「ここが坂田さんの家か?でけーな」
「そうか?」
銀時と燐は万事屋銀ちゃんに来ていた。
そんな会話をしながら、銀時がガラガラと戸をスライドした瞬間、
燐の目には銀時に向かっていく足らしきもの見えた。
そして見えたのは一瞬のことであり、
「―――――ぐはァッ!?」
銀時が吹っ飛んだ。
「さ、坂田さん!?」
「遅いネ銀ちゃん!!ゴミ捨てに行くのにそんな時間かかるなんて聞いたことないヨ!!」
神楽が蹴飛ばしたのだった。
後ろ、神楽の奥の方から新八が出てくる。
「神楽ちゃん、やりすぎだよ」
そこで新八はもう1人の来訪者に気がついた。
「えっと、どちら様で?」
「え…あ、俺か?」
いきなり目の前の人物が蹴飛ばされ、呆然としていた燐は会話が頭に入っていないみたいである。
「ってェ…」
銀時が復活した。
「銀さん、この方は?」
「ん?あぁ、こいつは…あれ、何だ?」
「はい?なにか依頼の方ですか?」
え、え、と燐が戸惑っていると、銀時が声をかけた。
「こいつは依頼じゃねぇよ。まぁ、燐。ともかく入れや」
銀時は燐を中へと促し、全員を座らせた。
神楽と新八には何と説明しようか…と結構心の中で悶々としているのである。
出会って数分、名前だけを名乗って連れてきて、しかも空から落ちてきました…なんて、誰がハイそうですかってなるか…。
「あ、えぇと俺は奥村燐。よろしくな」
気まずい雰囲気に耐えられなくなったのか燐は二度目の自己紹介を始める。
(おれはくろっていうんだ、よろしく!!)
クロも燐の肩に乗り、自己紹介をするが、周りから聞くと『にゃーん』としか聞こえないためどうしようもなかった。
「僕は志村新八」
「私は神楽ネ。ヨロシクアル」
2人ともとりあえずは自己紹介をするのだった。
「ワン!!」
定春も何気に加わっていた。
クロは少し毛を逆立てている。
「でかい犬だな」
「定春っていうネ!」
「定春か。触ってもいいか?」
燐は立ち上がり、モフモフの白い毛並みに手をのばしたとき。
「あ、燐くん、危な」
新八が声をあげるも遅く、
「へ?」
がぶり、と。
燐の上半身は定春の大きな口に収まったのだった。
ーーーーーーーー
「これでよし、と」
新八の声とともに燐は着物を着ていた。といっても新八が着付けたが。
「ありがとな、新八!」
定春のおかげで服がよだれでベトベトになってしまったために、万事屋にあった燐にあう着物を着ることになったのだ。
「じゃ、僕はこの服、洗濯にしてくるからね」
部屋から新八が出ていき、燐とクロだけになった。
(りん、あいつ、あくまのにおいがしない)
燐が少しはしゃいでいると、クロが話しかけてきた。
「あいつ…?定春か?」
(うん、はなしかけてもへんじがないんだ)
「てっきり誰かの使い魔と思ったんだけどな。あんな大きい犬初めてみたぜ」
「おーい燐、なに一人でぶつくさ言ってんだ?」
銀時が部屋の扉の近くから話しかけてきた。
クロの会話は燐しかできないし、聞こえないのである。
「あ、いや。そうだ坂田さん、あの定春って誰かの使い魔とかじゃないのか?」
一応のためと思い、燐は聞いてみた。
「…は?使い魔?」
銀時はまたさらに首を傾げることになったのだった。
話すことになったけど全く動かないのは気のせいじゃなくなってきました。
会話で毎回一話使っちゃってますね…