い子供達に阿頼耶識を取り付けて奴隷の様な扱いをし、更には戦争紛いの事をしているんでしたよね?怪人になった俺にはもう関係ないけれどこのまま放って置いたらウチの社長が可哀想ですね。てな訳でその顔面に一発拳を叩き込みます」
ヒィッ!?、と悲鳴を上げるマルバにバキボキと拳を鳴らしながら近付こうとすると道化師帽子達のリーダー格の様なマッチョが立ち塞がった。
ジャ「すみません、そこを退いてください。貴方には叩き込む拳を用意してないんですよ、それとも貴方がアメリカンフットの胸に切り傷を作った張本人ですか?」
「いや、俺はライザー。見ての通り人間だが犯罪者でもある。俺達は国に認められた戦闘集団でね、この馬鹿共を操っている奴らに雇われてね。あんたの目的は子供達の救出、俺らの目的は
ジャ「だとすると…貴方方と戦う事になるか。話し合いで解決出来ませんかねぇ?一応戦争経験してるからって言っても子供の目の前だ、荒っぽい事は避けたいんですよ」
ライザー「話し合いで解決出来たら、あそこで腰抜かしてる馬鹿の顔面に拳を叩き込もうとか考えないだろう?」
ジャ「そりゃそうか…ならやる事は一つしかねぇな」
ライザー「悪いが手加減なんてしないから、そのつもりでいてくれよ?」
正に一触触発の様な空気が流れて来た。二人の体から針の様な鋭さを含ませながら燃え盛る炎の様なオーラが発せられ打つかり合う。その余波で壁や窓にひびが入り、天井はミシミシと音を立てて、床は二人を中心に沈み始めた。
【ちょっとちょっと何ですかコレ!!何が起こっているんですか!?何故ここに彼がいるんです!!?】
すると、天井からモニターの様な物が出て来ると、謎のシルエットを映し出しながら驚きの声を上げた。
ライザー「何だ、あんたか?何か問題でもあるのか?」
【大アリですよ、彼はこちら側に引き込むつもりでいたんですからね。少し早いですけれど仕方がないですね、まぁ立ち話も何ですからこちらに呼びましょうか…】
謎のシルエットの顔の中心から赤い光が浮かび出たと思うと、光り輝いて辺りを包み込んだ。
この時、ジャッカルを含む物達は知るよしも無かった。目を開けた時、そこが阿鼻叫喚の地獄の始まるとは…
今回、コラボした作品は
○機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
○HUNTER×HUNTER
の二つです。
それと、キャラクター図鑑はネタバレになるので保留とさせて頂きますので、悪しからず………。