ちょっと論文の中間報告会があったので、それをしなくちゃならなくて。
では、7話です。
さてさて、今日は昨日イッセーが言うてたデートの日か。あの堕天使が何を考えてるかは知らんけど、危害を加えようとしてるなら見逃せへんな......。すぐに別れるように言うたほうがよかったんかもしれん......。でも、あんだけ嬉しそうに報告されたらなぁ......。
まぁ、そうは言うても何も起こらんかもしれん。純粋にあの堕天使がイッセーに好意を持ってる可能性も否定できんしな。とりあえずは様子見といこか。
「よし、黒歌。例の物は準備できたか?」
「ね、ねぇ大和?ほんとに”これ”しないとダメ?」
「当たり前や。俺らが尾行してるんがバレたらアカンやろ?そのためには必要なんや。わかってくれ」
俺は黒歌から受け取った紙袋の中身を取り出しながらそう言うと、例の物を被る。
「うむ。やはり尾行といえばこれやな」
「ほ、ほんとに?別に私は面識無いんだからやらなくてもいいんじゃ......」
「ん?そういやそやな。ほな黒歌はサングラスだけでええで」
「た、助かったにゃ......。でもなんでア、アフロなんて被るのにゃ?」
まったく理解ができないという様子で黒歌が聞いてくる。これやから女はわかってない......。このアフロの重要性を理解させようと思ったら三日三晩はかかるし、今は説明を省く。
「黒歌、これはな...。とてつもなく重要な理由があるんや......」
「な、何よ、その理由って......」
生唾をゴクリと飲みながら黒歌は真剣な面持ちで、再度、尋ねてきた。
ふっ、そんなもん決まっとるやんけ。
「簡単に説明するとやな...」
「......ゴクリンコ」
「............ロマンや」
「......は?」
うお、黒歌てこんなアホな顔できたんか。すんごい呆れたました顔しとるやん。え?何かおかしいこと言うたか、俺?尾行にアフロはテッパンやろ!jk!
黒歌は呆れたままの顔で続ける。
「もう何でもいいから早く用意するにゃ」
「あ、何でもええとか言うたな!ええか黒歌?お前はs」
「あー!もう早くする!」
「はいはい、わかりましたよ」
黒歌はため息をつきながら渋々といった様子で、サングラスをかける。
俺は、うきうきとアフロを被る。これやこれ。やっぱ身が引き締まるってもんや。黒歌も被ったらええのに......。
「私は絶対嫌にゃ!」
そう言ってそっぽを向く黒歌。
てか、心を読まんといて欲しい。よし、おふざけはここまでにしとくか。なので俺はアフロをはずす。ん?黒歌め、まだあんなことしてるんか。これから尾行せなイカンゆうのに、まったく......。
「おい。黒歌」
「何?」
「ええ加減、そのふざけたサングラスとれや。今から尾行せんならんのに、そんな目立つもん付けんなや」
ホンマに、バレたらアカン言うてんのに、サングラスかけるかね?普通。すると黒歌はキレだした。
「大和がかけるように言ったからかけただけにゃ!っていうか、さっきまでふざけてたのは自分のクセに!理不尽すぎるにゃ!」
「何言うてんねん。さっきはさっき。今は今や」
「にゃー!」
ムキーッと地団駄を踏む黒歌。こいついじられの才能あるわ。楽しすぎる。
そうこうしてる間にイッセーと天野夕麻が集合した。挨拶的なことをしてるみたいやな。どうせ「待った?」「いや、今来たところだよ」、みたいなことやってんのやろ?青春やね〜。
お?移動し始めたな。
「おい、黒歌。行くで」
「ふん、わかってるにゃ」
まだ怒りは収まらないらしい。ついて来てるしええか。
さて、こっからあの堕天使はどう動くかね......。
□
日も傾きかけ、街全体がオレンジ色に染まる。イッセーたちは公園へと足を運んでいた。
噴水の近くまで来たとき、天野夕麻がイッセーの方へ振り返った。
「ねぇイッセー君?初デートの記念に一つ私のお願い聞いてくれないかな?」
「も、もちろん!な、何?」
イッセーは期待しながら聞き返す。
すると天野夕麻は今日一番の笑顔で、お願いを言った......。
『死んでくれないかな?』
何を言われたのか、イッセーは理解できなかった。いや、したくなかった。何かの間違いであって欲しいと......。
天野夕麻は、笑顔のまま右手に光の槍を作り出す。それを、持ち上げ投擲の構えを取る。
「バイバイ、イッセー君」
音符でも付きそうなくらいの明るい声でそう言うと、光の槍をイッセーに向けて投げた。
イッセーは何もわからないまま、その短い生涯に終止符をうつ......はずだった。
イッセーに向けて投げられた光の槍は、突然現れた人物によって消し飛ばされた。
「危機一髪やな〜」
□
いや〜、危ない危ない。デート始めてからな〜んも起きひんから、黒歌としっぽりヤッてもうた。HAHAHA!まさかその間に動いてくるとはな!やるな堕天使のねえちゃん!
「な、何が起こったの!?」
「おぉ〜、そんな大声で言わんでも聞こえてるで。あ、イッセーどうもなかった?」
「...は、はい。せ、先輩?これ、ど、どういうこと何ですか?」
イッセーも怪我せんかったみたいやし、セーフセーフ。あ、黒歌には結界をはってもろてるからここにはおらん。
「なぜここに人間が!...っ!?貴様はこの間の!?」
「はいはい、大和先輩ですよ」
天野は何が起こったのかわからんのか、わめきながら俺に説明を求めてくる。
「この辺りには結界をはっていたはずよ!ただの人間が入ってこれるはずないわ!」
「いや、デコピンしたら壊れたで?ほんで普通の人間ではないな」
「...で、デコピンですって?わけのわからないことを言わないで!」
わけのわからんて......。ごっつわかりやすい説明したと思うけどな。まぁ、そんなことどうでもええ。こいつには聞いとかアカンことがあるしな。
「天野やっけ?本名とちゃうやろうけどな。お前は何でイッセーを殺そうとしてん」
「そんなこと?簡単じゃない。神器を宿しているからよ」
「......やっぱりか」
「あら、わかっていたような口ぶりね?」
「まあな。堕天使が人間を狙う理由なんか限られてるし」
「私の正体まで気付いていたとはね......」
そう言うと、身体が光りだし堕天使としての姿へと変わる。背中には二枚一対の黒い羽が生え、さっきまでの清楚系の服とはちがい露出の多いボンデージになる。しかし、この服装エロい。
「あ、痴女の方ですか」
「違うわよ!これは至高の堕天使に成り得る私にピッタリの服装なのよ!それに私はまだ処j...って何を言わせるの!」
...えぇ〜。勝手に自滅しただけやん。セキニンテンカちゅうやつやで。
「まぁええ。お前が上の指示も無く勝手に動いてんのは調査済みや。大人しく捕まるなら酷いことはせんよ?」
「何を言っているのかしら?少し力があるみたいだけど、人間ごときに負ける私ではないわ!」
まぁ、
あちらさんも抵抗する気マンマンマンやし、力づくでふんじばるか。
っと、思たらこの気配はお嬢か......。ややこしいときに...どうしよかな?なんて考えてたら、天野もお嬢の気配に気付いたみたい。
「...っ!?この気配は!今日はこのあたりで引かせてもらうわ......。イッセー君、今日は殺してあげられなくてごめんなさい。いずれ殺してあげるわ」
そう言うと、天野は転移していった。
今日は見逃すか...。住処も知ってるし、今度突入しにいくとするか!
「あなたたち!ここで何をしているの!?ってヤマト!?それにこの間の後輩君...兵藤君だったわよね。ヤマト?説明してもらえるかしら?ここで結界をはって何をしていたの?」
「あぁ〜、お嬢。結果はったんはおれちゃうで。イッセーが堕天使に殺されかけてな、それを俺が助けたねん。俺ら被害者やで?優しくして」
結界はり直したんは黒歌やしな、嘘は言ってない。
「そうだったの......それは災難だったわね」
「イッセーも何が何かわかっとらんやろうし、今度がっこーで詳しく説明したって」
「ええ、もちろんそのつもりよ。そのときにヤマト、あなたのことも詳しく聞かせてもうわよ?」
やっぱりそうなるよね。まぁ、そろそろ関わってもええかな?とは思ってたし、最近暇やったし丁度ええわ。ホンマ、ドラゴンは力を引き寄せるとか誰が言うてん。ここ数年は暇でしゃーなかったで?
「ほな、俺はイッセー連れて帰るわ」
「ええ、じゃあ今度部室に招待するわ。兵藤君もね?」
するとお嬢の足下に魔法陣が浮かび上がり、お嬢は転移していった。
俺はずっと空気やったイッセーに声をかける。
「よーし。ほなイッセー、俺らも帰るか!」
「ちょ!先輩!説明してくださいよ!」
「さっき俺とお嬢が話してたやろ。今度、説明の場を設けるって。今日はもう帰れ」
「わ、わかりました......」
イッセーは渋々うなづくと立ち上がる。
「こんなことあった後やし送っていくわ。まだ死にたくないやろ?」
「こ、恐いじゃないですか!そういうこと言わないでくださいよ!」
半泣きで抗議してくるイッセー。可愛くない......。
さっさと送って黒歌とイチャつくとしますか。
「ほな、いくでー」
「ちょっ!?置いて行かないでくださいよー!」
さーて、おもしろくなりそうやなー。
キリがいい所まで書こうと思ったので、案外長くなりました。
それではまた次回!