ハイスクールD×D ~復活のG~   作:さすらいの旅人

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今回は幕間で短いです。


第十三.五話

 コカビエルとエリーに太陽光を使って撤退に成功した俺は、廃工場から離れた住宅街にいる。

 

 まさかコカビエルとエリーが手を組んでたとはな……。しかも過去の戦争を起こす為に。

 

 最早コレは教会と堕天使側だけでなく、悪魔側にも関わる一大事だ。そうなれば一度リアスや冥界にいるサーゼクスに教える必要があるな。

 

 まぁ一先ずイッセー達と合流して……ん? イッセーの闘気(オーラ)に小猫と匙の他にリアスやソーナ達の魔力を感じる。リアスはともかくソーナもいると言う事は……これはバレたようだな。俺がエクスカリバー破壊に匙を勝手に連れ出してる事を。

 

 ………それにしても、向かわせた筈のゼノヴィアやイリナ、そして祐斗のオーラが何故イッセーの近くにいないんだ? 

 

 そう思いながらイッセーの闘気(オーラ)を辿って転移すると――

 

「おやおや。随分とご立腹のようだな、リアスにソーナ」

 

「「っ! リューセー(くん)!?」」

 

 正座をさせられてるイッセーに小猫、匙の三人を正座させてお説教中と思われるリアス(+朱乃)とソーナ(+真羅)を発見した。

 

「リューセー、話はイッセーから全て聞かせてもらったわよ。エクスカリバーを破壊する為に、教会側と共同戦線を張っていたようね」

 

「しかも私の眷族であるサジを無理矢理同行させたそうですね」

 

 おおう。お二人が随分とお冠のようだ。

 

 リアスはエクスカリバー破壊を黙認するも、悪魔側である俺が教会側と勝手に共同戦線した事に怒ってる。ソーナは俺が匙を無断で同行させた事に怒ってる。コイツ等が怒るのは無理ないな。

 

 因みにお説教されてる小猫や匙は俺に申し訳無さそうな顔をしてるが、別に気にしちゃいない。どうせ後になってからバレるのは目に見えてた事だし。だから口止め料はそのまま進呈するよ。おっと、匙には後ほど内密にソーナの水着写真をあげないとな。

 

「そう恐い顔をするなって、お二人さん。これには一応事情があって……」

 

「事情があるのなら、どうして私やソーナに事前に知らせなかったのかしら?」

 

 う~ん……今のリアスに誤魔化しは通用しないようだな。

 

 ………はぁっ。仕方ない。本当は教えたくなかったんだが、ここは素直に白状するとしよう。

 

「じゃあ結論から言わせてもらう。実は……冥界(そちら)で有名な夢魔(サキュバス)――エリガン・アルスランドがいるからだ」

 

「「っ!」」

 

 エリーこと、エリガンの名前を告げた途端にリアスとソーナは目を見開いて驚愕を露にした。

 

「え、エリガン・アルスランドって……番外の悪魔(エキストラ・デーモン)でありながらも、夢魔(サキュバス)の中で最上級悪魔クラスの力を持った元アルスランド家の次期当主じゃない!」

 

「冥界貴族の重鎮を殺した罪で指名手配犯となった為に今は断絶してますが、その彼女が何故この駒王町にいるのです?」

 

「コカビエルと手を組んでるからだよ」

 

「「なっ!」」

 

 ソーナの問いにアッサリ答える俺に、またしても驚愕する次期当主二人。

 

 そりゃそうだ。指名手配犯の悪魔とは言え、堕天使のコカビエルとまで手を組むなんて普通あり得ないからな。

 

 

 

 

 

 

「ちっ。この俺とした事が、あんな小手先の技で逃げられるとはな……」

 

「貴方さえ来なければ、こんな事にはならなかったのよ」

 

 隆誠に逃げられた二人は仕方ないと言う風に根城へと帰還していた。

 

 コカビエルが最高の獲物と戦え損なった事に落胆する様子を見せると、余計な邪魔をされた所為で未だに憤慨しているエリー。

 

 一触即発とも言える雰囲気を出してるエリーに、コカビエルは呆れた感じで苦笑する。

 

「随分あの人間にご執心のようだな。確か兵藤隆誠と言ったか? お前にとって人間はただの玩具じゃなかったのか?」

 

「ええ、今でもそう思ってるわよ。でも彼――兵藤隆誠(ダーリン)だけは別。私にとって特別な存在で、私に敗北を教えてくれた愛しい愛しい人よ」

 

「最上級悪魔のお前があの人間に敗北しただと? ……成程。その所為でお前は奴を憎んでいると言うわけか」

 

「憎む? 何で私がダーリンを憎まなければならないの? 私は本気で彼を愛してるのよ」

 

「………………は?」

 

 何の冗談を言っているんだと若干放心していたコカビエルに、エリーは気にせず言い続けようとする。

 

「私はこれまで色々な人間(おもちゃ)で遊んでいたけど、彼だけは別だった。私の誘惑(チャーム)を簡単に抵抗(レジスト)するどころか、物の見事に負かされた。私にとって初めての経験だった。その時こう思ったわ。彼の事を知りたい、彼とまた戦いたいってね」

 

「…………………」

 

「そして会って戦う度に段々胸が熱くなってくるの。今はもう彼に会うだけで身体が彼を欲しがるのよ」

 

「………元アルスランド家の次期当主とは思えん発言だ。そんなにあの人間が欲しければ自分の眷族にすればいいだろう。何故それをやろうとしない?」

 

 元とは言え次期当主のエリーは確か悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を持っていた筈だ、とコカビエルは呆れながら提案する。

 

「いくら貴方とは同盟関係でも、そこまで教えるほど親しくないわよ。だけどこれだけは言っておくわ。もし貴方が彼と戦うような事になったら――」

 

「おんやぁ? いつのまにか戻ってたんすか、お姉さん」

 

「あらあらフリード君じゃない。おかえりぃ~」

 

 コカビエルに忠告しようとするエリーだったが、フリードとバルパーが帰還した事で急に甘ったるくゆったりとした口調になる。

 

 突然口調が変わった事にコカビエルは呆れた様子を見せるも、咎めようとする様子は無かった。

 

「エリーよ、何故勝手な行動をしていた? お前にはフリードと行動せよと命じた筈だが?」

 

「そんな怖い顔をしないでよ~。別行動をしたのには訳ありだったんだからぁ~」

 

 バルパーが咎めるもエリーは悪びれもなく言う。そんな姿勢を見せるエリーにバルパーは更に不機嫌な顔となる。

 

「貴様、これ以上の勝手な行動は――」

 

「ところでお爺さ~ん、この根城にネズミが何匹か紛れてるけど、始末してもいいのよねぇ~?」

 

「何?」

 

 ネズミと聞いてバルパーは目を見開く。

 

「ねぇ、そこでコソコソしてないで、姿を現したらどうかしらぁ~!?」

 

 エリーは視線を向けてる先へ手を伸ばし、掌から無数の魔力弾を放とうとする。

 

『っ!?』

 

 魔力弾が木々に激突して爆発すると、何人かが姿を現す。

 

 爆発による煙が晴れると、そこには木場祐斗、ゼノヴィア、紫藤イリナがそれぞれ武器を持って構えていた。

 

「お前はあの時の……!」

 

「あらあら。誰かと思えば、この前の金髪くんじゃな~い。久しぶりねぇ~。ついでにダーリンと一緒にいた聖剣使いのお二人さんも」

 

 久しぶりに見た祐斗にエリーは笑みを浮かべるも、ゼノヴィア達を見た途端に不愉快そうな顔をする。

 

「ダーリンやイッセーくんが来るならまだしも、貴方たち程度じゃ満足出来ないわね~」

 

「「何だと(ですって)!?」」

 

 エリーの発言にゼノヴィアとイリナは激昂する。

 

 だが――

 

「フフフフ。まぁ折角根城に来たんだから、少しばかり遊んであげるわぁ~」

 

「おいエリー、今度は俺も遊ばせてもらうぞ」

 

「どうそお好きなようにぃ~。さぁ~て貴方たちぃ~、私たち相手に何分もつかしらぁ~?」

 

「「「っ!!」」」

 

 エリーから放つ無数の魔力弾、コカビエルが出す無数の光の槍が放たれた事に、根城に侵入した祐斗達は一時撤退するしかなかった。

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