《オカルト研究部》
何故だ?
何故原作イベントが起こらない!
「どう考えてもおかしいだろ・・・・」
「原作イベントが起こらない事についてか?」
「ああ、そうだよ!」
ったく、コイツは気楽でいいな。
なにせ原作知識を消してるんだからよぉ。
原作に異常が起きてる事なんてよく分かってねぇからな。
現在の原作だとアーシアが出てきて、悪魔になってオカルト研究部に入ってるはずだ。
兵藤剣、原作主人公じゃなくてコイツが赤龍帝になったから原作の流れが変わったのか?
でもアーシアが出てこないのはおかしいたろ。
いや、もしかしたらこの前行った古びた教会に住み着いた堕天使の討伐でアーシア編終了ってことなのか。
でもそれだとアーシアが出て無いからアーシア編と言えるかどうか・・・・
ーーーキイイイィ
扉が空いた音がする。
「聖人<まさと>、剣、もう来てたの?」
リアス・グレモリー、原作の重要人物。
俺の王でもある。
彼女は俺達の座るソファーを通りすぎ、奥にあるいつも座る椅子に腰掛けた。
「「「・・・・・」」」
会話が無い・・・
こんな時は、部長が何か話したりするけど何も話す様子がない。
・・・・あんまりしたくなかったけど神器を使って今の原作の状況でも調べるとするか。
俺の神器《答えを出す者<アンサートーカー>》の能力は自分が知りたい事を知ることが出来る能力。
例えば学校の授業の問題の答えといった小さなことから、相手の能力等の重要なことまで完璧に知ることが出来る。
さて、今の原作の状況は?
[ライザー編]
やはりか・・・・予想していたから驚くような事ではない。
・・・・いや待てよ。
だったら何故ライザーはオカルト研究部に来ないんだ?
[ライザー・フェニックスの父親が止めている]
なんだと!?
何故父親が止めているんだ?
[グレモリーとの婚約を迷っている]
迷う・・・だと?
確か原作だと純血の悪魔の存続の為だとかなんとかだったはずだ。
これは・・・・
「部長、人間の契約者を探しに行ってきます。」
本人に直接聞いてみるか。
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《エクシール城・会議室》
『皆揃ったようだな。』
白虎さんが言う。
皆って・・・・
「テレサちゃんがいませんよ?」
そうだ、アーシアの言った通りこの部屋にはテレサがいない。
『姫なら別室で勉強中だ』
「「「「「「勉強?」」」」」」
皆の声が重なる。
『これを見てくれ』
白虎さんが机の上にあるリモコンのボタンを押すと、会議室にある大きな液晶テレビでニュース番組が流れる。
肉球でボタン押すのか・・・凄いな。
『最近の冥界のニュースは知ってるか?』
白虎さんが俺の方を見ながら言う。
俺が答えた方がいいのかな?
「知りません。」
冥界に住んでる訳でもないから知るはずがない。
『最近、冥界である政策が発表された。今テレビでやっているニュースはその事についてだ。』
「その内容とは?」
リインが白虎さんに聞く。
『今日から一週間後に行われる、上級悪魔に昇格する試験だ。』
「でもその試験がテレサに関係あるのか?」
今回はイングヴァルトが聞いた。
『ああ、その試験では下級、中級関係無く参加できる。』
「なんだとっ!?」
「つまり今テレサが勉強しているのは・・・・」
試験勉強ってことか。
「白虎さん、テレサちゃんはその事を知っていて冥界に来たのですか?」
アーシアが白虎さんに聞く。
でも本当にそうだとしたらどうやって知ったんだ?
『いや、姫はその事は知らなかった。《偶然》この怪我をしたこの土地の鳥を見つけ冥界に来たら《偶然》この政策がやることになっただけだ。』
「偶然・・・・か。」
リインが呟く。
白虎さんを睨んでる様にも見える。
いや気のせいか。
「あれ?何でテレサは試験を受けようとしてるんだ。」
テレサは冥界に住んでいる訳じゃないし上級悪魔になったとしてもメリットがあるとは思えない。
「領地・・・だろ。」
俺の疑問に答えたのは白虎さんではなく、兄ちゃんだった。
「領地?」
「イッセー、上級悪魔になって獲られるものはなんだ?」
「悪魔の駒と・・・・領地か!」
『そうだ、この土地を手に入れる為、姫は勉強しているんだ。(まあ悪魔の駒の方が重要なんだがな)』
「白虎さん、俺達に出来ることは無いんですか?」
俺もテレサに協力したい。
『特に無いな、今お前達に出来ることは見守る事だけだ。』
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《エクシール城・個室》
ウトウト
「お嬢様、お嬢様・・・・仕方ないですね。」
ギュッ
「痛い、痛いって、ベスさん!」
気がつけば私は執事のベスさんに頬をつねられていた。
「お嬢様が寝そうになっておられたので。」
「うう、ヒドイ。」
まだつねられた頬がヒリヒリする。
「お嬢様、後一週間しか時間がないのですよ?」
「それはそうだけどぉ。」
私は机の上にある参考書を指差す。
「この参考書の問題が出たのって百年前なんでしょ?」
「必ず試験に出ます。」
「いやでも、ずっと出てなーーー」
「ーーー出ます。」
何の迷いもない返答、どうしてこんなに自信があるの?
うう、ベスさんの目が怖いよぉ。
「では次の問題をしましょう。」
「・・・はい。」
ベスさんを信じて勉強するしかないか。
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《フェニックス領・???》
俺、一ノ瀬聖人<いちのせまさと>の前には金髪の老人がいる。
いや、老人ってほどではないか。
年齢はかなりのものだけど、悪魔はある程度年をとると容姿を若い頃に変えられるしな。
「何故リアス・グレモリーとの婚約を迷っているんですか?」
「お前の神器はお見通しということか・・・」
今俺は冥界に来てライザー・フェニックスの父親と話をしていた。
部長には黙っているが俺はフェニックス家と関わりがある。
俺が冥界に行って会いたいと連絡したら、直ぐに使いの者が来てくれた。
「本当にグレモリーでいいのかと思ってしまってな、お前の力を貸してほしい。」
「《答えを出す者<アンサートーカー>》ですか。」
「ああ、報酬は出すぞ。」
報酬、フェニックスの涙か。
アーシアがいない今では、たった一つの回復手段だ、ここは協力するべきだな。
「知りたい事は何ですか?」
「現在婚約が可能なグレモリーを越える血、グレモリーより優秀な血を持つものだ。」
グレモリーを越える血?
まあいい、調べてみるか。
現在婚約が可能なグレモリーより優秀な血を持つものは?
[シュバリナの血。]
「シュバリナの血?」
なんだそれ、原作でも聞いたことがないぞ?
「シュバリナ・・・だと。」
俺の気持ちとは反対に、フェニックス卿の顔は驚愕に包まれていた。
「ご存知ですか?」
「バカな!もう存在しないはずなのに!?」
フェニックス卿は、なにやら取り乱しているようだ。
「答えを出す者には出たんだ、真実ですよ。」
「っ!そうだな、確かにそうだ。」
答えを出す者の力は絶対だ。
「他に知りたい事はありますか?」
「その者の名前は?」
[テレサ]
「テレサ、とゆう名前だそうですね。」
「そうか・・・・」
・・・・答えを出す者よ、フェニックス編はこれからどうなる?
[崩壊]
「これからどうするつもりですか?」
「シュバリナの血をもつ者、テレサを息子のライザーの妻に向かえる。」
「グレモリーとの婚約は?」
「当然破棄だ、リアス・グレモリーも乗り気でなかったしちょうどいい。」
っ!何の迷いもない。
シュバリナの血がそうさせるのか、一体どんな血なんだ?
[最強の適応能力と進化能力]
「そうですか、ではそろそろ部長の所に戻ります。」
「ああ、報酬は後で渡す。使いの者を出すから直ぐに戻れるだろう。」
「聖人様、此方へどうぞ。」
フェニックス卿の隣に俺をここまで連れてきた人が現れた。
「また近い内に会おう。」
「ええ。」
俺は、フェニックス卿の使いの者についていく。
使いの者が作ったと思われる魔方陣の上に乗ると、俺の身体が光に包まれる。
人間界に転送するためだ。
***
《人間界》
「それでは失礼します。」
俺をここまで連れてきた使いの者が消えた。
俺は彼が消えた事を確認してから呟く。
「それにしても、婚約破棄か・・・・」
俺のせいなのねぇ。
原作崩壊は免れないな。
「やっちまった。」
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一週間後
《冥界・旧シュバリナ領》
「テレサちゃん、頑張って下さいね。」
「テレサお前なら出来る。」
「自分を信じて。」
「分かった、分かったって!」
朝から耳が痛くなるほど皆の声援を聞いている。
まあ、気持ちはありがたいんだけどね。
「お嬢様、勉強した場所は必ず試験にでます。ですから胸を張って挑んで下さい。」
結局、私が一週間勉強したのは百年前の出そうもない問題だ。ベスさんを信じて勉強したけどやっぱり不安がある。
「じゃあ行ってきます。」
これで試験落ちたらどうしよう。
まあベストを尽くすしかないよね。
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《???》
試験会場に向かうテレサを鏡越しに見ている男女がいた。
女性の方は食い付くように鏡を見ているが、男性の方はそんなに興味を持っている様には見えない。
女性の方の外見は光輝く金髪で蒼色の瞳をしていてスタイルも良い。
そして男性の方は黒髪で赤色の瞳だ、細い身体をしているが服越しにでもかなりの筋肉があることが分かる。
「あ、テレサが試験会場に向かったわよ!」
「そうか・・・・ってイタタタタ。」
女性が男性の鼻を引っ張る。
「テレサが頑張ろうとしているのよ?」
女性の金髪が更に輝きを増す。
「っ!」
男性は慌てて鏡を見る。
「正座ね。」
「なんで俺がーーー」
「ーーー聞こえなかったの?」
男性は慌てて正座する。
「テレサが頑張っているのを見るのは楽しいわね。」
「はい、おっしゃる通りで。」
「早くテレサに会いたいわ。」
「あの・・・・俺の正座はいつまでーーー」
「ーーーテレサの試験が終わるまでに決まってるでしょ?」
女性は当然の事と言わんばかりに言う。
「・・・はい。」
男性の正座はまだまだ続きそうだ。