ハイスクールD×D ~復活のG~   作:さすらいの旅人

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前回が長かった分、今回は短いです。


第二十三話

「………おいこら待てクソ兄貴ぃ!! アーシアに服脱げって何抜かしてんだゴラァ!?」

 

 俺の台詞で固まっていたイッセーだが、数秒後に怒鳴り散らしてきた。アーシアは未だに状況が掴めず固まっているが。

 

「まさか治療とか言っといて、動けねぇ俺の目の前でアーシアにエロいことさせんじゃ――」

 

 

 パシンッ!

 

 

「#”=~$($’%(&)’%!!!」

 

(たわ)け。俺はドスケベなお前と違って真面目な理由で服を脱げって言ったんだ」

 

 下らん事を言ってるイッセーに思わず患部を軽く叩いた直後、痛ましい悲鳴があがった。患部と言ってもイッセーの身体全部だが。因みに叩いた患部は片腕だ。

 

 と言うか、俺がアーシアに如何わしい事をしようと思ってたなんて心外だ。いくら弟と言えど、少しばかり頭にきたよ。俺はそんなに信用ないのか?

 

「ほら。アーシアも固まってないで早くしてくれ」

 

「………あ、は、はい。でも……」

 

 正気に戻るアーシアだったが、それでも服を脱ごうとするのを躊躇う様子。更には顔を赤らめている。

 

 まぁ確かに、いきなり俺の目の前で服を脱げだなんて言われたら、アーシアの反応は至極当然だ。

 

「アーシア、恥ずかしい事をさせるようで悪いけど、君がこれからやる治療に必要な行為なんだ。そうしないとイッセーの傷が治らない」

 

「っ……」

 

 俺の言葉を聞いたアーシアはハッとするように目を見開いた。俺が真剣に言ってる事で分かってくれているんだろう。

 

「後で俺を好きなだけ罵倒しても殴ってもいいから、取りあえず今は俺の言うとおりにしてくれ。この通り」

 

「……わ、分かりました」

 

「おいおいアーシア! マジで脱ぐの!?」

 

 顔を赤らめながらも決心するアーシアは服に手を掛けようとする。それを見たイッセーが驚くも俺は一先ず無視。

 

「じゃあ俺は後ろを向いてるから」

 

「は、はい。えっと……リューセーさん、全部脱げば良いんですか?」

 

「いや、下着のブラまでで良いよ」

 

「おい兄貴! それって素っ裸一歩手前じゃねぇか! そこまで脱がせる必要あんのか!?」

 

 あるから言ってるんだろうが。それにイッセー、お前にはこれから天国とも思える治療をさせてやるんだから、少し黙っててくれ。尤も、それはある意味地獄とも言えるが。

 

 俺が後ろを向くと、アーシアはシュルシュルと服を脱ぎ始めた。

 

 そしてさっきまで怒鳴っていたイッセーが急に静かになったので思わず見てみると、俺の背後で服を脱いでいるアーシアをガン見していた。

 

 アーシアはイッセーに服を脱いでるところを見られても大して気にしてないようだ。その証拠に何の声もあげていない。好きな男には見られてもOKってところか。

 

「……お、終わりました、リューセーさん」

 

 終わったと言うアーシアに俺が身体ごと振り向くと、ショーツ以外を脱いだアーシアがいた。俺を見た途端、アーシアは凄く恥ずかしそうに顔を赤らめている。

 

 ゴメンな、アーシア。こんな恥ずかしい真似をさせちゃって。後でちゃんと詫びるから。

 

「……の、脳内保存……脳内保存……!」

 

 因みにイッセーは未だに全裸一歩手前のアーシアを見ながらブツブツと呟いていた。

 

 重傷だってのに、イッセーのスケベ根性は未だ健在のようだな。これが普通の人間だったらエロい事を考えてる暇なんか無くて、激しい痛みに悶え苦しんでいるんだが。

 

 まぁこのスケベ根性がある事によって、今までの修行を乗り越えられてきた。そして今回の治療でもかなり大助かりになる。

 

 さて、イッセーがアホな事をしてる間に早く始めるとするか。

 

「それじゃあアーシア、両手を前に出しながら『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』を展開してくれ」

 

「は、はいぃ……」

 

 顔を赤らめながら俺の指示に従うアーシア。

 

 そこから一対のエンゲージリング状となってる神器(セイクリッド・ギア)――『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』を展開したのを確認した俺は、そっと優しく彼女の手を握る。

 

「これから『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』の力を強制的に引き出す。それは当然、君に掛かる身体の負担も大きい。念の為に再度確認するが、覚悟はいいな?」

 

「………はい、お願いします!」

 

 真剣な顔をする俺の問いに、アーシアはすぐに引き締まった表情をしながら力強く頷く。

 

「結構、じゃあいくぞ」

 

 俺が自身の両手から力を送り込むと――

 

 

 パァァアアッッ!!!

 

 

「きゃあっ!」

 

 突如『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』から淡い光を発した。その光はアーシアの手だけでなく、徐々にアーシアの全身から発していく。

 

「せ、制御が……!」

 

「お、おい兄貴、これってヤベェんじゃ!?」

 

 自身から発してる淡い光を抑えようとする試みるアーシアだったが、それでも光は収まる気配はない。

 

 危険な状態だと判断したイッセーが止めさせようと言ってくるも、俺は彼女にアドバイスを送る。

 

「アーシア、両手だけで制御しようとするな。身体全てを使え。そしてイメージしろ。自分自身が『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』だと」

 

「私自身が……ですか?」

 

「そうだ。目を閉じて集中するんだ」

 

「………はい」

 

 俺のアドバイスにアーシアが辛そうな顔をするも瞑目する。次に集中しようとするのか、祈る仕草のように手を合わせようとした。

 

 すると、さっきまで発していて淡い光が徐々に抑えられようとしていく。

 

 ………まさかアレだけのアドバイスだけで、こうも簡単に制御するとは。流石は俺の妹分だ。どこかの愚弟とは違って、のみ込みが早くて良い。

 

「上出来だ。抑えた光をそのまま維持しててくれ。お次は――」

 

「え? きゃあっ!」

 

 俺がアーシアに向かって手を伸ばすと、途端にアーシアが浮かび上がる。理由は言うまでもなく、俺が力を使ってアーシアを浮かせているからだ。

 

 いきなり浮かされた事にアーシアが軽く悲鳴をあげるも、俺は気にせずそのままベッドで横たわっているイッセーと向き合わせる。

 

「い、イッセーさんが目の前に!?」

 

「おいおい兄貴! 何でアーシアを俺の目の前で浮かせてんだ!? 何かあともう少しで触れそうになるんですけど!?」

 

「イッセー、ちょっと痛いだろうが我慢してくれ」

 

「へ? 痛いっておひょぉぉおおおおお!!!」

 

 イッセーの身体の上に浮かばせているアーシアをゆっくり下ろした。二人の肌がピッタリと密着した途端、イッセーがおかしな悲鳴をあげる。

 

「はう! ご、ゴメンなさいイッセーさん!」

 

「だ、だだ大丈夫だアーシア! つ、つーかクソ兄貴ぃ! なんで俺とアーシアを密着させてんだよぉ!?」

 

「文句言ってる割には随分と嬉しそうな顔をしてるな」

 

 アーシアの柔らかい肌に密着してる事で、今のイッセーは痛みなんかどうでもいいと思ってる筈だ。痛みよりアーシアの柔肌優先と言うスケベ根性が働いてる。

 

 因みに今のイッセーはトランクス一丁の全裸一歩手前状態で、今のアーシアの姿と何ら変わりない。早い話、二人は裸で密着してるようなもんだ。もしこの場面をリアスが見たら、『何で治療させる為にこんな事してるの!?』って言いながら間違いなく俺に食って掛かるだろうな。

 

「さてアーシア、抑えてた光を解放すると同時に、イッセーの身体に光を流し込むようなイメージをしろ。」

 

「で、でもリューセーさん、こんな状態では……!? 何かイッセーさんの体温がどんどん高くなってきて……」

 

「あががが……む、無心! 無想!!」

 

 大好きなイッセーと密着してる事でアーシアは物凄く困惑気味だった。

 

 因みにイッセーはアーシアとの密着により、股間のある物を必死に抑えこもうとしてるのか瞑想していた。尤も、既にイッセーのトランクスが立派なテントとなっている。本人は気付いてるかどうか知らんが。

 

「イッセーの事は気にするな。今は傷の治療に集中しろ。ほれ、以前リアスの別荘で修行した時にやった、バラバラになった水晶玉を完全修復するようなイメージでやってみろ。早くしないとイッセーが死んでしまうぞ」

 

「っ! は、はい!」

 

 俺の更なるアドバイスにアーシアは再度瞑目する。

 

 すると抑えられていた光が解放した途端、それはイッセーの身体に流れるように進んでいく。

 

「お、お、おおおっ! な、何だぁぁあ!? 痛みがどんどん引いてる……!?」

 

「はあっ! はあっ! はあっ!」

 

 治癒の光により、イッセーの身体が回復していくも、アーシアの息が段々上がり始めてきた。

 

 今のアーシアは治癒の光を全てイッセーに注ぎ込んでいるから、かなりの負担が掛かっている。今まで両手だけで治癒していたが、今度は体全体を使っての治癒だから負担もかなり大きい。

 

「はあっ! はあっ! イッセーさん、私はどうなってもいいですから、どうか、治ってください……!」

 

「あ、アーシア!? そ、そんな顔をされると、俺、もう……!」

 

 顔が赤くなってる上に息も荒くなってきているアーシア。それを至近距離で見てるイッセーは何かが弾けそうな様子。

 

 それが十秒ほど経つと――

 

「い、イッセーさぁぁああんッ!!」

 

「あ、アーシアもうらめぇぇええええッッ!」

 

 

 パァァアアッッッ!

 

 

 アーシアが全ての光を解放したのか、途端に部屋全体を覆う輝きを発した。凄くどうでもいいが、イッセーはイッセーで気持ち悪い声を出していた。

 

「ぜえっ! ぜえっ! ぜえっ!」

 

「はぁっ……はぁっ……イッセーさぁん……。……すぅ……すぅ」

 

 光が消えると、イッセーとアーシアはさっきまでと同じく密着したままだ。

 

 本来は傷の治療の筈なんだが、イッセーとアーシアがまるで情事を終えたかのようにグッタリとしていた。

 

 そしてアーシアは力を全て使い果たしたのか、イッセーの顔を見た途端に眠ってしまう。安堵したかのように優しい笑みを浮かべながら。

 

「ふむ……どうやら成功のようだ。よくやったな、アーシア」

 

 イッセーの状態を確認する為に肩に触れて内部を探ると、さっきまでズタズタ状態だった身体の組織や、皹と骨折だらけの骨が元の状態に戻っていた。

 

 俺が力を使い果たして眠っているアーシアに賛辞を贈ると、イッセーはすぐに動き出した。

 

 密着してるアーシアから離れようと、起こさないよう優しく自身の隣に運ぶ。ムクッと起き上がると、アーシアの身体を冷やさせない為か、すぐに布団を被せた。

 

 そしてイッセーは次に俺を見た途端――

 

 

 ガッ!

 

 

「おいこらクソ兄貴ぃぃっっ!! アーシアになんつーことさせてやがんだぁぁ!!??」

 

 一瞬で俺に近づいて胸倉を掴まれた。

 

「ほう。動けるまで回復したか。流石はアーシアだ」

 

「人の話を聞きやがれ!」

 

「五月蝿い奴だ。さっきまでアーシアと密着して凄く喜んでたじゃないか」

 

 あと苦しいから放してくれ。

 

「う、うっせぇ! それとこれとは別なんだ! つーかアーシアに服を脱がしてあんなエロいことさせんじゃねぇよ! これじゃアーシアが部長みたくエッチな子になるじゃないか!」

 

 その台詞、厨房で料理中のリアスが聞いたら絶対に怒るだろうな。

 

「服を脱がせたのは治療の一環で必要だったんだよ。肌と肌で密着させる事で、『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』の流れを良くする為にやったんだ」

 

「だからって――」

 

 理解はしつつも文句を言うイッセーだったが――

 

 

 グギュルルルルルルルッッッ!!

 

 

「がっ、ごっ………!」

 

 突如何かが鳴るような音がした。その直後にはイッセーは両手で腹を抑えながら両膝を床に付ける。

 

「おっ、次の反動が来たか」 

 

 イッセーの異変に俺は大して慌てることなく、次の行動に移った。




あと数話で三巻の内容が終わる予定です。

ついでに自分もアーシアのような美少女と肌を密着して治療されたいって人がいましたら手を挙げ………なくて結構です。
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