ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――ついに来た』   作:鍵のすけ

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どうもみなさん!初めましての方はお初にお目にかかります。
ウォールというものです。

さぁて...どのくらいの方が僕の事を覚えてくれているでしょうか。
この度、鍵のすけさん主催の『ラブライブ!サンシャイン!!合同二次創作企画《第二弾!!》』に参加させていただきました。

およそ一万弱の少し長めのお話となっています。
どうぞごゆっくり見ていってください!


ユビキリ

 

 

────黒澤ダイヤ

 

 

 

 成績優秀、容姿端麗という四字熟語がよく似合う美人な女子高校生。

地元の静岡県の内浦で有名な旧網元の長女である彼女は”浦の星女学院”の生徒会長を務める三年生だ。

 美人なのにプライドが高くて、

 

 本当は人思いで優しいのに、完璧主義者故に中々理解し難い黒澤家の跡取り娘。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”浦の星女学院”でスクールアイドルが結成されて、彼女曰く『破廉恥な活動に不本意』ながらも加入したことで。彼女の周りの雰囲気やら環境やらがほんの少し変わった気がした。

 

 

 

 

 

笑うようになった

 

 

照れるようになった

 

 

泣くようになった

 

 

そして、

 

 

 

今までの彼女とは思えないくらい、キラキラと輝いていた。

 

 

 あの子が変わったのにはわけがある。

当然同じスクールアイドルとして活動をしている仲間や応援してくれる学校のクラスメート。

最初こそ反対し、『アイドルなんて辞めてしまえ』と激怒していたが、人気が出てきたり彼女の顔に微笑みが頻繁に見られるようになったことから、父親は『勝手にしろ』と一言投げ捨てて、以降アイドルに一切関与していない。

 

 だが、母親曰く応援はしているらしい...

その母の一言は心の支えとなって今の彼女の心の中に残っている。

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

あの子の心の支えとなっている人がここにもう一人いるんだよ...

 

 

幼いダイヤとその妹"ルビィ"を見守りつつも、時には喧嘩して、時には絶交までして。

でも結局は仲直りして、すぐに笑い合える親しい私がダイヤの一番近くにいる。ダイヤにとっても、私にとってもお互いかけがえの無い"親友"として。

 

 

 

 

その子はいま、"1人で闘っている"

それは誰かの助けによって助かるような問題ではない、"彼女自身"の命を懸けた闘い。

他者はどうすることもできない。父も母も、当然ダイヤですらも。

だから、ダイヤは今、彼女の眠っている横で手を握りつつ祈っている。

 

 

 

真っ白な空間に私とダイヤの二人きり。痩せこけて、私自身めちゃくちゃ自慢していた青い髪も今はほとんど抜け落ちて頭皮だけが残っている。

 おそらく抗がん剤の影響だろう、と医学に関する知識は無知である私はテレビのドキュメンタリーで耳にした数少ない知識でぼんやり考える。

 元々私は痩せていたが、今の姿と前に姿を比べると明らかに前に姿のほうが健康体だった。

そう...ダイヤの親友である私は見るに堪えられない可哀想な姿となってベッドの上で横たわっている。

 

 

 

 

「しっかりしなさい。貴女はそんなことで倒れるような弱い人間ではありませんでしょう?」

 

 

 

 

ダイヤの言葉にいつもの覇気が感じられなかった。

完璧主義者である彼女が、ただでさえ自分の高校の危機に何もできなかったのに、今度はたった一人の人間、しかも親友の為に何も出来ないことへの歯痒さと憤りを感じるのは当然なのだろう。

 

 

 窓際にはミニバスケットに入れて飾られてある色とりどりの花があった。それは今日ダイヤが私のお見舞いに来る際、近くのフラワーショップで購入したもの。

 

 

 

「さて、私はもう帰りますわ。......また明日来ます」

 

 

 

 ダイヤは横に置いてあった高校のバックを方に掲げてそばから離れる。

ドアを開けたところでくるりとベッドで横たわっている私に目を向けて、

 

 

 

 

 

 

 

 

「わたくしの傍から離れたら、許しませんからね....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寝たふりをしている私(・・・・・・・・・・)に気づかぬまま、ダイヤはこの部屋から立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー約束ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枯れる太陽による炎天下の中、陽炎が揺らぐその中で私と私の親友が肩を並べて歩いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『え?スクールアイドルをするんだって?あの(・・)ダイヤが?ちょっとそれは笑えるわ』

『黙りなさい!!わたくしだってこんな破廉恥なことするつもりはありませんでしたのに....』

『とかなんとか言っちゃって~♪ほんとは楽しみで浮かれてるんでしょ?顔に出てるよダイヤ』

『そ、そんなことはありませんわ!大体千歌(ちか)さんがわたくしを強引に誘うから仕方なく引き受けただけですわ』

 

 

 

 

 ダイヤの怒声気味の声になんら堪える素振りを見せない私は、『あーはいはい』と適当に流してセーラー服をパタパタと扇ぐ。

わずかに見えてしまった水色の下着は扇情的で、隣の人がもし男性だったら間違いなく意識してしまうだろう。というかダイヤに意識させたいところなんだよね~。

 だけど隣の相手は女性で”浦の星女学院”の生徒会長で、そういうふしだらなことが大っ嫌いな”親友”だ。

ダイヤはもちろんそんな私の行為を見逃すはずもない。

 

 

『こらお止めになりなさい!女性として恥ずかしくないのですか!』

『いてっ!もーなんで叩くのかなぁ。そんなに暴力ばっかり振るっているとカレシできないよ~?』

『今はそんなこと関係ないですわ!貴女も”茶道”の名家の一人娘として恥ずかしくないのですかとわたくしは聞いていますの』

 

 

 

 ダイヤから叩かれたところはいつものピンポイント地点。いつかその部分だけ禿げるんじゃないかな?と摩りながら思う。ついでに乱れた青い髪をそっと整える。

 

 

『いーの!私は私なんだから。家に束縛されて生きるダイヤモンドちゃんと違って、”わたくしはフリーダムに生きたいですの”』

 

 

 

 キリッとキメ顔でダイヤの声真似をすると同時に何処からかピシリと亀裂の走った音が聞こえた。

やってしまった、と思った時には時すでに遅し。

ダイヤに顔を向けると、

 

 

『貴女.....少しお仕置きが必要みたいですわね』

『あ、はは...はは。ほ、ほら?ダイヤちゃんスクールアイドルなんでしょ?怒っちゃダメだよ?笑顔、スマイル。ね?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏。

 

 

どこかの田舎の、潮風を浴びながらすくすく育つどこかのミカン畑通りで、女の子の叫び声が轟いたそうな。

 

 

 

 

 

 黒澤ダイヤは先日、自分が在学する学院のスクールアイドル”Aqours"に加入した。

学院の生徒の誰しもが加入するとは思わなかったし、当然ダイヤ本人も自分がスクールアイドルなんて考えられなかった。

 だけど、”Aqours"の生みの親である高海(たかみ)千歌《ちか》が強引に誘ったこともそうであるが、ダイヤのことをよくわかっている私もダイヤをスクールアイドルの道へと歩ませたのである。

 

 

 

 

『私ね、』

 

 

 

 ミカン畑の畦道(あぜみち)をそのまま右に曲がり、小さな商店街に差し掛かったところで私は口を開く。

『なんですの?』と先を歩いていたダイヤが振り向いた先には、いつもより肌白い(・・・・・・・)と感じる私の笑みが残っていた。

 

 

 

『最近のダイヤ、よく笑うようになったね。これもやっぱり”彼女達”の影響かな?』

 

 

 

 

 私の発言に対し、ダイヤはふっ、と笑みを浮かべる。

口の下にある特徴的なホクロが僅かばかり上がると同時に青色のアパタイトのように透き通った瞳が細くなる。

 

 

 

 

『......そうかもしれませんわね。あの子たちと一緒に居ると、今まで真面目に考え込んでいたわたくしがバカバカしく思えてきましたの』

『ダイヤはいつも一直線に物事考えるからね~。そんなことだからおっぱいだけ大きくて彼氏の一人や二人できないんだだだだだだいーーーっ!痛いっ!痛いよダイヤぁ~』

『最後の一言が余計ですわ!』

 

 

 

 

 

 

 

 ダイヤ流奥義《アイアンクロー》をお見舞いされ、しばらく締め付けられたこめかみに手をあててしゃがみ込む。いつものことだけどダイヤのアイアンクローは慣れないなぁ~。いつか仕返しをしたいけど、残念ながら私の握力ではできそうもない。

 これはいつもの感情であり、ダイヤから制裁を受けるのも日常的である。痛いことが嫌いなはずなのになぜか....何故かダイヤの繰り出す制裁だけは許してしまう。

 それほどダイヤのことが好きなのか....或いはダイヤ限定のM気質を持っているのか。

 

 

 

 

『いてて...で、でもね。私はすごく楽しみなんだよ?』

『なにがですの?貴女が?』

『うん。ダイヤがフリフリな衣装着て心から笑ってますよー、楽しんでますよーって姿を見るのが。だって......今まで頑張ってきたんだもん。アイドルをやってもバチなんて当たらないよ。』

 

 

 

 

エメラルドの瞳。

母親が我が子に向けるようなソレは、ダイヤを昔から......それこそ"本当の姉妹"のように共に育ってきたからこそ、ダイヤの本質を知っているからこそ向けることができる。

 

 

"いつもより"体調がすぐれないけど、それ以外はいつも通り。

 

 

『......なんて言いましょうか。貴女がそう言うとわたくしがこうなる事を見透かしていたように聞こえますわ。』

『当たり前でしょ?何年......ダイヤの"親友"してると思ってるのよ』

 

 

 

こういう時の私はダイヤより優位に立てる。

いつもは自由奔放で、事ある事にダイヤにちょっかいを出したり、さらに付け足すとかなりいい加減で淑女とは思えない立ち振る舞い。

 

 

ダイヤは何度も私の立ち振る舞いを注意した事もあった。

同じ立場の人間として。

 

生徒会長として。

 

......たった1人の親友として。

 

 

 

 

 

だけど、結局最後の最後はいつも私に指摘されて、なんか立場が逆転してしまう。

ダイヤの誇り高いプライドも、私の前では無形も当然。

そんな彼女の顔はいつも悔しくもあるけど、嬉しくもある顔だった。

 

 

ダイヤにそう言ってくれる人がいなかったからではない。

多分きっと”私”だから。

幼少期から心身共に成長してきた"私"だからこそ、ダイヤは嬉しく思っている...といいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

『さて、何年でしょうね?わたくしは貴女の事を1度も"親友"だなんて思った事はありませんよ?』

『あ!ひどーい!せっかく人が......心配したり、応援してるって、いうのに!』

 

 

 

 

嘘。

いつもの意地。

ホントは心から感謝をしているんでしょ?

『ありがとう』って言いたいのも事実でしょ?

今は出来なくても、いつかはダイヤの口から聞きたいなぁ。

 

 

 

『まー、いっか......』

 

 

 

 

言葉にしないかわりに、私は小さく微笑む。それを見たダイヤも呆れたように、だけど小さく微笑む。

何も言わなくても、何を考えているのか伝わってしまう関係。それが私とダイヤの関係。

 

 

それが......私達の絆。

 

 

 

 

 

 

 

 

『だ、ダイヤはこれから......練習?』

『もちろんですわ。本番まで1ヶ月しか無いですもの。足踏みしてる暇はなくてよ?』

 

 

 

本番......ダイヤが指す本番というのはスクールアイドルの頂点を決める、数年前から開催されている大会"ラブライブ!"のこと。

選別の方法は至ってシンプルで、第1回ラブライブ!同様、人気投票による上位20組決めだ。

"Aqours"もギリギリの順位でその上に乗っかり、本戦に駒を進める事ができたのである。

 

 

 

ダイヤは自分の腕時計を見る。練習までそんなに時間が無いからここから走らないと間に合わないと判断したらしい。

 

 

『これでは、ここでお別れですわ。』

『う、うん......練習、頑張ってね?』

『ところで、先程から具合悪そうに見えるのですが体調はよろしくて?』

 

 

 

体調のよろしくない私の顔をまじまじと見つめる。

朝から妙に熱っぽいし、息切れや動悸が激しい。夏とはいえ異常な程の汗。

体調が悪いのは私も知ってるし、もちろんダイヤからすれば一目瞭然だ。

 

 

 

『だ、大丈夫......昨日から風邪引いてるし、家はすぐそこだから帰って寝るつもりだし』

『そう......無理をなさってはいけませんよ。着替えて薬飲んでしっかり睡眠を確保すること。よろしくて?』

『いえす、まーい......ふれんど』

 

 

 

 

 

回れ右をしてそのまま背を向けた私は頭上にピースを掲げて帰路へ向かう。ダイヤにこんな私の姿を見せたくない。今のダイヤは仲間とともに大きな目標に向かって進もうとしている。そこに...病弱の私が入るスキはないんだよ......

 

 

 私の後姿を見ているダイヤは何を考えているだろうなぁ~。

『大丈夫かしら』と、心配しつつもどうしてもラブライブ!に向けての練習に頭が優先順位をつけていそうだなぁ。

私としてはそっちのほうが都合がいいんだけどね。

 

 

 

 

キュッ、キュッ、キュッと3年間履き続けたローファーのすり減った足音がやけに耳に残り、それがダイヤが去っていく証拠で十分だった。

本当に今のダイヤにとって今の私は気にする程の対象じゃなかったらしい。それでいいような、ちょっぴり寂しいような

でも、彼女の今の頭の中には.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『......ラブライブ!絶対優勝してみせますわ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 完璧主義者のダイヤの眼前にはもはやそれしか無かった。

だから彼女は大切なことを失ってしまうことがある。

例えば.........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ダイヤが自分の言動に人生で一番後悔したのは、その日の夕方、親友の母親から緊急の連絡が入った時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、ダイヤはこの時の記憶をはっきり覚えていない。

珍しく動揺してた彼女は受話器を手から落とすくらい、何かに怯えていたのだから...... 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~☆★☆~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もぐもぐもぐ......、全くなにそんな青ざめた顔してるのよダイヤモンドちゃんは〜♪』

『あ、貴女が急に倒れたって連絡を受けたからですわ!だからあれほど自分の体調管理はしったかりなさいと───』

『あっはは......でも、ごめんね?私も今回はちょっとヤバイなって思ったんだよ?』

 

 

 

 

 

今朝少しだけ体調が回復した私は、次にダイヤと話ができたのは私が倒れて搬送されてから2日後の土曜日のことだった。

たくさんの点滴を打たれ、何故か見慣れない毛糸の帽子を被った私の哀れな姿を見て、ダイヤはどう思っているかな?

倒れて点滴を打つのは私にとって幾度もあった話だ。

だけど、今の私はいつものテンションには心からなれないし弱弱しく、頼りげのない姿だと思う。

 

 

 

───私は元から病弱だ。

 

 

 

 

そんなことは小さな頃から一緒のダイヤにはわかりきっている。だからどうしても無理させられない。

ダイヤもそのことが分かっていたからこそ、注意したはずなのに......

 

 

 

『大体、貴女はどうして呑気にリンゴなんて食べてるのですか!?病人でしょう?』

『んー?もち!お腹すいたからに決まってますことよ?』

『病人だって事を自覚持ちなさい!』

 

 

 

病人相手に本当はこうやって怒鳴り声を撒き散らしたくないのに、私がこうだから怒っている。ダイヤは心配性だ。妹に対してもこうだし、今では"Aqours"のメンバーの事も心配しなければならない対象として根付いている。

当然目の前でウサギの形をしたりんごを齧っている私も同じだ。

だけど、こうしていつもの態度で過ごされると拍子抜けしてしまうのではないか?

 

 

 

 

 

 

『まったく......貴女という人は......』

 

 

 

呆れているダイヤはこの先の言葉が出てこなかった。

自分の責任かもしれないときっと先日から自分を責めていたのに私がこういう態度だからなんとも拍子抜けしてしまう。

 

 

 

『ねぇダイヤ?』

『はぁ......なんですの?』

 

 

 

 

 私の呼びかけと同時に部屋全体の空気が冷たくなった。

私の目はさっきまでのおふざけの色を失い、どんより淀んだ瞳の色をしていた。

 ダイヤは多分あの話を聞いている(・・・・・・・・・)

 

 

 

 

『......もう、聞いてるんでしょ?』

 

 

 いつもより少し薄い唇の奥から発せられる質問が、ダイヤの隠していた気持ちを刺してくる。

ダイヤの目の前の私が倒れたワケ、私の体を蝕んでいる細菌やウイルスの名前。

 知っているからこそ、私の前では知らないふりをしようと決めているのに...

 

 

 

 

『...なにをですの?』

『私の体の異常』

『なんのことでしょう。わたくしはまだ聞かされて───』

左手で髪をかき上げる癖(・・・・・・・・・・・)をなんとかしようね~』

 

 

 

 

 

この空気が嫌だから私はいつものノリで茶化す。ダイヤは目を逸らす。

ダイヤは信じたくない事実だっただろう。

 簡単に言うと血液の”種”となる物質がある造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)が、骨髄のなかで分化・増殖を繰り返して成熟した血球に成長してゆく過程に異常が起こる病気が、私の体を蝕んでいることがわかり、その発症原因は不明ということだ。

 

 

 

初めにそれを私のお母さんから聞かされたときは何を言っているのか理解できていなかった、と聞いている。

自分の口からこの事を言うのは少々辛いものがあった。だけどやっぱり伝えるべきなのだろう。

 

 

 

(あんなこと...残りは長くない(・・・・・・・)なんて聞かされたところでダイヤは受け入れないだろうなぁ)

 

 

頭で理解はできていても、どうしても心が拒否反応を起こしている。私も......彼女も

 

 

 だけど、自分の腕についている点滴を目の当たりにしても、無理して元気でいようとする心とは裏腹に、私を侵す病の存在を認めざるを得なかった。

目を背けるな、現実を見ろ。

 

 

 

 

『...どうしようも、ないのですの?』

『まーねー!だから今を楽しまなきゃ!もったいないよ~』

『どうして...どうして貴女はそう楽観的ですの?怖くないですの?』

『だってさ...今からビビッてめそめそしてたって残りの人生損するだけじゃない』

 

 

楽観的過ぎて、自分自身が本当に不治の病にかかっていることが嘘のように思えてくる。

 

 

 

『8月中旬』

『......はい?』

『私の残りの余命、だそうだよ』

 

 唐突な私の宣言に思わずダイヤは、らしからぬリアクションをとってしまったが、言葉の意味は理解できている。

つまりは、私がダイヤの前からいなくなるということだ。

 流石のダイヤもそれには我慢ならなかったようで、

 

 

 

 

『な......なっ、どうにかならないのですか?わたくしは嫌ですわ!!そんなこと、認めません!!』

『嫌だなんて言わないでよぉ...私だって実は怖いんだよ?でもさ、ダイヤが今目標に向かって必死に頑張っているんだよ?私も必死に頑張らなきゃね?それに...』

 

 

 

 

シャリシャリと、口の中に頬張っていたリンゴを飲み込んでから一呼吸置いた後にダイヤの手を握りながら言葉を紡ぎだす。

 

 

僅かに湿っていたその手は心なしか、細く小さくなっているような気がした。

 

 

 

 

『ダイヤちゃんのアイドルっぽいひらひらフリフリの衣装を本戦で見れるまで死ねないし♪ダイヤちゃんの衣装かぁ~。なんだかんだ言って一度も見たことないもんね~』

『そ、そんなわたくしの破廉恥な姿をわざわざ見に来なくてもいいんです!貴女はまず自分の病気を治してからにしてください!』

『ふぁ~い!私頑張っちゃうよ~!おリンゴさんの力今に見てなさいよ~!もぐっ』

 

 

 

 なんとも気の抜ける返事にダイヤはため息を零す。

でも、自分がいつどうなるのかわからないのにこうして能天気にリンゴを食べ、ダイヤの可愛らしい衣装を見るまで死ねないとか、私らしいんじゃないかな?

 もしかすると半ば死に対する意地かもしれないけど、それでも今この一秒一秒を楽しく生きたいと願う私を見て、ダイヤに何かしらの影響を与えてくれればいいなぁ。

 

 

 

 

 

だからダイヤも、これ以上追及しないようにした。

 

 

 

 

 

そう、普段通りに......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~☆★☆~

 

 

 

 

 

 

 

 

 容態は更に悪化していた。

目が覚めるとべっとりした汗をかいていて、もうその時点で自分の体が異常を期していることに気付いた。

私は気怠さの感じる体を起こし、そしてそっと帽子を脱いでミニテーブルに置いてある鏡を自分に向ける。

 

 

 

...もう私の頭に、自慢の髪が殆ど残っていなかった(・・・・・・・・・・)。入院の次の日から少しずつ投与していた抗がん剤が私の体の中の悪政細胞を殺すと同時に、こうして大きな爪痕を残していった。

 悲しいけど、こうするしか他に道が無かった。不治の病とはそういうものだ。現代の化学療法ですら直せない病の事を指すのだから。

 本当は無駄な抵抗はやめてさっさと遠くへ逝ってしまいたいのが私の本音だ。

当然このことは両親にもダイヤにも言っていない。言ったら悲しむと思ったからだ。

 

 

 

だけど、こんな私にもまだ生きていたい理由ができた。

ムリしてまでもしたいことができた。

 

 

 

枕元に置いてあるペットボトルのキャップを外し、中身を口に含もうとしたところで

 

 

 

 

 

 

『あら?起きてたのかしら?』

 

 

 学校帰りのダイヤが姿を現した。咄嗟の判断で帽子を深く被る。

彼女の片手にはビニール袋があり、『お土産かな?』と内心ワクワクである。

 

 

 

『今起きたところだよ~。ところでそれは?果物かな?』

『これはみんなからの差し入れですわ。早く元気になって、と伝言を預かってますわ』

『やったー。何かな何かな~』

 

 

 

 

 

 

 

 ダイヤから袋を受け取った私は、すぐさま中を覗く。ミカンや、イチゴ、バナナやプリンが入っていた。殆どがダイヤの友達の”Aqours"のメンバーの好物が入っていたけど、その中のバナナは私の大好物の果物で、きっとダイヤが選んでくれたんだろうと...親友の何気ない優しさに思わず涙が出そうだった。

 

 

 

『貴方...また少し痩せましたわね』

『まぁね~正直病院の食事美味しくないし、どちらかと言うと果物が食べたいんだよね』

『食べてはいけませんとは言いませんが、食べ過ぎには注意してくださいな』

 

 

 

 

 ダイヤの警告を無視して早速バナナを一口。人工の練り物のようなネットリした口ざわりと、果物とは思えないような強い甘み。立ち上る南国の香りが口いっぱいに広がる。

 

 

『んん~!!やっぱりバナナは最高だね!バナナに出会えてよかった!』

『言ってる傍から貴女は...』

 

 ダイヤは窓際の丸椅子に座り、その傍らにカバンを置く。

彼女の背景には窓があって、そこから見えるのは中庭にあるベンチの日陰の役割を果たす松林。

彼女はその松林を見つめて、口を開く。

 

 

 

『あと一週間で本番ですわ』

『ダイヤは楽しみ?』

『そうですわね...楽しみの中に、緊張もありますわ』

『私も......ダイヤのフリフリ衣装見るまで死ねないよ』

『またそんな冗談はよしなさい』

『冗談じゃないよ。私には...あまり時間がないんだから』

 

 

 別に話すつもりはなかったんだけど、無意識に時間がないことを愚痴ってしまった。

やっぱり心のどこかで自分が眠ってしまうことが怖がっているんだ。

 

 

 

 

思い返せばそうだよ。

毎晩、この日眠ってしまったら二度と目を覚まさないんじゃないのか、と怯え枕を濡らして苦しんでいたことを。

 だからこうして平常心を装わないと自制心を保てなくなるのではないか?と。

本当は......死にたくないんだ。

 

 

 

 すっと。

ダイヤはいきなり立ち上がって何を思ったのか窓に向かって歩み寄る。

私に背を向けたまま、彼女はこう言った。

 

 

 

『......絶対に見なさい』

『へ?』

『絶対にわたくしのアイドル姿......その目に焼き付けなさい。焼き付ける前にここからいなくなるなんて、わたくし許しませんから』

 

 

 

 

 

 それはただの命令かと思った。

いつも私をこき使うような、そんな意味を持って言っているだけなのかと。

数秒して私は気づき、はっと顔を上げる。ダイヤはそれでも尚、背を向けたままだからどんな表情をしているのかわからない。

 

 

 でもそれが、ダイヤなりの”励ましの”言葉と”いなくならないで”という縋りつくような願望なんだ。

不器用だけど...きっと他者が聞いたら自分勝手だと言って不快になるような言葉だけど。

 

 

 

 

────その言葉がとても嬉しかった。

 

 

 

 

『もちろん見逃すはずがないよ!まーダイヤにそんなこと言われちゃったら死んでも死にきれないし、ラブライブ!終わった後にダイヤのことを弄り回すことができないのも、悔いが残りそうだしね~♪』

『ふふっ、せいぜいわたくしの姿とダンs......舞い(・・)や歌声に魅了されるといいですわ!きっと終わった後なんて言葉が出ないくらい泣き崩れるはずですから』

 

 

 

 

 何故か”ダンス”を”舞い”に言い換えたのか、それはまぁ置いといて。

平常運転の親友を前にして私は、ほっこりした気分になった。

 ふと、幼少期の頃の私たちの姿が脳内に浮かんできた。

 

 

 

 

 

 それはどっちが算数のテストで100点を採れるか。小学生であるあるの勝負をしている風景。

そして、負けたほうが勝った人の言うことをなんでも一つ言うことを聞く。そして約束のユビキリ(・・・・)をしている姿。

あの時はダイヤが勝って、その時お願いした内容は......

 

 

 

 

 

 

『ねぇダイヤ』

 

 

ダイヤが私の方に振り替える。

 

 

 

『なんですの?』

ユビキリ(・・・・)、しようよ』

『指切り...ふふっ、何年振りでしょうね。貴女と指切りするなんて』

 

 

 

 

 

 恥ずかしそうにその綺麗な髪をかき分けながら、ゆっくり右手の小指を差し出す。

私も右手の小指を差し出す。

 

『なにしてますの。左手の小指でしょう?』

『ははっ、流石ダイヤモンド。そういうところ大好きよ♪』

『いいから早くなさい。それとわたくしはダ・イ・ヤですわ』

 

 

 

 数十年ぶりのダイヤとのユビキリ。

お互い成長したけれど、それ以外は何も変わっていない。

あの時の光景が、また鮮明によみがえる。

 

 

 

 

『絶対見て、弄り回すからね?』

『ラブライブ!で優勝して、絶対わたくしの虜にさせてあげますわ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

指切りげんまん嘘ついたらなんでも一つ聞きましょう♪

 

 

 

 

───指切った

 

 

 

 

 

 

 

 

~☆★☆~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遂にその時(・・・)は訪れた。

先日抗がん剤の最終投与を終え、副作用の影響でボロボロになった皮膚は今まで細菌と戦ってきた証として、私の体に刻まれる。

 抗がん剤のを投与することで結果的に辛く苦しい状態になるだけなのに私は敢えてその道を選択した。

 

 

理由は簡単。

 

 

 

 

 

 

 

『初めまして!!私たちは静岡県代表のスクールアイドル、”Aqours"です!!みなさん、盛り上がってますか~!!』

 

 

 

 

 私は高熱に苦しみながら、彼女たちが...ダイヤが輝いている姿を病室から見守っていた

正直、ご飯もあまり食べていないし、好物の果物もここしばらく口にしていない。

微かな意識の中で聞いた、お母さんとドクターが会話していた内容。

『検査結果を見ると急激に悪くなっています。下血も酷く貧血状態です。体中に血栓も出来ています。出来るだけのことはしますが、ここ数日です』と。

 

 

なんとなく、今日が最期のような気がしてる。

でも、私はまだやらなければならないこと(・・・・・・・・・・・・)があるんだよ。

 

 

 

 

 

 

『私は伝説のスクールアイドル、”μ‘s”にずっと憧れていました!アイドルになるなんて、田舎に住んでいる私たちなんかには、どうせありえない遠い世界の事なんだって、やる前から諦めていました。けど...けど”μ‘s”は教えてくれたんです!前へ一歩進むための勇気というものを!』

 

 

 

 そういえば千歌ちゃんはずっと”μ‘s”に憧れていたなぁ。

あの人達みたいにキラキラ輝きたい、あんな風になりたいって。その夢が叶った今、千歌ちゃんはどんな気分なのかなぁ。

 

 

 

 

『───それでは皆さん聞いてください!私たちの初めての曲を!!』

 

 

 

 

 簡単な前振りをしてから、彼女たちは始める。

”Aqours"のラブライブ!を。

 

 

 

 

 

『ふふっ...可愛い、笑顔だよ、ダイヤ』

 

 

ひゅー、ひゅーとまるで喘息患者のような呼吸音がする。

 私は細くなった腕でスマホを掴み、ふらふらと不安定な手つきで次々とアプリをアンインストールしていく。そして消せないアプリは一つにまとめ、とあるアプリだけ(・・・・・・・・)わかりやすく残しておく。

 

 

 

 

 

『ねぇ...ダイヤ』

 

 

 

画面の向こう側で笑顔を振りまいている親友に向けて言葉を向ける。

 

 

頭の賢い私の親友

 

 

生真面目な私の親友

 

 

人に気持ちを伝えるのが苦手な、私の親友

 

 

人一倍の優しさを持った、私の親友

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ダイヤに............伝えたいことがあるんだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~☆★☆~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────あの子はわたくしの前から姿を消した(・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 わたくし達が病院に駆け付けた時には、既に一つのベッドを取り囲むようにして数人の大人が佇んでいました。ドクターは目を瞑って申し訳なさそうに、50前後の女性はベッドで眠っている(・・・・・)女の子の手を握りしめながら泣き崩れ、その肩にそっと手を置く男性の姿もある。あの子の両親ですわ。

 

 しとしとと、雨が降っている。

それがわたくしの服だけでなく、心も濡らしているような気がして何も持っていない左手で胸をきゅっと掴む。

 

 

 

───もう、あの子の声を聴くことができない。

 

 

 

───笑顔を見ることができない

 

 

 

───怒ることもできない

 

 

 

───指切りもできない

 

 

 

 

 不自然にも、この光景を目の前にして一切涙はこぼれそうになかった。

どうしてなのかわたくしにもわかりません。ただ、あの日...もしかするとわたくしはあの子がこうなることを予期していたのかもしれませんわ。

 

 

 わたくしはあの子の元へ歩み寄り、枕もとにあの子が大好きだったバナナを置く。

今はゆっくり夢の中にいる彼女の寝顔は、とても安らかな笑顔でした。

 

 

 

「お姉ちゃん.......」

 

 

一緒に来たわたくしの妹の”ルビィ”は涙目でわたくしを呼ぶ。

 ルビィもよくお世話になっていましたわ。あの子にいつも茶化されて、涙目になって逃げまわるルビィを執拗に追いかけるあの子との光景。

 

 かなり子供っぽい性格に対しいつもわたくしは注意していましたけど、それでもあの子は好きですし、時折見せる大人びた雰囲気もわたくしは思慕していました。

 

 

「ねぇ....わたくし、どうでした?しっかり踊れていましたか(・・・・・・・・)?」

 

 

......早く、感想を聞かせなさい。

いつものように笑いながら弄ってみなさいよ。

 

 

 

 

 

『ぷぷっ。ダイヤモンドちゃん可愛い~』って。

 

 

 

『名家の長女があのひらひら露出度高い衣装で破廉恥なことやってて、ほんとはそういうのに興味あったんだね~』って。

 

 

 

 

わたくしのこと、言ってみなさいよ。

約束......果たしなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どのくらい時間が経過したでしょう。

 ふと気が付いた時には佇んでいたドクターは消え、あの子の両親も、ルビィもどこかにいなくなっていました。

わたくしと、貴女の二人きりの空間。

 それが今まで当たり前だと思っていました。

 

 

 

 

 

 ふと、テーブル置かれているあの子のスマホに目が留まりました。

彼女のスマホはお気に入りの色である黄緑色で配色されていて、内浦で有名な水族館のマスコットキャラクター”うちっちー”のストラップをつけていました。

 それは中学生の時、あの子のお母様に連れられて三人で水族館に行った思い出のストラップですわ。

その可愛らしいスマホを手に取り、電源を入れる。

 

 

 何故かパスワード画面が表示されず、ホーム画面に映し出されたのはわたくしを下のアングルから撮った制服姿の写真。いつの間に撮ったのでしょうか、という疑問よりもわたくしの下着がしっかり撮られているところに怒りが沸いてきましたわ.....

 

 

 どうしてこんな時までこの子に怒りを覚えなくてはならないのでしょうか。

もしかすると、和ませようとしてこの画像にしているのかもしれませんが...きっとそれは考えすぎでしょう。

 

 

 

 そして気になるのは如何にも見てくださいと言わんばかりの”ボイスメッセージアプリ”。その他はすべて一つのボックスにまとめられていて、これだけ忘れていたなんて考えられません。

 アプリを起動すると、『黒澤ダイヤ』と名前の記録のみ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、それだけで十分でした。

嬉しくて....ずっとあの子の一番の親友として過ごせたことが嬉しくて。

悩んでいたわたくしの背中を押してくれたことが本当に嬉しくて。

あの子の笑顔が、大好きでしたから。

 

 

 

もう二度と、あの子と会えなくても

 

 

 

 

ずっとわたくしの中にあの子は生き続ける。

 

 

だから.....

 

 

 

 

 

 

 

「わたくしのことは何でもお見通しなのですわね。少しは嫌そうな顔でもみたかったですわ。絶対わたくしに追いついて来なさいよ?ずっと待ってますわ。貴女が隣に来るのを....それと、”ずっとわたくしの親友でいなさい”。拒否権は...ありませんのよ?」

 

 

 

 

 

 

 

わたくしは、初めて涙を流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し、肌寒い風が病室の中を吹き抜ける。

 

 

 

 

 

 

 

もうすぐ、夏が終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『──君のこころは輝いてるかい♪胸に聞いた~ら”Yes”と答えるさ♪...どう?結構上手でしょ?ダイヤがたまに私に聞かせてくれるから歌詞覚えちゃったんだよね!今度カラオケ行った時にはデュエットしようよ!ダイヤの歌声透き通ってて綺麗なんだよね~。さっきのラブライブ”を見ててもダイヤの歌声ははっきりわかったんだよ?凄いよね!流石ダイヤの親友~。衣装もバリバリに可愛かったし、なんかダイヤらしくないな~って思ったんだ!淑女系アイドル?それで売名していけばモテモテなんじゃない?ま、もちろんダイヤファン一号は私だけどね。「わたくし以外を見つめるなんて、許しませんわ」なんてさ。きゃあ~♪ダイヤちゃん大胆~!

 

 

...本当はもっと弄ったり、実は直接会って伝えたかったんだけどね。なんとなく、もう私間に合わないような気がしてるんだ。だからこうして、ボイスメッセージを残すことにした。だから、ごめん。

 

 

ダイヤと仲良くなってから多分1....2年?性格正反対なのによくここまで長く付き合えたなって感慨深いよ。

いつも怒られてばかりだったけど、ダイヤが怒っているときの顔も好きだし、怒声も好きだから全然苦じゃなかったんだ。言っておくけど私はレズじゃないからね?あくまで”Like”としての好きだから!ダイヤがその気なら、私はそれでも構わないけどね。

って言うと絶対ダイヤ真っ赤になるからどんな顔してるのか目に浮かぶよ~

 

それくらい、私の中でダイヤと過ごした時間って大きなものなんだ。

ダイヤの中でも、そのくらい私が大きな存在になっていたらすごく嬉しいな。もうその答えを聞けないのは残念だけど。

でも答えを知らないままでいるのって、なんかそれはそれで面白くていいなぁ。向こうでも答え探しに夢中で時間とか忘れてそうだし。

 

 

...あまり長くしゃべっていても退屈になるだろうからそろそろ区切ろう。

あの”約束”は、ダイヤの勝ちだけど、どんな命令をしてくるのか大体想像できちゃうから!

 

 

私は君がアイドルとしてこれからの活動を楽しんでいけるように、私はずっとずっと応援してるね。ううん、それだけじゃない。今後たくさんの障害がやってきてもダイヤなら絶対乗り越えられる!一番の親友である私のお墨付きだから心配しなさんな!!

 

 

 

 

 でも、やっぱりしばらくダイヤの声が聴けなくなるのはさみしいなぁ。今度いつ聴けるのかな?十年後?百年後?

きっとそんなに月日がたってもダイヤはダイヤのような気がするんだ。

プライドが高くて、完璧主義で、曲がったこと・中途半端なことが大嫌いな生真面目なところ。

そして.....

 

 

 

 

人一倍の優しさをもってるところ。

 

だから、自分に自信をもって私の前を歩いてほしいな。生徒会長がふらふら寄り道してたらみんな不安がるから。

 

 

いつか追いつく。

 

もう一度、ダイヤの隣に追いつけるようにするから!だから...!

 

その時まで。

 

 

 

 

 

 

 

バイバイ♪            』





いかがでしたか?


今回のお話は主に”友情”を強いテーマとして掲げてみました。 
明るいお話ではありませんでしたが、執筆活動し始めてから一度は手掛けてみたかった病気のお話。一年間ずっと温めていたネタでございます。
今まで機会がなかったから書けなかったけど、今回書けてよかったです。

僕のAqoursの推しはダイヤではありませんが鍵のすけさんの企画に参加しようと思った時、真っ先に浮かんだヒロインがダイヤでした。
一応曜推しとして認知されていますが(?)、気持ちはまだ花陽ちゃんしか見ておりません(笑)

でも今回の企画を通してダイヤの魅力を知ることができ、TV放送が待ち遠しくなりました。

最後に。
今回このような素晴らしい企画に参加させてくださった鍵のすけさんにお礼申し上げます。これからも鍵のすけさんを応援し、今後の活動を楽しみにしています!!


今回の企画はまだまだ始まったばかり!!
あの作家さんがあんな話やこんな話を書いてるんですよ?楽しみですね!
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