銀青!   作:夏祈

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第5話

その瞬間、穴の近くのほうからドゴォ!!という音とともにシュラが吹っ飛んできた。

体を守るような態勢は取れていたものの、シュラの体は近くの木に激突する。

 

「「⁉」」

 

「くそ、馬鹿力め…」

そんなことをブツブツ言いながらこちらの存在に気づく。

「ぐ…おい、雪男!燐!ここで変な奴見てねーだろうな!!」

いきなり吹っ飛んできたかと思えばそんなことを言った。

 

「シュラさん、大丈夫ですか⁉というかどうしたんですか!」

 

「こんぐらい、平気だ。ち、話は後だ。それより、この森で人を…」

そういいながら、こちらに歩いてくる。

 

燐と雪男顔を見合わせ、介抱中の人を見る。

森であった人といえば何故か倒れていた、この人だけ。

 

そのとき雪男はふと、今回のことを思う。

この黒い穴が現れて一週間近くがたつ。

まだ何か事件が起こったり危険なことがあったわけでもないが、念のためということで数日前から立ち入り禁止になっている。

数日前から、立ち入り禁止。

じゃぁ倒れているこの人は…?

 

「シュラ、倒れている人ならここにいるぞ。雪男が手当してる」

 

途端、シュラの目が大きく開かれた。

「雪男、燐!そいつから離れろ‼」

 

「ーーーーは?」

「シュラさん、何を言って、」

 

そのとき。

介抱中の人が、今まで苦しそうだった人が、バッと立ち上がり、殴りかかってきた。

 

「ッ‼」

 

燐と雪男は素早く避け、そのまま続けて殴りかかってきたところを燐が木刀で受け止める。

クロは瞬時に巨大化し、噛みかかる。

それを避け、その人は、大きく笑った。

 

「ハハ、わざわざ介抱してくれてありがとうよ‼」

 

そして次の瞬間ーー自分の足元に、黒い穴を出現させ、その穴に呑まれていった。

その黒い穴も、その人が呑んだ瞬間に消えていった。

 

「な、オイ⁉」

 

燐があとを追おうとして、次の問題が出てきた。

 

「お前ら‼あそこの黒い穴まで走れ‼」

シュラが叫んだ。

シュラの後ろに見えたのはアマイモン。

 

「なんでこんなところにアマイモンが…⁉」

「んなことは後回しだ。今はこんな状況じゃ戦えねぇ、それにさっきのあいつを探し出していくほうが先決だ。何かしら今回のことに関係があるはずだからな」

走りながらシュラは言う。

 

 

目の前に、最初にみた黒い穴。

「飛び込むぞ‼」

 

「え、ちょっ…⁉」

 

シュラは燐と雪男の首元を掴むと、先に穴に落とした。

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