ハイスクールD×D ~復活のG~   作:さすらいの旅人

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第二話

 深夜。

 

 俺はイッセーの部屋でイッセーが契約者の家に行く準備を待っていた。

 

 イッセーが未だに契約件数が0件の為、今月は何としてでも契約を取りに行くようリアスから強く言われていたからな。

 

 因みにそのリアスだが、夕食で俺との第一回料理勝負で見事に完敗した為、ショックを受けて部屋に篭っている。朱乃も朱乃で料理勝負で負けたことによりフラフラな状態で帰ったが。

 

 あの二人がショックを受けるのは無理もないだろう。何せ俺、リアス、朱乃が作ったそれぞれの料理を審査員のイッセー達が食べた後、全員揃って俺の料理を選んだんだからな。

 

 リアス側に有利な判定を下すといっていた母さんですら、『料理に嘘は吐きたくない』と苦々しい顔で選んでたし。その瞬間、リアスと朱乃はあ○たの○ョーみたく、全身が燃え尽きたかのような灰色になってたし。

 

 自分から料理勝負を仕掛けた俺が言うのはなんだが、二人の姿に思わず罪悪感を抱いてしまったよ。まぁ勝った俺が二人を慰める訳にはいかないから、一先ずそっとしておく事にした。

 

 とまあ、それはさておいてだ。俺としては気掛かりな事があった。

 

「なぁ兄貴、今日の木場は変だったよな? 何かやたらと聖剣について兄貴に問い質してたけど」

 

 そう。イッセーの言うとおり、祐斗が見せたあの凄まじい変わりようは異常だった。

 

 あの時詰問してきた祐斗に、俺は『あの聖剣は持ち主と一緒に持ってったから、何処にあるのかは知らん』と答えた。

 

 勿論嘘じゃなく、実際本当に知らない。あの時の俺はまだ幼少期で、力の使い方も全然コントロール出来ない状態だったから、敢えて干渉しなかった。

 

 尤も、現在はある程度力を使えても、今更あの聖剣をどうこうしようだなんて微塵も思ってない。

 

 俺の返答に祐斗は――

 

『……そうですか。すみません、突然変なことを聞いてしまって』

 

 ――と言ったらすんなり引き下がった。けれど目は未だに聖剣に対しての憎悪は消えなかったが。

 

「……祐斗が聖剣に何かしらの憎悪を抱いているのは確かだが、今の状況では何とも言えんな」

 

「珍しいな。裏事情に色々と詳しい兄貴がそんな事を言うだなんて」 

 

「詳しいと言っても、相手のプライベートの事までは知らん。まぁ祐斗の過去を調べる方法はいくらでもあるが」

 

「………前から思ってたけどさぁ、兄貴って探偵とかに向いてるよな。今までも教会連中の一部が裏でやってた悪行を暴いたりしてたし。将来その職業に就いたほうがよくねぇか?」

 

 探偵、ねぇ。元とは言え神が人間の秘密を調査するって、色々とツッコミ所があり過ぎるな。

 

「案外それも良いかもしれんな。何ならお前が高校卒業したら、アーシアと一緒に俺の助手として雇ってやるぞ」

 

 あり得ないだろうが、もしミカエルや他の天使達が知ったら(こぞ)って聖書の神(わたし)の助手になりたがるだろう。

 

「う~ん……じゃあ俺が就活困難になった時に頼むわ」

 

「こんにゃろう。良い根性してるじゃないか。俺はいざと言うときの滑り止めか?」

 

 もしミカエル達が知ったら絶対怒りそうだ。聖書の神(わたし)の助手と言う地位を滑り止め扱いするとは何て罰当たりな、みたいな感じで。

 

 まぁ俺としては今そんな事どうでもいいだが。

 

「っと。お喋りは此処までだ、イッセー。今回は即行で契約者の下へ転移するぞ。今度はちゃんと契約取ってこいよ」

 

「分かってるって」

 

 そう言ってイッセーが俺が事前に出した転移術の陣の中心に立つ。それを確認した俺は、イッセーを前以て知った契約者がいる場所へと転移した。

 

 この時、俺はまだ知らなかった。イッセーが会った相手が、嘗て聖書の神(わたし)と決別した堕天使の総督である事を。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 あれから数日経って、今は学校の昼休み。

 

 オカルト研究部は今度やる球技大会の練習の日々を送っていた。勿論、夜の悪魔的な仕事もやっているが。

 

 そんな中、おかしな事が起きていた。それは木場祐斗。この数日、ずっと物思いにふけて心ここに在らずと言う有様だった。

 

 そうなったのは数日前に兵藤家でやったオカ研定例会議の翌日からだ。その時からずっと難しい表情で何かを考え込んでいて、定例のオカ研会議も全く話し合いに参加してないし、球技大会の練習も消極的だった。更には祐斗のクラスでも話題になっているようだ。

 

 アイツがああなったのは、聖剣が写った写真を見たからだと俺は確信してる。本当なら祐斗がどうして聖剣にあそこまでの憎悪を抱いてるのかを調べたいところだ。しかし、まだ何も起きてない状態で祐斗の過去を探るのは流石に気が引けたので、今は敢えて放置している。このまま何も起きず、いつもの祐斗に戻って欲しいと願いながら。

 

「ごちそうさまでした」

 

 母さんが作った昼食用の弁当を食べ終えた俺は、この場にいない母さんに対して言う。

 

 そして食べ終えた俺は弁当箱を鞄に仕舞い、部室へ行こうとする。今日は昼食を食べ終えたら部室に集まって、球技大会に対するミーティングをするらしい。

 

「おい兵藤ぉ、お前のエロ弟がぁ……!」

 

 教室を出ようとする俺に、クラスメイト達が俺を引きとめた。気のせいか、連中が何やら殺気立っているような感じだ。

 

「何だお前等? 俺これから部室に行かないといけないんだが」

 

 ここ最近、コイツ等はイッセーの事について俺に色々と尋ねてくる。それが続いてる所為で俺はウンザリ気味だ。もういい加減にして欲しいよ。

 

「その前に教えてくれぇ~……! お前のエロ弟からとんでもない噂が流れてるんだよぉ~……!」

 

 クラスメイトがそう言った瞬間、他の連中もウンウンと頷いて殺気立って行く。この様子だと、この前のリアス関係についての噂だと思うが。

 

「どんな噂だ?」

 

「何でもあのクソ野郎は美少女をとっかえひっかえしている野獣で、リアスさまと朱乃お姉さまの秘密を握って鬼畜三昧のエロプレイを強制してるらしいぞぉ!」

 

「………はぁ?」

 

 何だその噂は? アイツがリアス達にそんな事をしてる訳ないんだが。

 

 余りのおかしな噂に俺が首を傾げてると、他のクラスメイト達が続いて言おうとする。

 

「更にアイツは学園のマスコットアイドル塔城小猫ちゃんのロリボディにまで毒牙を向けて、未成熟な体を貪りつくしてるらしい!」

 

「そして、奴の貪欲なまでの性衝動は転校したてのアーシアちゃんにも襲い掛かってるじゃないかぁ!」

 

「あと他にも女の子だけじゃなく、同性の木場くんにも性欲を向けてるそうじゃない!」

 

「どっちなの兵藤君? あのエロ弟が攻めなの? 受けなの? 私としては木場くんが攻めなのを願ってるんだけど」

 

 最悪な噂だな、おい。リアス達だけじゃなく、男の祐斗もあるのかよ。

 

「……色々とツッコミ満載だが、先ず最初に教えてくれ。その噂の出所は?」

 

「聞いた話だと、エロ弟と一緒に居る変態三人組の二人が言ってたそうだ」

 

 ……噂を流したのは松田と元浜か。ったく、アイツ等は友人のイッセーを外道に陥れたいのか?

 

 恐らくアイツ等の事だから、オカ研には言ってリアス達と仲良くしてるイッセーに嫉妬して、仕返し気味にさっき聞いた噂を流したんだろう。本当にしょうがない奴等だ。

 

 そしてソレを聞いたイッセーも、恐らく松田と元浜を無言で殴っているだろう。これがもし付き合いが長くなければ、本気でボコボコにしてると思う。俺なら相手が付き合いの長い友人であろうとも、それなりの制裁を下しているがな。

 

 一先ずコイツ等の相手をするのは面倒だったので、「噂が本当だったら俺が直接お仕置きしておく」と言って部室へ向かう事にした。俺の返答にクラスメイト達は引き下がったが――

 

「是非とも木場くんが攻めである事を聞いといて!」

 

「木場くん×エロ兵藤のカップリングは絶対譲れないわ!」

 

 …………女子の戯言は敢えて何も聞かなかった事にしておこう。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「聞いたぞイッセー。お前、とんでもない噂が流れてるそうだな」

 

「おいおい、三年にまで流れてるのかよ……。松田と元浜め、何て奴等だ。こんな事ならあと二~三発殴っときゃ良かったな」

 

「い、イッセーさん、暴力はいけませんよ」

 

 旧校舎に着くと偶然二年のイッセーとアーシアと合流したので、一緒に部室へ行く事となった俺。

 

 その途中で噂の事を言った途端、イッセーが松田と元浜に対して恨めしげな台詞を言う。どうやら既に二人を殴っていたみたいだが。

 

 そして部室に入ると、既に俺達以外のオカ研メンバーがいた。ついでに、部員じゃない面々もいる。

 

「おお、ソーナじゃないか。久しぶりだな」

 

「ええ。この前以来ね、リューセーくん」

 

 ソファーに座っている駒王学園の生徒会長――支取蒼那ことソーナ・シトリーがいたので、俺はすぐに声をかけた。俺の挨拶にソーナは俺と同じく挨拶で返す。

 

 まさかオカ研の部室で駒王学園トップアイドル三人が集結するとは。凄い光景だよ。順位としては一番がリアスで二番が朱乃、三番がソーナだ。

 

 生徒会長のソーナが三番目である事に疑問を抱く者がいるだろうが、彼女は男子よりも女子の人気の方が圧倒的だ。ある意味でリアスや朱乃よりも人気がある。

 

 因みに俺がどうして名前で呼んでいるかについては、ミルたんの依頼報告後に生徒会へ顔を合わせた際、ソーナから名前で呼ぶよう言われたから。理由は『リアスに名前で呼ばれてるのに、私だけ名字で呼ばれるのは不公平なので』だそうだ。だから俺は支取からソーナと名前で呼び換えてるって訳だ。

 

 まぁ俺が彼女を名前で呼んでる事により、クラスの連中に色々と問い詰められたがな。特にソーナを慕っている女子達から。

 

 もうついでに――

 

「兵藤先輩。いくら会長に名前で呼んでも良いといわれたからって、ちょっと馴れ馴れしくないですか?」

 

「君も相変わらずだな」

 

 俺は目の前に居る生徒会唯一の男子――(さじ)(げん)()(ろう)から敵視されてるんだよな。

 

 コイツは最近生徒会の書記として追加メンバーで入った二年の男子生徒。当然コイツも悪魔だ。

 

「お止めなさい、サジ。先輩であるリューセーくんに対してその態度はなんですか? 失礼ですよ」

 

「す、すみません、会長」

 

「私にではなく、彼に謝ってください。ごめんなさい、リューセーくん。うちの眷族が失礼な態度を取ってしまって」

 

「……すみませんでした」

 

 ソーナに言われたとおり不満ながらも俺に謝ってくる匙。

 

「兄貴、何か恨まれるような事でもしたのか?」

 

「まぁちょっと、な」

 

 匙が俺にああ言う態度を取ってる理由は知ってるから、俺としてはあんまり気にしてない。

 

「それはそうと、何故ソーナたち――正確には上級悪魔シトリー家の次期当主であるソーナ・シトリーや、その眷属達が全員此処に来てるんだ? 確かソッチは『表』の生活以外で『裏』の仕事をしてるオカ研とは互いに干渉しない事になっているんじゃなかったか?」

 

「……やはりあなたは私たち生徒会だけでなく、コチラ側の事情も知っていたようですね」

 

「この学園に入学した以上色々と調べたからな。ついでに君があの魔法――」

 

「リューセーくん。いくら調べた情報とは言え、人前で公開するのはどうかと思いますよ?」

 

 ソーナの姉について触れようとするも、突然ソーナが割って入るように怖い笑みを浮かべながら言ってきた。

 

 ああ言ってくるって事は、やはりソーナは未だにあの魔王少女(・・・・)について触れて欲しくないようだ。

 

「それは失礼。じゃあ話を戻すけど、ソーナ達が此処に来た目的は?」

 

「今日はお互いに下僕が増えたので、その紹介と挨拶に来たのです。とは言え、リューセーくんは別として、そちらのお二人は眷族候補らしいですが」

 

「……こっちにも色々と事情があるのよ、ソーナ」

 

 ソーナが含んだ言い方をする事に、リアスが嘆息しながらもそう言い返す。自分とイッセーの実力差があり過ぎて今も眷族に出来ない、なんて言える訳が無いよなぁ。

 

 それでもリアスは何とか大好きなイッセーを自分の眷族にしようと頑張っているようだが。因みにアーシアはイッセーと一緒に正式な眷族悪魔にする予定だから、未だに人間のままだ。

 

「えっと、部長の眷族候補の兵藤一誠です」

 

「お、同じく部長さんの眷族候補、アーシア・アルジェントです」

 

 自分達の紹介と挨拶だと分かった二人は、すぐにソーナに名乗りながら挨拶をする。

 

「よろしく、兵藤一誠くん、アーシア・アルジェントさん。それにしても兵藤くん、あなたは兄のリューセーくんと同様に色々と驚かされましたよ。まさか学園の問題児の一人である君が、あれほどの実力者だったとは予想もしませんでした」

 

「は、はぁ、どうも。もしかして、部長から聞いたんですか?」

 

「いえ、この前の『レーティングゲーム』で知ったのです」

 

「………も、もしかして、か、会長も見てたんですか?」

 

 嫌な事を思い出すようにイッセーが汗ダラダラと流しながら尋ねると――

 

「ええ。勿論見ました。リアスがあなたに惚れるのは無理もないと良く分かりました」

 

「いぃぃやぁぁぁ~~!!」

 

「い、イッセーさん、落ち着いて下さい!」

 

 ニコリと答えるソーナにイッセーが頭を両手で押さえながら悶え始めた。イッセーの突然の行動に、この場に居る全員が驚愕する。

 

「ソーナ、悪いがその話題に触れないでくれ。今のコイツにとってはちょっとした禁句(タブー)になってるから」

 

「そ、そうだったの。ごめんなさい、兵藤くん。私としたことが……」

 

「………いえ、大丈夫です」

 

 悪い事をしたとすぐに謝るソーナに、イッセーはちょっと間がありながらも何とか元に戻った。

 

「兵藤先輩、この変態三人組の一人が本当に『レーティングゲーム』で活躍してたんすか? とてもそうは見えないんすけど」

 

「少なくとも、今の君ではイッセーの相手にすらならないよ」

 

「なっ! お、俺がこんな奴に!?」

 

 俺が事実を告げるも、匙は納得行かないような表情をしていた。

 

「ああ。それだけ君とイッセーとでは実力差があり過ぎるって事だ」

 

「………いくら自分の身内だからって贔屓し過ぎてませんか? 俺はこう見えて駒四つ消費の『兵士(ポーン)』です。最近悪魔になったばかりですが、それでもあの変態なんぞに負けないっすよ!」

 

「ほう? 言うじゃねぇか」

 

 挑戦的な物言いをする匙にイッセーがピクッと反応すると、ソーナが鋭く匙を睨む。

 

「サジ。お止めなさい」

 

「し、しかし、会長!」

 

「リューセーくんの言うとおり、いまのあなたでは弟の兵藤くんに勝てません。フェニックス家の三男を圧倒しただけでなく、その眷族たちの主力を彼一人で倒したのですから。人間でありながらも、赤龍帝の名は伊達ではないということです」

 

「赤龍帝!? ていうか、フェニックスや眷族たちをこいつが!? あのライザーを倒したのがリアス先輩だって聞いたから、俺はてっきりコイツは木場や塔城さんや姫島先輩の足を引っ張っていたものだと……」

 

「悪かったな!」

 

 匙が目元引き攣らせながら見ているのに対し、イッセーが心外だと言わんばかりに叫び返す。

 

 ってか匙君、君はイッセーを甘く見すぎてるよ。コイツが本気になれば、君程度を数秒で瞬殺出来るんだからさ。

 

 すると、ソーナが再びイッセーへ頭を下げる。

 

「度々ごめんなさい、兵藤くん、アルジェントさん。うちの眷族はまだ実績がないので、失礼な部分が多いのです。もしよろしければ同じ新人同士、仲良くしてあげてください」

 

 薄く微笑みながらソーナが二人にそう言った。相変わらず氷の微笑だねぇ。

 

「サジ」

 

「え、は、はい! ………よ、よろしく」

 

 渋々と言った感じで匙がイッセーに頭を下げた。それでもまだ不満のようだが。

 

「よろしくお願いします」

 

 アーシアが匙に屈託のない笑顔で挨拶を返す。

 

「ハッハッハ! アーシアさんが人間でも大歓迎だよ!」

 

 突然元気になったかのように匙がアーシアの手を取って、イッセーの時とは正反対の行動を取る。

 

 しかもアーシアの手を馴れ馴れしくセクハラするような触り方のように見えた。

 

「……なぁ兄貴、アイツをドラゴン波で殺しても良いよな?」

 

「おいおい、いきなり物騒な事を言うな。それにソーナが言ったろ? 今回は挨拶に来ただけってさ」

 

 

 パチンッ!

 

 

 俺が指を鳴らした瞬間、匙の周囲には十数本の光の剣と槍が囲んでいた。穂先は匙に狙いを定めたままで。

 

『…………………』

 

 この光景に匙だけでなく、この場に居る全員が頬を引き攣らせて固まっていた。

 

「匙君、俺も改めて挨拶しておこう。これからもよろしくな。無論俺だけじゃなく弟のイッセーの事もよろしく。ついでに俺の妹分であるアーシアに邪な理由で手を出すような事をしたら、その光の剣と槍が一斉に君を串刺しにするから覚悟しておくように♪」

 

「………………は、はい」

 

 俺からの挨拶に匙は恐怖に怯えて固まりながらも返事をする。

 

 その後からは大した問題も無く、リアスとソーナの話し合いは終わった。

 

 尤も、悪魔のソーナや眷属達は完全に俺が強めの光の剣と光の槍を出せる事に物凄く警戒されてしまったが。

 

 だから俺は――

 

「さっきは悪かったな。お詫びとして今度ソーナ達に俺の手作りスイーツを披露するよ。パティシエほどじゃないが、それなりのスイーツは作れるから」

 

「っ! ならば私もリューセーくんにお菓子を披露しましょう」

 

 詫びのスイーツを作る事にしたが、何故かソーナが俺に対抗するように自分もスイーツを作ろうとしていた。

 

「か、会長! ここは彼が作るお菓子の評価をしてみるのが宜しいかと!」

 

 しかし、副会長の真羅(しんら)椿姫(つばき)や他の生徒会メンバーが一斉に阻止していた。

 

 何だ? ソーナがスイーツを作るのは何か不味いんだろうか?

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